今日の産経ニュース(5/3〜5分)ほか(追記・訂正あり)

 5/3〜5まで外出(つうか国内小旅行)してブログを書けなかったのでここにまとめてその記事の記事を扱っておきます。

■リベラル21『王毅*1外相の「四点の希望と要求」は中国外交の苦衷の表れ』田畑光永*2(ジャーナリスト)
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3558.html

 先月30日、北京での日中外相会談の際、中国の王毅外相は岸田外相に「中日関係改善についての四点の希望と要求」なるものをぶつけてきた。これには正直びっくりした。
(中略)
 のっけから希望だの要求だのというのは穏やかでないし、また両者が顔をあわせて、まだ記者やカメラマンがいるところでの、王外相の「中日関係がぎくしゃくしてきた原因が日本側にあることは日本側もわかっているはずだ」とか、「その(岸田外相の)言を聴き、その行いを見る」とかの上から目線でのもの言いも、はなはだしく外交儀礼に反する。

 やれやれですね。安倍が靖国玉串料を出すなどの挑発行為を中国にして恥じないことは「自称リベラル」「自称『護憲・軍縮・共生を掲げる市民のメディア、リベラル21』の構成員」田畑氏には見えないようです。小生なんか「まあこのぐらいの皮肉言わないと『会ってくれた、万々歳、俺の態度に結局、問題はなかったんだ』と中国の態度を誤解・曲解するバカが安倍だから仕方ないんじゃねえの」と思いますが。
 リベラル21の他のメンバーも、この類のバカしかいないんでしょうか。むしろ田畑氏の発言に「何こいつ?、どこがリベラルなの?」とこっちがびっくりです。
 「王毅外相の態度が無礼だ」などと産経新聞日本会議、その辺の街宣右翼と同レベルの事を言う人間が「リベラル」を名乗ってるんだから「父ちゃん情けなくて涙出てくらあ」です。浅井基文氏が「日本では極右どころか、自称リベラルも反中国論者ばかりで困る」と以前、氏のブログ(http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/)で嘆いていましたが田畑氏のような輩のことをいっていたのでしょう。ただし社民党共産党はさすがにここまで酷くないでしょうが。

 中国との関係を緊張させてもプラスはないのだから、お互い相手を刺激することは避ける方向に努力するべきではないか。

 前半の中国への悪口雑言とこの文章と何のつながりもない辺りが最悪ですね。
 「中国との関係を緊張させてもプラスはない」という人間・田畑氏が中国に悪口する。
 「対立してもプラスはない(まあ確かにないでしょうが)」と書きながら「プラスとは具体的に何なのか(まあ例としては経済交流でしょうが)」、何一つ説明しない。しかも「繰り返しますが」やれ王外相の態度が無礼だの、中国経済が減速してるだの中国への悪口ばかり書き連ねる。最初から最後まで意味不明な田畑氏の駄文です。
 とりあえず「リベラル21にはほとんど有害性しかないと思う」「リベラル21は寄稿文にダイヤモンドがあるとしてもほとんどはガラクタだと思う」のでとっとと消えてなくなった方が世のためではないでしょうか。まあ「リベラル21」関係者たちの自画自賛に反し、ネット上限定ですらろくに「リベラル21」が「共産党野党共闘参加」ほどにも話題になってないのがせめてもの幸せでしょうか。
 そして話題になってないことについて「この種のインテリぶった人々にはありがちなこと」でしょうが、「俺達って俺達が批判する日本共産党以下の広報能力だよな、政治的無能さが恥ずかしいよね」「こんなんで安倍政権やそのバックの日本会議と対抗できるのか(悲しみ)」などとは思ってないんでしょうねえ、多分。
 もちろん俺はリベラル21など評価してませんし、読むことも滅多にないし、読む場合も「このように批判すること」が多いですね(好意的評価がないわけではないが)。


