■人民日報「中国がガンビアと国交回復」
http://j.people.com.cn/n3/2016/0318/c94474-9032255.html
つまりは「ガンビアは台湾と国交を断絶して、今後は中国と国交を結びます」ということです。改めて「台湾独立など認めない」という中国の意思が示されたわけです。民主進歩党に対する牽制目的か、それとも「国民党が総統選で勝ってても」こうなったのかは中国素人の小生には分かりません。
【追記】
http://www.ritouki.jp/index.php/info/20160318-2/
■日本李登輝友の会「2年前に台湾と断交したアフリカのガンビアが中国と国交樹立」
2013年11月15日、西アフリカのガンビアは台湾と断交したことを一方的に発表した。その時点で台湾が国交を有するのは22カ国*1となったが、ガンビアはすぐに中国と国交を樹立することはしなかった。それから2年以上が経過した昨日(3月17日)、中国はガンビアと国交を樹立したことを発表した。
つまりはこの2年間に中国・ガンビア間で交渉がされてたということでしょう。
ガンビアにはこれまで台湾と断交や国交回復を繰り返していた「過去」がある。1965年、英国から独立したガンビアは68年に台湾と国交樹立しながら74年に断交、95年には再び国交を回復した。
(中略)
中国や台湾はこれまでも、国交の維持や樹立を目的としてアフリカや環太平洋の小国に対し、多額の資金援助を餌として外交戦を繰り広げてきたが、それを逆手に取って中国と台湾との間を浮遊する「日和見外交」するガンビアのような国が存在するのも事実だ。
■テレビ朝日『「子供は貧乏でこそ進歩」 沖縄の市議発言が物議』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000070642.html
この記事には
・自民党は政党助成金もらってて金満だから向上心がなくて進歩しない、某政党は政党助成金拒否してるから向上心があって進歩するつうことですか(毒)。/その理屈だと西里君は助成金廃止支持だよね、当然。
という皮肉ブクマをつけましたが他にも書きたいことが思いついたので。
以前、某本を読んでいたら金原亭馬生の言葉として
「自分の子どもの頃は父親(古今亭志ん生)は売れてなかったのに、弟が物心ついた頃は父親は売れるようになった。だから自分の方が弟より経済的に苦労してると思うが世間の評価は弟(古今亭志ん朝)の方が高いと思う」
「そもそも境遇が不遇とか才能がないとかという理由だから努力、苦労するのであって、弟みたいに努力、苦労しないで済むならその方がいいですよ。好きで努力、苦労してるわけじゃない」
という主旨の言葉が紹介されていたのを思い出したのでここに書いておきます。
努力や苦労は「せざるを得ないからする」のであって、しないで済むならそれに越したことはありません。
■【安倍政権考】「日本死ね!!!」ブログに政府・与党がここまで右往左往してよいのか?
http://www.sankei.com/premium/news/160319/prm1603190017-n1.html
問題はあのブログそのものと言うより「こういう声に対して政府はどう答えるのか」と野党に聞かれて「待機児童問題についてはこういう対応をしています」とまともに応じればいいものを、「匿名ブログなんか相手しない」「死ねなんて表現が下品だ」なんてバカをいう「待機児童問題をまともに考えてるとは思えない政府の当初の態度」だったわけです。
だから「待機児童問題を解決する気がないのか」「匿名ブログだの表現が下品だの話を矮小化するな」という批判が出て慌てた政府が右往左往するわけですが、未だに産経は「匿名ブログだの、表現が乱暴だの」言って「ブログの問題」に話を矮小化したいようです。
そもそも「日本死ね」にしても「本気でそう思ってる」というよりは恐らく「過激な表現でないと注目されない」という切実な思いによるものでしょう。それがいいとは言いませんが正直「上品な表現だったら注目されたのか」と思うと複雑な気はします。
■【保育園落ちたブログ】市職員の給与を削り、保育所を新設 大阪・池田市「緊急対応宣言」
http://www.sankei.com/west/news/160319/wst1603190052-n1.html
何故「職員給与を削る」のか?。職員が高給をもらってるというならまだしも恐らくそうではないでしょう。明らかに方向性が間違っていると思います。こういうのを「悪しきポピュリズム」というのでしょう。
