新刊紹介:「前衛」4月号

「前衛」4月号の全体の内容については以下のサイトを参照ください。興味のある内容だけ簡単に触れます。
http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
■「核兵器禁止を目指す新たな段階」(川田忠明*1
(内容紹介)
Q&A方式で書いてみる。

「まずは北朝鮮の核実験、ロケット発射についてお考えを聞きたいのですが」

北朝鮮の行為は緊張を高める問題行為だということを『前提にしたうえでの話』ですが、北朝鮮が昨年1月『米韓合同軍事演習を中止すれば核実験を中止する用意がある』としたこと、にもかかわらず、オバマ、朴クネ政権がその北朝鮮提案を無視し軍事演習を強行したことを指摘しておきたいと思います。まず第一にこの提案で分かるように北朝鮮の核実験とは『いわゆる瀬戸際外交』のためのものであり、米国や韓国の軍事攻撃など国力的に無理です。第二に『瀬戸際外交の問題性を認めたうえでの話』ですが、北朝鮮提案を無視した米韓の態度は合理的なものだったのでしょうか。「瀬戸際外交は無法だから応じない」というのは合理的ではないように思います。朝鮮半島から核を廃絶したいのなら制裁路線ではなく交渉をすべきだ、制裁を正当化する場合もそれは『打倒北朝鮮』ではなくあくまでも『対話のため』でなければならないといいたいですね。なお、米韓はTHAAD配備を主張していますがこれには北朝鮮どころか中露も反発しています。極東の軍事的緊張を高める暴挙であり配備は中止すべきです」

核廃絶の展望についてはどう考えますか」

「いわゆる核五大国(=安保理五大国)の核廃絶への後ろ向きの姿勢を考えれば廃絶の道が厳しいことは十分理解しているつもりです。特に五大国のうち、英米仏は民主主義国家で、仏に至っては社会党左派政権なのだから『民主主義なら、左派なら核廃絶』という簡単な話ではありません。しかし■「核兵器禁止条約へ作業部会、国連総会決議 初の設置」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-09/2015120901_01_1.html)、■主張「国連の核廃絶決議、いまこそ「実効力ある措置」へ」(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-16/2015121601_05_1.html)でわかるように、一方で一定の成果もあります。地道に核廃絶の運動を続けていきたいと思っています。」

参考
赤旗
■「核兵器禁止条約へ作業部会、国連総会決議 初の設置」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-09/2015120901_01_1.html
■主張「国連の核廃絶決議、いまこそ「実効力ある措置」へ」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-16/2015121601_05_1.html
■主張「3・1ビキニデー、非人道的な核兵器の禁止を」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-18/2016021801_05_1.html


■「戦争法と日米軍事同盟(下)」(山根隆志*2
(内容紹介)
 戦争法制定前後の変化を論じている。「ジブチ南スーダンでの自衛隊の活動」「IS問題での海外派兵の危険性」について論じられている。

参考
赤旗
■主張「南スーダンPKO、任務拡大で初の戦死者出すな」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-10/2015101001_05_1.html
ジブチ基地 米軍支援の一大拠点に、笠井議員 戦争法廃止迫る 衆院予算委
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-13/2016011301_01_1.html
■論戦ハイライト、地球の裏側まで軍事支援 ジブチ自衛隊基地強化の実態、衆院予算委 笠井議員が追及
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-13/2016011303_01_1.html
南スーダンPKO対IS軍事作戦 戦争法 一刻も放置できない、衆院予算委 志位委員長が追及
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-05/2016020501_01_1.html
南スーダンPKO任務拡大、「殺し、殺される」危険 現実に、衆院予算委 志位委員長の質問
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-05/2016020503_01_0.html
■「南スーダンPKO 国連「襲撃は政府軍」、派兵自衛隊武力行使の危険」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-23/2016022301_02_1.html
■「南スーダン撤退も検討、13年末 自衛隊PKO 治安悪化で、派兵規模も縮小」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-29/2016022901_01_1.html
朝日新聞
■駆けつけ警護、来春にも 南スーダンPKOに安保法適用
http://www.asahi.com/articles/ASH9R4CM7H9RUTFK002.html
東京新聞
ジブチ自衛隊拠点 首相「PKOに活用」 活動拡大を念頭
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201601/CK2016011302000118.html