■【米大統領選】共和党、トランプ氏の指名確実 クルーズ氏に続きケーシック氏も撤退へ
http://www.sankei.com/world/news/160505/wor1605050013-n1.html
 現在2位のクルーズ(上院議員テキサス州選出))、3位のケーシック(オハイオ州知事)が撤退表明しトランプの共和党大統領候補就任が決定しました。
 共和党関係者にとっては頭痛でしょう。
 「トランプ候補でガンバロー」になるわけですが当然「造反者の登場」が予想されます。
 また共和党支持者からも「棄権」「民主党への投票」も危惧されるわけです。正直今回は「もう負け戦覚悟、敗北後の立て直しを今から想定(共和党)」かもしれません。まあ、まかり間違ってトランプ当選の可能性は「ゼロではない」ので民主党は油断禁物です。しかし共和党側はトランプ支持者でもない限り「勝つ見込みは乏しいし勝っても嬉しくない」という憂鬱な闘いが始まるわけです。


■【岡部伸の英国ウオッチ】中国(ボーガス注:企業)の手に落ちた超名門ゴルフ場の金満経営に英国紳士も怒り心頭 PGA選手権を道路閉鎖で実力阻止へ
http://www.sankei.com/premium/news/160506/prm1605060017-n1.html

 1978年の世界マッチプレー選手権で青木功*3が日本人として初めて海外ツアー制覇したロンドン郊外にある超名門ゴルフ場、「ウェントワース・ゴルフクラブ」が訴訟問題で揺れている。
(中略)
 かつて七つの海を支配して日が沈まぬ大英帝国として世界に君臨した英国は近年、衰退著しくアジアで成長著しい中国の経済力に着目、英国への投資を求めて中国に急接近している。「ウェントワース・ゴルフクラブ」が2014年秋、北京に本拠を置く不動産開発の中国系企業「レインウッドグループ」に1億3500億ポンド(約210億6千万円)で買収されたのもその一貫だった。
(中略)
 英中関係拡大を主導するオズボーン財務相は、買収を「英中蜜月の象徴」とたたえた。
 しかし「蜜月」は長く続かなかった。昨年10月、訪英した習近平*4国家主席が女王主宰の晩餐(ばんさん)会に出席し、原発高速鉄道への投資など総額7兆円の巨額契約を結び「英中黄金時代」をアピールした数日後、「レインウッド」は同クラブのビルマ・バーで会員を前に英国ゴルフの常識を破る奇矯な計画を発表した。
「世界のスーパーリッチ(富豪)らが利用する世界一のプライベートゴルフクラブ」を目指して同クラブを改装するため初期投資として2千万ポンド(約31億2000万円)が必要。さらにその後2年間、1千万ポンド(約15億6千万円)をかけて設備を改善するとして新たに2017年4月から会員権制度の導入を明らかにした。
 具体的には(1)現在、地元の政治家や経営者、医師ら富裕層を中心にテニス会員を含めて約4500人いる会員を、中国で縁起のいい数字とされる8にちなんで888人まで減らす(2)クラブへの入会金はこれまで15千ポンド(約234万円)だったが、既存の会員も会員としての権利を継続するため会員権として10万ポンド(約1560万円)を購入する。新規入会するには、会員権代として12万5千ポンド(約1950万円)を支払う(3)年会費もこれまでの8千ポンド(約125万円)から1万6千ポンド(約250万円)に倍増する−などだった。
(中略)
 (ボーガス注:伝統を無視した)「レインウッド」の経営方針(ボーガス注:変更)に会員らは異議を唱えて「伝統を破壊している。元に戻すように」と500人以上の署名を集め、地元選出のハモンド外相を通じて昨年12月、ロンドンの中国大使館に提出した。外相も「新たな中国人経営者による計画に大変失望している」との声明を発表。
(中略)
 ハモンド外相の出馬もあってか4月から実施直前の3月末になって「レインウッド」側から会員と地元住民らに「既存の会員については新規導入の会員権費用の10万ポンドの支払いを免除する」との妥協案が発表された。しかし、新規加入者には依然として12万5千ポンドの支払いが必要だ。また年間使用料は1万6千ポンドに倍増されたままだ。
(中略)
 ウエントワース住民協会のエリック・レオン会長は「レインウッド」側の対応に疑問を抱いている。
 「(前略)彼らは利益だけを追求して、英国のゴルフの本質を理解していない。スーパーリッチだけを対象としたゴルフ場に作り直すのは間違いだ。法的措置を取る準備を進めており、来るべき『BMW PGA選手権』も私道や私有地をブロックして大会運営を阻止することも検討している」とレオン会長は語り、一歩もひかない。