■中国ようやく5キロ区間だけ建設許可 受注のインドネシア高速鉄道 残る区間なお買収めど立たず
http://www.sankei.com/world/news/160319/wor1603190039-n1.html
「用地買収を中国がやる」つうのには「え、用地買収はインドネシアがもうやってて、鉄道づくりだけ中国がやるんじゃねえの?」「日本が落札しても同じ事だったわけ?」「何か丸投げすぎねえか?」とびっくりです。
■『【スクリーン雑記帖・予告編つき】砂糖が多い健康食品を60日間食べ続けた男の記録 映画「あまくない砂糖の話」は日本人も必見?』
http://www.sankei.com/premium/news/160319/prm1603190007-n1.html
「加工食品には大量の砂糖が使われているため気をつけないと、肥満や虫歯、糖尿病といった健康被害がでかねない」という映画のようです。「豪州(映画の撮影場所)や欧米」と日本ではまた違うでしょうが確かに「考え無しに清涼飲料水や菓子を多量摂取すれば」健康は破壊されていくでしょう。
またこの記事で重要なポイントは「シリアルバーなど健康性をアピールしてるからといってそれだけで砂糖が少ないと思ったら間違い」ということでしょう。
衝撃的なのは、ケンタッキー州でデイモンが帯同した巡回歯医者のエピソードだ。低所得家庭の子供たちは1日に炭酸飲料水を数缶飲んで虫歯だらけ。
まあ、これは「砂糖のせい」というより「歯磨きをきちんとしない」など複合的要因だと思いますが。
話は変わるが、記者が先日東京都内で乗ったタクシーの運転手さんと会話したとき、出身の沖縄では健康な沖縄料理だけでなく、多様な食品の流入のため県民が肥満になり、「長寿県」の肩書が失われつつあると教えてくれた。同様のことが、デイモンの故郷・豪州の先住民族アボリジニにも起きていた。
砂糖は1年にアメ玉2、3個分しかとらない自給自足の生活をしていたのが、1970年代以降にスーパーマーケットが進出して砂糖の加工食品が食生活に入り込み、肥満や心臓病になる住民が増加した。映画ではその現状を報告している。
まあ砂糖だけでなく脂肪(バターなど)や炭水化物といった問題もあるでしょうが。
■産経『【緯度経度】韓国の国会議員が反日・愛国パフォーマンスに走るワケ』ソウル・黒田勝弘
http://www.sankei.com/column/news/160319/clm1603190004-n1.html
「支持者に受ける上、ろくに専門知識がなくてもできるから」と悪口雑言の黒田ですがそれって、むしろ産経や「安倍や稲田、片山さつきのような極右議員」の「反中国・愛国パフォーマンス」にこそあてはまることじゃないんですかね?。しかも「専門知識がない」どころか「対馬が危ない」「南京事件否定論」など、嘘八百だから論外です。「左翼はバカじゃできないが右翼はバカでもできる」なんて悪口がありますが、それは「サヨのウヨへの悪口」というより、要するにこういう事を意味してるわけです。
■産経『「性画像求められた」10〜20代女性の3割 NPO調べ』
http://www.sankei.com/affairs/news/160319/afr1603190018-n1.html
■産経『紫艶FBにまた桂文枝*2の全裸写真…不倫否定され「私より名誉選んだ…」』
http://www.sankei.com/entertainments/news/160319/ent1603190005-n1.html
「リベンジポルノが怖い」以前にそう言うことを求める神経がよくわかりません。小生だったらそう言うことを相手に要求しないし、要求されるのも嫌ですが。
■産経『【編集日誌】元大統領が駆け込み入閣 こんな国でまともな五輪ができるのか』
http://www.sankei.com/column/news/160319/clm1603190006-n1.html
元大統領に収賄疑惑が浮上してることには複雑な思いですが、産経がブラジルにここまで悪口雑言する動機がよく分かりません。
つうかブクマにも書きましたが「競技場問題やエンブレム問題」なんてごたごたを引き起こし、「汚染水アンダーコントロール(安倍)」の公約も反故にしてる日本こそが「こんな国でまともな東京五輪ができるのか」でしょう。つうか冗談抜きでろくでもない東京五輪になる危険性が否定できませんが。
「入閣による疑惑逃れは卑怯云々」も「甘利*3疑惑のある日本がよく言う」で終わりでしょう。