■「「非常事態」を口実にした新たな改憲策動・その系譜と陥穽:第1部 なぜ「緊急事態条項」なのか、必要論の欺瞞を暴く」(小松公生*3
(内容紹介)
Q&A方式で書いてみる。

「緊急事態条項とは何でしょうか」

「平たくいえば戒厳令ですね。戦前の日本には戒厳令が存在しましたが民主主義の見地から問題があるため戦後はそういうものはないわけです(正確には東海大地震を想定して作成された大規模地震対策特別措置法という法律の規定はかなり戒厳令的性格があると思いますが)。なお戦前の日本でも戒厳令が発動されたのは、日比谷焼き討ち騒動、関東大震災、二二六事件くらいしかありません」

「なぜ、自民党は緊急事態条項の問題を持ち出しているのでしょうか」

「九条改憲よりは国民の支持が得やすいと考えてるのでしょう。とにかく彼らは『改憲の実績を作りたい』わけです。彼らが緊急事態条項を正当化するために最近持ち出すのが、2011年の東日本大震災や2015年のパリのISテロですね。
 最近は「中国の侵略」というのは爆買いのために現実性がなさ過ぎてあまり言われなくなったと思います。「北朝鮮の侵略」については最近は「北朝鮮安保理制裁などで国際社会が追い詰めてる」というロジックが強調されてる事(つまり日本攻撃どころか核実験レベルですら実行困難という話)、「ロシアの侵略」については安倍が「プーチンとの友好による領土問題解決」をアピールしてることもあってこれまたあまり緊急事態条項のネタにはなってない気がします。まあ、中国、北朝鮮、ロシアどの国も日本を攻撃する意思などないでしょうが。また現実に北朝鮮がやったヨンビョン島砲撃やロシアがやったグルジア侵攻、クリミア併合は攻撃された相手国(ウクライナグルジア、韓国)にとって戒厳令レベルの話では全然ありません。そもそも対外侵略による戒厳令発動など発展途上国はどうか知りませんが、日本のような経済先進国(アメリカ、ヨーロッパなど)では第二次大戦後は前例がないでしょう。
 また戒厳令について戦争を持ち出すことはかえって「戦争を予防しようという考えがないのか」「外交の失敗を政策の前提にするのか」という非難を生みかねないという恐怖感が自民、公明にはあると思います。そこで彼らは緊急事態条項の正当化には対外侵略よりももっぱらテロや自然災害を持ち出すわけです。
 誤解を恐れず言わせてもらえば改憲のためには手段を選ばない類の右翼にとって震災やISテロは「日米開戦を不可避とする陸軍親ドイツ派・反英米派にとっていわゆるハルノートが天祐*4だった」ように、まさに「天祐」だったのではないでしょうか(もちろんこれは小生が東日本大震災やISテロを天祐扱いしているという意味ではありません)。
 「日米開戦を避けようとする立場」にとって陸軍親ドイツ派の「ハルノートは天祐」発言が許せないのと同様、自民党、産経などの「東日本大震災、パリISテロの天祐扱い」は許されるものではありません。
 なお話がずれますが「福島原発事故が最悪の事態を避けられたことは天祐(まあ今の事態でも十分問題ですが)」だと思いますが、「福島事故が起こったこと」を「脱原発運動にとっての天祐扱いする人間」が仮にいるならばそういう人間は非難されて当然と小生*5は思います。ただし「福島事故を理由に震災国日本では原発は危険だとして脱原発を主張すること」はもちろん単なる事実の指摘であって「福島事故の天祐扱い」ではありません。
 また、話がずれますが小生*6がダライ一味や自称ダライ支持者(例:id:Mukke)が大嫌いなのは「彼らがどう見てもチベット焼身自殺を『中国非難のいいネタ』、つまり天祐として扱っている(だからこそ自殺防止にも積極的でない)」と思うからです。
 ずれた話を元に戻しますが、自民党の緊急事態条項論と一緒にはできないでしょうがフランスではその後、人権面での批判を押し切って新たな治安立法が制定されたわけです。ただ東日本大震災やISテロ、あるいはISテロ後のフランスの治安立法は自民党の主張の正当化理由になるのか。私はならないと思います。まず東日本大震災。たとえば緊急事態条項があれば津波による死者は減ったんでしょうか。福島で原発事故は起きなかったんでしょうか。そういう問題ではないでしょう。自民党は緊急事態条項がないことがどう東日本大震災で不利益をもたらしたのかおよそまともに説明できていません。ではパリテロはどうか。まず第一に治安立法の不足でパリテロは起きたのか、そして人権面での批判(かえって人権侵害やイスラム差別を生む)をフランスの新たな治安立法はクリアしてるのか。この点は疑問に思います。第二に日本であの種のテロの可能性はあるのか。全くないとは言いませんが、かなり低いでしょう。よかれあしかれ日本にはフランスと違い大量の移民は今いません。また過去にテロ事件をおこした極左過激派(例:三菱重工ビル爆破)もオウム真理教(例:地下鉄サリン事件)も今その種の行為は到底できないでしょう。自民党は日本国内で大規模テロを実行するテロ組織として一体どこを想定してるんでしょうか。まさかISとは言わないと思いますが。ISのテロリストが国内に入ってテロをすることはほとんどありえないでしょう。おそらく自民党公明党は「万が一、テロが国内で起こったら、どうするのか」というあいまいな話しかできないでしょう(朝鮮総連をやたら敵視してるウヨ連中もほとんどの連中は「朝鮮総連の名前」をテロ団体としてはさすがにあげないでしょう)。そんなあいまいな話で緊急事態条項など導入されてはたまったもんではありません。
 また不幸にして何らかのテロが発生した場合でも、緊急事態条項の発動などというリスキーな行為をする必要がある事態は考え難いでしょう。フランスの治安立法にしても緊急事態条項そのものではありません。この点、産経や読売が露骨に緊急事態条項必要論を宣伝していることには心の底から怒りを覚えます。どこまで安倍政権の御用新聞として奉仕すれば気がすむんでしょうか。読売の場合、例の『中曽根元首相の盟友』ナベツネ氏の罪が重いように思います。」