 「英国の名門ゴルフ場買収」という、いつもながらの中国企業の景気のいい話です。そして「伝統無視だ」として、地元住民ともめてることがアンチ中国産経にとってはとても嬉しいようです。
 まあ、どうなるかはわかりませんが法的には「経営権者の意志が最優先」じゃないですかね。


■【熊本地震】「ルールを知らない人が批判」激甚災害指定の遅れ指摘の民進を一蹴 河野防災担当相
http://www.sankei.com/west/news/160505/wst1605050039-n1.html
 ブクマもつけましたが「これこれこういう理由で遅くはないと思うんです」といえばいいだけの話であって「大臣ともあろう者が」こういう喧嘩腰で物を言う事じゃないでしょう。父上・洋平氏*5なら多分こういう口の利き方はしない。
 何というか父上に比べれば「器の小さい人間だな」感が半端ないですね。洋平氏には失礼ながら「子育てに失敗した」といっていいんじゃないか。


■【沖ノ鳥島騒動】蔡英文次期総統「早期に収束させる」と訪台議員らと意見共有
http://www.sankei.com/world/news/160505/wor1605050046-n1.html
 興味深いのは産経記事によれば蔡が約束していることは「穏便な解決*6でしかない」し、それに日本側も異論を述べてないことですね。蔡はおそらく「いわゆる日本のいう沖ノ鳥島は島ではなく岩である(馬政権)」という台湾政府公式見解を「現時点では変える意志がない」し、それを日本側も「問題にする意志はない」のでしょう。


■【産経抄】国際情勢が日々厳しさを増すなか…「撃たれる側に命をかける」 5月3日
http://www.sankei.com/column/news/160503/clm1605030002-n1.html
 産経の紹介する山口瞳*7の発言は「産経など右翼は『撃たれる前に撃つ』という考えのようだが私はそう言う立場に立たない、そういう先制攻撃を安易に認める考えは戦争を助長する。あえて言えば『撃たれる側に命をかけたい』」という「心構えの話」でしょう。
 「右のほおを打たれたら左のほおを差し出す(キリスト教)」みたいな話です。
 したがって故意に形式的に理解した上で、産経のようにああでもないこうでもない因縁をつけるのは全く馬鹿げた話です。


■【歴史戦 南京が顕彰した男(下)】朝日記事「万人坑」はなかった…「中国の主張を代弁しただけ」 虚偽拡大 慰安婦問題*8と同根
http://www.sankei.com/premium/news/160504/prm1605040031-n1.html
 そもそも「いわゆる万人坑*9の有無」と「南京事件の有無」は関係ないので産経の主張は全く馬鹿げています。万人坑の議論がしたいのであれば、最低限「万人坑と何の関係もない南京事件と絡める」などということはすべきではありません。しかしその「すべきではない愚行」をやるのが産経であり、産経がこの記事で紹介する田辺敏雄*10のわけです。
 なお、万人坑についての田辺と本多勝一*11のやりとりについて
本多勝一記者「代弁しただけ」発言を巡って
http://www.geocities.jp/yu77799/nicchuusensou/honda.html
を参考に紹介しておきます。
 また田辺が「どんな人間であるか(平たく言えば極右歴史修正主義者ですが)」がわかる文章として
中国帰還者連絡会『田辺敏雄氏、藤岡信勝*12教授の挑戦に応える』(富永正三)
http://www.ne.jp/asahi/tyuukiren/web-site/backnumber/01/tominaga_hihan.htm
戦後責任ドットコム『「兎狩り作戦」は実在した:田辺敏雄氏の反論に答える』(小島隆男)
http://space.geocities.jp/ml1alt2/data/data1/data1-3-1.html
を紹介しておきます。