甘利に対しても「疑惑追及を逃れず、証人喚問に応じろ」と産経が言うならともかくね。
■産経「【お金は知っている】消費増税の災厄もたらす御用学者と無責任議員」(田村秀男)
http://www.sankei.com/premium/news/160319/prm1603190013-n1.html
そもそも「安倍*4首相」「麻生*5財務相」が「消費税増税派」なのに「財務省が悪い」「財務省出身の黒田日銀総裁が悪い」「財務省に近い御用学者や自民党の増税派議員*6が悪い」と「安倍、麻生以外の他人」に責任転嫁する田村には恐れ入ります。
安倍、麻生批判出来ない田村こそが「安倍・麻生御用記者」でしょうに。どれほど恥知らずなクズなのか。
■産経「【矢板明夫のチャイナ監視台】全人代は中国共産党のゴム印にすぎない 第1回大会から連続出席の87歳老女は「生きた化石」と絶賛され」
http://www.sankei.com/premium/news/160319/prm1603190012-n1.html
党の方針にノーを唱え、大きく変更することはできないにしても、少なくとも今の全人代は「ゴム印」ではないでしょう。
約3000人もいる全人代の代表の中で、毎年、必ずメディアに取り上げられる女性がいる。最高齢の申紀蘭氏(87)である。山西省の農民である申氏は新中国誕生後の第1期全人代(1954年)で代表に選ばれて以来、12期連続で当選。
1954年、つまり今から63年前ですから当時は24歳でしょうか。
ちなみに
http://www.peopleschina.com/zhuanti/2008-03/04/content_102187.htm
申さんは、山西省平順県西溝村の党総支部委員会副書記
だそうです。
申氏は今年も中国メディアの取材に応じ、「初当選の時、山西から北京までロバに乗って4日間もかかった旅路は、今は高速鉄道で約3時間に短縮された。祖国が発展したことをうれしく思う」などと語った。
中国も本当に大きく経済発展したもんです。
最多連続当選記録以外に、申氏にはもう一つの記録がある。全人代代表を務めたこの62年間、反対票を一度も入れたことがない*7ことである。
(中略)
「その時の党中央が決めたことを支持する。党と政府に迷惑をかけてはいけない」というのが申氏の持論だが、「国民の代表としての自覚は全くない」と改革派知識人らから批判されている。
この辺りは何とも評価の難しいところでしょう(彼女の態度を是としているわけではありません)。
「反対票を投じることが出身地のためになるかどうか(地域への利益誘導)」という観点からはこうした中央への態度も一つの考えではあるでしょう。日本や欧米でも普通にある態度でしょう。
■産経「【舛添知事定例会見録】韓国人学校への都有地貸与「ソウル市への恩返し」 批判*8の声も」
http://www.sankei.com/premium/news/160319/prm1603190026-n1.html
「ソウルで日本人学校を開くときに、場所をどうするか、いろいろな建設資金のやりくりなどで困ったときに、ソウル市が全面的に協力をしてくださって、それで、日本人の子供たちにソウルでしっかりと教育できています。同じことなので、韓国の人たちは、やはり手狭になったので、何とか協力できないかということですから、お互い恩返しでやっていくと」
舛添氏が言うように当たり前の話です。まあ、ソウル日本人学校建設に向こうの協力がなくたって都有地貸与に何ら問題などないつうか日韓友好とか民族教育の重要性とか考えれば当然にやるべきでしょう。id:noharra(野原燐)こと八木孝三先生は「ボーガスは北朝鮮シンパ」と曲解してらっしゃるようですが、小生は「民族教育の重要性」から朝鮮学校無償化除外を批判してるので当然ながら韓国学校への都有地貸与に反対する理由はありません。
産経はこういう舛添氏の態度が排外主義右翼、アンチ韓国として気にくわないんでしょうね。
韓国人学校へ都有地貸与の件について、この周辺というのは、かなり保育のニーズが高く、新しいマンションも多い。保育施設を作ったり、ほかの福祉施設に充てるという手もあるが、なぜ韓国人学校の方を優先することになったのか。
などと「韓国学校より、保育所とか福祉施設(て具体的に何?)とか作れよ」いう「まさに外道、鬼畜」「どんだけお前ら韓国が嫌いなのよ?」というべき酷い質問をしてるのはおそらく産経でしょう。
ウヨ連中が敵視してるのは朝鮮学校だけでなく韓国学校も同じなんだとよく分かります。