参考
赤旗
■主張「憲法緊急事態条項・危険性直視し明文改憲許さぬ」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-06/2016010601_05_1.html
■安倍明文改憲発言、緊急事態条項を突破口に、戦争法で憲法との矛盾極限
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-18/2016011802_02_1.html
■「緊急事態条項」は結成時からの“悲願”、改憲右翼団体日本会議」、97年、橋本内閣に要望書
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-03/2016020302_02_1.html
■立憲デモクラシーの会*7 シンポ、緊急事態条項 必要ない
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-07/2016020701_04_1.html
■緊急事態条項に危機感、「民主国家成り立たない」、仁比参院議員に参考人意見陳述
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-20/2016022004_02_1.html
■「災害対応」で「緊急事態条項」?、必要性 説明できない谷垣氏*8
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-29/2016022902_02_1.html?_tptb=032
■2016 焦点・論点「「緊急事態条項」は劇薬、早稲田大学教授(憲法学)水島朝穂*9さん、各国の失敗、戦前の歴史への無理解 安保法に続く立憲主義破壊」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-03-03/2016030303_01_0.html

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-03-11/2016031102_01_0.html
■「被災者の生活再建に、最後まで国が責任を果たせ、東日本大震災福島原発事故から5年の節目の年にあたって(2016年3月11日、日本共産党幹部会委員長・志位和夫
(前略)
 安倍政権は、災害関連の法整備や制度の拡充には背を向けながら、災害を口実に「緊急事態条項」を設けるなど、憲法改定への動きを強めています。被災地からは、東北6県の弁護士会をはじめ、「東日本大震災改憲に利用するな」という怒りの声があがっています。
 災害を憲法改定という自らの政治的野心に利用する安倍政権の姿勢は断じて許されません。東日本大震災の被災者の生活と生業の再建のために、法改正、制度改革を含めて、国の責任を果たすことこそ求められています。

■産経『【東日本大震災5年】共産・志位委員長「災害を改憲に利用」と安倍首相を批判』
http://www.sankei.com/politics/news/160311/plt1603110003-n1.html

【2016年4月16日年追記】
日経新聞『緊急事態条項「極めて重い課題」 熊本地震官房長官』のはてなブックマーク
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.nikkei.com/article/DGXLASFS15H54_V10C16A4PP8000/
 東日本大震災(死者・行方不明が約1万8千人)や阪神大震災(死者約6千人)でも「緊急事態条項」なんか必要ありませんが「現時点で死者が数10名」レベルの熊本地震で「緊急事態条項」て菅はどれほどバカなんでしょうか。さすが安倍の側近だけのことはあります。