■【iRONNA発】原発の即時停止を求める日本共産党の浅はかな「科学的判断」 澤田哲生氏*13東京工業大学先導原子力研究所助教
http://www.sankei.com/premium/news/160504/prm1605040032-n1.html
 地震大国日本で、未だに原発固執する方がよほど「浅はか」だと思いますけどね。「いわゆる原発村の住人」だとそんなこともわからなくなるようです。
 なお、こうした即時停止主張自体は「脱原発派の研究者(例:安斎育郎*14立命館大学名誉教授、飯田哲也*15・環境エネルギー政策研究所所長、小出裕章*16京都大学原子炉実験所助教)」からもされてると思いますが、「科学者VS共産党の構図」「そしてこの澤田こそが科学者代表」にでっちあげたいのでしょう。全くせこい人間です。


日中友好議員連盟の訪中に中国が“格下”との会談を用意 南シナ、唐氏の「正当な活動」との強弁に高村氏は…
http://www.sankei.com/politics/news/160504/plt1605040020-n1.html

 超党派日中友好議員連盟(会長・高村正彦*17自民党副総裁)の訪中団は4日、北京で中日友好協会会長の唐家セン*18元国務委員と会談し、唐氏は5日に李源潮*19国家副主席との会談を調整していることを明らかにした。李氏は中国共産党の最高指導部である常務委員*20でなく、ワンランク下の政治局員。
 日中友好議連は昨年、党常務委員の張徳江*21全人代常務委員長と会談している。中国側は、先月の日中外相会談で南シナ海問題をめぐり対立したことを受け、今回の訪中団に(ボーガス注:党常務委員と会わせないという)厳しい態度を取ったとみられる。

 どうなんですかねえ。まあ何でアレ、産経らウヨが中国非難しかしないことは見え透いていますが。


■【中野友加里*22のスケーターたちの素顔】華やかさとスター性備えたニューヒロイン・本田真凛さんの進化が楽しみ!
http://www.sankei.com/premium/news/160505/prm1605050018-n1.html

 本田選手のライバルでもある同世代には、今回の世界ジュニアでも活躍した樋口新葉選手、白岩優奈選手ら潜在能力の高い選手がそろっています。現在の日本女子は、全日本女王の宮原知子選手や実績のある浅田真央*23選手らが牽引する構図になっていますが、彼女たちの今後の成長次第では、平昌五輪代表の日本のエースは本田選手ら若い世代が担う可能性も十分にあります。

 宮原はともかく浅田は「昔はともかく今は牽引してない」と思いますが「そう言うことは言ってはいけないお約束」なのでしょう。


■【中国と闘うアジア】違法操業した外国漁船*24を次々爆破…インドネシアの女傑 スシ海洋・水産相の素顔に迫る
http://www.sankei.com/premium/news/160505/prm1605050004-n1.html
 この女傑をどう評価すべきか分かりませんが「日本もまねして海保が拿捕してから爆破すればいいのに」と産経が物騒な事を思ってそうなところが何ともかんとも。


■【朝鮮大学校 60年の闇(上)】地獄の思想教育「祖国守る覚悟示せ」 容赦ない怒声、飲食も許さず 関係者が実情初めて吐露 
http://www.sankei.com/premium/news/160505/prm1605050025-n1.html
 まあいつもながら真偽不明の怪しい話です。なにせ証言者の正体は全く不明です。当然ながらこんな怪しい話で認可を取り消せだの因縁つけるのは全く馬鹿げています。


■【朝鮮学校会見詳報(1)】「補助金減額は制裁であり差別だ!」「政府がヘイトスピーチを煽ってる」「ミサイルじゃなくて人工衛星だ」
http://www.sankei.com/premium/news/160505/prm1605050013-n1.html
 まあ、おおむね同感ですね。少なくとも「無償化除外、補助金削減は筋の通らない差別であり、在日差別を助長してる」つうのは異論無しです。
 「ミサイルじゃなくて人工衛星だ」つうのはまあ間違いではないんですが「ロケット発射技術はミサイル発射技術に転用できる」らしいので一寸微妙です。全面的には賛同しがたいかな。
 ただし、産経記事タイトルの「人工衛星だ」は記事本文では