これについての舛添答弁は「長くなるので」紹介は省略しますが要するに
「保育所とか福祉施設とかもちろん都で作ってるし。韓国学校作ったら保育所とか作れないわけじゃないし。都立校跡地に保育所や福祉施設作ってくれなんて地元(新宿区)の要望もないし。言いがかりはやめてもらえません?」「そもそも都立校跡地に保育所や福祉施設作るより学校を作る方が、リフォームに金もかからないし現実的でしょうよ」「大体ソウルの日本人学校建設の際で世話になったのにそういう態度おかしいでしょ?。仁義とか恩返しとかって言葉を知らないの?」(まあ、表現はもっと丁寧ですが)」という当然の反論です。
「他の外国人学校から要望が来たらどうするのか」という産経の質問には「まだ来ていませんがケースバイケース。外国との友好関係などの見地からできる限り要望に応える対応をしていきたい」「韓国だけ特別扱いする気は毛頭ない。北区にフランス人学校、江東区にインド人学校があったと思うがもちろんフランス、インド、あるいは他の国*9でも同じです。できる限りご要望に対応していきます」だそうです。
まあ、都有地貸与はもちろんいいことなんですが、ならば舛添氏は朝鮮学校に対しても補助金の支給などの配慮をしてしかるべきでしょう。
都有地貸与についての
「日本と韓国の将来に向かっての友好関係を一番担保できる人たちは、これからの世代の人たちです。日本にいる韓国の子供たちは将来、2つの国の関係が悪くなったときにしっかりと友好関係に努力してくれる。逆に、韓国にいる日本の子供たちが同じような方向で日韓協力できる。そういうことは非常に良いことだろうと思っています」
という舛添発言は全く朝鮮学校についてもあてはまることでしょう。
朝鮮学校を敵視する自民の反対などに従うべきではない。
【追記】
http://www.sankei.com/column/news/160326/clm1603260006-n1.html
最近、東京の韓国人学校の移転先に都立高校跡地を提供する計画に反対、批判の声が出ているとの記事が本紙に出ていたが、こうした反対はまずい。ソウル日本人学校もお世話になっているのだから、ちゃんと実現してほしい。(黒田勝弘)
「批判の声が出ている」どころか明らかに産経は「この計画をアンチ韓国の立場から潰そうとしています」が、黒田はそういう考えではないようです。
■【番長・清原覚醒剤事件】球界のご意見番・広岡達朗の堪忍袋の緒が切れた!「清原がこうなった責任は西武と巨人の指導にある」
http://www.sankei.com/premium/news/160320/prm1603200002-n1.html
広岡氏の主張は周囲(西武、巨人のコーチや監督)が清原を甘やかしたので天狗になって駄目人間になったと言うことでしょうがさすがに「覚醒剤の使用」などという犯罪行為まで「監督やコーチ」のせいにされるいわれはないでしょう。まあ、広岡氏の場合、清原現役時代の西武、巨人監督である「彼の後任西武監督・森氏」や「同じ巨人V9メンバーで巨人監督の長嶋氏」に対する嫉妬とか敵意がある疑いもありますが。
野球バカが過ぎる分、社会常識に欠ける者が多い。監督やコーチが一般常識をしっかり教えればいいが、それができていない。清原がこうなったのも西武、巨人時代の指導と教育に問題があった
そういうのは本来監督やコーチの仕事じゃないと思いますけどね。つうか覚醒剤使用なんて一般常識以前の話です。そしてそういうこというなら、むしろ清原のいたPL高校野球部が責任問われるべきじゃないのか。
プロ野球球団は教育機関でないのに対しPLは教育機関のわけですから。
■【教科書検定】集団的自衛権、戦争につなげる表現も
http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190023-n1.html
実教出版の現代社会は、集団的自衛権について「韓国は同盟関係に基づいてアメリカの起こしたベトナム戦争に参加し、5千人も戦死したそうだ」と記述したが、文科省は「そもそも両国はベトナムから攻め込まれておらず、自衛権の行使にすら当たらない」と指摘、全て削除となった。
産経記事が事実なら、いくら「安倍の安保法とベトナム戦争」を結びつけられたくないからとは言え「米国や韓国のベトナム戦争参戦は自衛権の行使に当たらない」「北ベトナムは(南ベトナムはともかく?)米韓両国に攻め込んでないから」とは「悪い意味で」スゴイ検定意見がついたもんです。「予想の範囲外すぎて」二の句が継げません。
詭弁を吐くにしても少しは頭を使ったらどうなのか?