■「TPPのISD条項の問題点」(岩月浩二*10
(内容紹介)
赤旗の記事紹介などで代替。

赤旗
■ISD条項は主権揺るがす、孫崎元外務省局長
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-05-03/2013050302_03_1.html
■欧州委 米欧版TPPで意見聴取、ISD条項に根強い懸念考慮
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2014-01-23/2014012307_03_1.html
岩月浩二ブログ
■マスコミが束になっても敵わない、オバマを襲う巨額ISDを採り上げたメディアは“赤旗”のみ
http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2016/03/post-fd6c.html


■「TPP協定の政府影響試算批判」(小倉正行*11
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■TPP試算追及する、小池政策委員長が表明
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-26/2015122602_01_1.html
■主張「TPP協定試算、政府の宣伝は度が過ぎないか」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-31/2015123101_05_1.html
■国産農産物 1割程度、政府のTPP「輸出戦略」批判 畠山氏
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-14/2016011402_04_1.html
■TPP 日本のGDP0.12%減、米大学試算 雇用は7.4万人減少
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-28/2016012801_04_1.html


■「脱炭素化の世界の流れに逆行する安倍政権のエネルギー政策」(倉林明子
■「パリCOP21合意・これから世界はどう動くか」(明日香壽川*12
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■主張「COP21閉幕、温暖化防止の合意 着実実行を」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-15/2015121501_05_1.html
■COP21 目標実現へ、衆参環境委閉会中審査
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-19/2015121914_01_1.html


■「政治的・公的活動への女性の平等な参加のために:女性参政権行使70年、歴史と今日の課題(1)」(広井暢子*13
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。なお、今回の(1)では「戦前の歩み」が説明され、次回以降で戦後の歩みと今後の課題が説明される予定。

赤旗
■なんだっけ?、日本で女性参政権獲得から70年
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-12-20/2015122003_02_0.html

参考

市川房枝1893年明治26年)5月15日〜1981年(昭和56年)2月11日:ウィキペディア参照)
 1919年(大正8年)に平塚らいてう*14奥むめお*15らと日本初の婦人団体・新婦人協会を設立。女性の集会結社の自由を禁止していた治安警察法第5条の改正を求める運動を展開。1922年(大正11年)3月には政治集会の参加を禁じた第5条2項の改正に至った。しかし女性の政治結社参加を禁じた5条1項は残されたため、婦人団体を中心に、治安警察法5条全廃を求める運動がその後も続いた。1924年大正13年)「婦人参政権獲得期成同盟会」を結成。男子普通選挙が成立した1925年(大正14年)には同盟会を「婦選獲得同盟」と改称し、政府・議会に婦人参政権を求める運動を続けた。
 1930年(昭和5年)に「第1回婦選大会」を開催。同年に婦人参政権付与の法案が衆議院で可決されるが、貴族院の反対で実現に至らなかった。その後、市川は国策(戦争遂行)への協力姿勢をみせることで、婦人の政治的権利獲得を目指す方針をとり評論活動を行った。1940年(昭和15年)に婦選獲得同盟を解消し「婦人時局研究会」へ統合。1942年(昭和17年)に婦人団体が大日本婦人会へ統合。大政翼賛会を中心とした翼賛体制に組み込まれ、市川は大日本言論報国会理事に就任。
 1945年(昭和20年)8月25日には久布白落実、山高しげり*16、赤松常子*17らと共に「戦後対策婦人委員会」を組織し、引き続き政府や各政党に婦人参政権を要求。同年11月3日には戦後初の婦人団体「新日本婦人同盟」を結成し会長に就任。12月17日には衆議院議員選挙法改正で婦人参政権(男女普通選挙)が実現した。1946年(昭和21年)の第22回衆議院議員総選挙では39人の婦人(女性)議員が誕生した。戦時中に大日本報国言論会理事であったため、1947年(昭和22年)から1950年(昭和25年)まで公職追放となる。1950年(昭和25年)10月13日に追放解除。同年11月9日には新日本婦人同盟の臨時総会において、団体の名称が日本婦人有権者同盟と改称され、市川が会長に復帰(1953年(昭和28年)4月25日まで)。その後は、売春禁止、再軍備反対などの運動にも取り組んだ。
 1953年(昭和28年)の第3回参議院議員通常選挙に立候補し初当選。その後、通算5期25年務めた。


