今日の産経ニュース(3/5分)(追記・訂正あり)

■【お金は知っている】G20の勝者・中国と敗者・日本 中国に手を貸した財務官僚に呆れた(田村秀男)
http://www.sankei.com/premium/news/160305/prm1603050017-n1.html
 むしろ俺はこんな与太とばす田村にあきれますね。まず第一になぜ田村は安倍政権批判しないのか。「財務官僚が悪い」て官僚が安倍を無視して勝手に暴走してるわけがない。
 第二に「日本政府に国益を無視してまで中国を支援する動機」なんてあるわけもない。そこには「中国経済が下手に崩壊すると日本経済もやばくなる」「中国が実施する気になる景気刺激策でないと提案しても意味がない」「ここで中国に恩を売って損はない」などといった政治判断が当然あるわけです。

 日銀の「マイナス金利」について、米独などが通貨安競争になるとして、強く牽制*1(けんせい)した。しかも金融偏重は効果がないと決めつけられた。となると、黒田総裁は今月中旬の日銀政策決定会合で、マイナス金利の追加策*2を打ち出しにくくなった。北京を後押ししたのに、見返りなし。

 おいおいですね。少なくとも建前ではアベノミクスとは「金融偏重ではない」んですが。つうか、「消費税増税はよくない、金融緩和すれば問題ないなんてことはない」という田村にとって「金融偏重はよくない」という「消費税増税反対論」に有利な指摘が出たことはむしろいいことでしょうに。なんか「中国をけなしたい」という動機のためには田村にとって論理性などどうでもいいようです。

他方で、財務省は、財政の出番だとする国際合意によって、緊縮財政と消費税増税を押し通しにくくなった。

なら田村にとってうれしいことでしょうに。

*1:もちろんこれは米独の政治判断であって中国は関係ないでしょう。中国に対し田村のような態度をとれば米独が牽制しないわけでは全くないでしょう。

*2:そもそもつい最近始めたばかりなのにそうそう簡単に追加策など打てはしないでしょう。