「泣く子と地頭には勝てない」という話でしょうが良くこんな無茶苦茶な検定意見に実教出版も従ったもんです(あまりにも酷すぎるので検定意見がおかしいのではなく、産経の記事がおかしい可能性もありますが)。
米国や韓国のベトナム戦争参戦理由は「北ベトナムに侵略された南ベトナムとの軍事同盟(米国)」「米国との軍事同盟(韓国)」を理由とした「集団的自衛権の行使」なんですが。そして集団的自衛権とは「自国が攻められてなくても軍事同盟国が攻められたときに発動するもの」なんですが。
産経の紹介する検定意見「自衛権の行使でない」が
1)集団的自衛権は自衛権行使に当たらない(米韓は北ベトナムから攻め込まれてないから、米韓の軍事行動は自衛権行使でないと言う物言いはこう判断してるようにも理解できますが、それだと集団的自衛権行使を日本国憲法が認める自衛権行使に含まれるとする安倍政権の政府見解に反するでしょう。その辺りどう文科省は説明するのか)
2)集団的自衛権は自衛権の行使に当たるが、米韓軍の参戦は「集団的自衛権行使できる要件に従っておらず」なんちゃって自衛権行使、つまり侵略である
のどちらかは不明です。
いずれにせよ、「米韓の軍事行動は自衛権の行使でない(文科省検定意見)」なら「自衛戦争でなければ侵略戦争でしかない」以上、文科省検定意見の論理からは、ベトナム戦争は「米韓のベトナム侵略」であり、それを支持した当時の佐藤栄作*10政権は「侵略を支持したこと」に論理上、なります。当然「佐藤政権のベトナム戦争支持」を批判した野党(社会党や共産党)が正しい事になる(まあそれが社会党、共産党など、ベトナム戦争での米国批判派の立場ですが、それはベトナム戦争で米国を支持した産経や自民党の立場ではないはずです)。
ならば社会科教科書が「佐藤政権はベトナム侵略戦争を支持し、それを野党は批判した」「米国はベトナムを侵略した」と書いたら検定意見は何もつかないのか。おそらく「米韓は集団的自衛権行使を理由に参戦したので侵略と決めつけていいか疑問」などとして検定意見がつくでしょう。そして産経もおそらくその検定意見を支持すると。全く論理的整合性のかけらもない。心底呆れます。日本人であることが恥ずかしくなります。
■【教科書検定】「LGBT」「ブラック企業」「アナ雪」…時代を映す社会問題も
http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190018-n1.html
「LGBT」はレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの性的少数者の略語。26年ごろから注目され、家庭科の複数の教科書で取り上げられた。「社会的に弱い立場にある人」(開隆堂出版)「困難や生きにくさを感じやすい」(東京書籍)などと紹介されている。
LGBTなんて言葉がそこまで普及するとはねえ。びっくりです。
■産経「【台湾南部地震】頼清徳台南市長「日台でさらなる協力を」 取材詳報」
http://www.sankei.com/world/news/160319/wor1603190009-n1.html
支援を受ければそりゃ礼ぐらい言うでしょう。その程度の話を「市長が民主進歩党*11系」というだけで、大げさに騒ぐいつもの産経です。
とはいえ「産経が日台友好に貢献」つうのは常識を疑われる失言だと俺個人は思いますが。
台湾には(他にも)善意を必要とする場所が多くある。資源には限りがある。善意のお金が台南に集中しては、(他に)必要な人が困る可能性がある
たぶん「民主進歩党市長は僕ら日本ウヨの友達さ(アンパンマン風に)」「国民党市長は友達じゃない」などというふざけた理由で台南市ばかりに日本の支援金寄付が集中し台南市が他から反発を買ってるのでしょう。
「台南を訪れる外国人観光客で、最も多いのは日本。中国大陸ではない。日本の友人に台南に来て応援してほしい。大いに歓迎する」