■「東日本大震災5年・東北の水産業の復旧・再開・再生をみる」(濱田武*18
(内容紹介)
 朝日の書評紹介などで代替。

朝日新聞・書評「漁業と震災 [著]濱田武士」
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013040800011.html
■now and then『濱田武士「漁業と震災」』
http://raizo.daa.jp/archives/2013/0412_1920.php
■taronの日記『濱田武士『漁業と震災』』
http://d.hatena.ne.jp/taron/20130906/p4


■「教育の政治的中立と教育の論理:18歳選挙権政治学習のあり方をめぐって」(佐貫浩*19
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■主張「学校での政治教育、現場を萎縮させる圧力やめよ」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-17/2016011701_05_1.html
自衛隊どうなる? 高校生ら学習会、18歳選挙権使って戦争法廃止したい
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-24/2016012406_02_1.html
■高校生への制限 違憲、大平氏「政治活動の自由こそ」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-03-10/2016031004_02_1.html


■論点
【給費制廃止は司法だけの問題か】(野口景子)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
司法修習生に給費ぜひ、学生・弁護士・国会議員ら 346人が集会
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-19/2015111914_01_1.html
■「司法修習生に給付支援」賛同、国会議員 過半数日弁連会見 制度復活訴え
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-21/2016012115_01_1.html


【多様な学びの場を奪う夜間制定時制高校の廃止】(多賀哲弥)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介などで代替。

赤旗「夜間定時制なくすな、東京都 存続を求める署名6000人」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-17/2016011714_01_1.html
日本共産党東京都委員会「都立高4校ー夜間定時制の廃止やめて:白石議員が要求」
http://www.jcp-tokyo.net/2016/0226/115731/


■文化の話題
【演劇:新しい布引けいの誕生:文学座女の一生」】(水村武)
(内容紹介)
 文学座女の一生」の紹介。

参考

http://www.bungakuza.com/onnanoisyou2016/index.html
 森本薫の戯曲『女の一生』が誕生し、舞台公演として人々の目に触れたのは1945年4月。久保田万太郎演出で初演された。太平洋戦争は苛烈を極め、僅か一ヶ月前の3月には東京大空襲により10万人以上が犠牲となる。この4月には戦艦大和が沖縄へ向けて出撃するも鹿児島沖で轟沈。敗戦の影は確実に人々を覆い始めていた。
 そんな状況下でも芝居を創る情熱を絶やさなかった当時のメンバーたち。その中に杉村春子もいた。ヒロイン布引けいを演じ、その後の彼女の代表作となる本作は、久保田万太郎から戌井市郎の演出作品として再演を重ね、杉村主演の上演回数は947回におよんだ。
常に再演の期待が高いこの作品は、杉村自身の意向により生前に布引けい役を平淑恵にゆずり、演出はその後も戌井市郎が担当。戌井市郎と平淑恵の『女の一生』は269回を数えた。
 2014年、戌井市郎の演出を鵜山仁が引き継ぎ、戌井エッセンスを汲み取りつつ新たな『女の一生』の創造がはじまった。出来上がった作品は、現代に呼応した新たな『女の一生』としてよみがえり、森本戯曲の持つ台詞の美しさと現代に通じるメッセージ性は多くの人々の共感を得、近畿・九州・静岡を巡演し、三越劇場での公演を含めて96回を数えた。
 明治の末より第二次世界大戦終了時までの「時代を生き抜く≪女性≫の生き方」を描く普遍的なテーマが人々の心を震わせる本作。今回、山本郁子が新たに布引けいを演じ、更なる高みを目指して首都圏・神奈川の鑑賞団体を巡演する。