まあ、「反中国・産経相手のリップサービス」でしょうが常識を疑われる失言だと俺個人は思います。
中国人観光客と日本人観光客と本当はどっちが多いのか俺は知りませんが「中国人観光客がどーでもいいかのような発言」はまずすぎるでしょう。日本人観光客ウエルカム発言をするにおいてアンチ中国的発言をする必要はどこにもない。将来、この市長が李登輝みたいに「日本ウヨのオナペットになる事」だけはやめてほしいですね。
■産経「唯一慰安婦記述の中学歴史教科書「学び舎」、30校超で採択 灘中など大半が理由非公表」
http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190015-n1.html
「中学歴史教科書で唯一*12」てところがげんなりしますね。言うまでもなく教科書会社は安倍政権に怯えてる*13わけです。例の日韓合意がいかに欺瞞的な物か、朴クネ政権がいかに「現代の(悪い意味での)親日派」、つまり裏切り者、売国奴、反朝鮮・韓国民族分子*14であるか、慰安婦や支援団体が何故あの日韓合意を批判するのかよく分かる話です。本気で安倍が慰安婦問題について反省してるのならこんなことはありえない。日本人として実に恥ずかしい。
ただし「その安倍政権ですら慰安婦記述そのものは不合格にはできない」わけです。
取材した学校の大半が採択理由を非公表とした。
公表する義務(少なくとも法的義務)はどこにもないわけですが。つうか産経が「公表しろ、道義的義務があるはずだ」云々を騒ぎ立てるのって単に「嫌がらせして次回は採択させたくない」だけの話ですし。それが分かってるから学校側も公表を避けるわけです。
他の教科書については産経はこういう事言わないわけですから。
「東京学芸大付属世田谷中、同国際中等教育学校、東大付属中等教育学校、奈良教育大付属中。私立では灘中、麻布中など最難関校と呼ばれる学校」が採択してることがよほど気にくわないようです。
普通に考えれば「難関校が使う→できがいい教科書」つう話でしかないんですがそのうち「灘や麻布は反日だ」とでも言うんでしょうか。
執筆者の中には、安保法制の廃止を求める声明を出すなどしている「歴史教育者協議会」(東京)に所属する元教師らもいるとされる。
だから何だという話です。執筆者(それも一部の執筆者)の政治イデオロギーで教科書内容を否定できるとでも思ってるんでしょうか。ならば右翼活動家がごろごろしてるつくる会はどうなのか。
大体あの安保法制を積極支持してるのって極右だけじゃないですか。保守派でも小林節*15・慶應義塾大学名誉教授や亀井静香*16・元建設相、武村正義*17・元蔵相、藤井裕久*18・元財務相、山崎拓*19・元自民党副総裁などは安保法制を批判しているわけです。
参考
赤旗
■『戦争法案「国策を大きく誤る」、山崎・亀井・藤井・武村氏 元自民幹部ら反対表明』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-06-13/2015061301_01_1.html
■『いまこそ「戦争法廃止の国民連合政府」を、憲法学者・小林節さん、志位委員長が大いに語る、ネット番組「とことん共産党」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-10-01/2015100101_02_0.html
【追記】
http://watto.hatenablog.com/entry/20150705/p1
アンネ・フランクの名前もまたどの社の版にも登場するが、学び舎版は、オードリー・ヘップバーンがアンネ・フランクと同年*20生まれであること、オードリーの兄二人が強制収容所に入れられ叔父が目の前で射殺されたことまで書いてあった。これも知らんかった!
なるほど、このエントリの筆者は「学び舎版を高く評価する」としていますが、灘や麻布が採用した理由が分かる気がします。
「歴史とは無味乾燥な暗記科目ではないと伝えたい」という熱意がストレートに伝わってくるからでしょう。
このエントリについたブクマにも「みなもと太郎『風雲児たち』を連想した」なんてものがあります。
参考
オードリー・ヘップバーン*21(ウィキペ参考)
・ヘプバーンの両親は1930年代にイギリスファシスト連合*22に参加し、とくに父ジョゼフはナチズムの信奉者となっていた。
・ジョゼフは子どもたちの子守と性的関係を持っており、母エラがこのことを知ると、ジョゼフは家庭を捨てて出て行った。その後1960年代になってから、ヘプバーンは赤十字社の活動を通じてジョゼフとダブリンで再会している。ジョゼフはヘプバーンに対して肉親の情を既に失っていたが、ヘプバーンはジョゼフが死去するまで連絡を保ち、経済的な援助を続けた。
・ジョゼフが家庭を捨てた後、エラはイギリスを去り、子供たちと故郷のオランダへ戻った。
・1940年にドイツがオランダに侵攻し、ドイツ占領下のオランダでは、オードリーという「イギリス風の響きを持つ」名前は危険だとして、ヘプバーンはエッダ・ファン・ヘームストラという偽名を名乗るようになった。
・1942年に、エラの姉ミーシェと結婚していた貴族の伯父オットー・ファン・リンブルク=シュティルムが、反ドイツのレジスタンス運動に関係したとして処刑された。また、ヘプバーンの異父兄イアンは国外追放を受けてベルリンの強制労働収容所に収監されており、もう一人の異父兄アールノートも弟イアンと同様に強制労働収容所に送られるところだったが、捕まる前に身を隠している。
・1955年頃ヘプバーンは、アンネ・フランクの『アンネの日記』を題材とした舞台作品と映画作品の両方への出演依頼を受けた。しかし、アンネと同年の生まれであるヘプバーンはアンネ役を引き受けることが「感情的に不可能」であり、自身の年齢が30歳に近く、年をとりすぎていることを理由に断っている。最終的に舞台(1956年)のアンネ役はスーザン・ストラスバーグ(1938年生まれ)が、映画*23(1959年)のアンネ役はミリー・パーキンス(1938年生まれ)が演じた。
*1:ウィキペディア「中華民国の政治」によれば22カ国は、「キリバス、ソロモン諸島、ツバル、パラオ、マーシャル諸島、ナウル、サントメ・プリンシペ、スワジランド、ブルキナファソ、エルサルバドル、グアテマラ、セントクリストファー・ネービス、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、ドミニカ共和国、ニカラグア、ハイチ、パナマ、パラグアイ、ベリーズ、ホンジュラス、セントルシア、バチカン市国」。なお国連加盟国は193カ国でありほとんどの国は中国と国交がある。台湾の今後の動きによってはこの22カ国への切り崩しを牽制として中国が仕掛けてくる可能性もあるでしょう。
*3:小渕内閣労働相、自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、第一次安倍、福田内閣経産相、麻生内閣規制改革担当相、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任。
*4:小泉内閣官房副長官、官房長官、自民党幹事長(小泉総裁時代)などを経て首相
*5:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)など歴任
*6:ただし田村は具体的な御用学者や増税派議員の名前は出しません
*7:裏返せば何らかの形で反対票を投じる人間はたくさんいるということでしょう。だからといって「全人代は民主的で複数政党制の欧米と変わらない」とまでは言いませんが「ゴム印ではないこと」もまた明白でしょう。
*8:批判と言うよりアンチ韓国ウヨの言いがかりです。
*10:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相、科学技術庁長官などを経て首相
*11:産経の認識では「反中国で産経の同志」。
*12:高校歴史教科書はまた別でしょうが。
*13:調べていませんがおそらく安倍政権以前は「唯一」ではないでしょう。
*14:まあ日本人の俺がこういう事を言うのは越権でしょうが。何もこれは朝鮮・韓国人に限った話ではなく、「トランプを支持する黒人(いるのか知りませんが)」を見ても俺は同じような事言うでしょう。
*15:最近の著書に『白熱講義! 集団的自衛権』(2014年、ベスト新書)、『安倍「壊憲」を撃つ』(共著、2015年、平凡社新書)、『「憲法改正」の真実』(共著、2016年、集英社新書)など
*16:村山内閣運輸相、橋本内閣建設相、自民党政調会長(小渕、森総裁時代)、鳩山、菅内閣金融担当相、国民新党代表など歴任
*17:新党さきがけ代表、細川内閣官房長官、村山内閣蔵相など歴任
*18:細川、羽田内閣蔵相、鳩山内閣財務相を歴任。現在、民主党顧問
*19:宇野内閣防衛庁長官、村山内閣建設相、自民党政調会長(橋本総裁時代)、幹事長、副総裁(小泉総裁時代)など歴任
*20:1929年
*21:『ローマの休日』(1953年)でアカデミー賞最優秀主演女優賞、ゴールデングローブ賞最優秀主演女優賞を受賞。
*22:1940年に英国政府によって解散させられた。
*23:アカデミー賞助演女優賞、撮影賞、美術賞を受賞。