杉村春子(ウィキペ参照)
 1937年、岸田国士久保田万太郎岩田豊雄獅子文六)らが創立した劇団文学座の結成に参加。1940年に『ファニー』で主役を演じて以降、劇団の中心女優となった。また、文学座以外の舞台にも出演し、日本演劇界の中心的存在として活躍した。
 1945年4月、東京大空襲下で初演された森本薫作『女の一生』の布引けいは当たり役となり、1990年までに上演回数は900回を超え、日本の演劇史上に金字塔を打ち立てた。作中の台詞 "だれが選んでくれたんでもない、自分で歩き出した道ですもの-" は、生涯"女優の一生"を貫いた杉村の代名詞として有名。
 そのほか『欲望という名の電車』のブランチ役(上演回数593回)、『華岡青洲の妻』の於継役(上演回数634回)、『ふるあめりかに袖はぬらさじ』のお園役(上演回数365回)、『華々しき一族』の諏訪役(上演回数309回)などの作品で主役を務め、『女の一生』と並ぶ代表作となった。
 しかし、1963年1月、杉村の感情の起伏が激しい性格と、専横ともいえる劇団への統率ぶりに不満を持った芥川比呂志岸田今日子仲谷昇*20神山繁加藤治子小池朝雄*21ら、中堅劇団員が文学座を集団脱退し、現代演劇協会・劇団雲を結成。さらに同年12月には、それまで杉村主演の戯曲を何本も書いていた三島由紀夫の新作戯曲上演拒否問題(喜びの琴事件)が起こって、三島を筆頭に丹阿弥谷津子*22中村伸郎*23賀原夏子*24南美江ら、文学座の古参劇団員が次々に脱退していった。
 杉村は、これら脱退メンバーの大半とはその後の関係を断絶し、特に反杉村を鮮明にしていた福田恆存が代表となった劇団雲に参加したメンバーに対しては、共演を頑なに拒否するなど終生許すことはなかったといわれる。
 文学座は、主要メンバーの2度にわたる大量脱退で創立以来最大の危機を迎え、当時の新聞は"崩壊に瀕する文学座"と書きたてたが、太地喜和子江守徹樹木希林小川真由美*25高橋悦史ら若手を育てることで何とか乗り切ったといわれる。
 しかし、杉村の専横に批判的だった人物が抜けてしまったことにより、杉村の劇団に対する独裁に近い影響力にさらに拍車がかかったとの批判的見方もある。
 なお、1967年の『女の一生』の再演は文学座が立ち直るきっかけとなったといわれる。


■メディア時評
【テレビ:高市発言と「表現の自由」】(沢木啓三)
(内容紹介)
赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
高市発言は放送介入、小池政策委員長が批判
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-14/2016021401_03_1.html
高市総務相の電波停止発言、自民党の強権体質表す、改憲草案でも表現活動制限http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-25/2016022502_02_1.html
■キャスター有志“私たちは怒っている”、総務相の電波停止発言
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-03-01/2016030115_01_1.html?_tptb=400

*1:著書『それぞれの「戦争論」:そこにいた人たち、1937・南京〜2004・イラク』(2004年、唯学書房)、『名作の戦争論』(2008年、新日本出版社

*2:著書『イラク戦争の出撃拠点:在日米軍と「思いやり予算」の検証』(共著、2003年、新日本出版社

*3:著書『原発にしがみつく人びとの群れ:原発利益共同体の秘密に迫る』(2012年、新日本出版社)、『カジノ狂騒曲:日本に賭博場はいらない』(共著、2014年、新日本出版社)、『政党助成金に群がる政治家たち』(2015年、新日本出版社

*4:実際親ドイツ派が「ハルノートは天祐」と発言していることは当時の関係者の証言などで裏付けられています。これについてはたとえば『「日米開戦」まで1ヵ月(3):「ハル・ノート」は「天佑」』(http://www.geocities.jp/yu77799/worldwar2/nitibeikaisen/kaisen3.html)参照。ただし日米開戦が日本の敗北に終わるとウヨは「ハルノートの作成者ホワイトはソ連スパイかもしれない(ソ連スパイ云々はともかく容共派ではあったようですが。なお当時の米国においてはハルノートレベルの日本批判はまったく珍しいもんではないでしょう)」と責任転嫁を始めます。

*5:これはもちろん小松氏ではなくボーガスのことです。ほかの部分は「小松氏の主張のボーガス的理解」ですが、当然ながら小松氏の文には「原発事故を天祐扱い」云々なんて話は出てきません

*6:これはもちろん小松氏ではなくボーガスのことです。ほかの部分は「小松氏の主張のボーガス的理解」ですが、当然ながら小松氏の文にはチベット云々なんて話は出てきません

*7:公式サイト(http://constitutionaldemocracyjapan.tumblr.com/

*8:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相などを経て現在自民党幹事長。

*9:個人サイト(http://www.asaho.com/jpn/)。著書『東日本大震災憲法』(2012年、早稲田大学出版部)、『はじめての憲法教室:立憲主義の基本から考える』(2013年、集英社新書)など

*10:個人サイト(http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/)。著書『TPP 黒い条約』(共著、2013年、集英社新書

*11:著書『放射能汚染からTPPまで:食の安全はこう守る』(2011年、新日本出版社)、『TPPは国を滅ぼす』(2011年、宝島社新書)、『これでわかるTPP問題一問一答:日本を崩壊させる58の危険』(2011年、合同出版社)、『TPP参加「日本崩壊」のシナリオ』(2013年、宝島SUGOI文庫)など

*12:個人サイト(http://www.cneas.tohoku.ac.jp/labs/china/asuka/)。著書『地球温暖化』(2009年、岩波ブックレット

*13:著書『女性革命家たちの生涯』(1989年、新日本出版社

*14:1953年(昭和28年)4月に日本婦人団体連合会を結成し初代会長に就任。1955年(昭和30年)、世界平和アピール七人委員会の結成に参加、委員となる。1962年(昭和37年)には、野上弥生子(作家)、いわさきちひろ(画家)、岸輝子(女優)らとともに「新日本婦人の会」を結成した。

*15:戦後は参院議員を3期18年務める傍ら1948年(昭和23年)には主婦連合会の会長に就任、不良品追放や『主婦の店』選定運動を全国展開した。1956年(昭和31年)には主婦会館を建設し初代館長に就任

*16:1952年、全国地域婦人団体連絡協議会の初代会長に就任。また参院議員を2期12年務めた。

*17:参院議員(社会党民社党)を3期18年務めた。

*18:著書『漁業と震災』(2013年、みすず書房)、『日本漁業の真実』(2014年、ちくま新書)、『福島に農林漁業をとり戻す』(共著、2015年、みすず書房)など

*19:著書『学力と新自由主義』(2009年、大月書店)、『平和的生存権のための教育』(2010年、教育資料出版会)、『品川の学校で何が起こっているのか:学校選択制・小中一貫校・教育改革フロンティアの実像』(2010年、花伝社)など

*20:中村伸郎の死後、演劇集団円の代表を務めた。

*21:声優としては、ピーター・フォークを持役とし、特に『刑事コロンボ』のコロンボ役は小池の当たり役になった

*22:1964年、喜びの琴事件により文学座を脱退した三島由紀夫や夫・金子信雄らと「劇団NLT」を結成。しかし1966年に退団、金子と新たに「新演劇人クラブ・マールイ」を結成した。

*23:1964年、グループNLT(のちの劇団NLT)創立に参加。しかし1968年には三島らとNLTを脱退し、劇団浪曼劇場を結成するが、その後三島の自決により劇団は解散。福田恆存の「劇団雲」へ入団するも、1975年に今度は「劇団雲」が芥川比呂志と福田の意見対立で内部分裂。芥川らと退団して演劇集団円を結成し、芥川亡き後は同劇団の代表を1991年の死去まで務めた。

*24:1964年、グループNLT(のちの劇団NLT)創立に参加。1968年に三島、丹阿弥、金子らがグループNLTを脱退すると劇団NLTとして再出発、長く劇団主宰を務めた。

*25:「近年は女優として目立った活動はなかったが、スポーツニッポンの記事により、真言宗の尼僧として得度していたことが判明した。ただし剃髪はしておらず、本人は女優業を辞めたつもりではないとのこと」「のめりこんだ役作りゆえのエピソードが豊富。映画『食卓のない家』(1985年)では赤軍派の子どもを持つ母親が周囲のバッシングから精神を病み、金魚を食べてしまうシーンを演じた。このとき本当に金魚を歯で噛みくだき、共演の岩下志麻は『卒倒しそうになりました』とコメントしている。また高部知子によると共演したドラマ『積木くずし』(1983年)で高部が初めて小川の楽屋に挨拶しに行ったところ小川が『ドラマの役柄上、不良娘役のあなたが母親役の私のことを憎んでくれなきゃ困る。だから、もう挨拶しにこなくていいから』と言ったという」(ウィキペディア小川真由美」参照)。