男子生徒
「(報道は)事実上の弾道ミサイルと言っていますが、僕たちは人工衛星と信じています。そして、人工衛星と事実上の弾道ミサイルは載せているものが違うだけで、ほぼ同じだと先生からも習いました。人工衛星でいいじゃないですか、何で事実上の弾道ミサイルというんですか。ぼくたちが嫌いだからですか」

でありニュアンスが大分違います。記事タイトルは詐欺的な代物と言っていいでしょう。


■【朝鮮学校会見詳報(2)】金正恩氏らの礼賛教育を質すと「補助金厳格は人種差別であり、教育内容どうこうは関係ない」
http://www.sankei.com/premium/news/160506/prm1605060016-n1.html
 「補助金を他に流用などしていない」という応答もあるのにこのタイトル、さすが産経です(勿論褒めてない)。
 タイトルの「補助金厳格」というのも不適切表現です。

 朝鮮学校だけを狙い撃ちにして助成金を減額、停止

という主張をどう要約すれば「厳格」になるのか。「教育内容どうこうは関係ない」というタイトルだと「居直ってる感」があるかもしれませんが、本文読めば分かるように「教育内容で補助金削減など正当化出来ない」「そもそもそれは口実*25であり朝鮮人差別が本質ではないのか」などという主旨であることは容易に分かります。
 なお、「やはり補助金削減や停止は経済的に苦しい」という発言は日本人として心苦しい限りですが、産経辺りは「ざまあ」などと失敬、非礼なことを考えてるのでしょう。


■総連、朝鮮大学校卒業生に金正恩氏忠誠団体への就職強要 東大、早稲田、明治…日本の大学にも門戸拡大 
http://www.sankei.com/politics/news/160505/plt1605050005-n1.html
A「お前の学費の面倒は見るから卒業したら、ホニャララしろよ、ここに誓約書があるから書いてくれ」(まあこれをシステムとして実行してる有名な大学、大学校が防衛大学校*26防衛医科大学校*27自治医科大学*28ですね、多分勤務期間が短いからとか、公共目的だからなどということで容認されてるのでしょう)
B「はい、わかりました」
というシステムでも構築しない限り、就職強要なんて無理だと思いますけどね。産経記事を読んでも「どうやって就職強要するのか」さっぱりわかりません。
 「嫌だ」と断られたら、手が打てないなんてのでは就職強要にならない*29わけです。 
 もちろん朝鮮大学校卒業生で総連に勤務する人が多いなんてのは何ら強要の証拠になりません。むしろ「就職しても職がないので総連が面倒見てやっただけ」ではないのか。


■【ワールド・インタビュー】武藤正敏*30・前駐韓大使「まず10億円を供出すべき。慰安婦像撤去はその後求めればよい」
http://www.sankei.com/premium/news/160505/prm1605050016-n1.html
 慰安婦銅像撤去などそもそも「求めるべきではない」のですが「まず10億出せ」つうのはその通りです。「慰安婦銅像撤去がなければ10億出さない」なんて文言は合意のどこにもない。
 しかし「本気で撤去して欲しい」のか「安倍に調子あわせてるのか」知りませんが外務省官僚ってこんなにも政治センスがないんですね(慰安婦に対する道義的な問題はひとまずおく)。そんな事が政治的に可能だと本気で思ってるのか。
 まあ「まず10億を出すべき*31」という点は「ある意味」産経や安倍よりマシですが。


■【伊勢志摩サミット】G20*32である議長国・中国が対抗意識むき出し 「G20の方が多くの国を代表している」 G7の無力化も画策するが
http://www.sankei.com/premium/news/160505/prm1605050005-n1.html
 中国の思惑が何でアレ「特定の先進国クラブでしかないG7*33の力が強い状況でいいのか」という疑問は「G7メンバー国以外の多くの国」が持っていることでしょう。しかしそうした当然の疑問を「G7の力が弱くなると中国が有利になるから」「日本にとってはG7の力が強い方が国益だから」という小生に言わせれば極めて「近視眼的な見方」の産経です。


■【正論】「民主主義」に善悪のレッテル貼る傲慢さ いま熟慮すべきことは何か? 日本大学教授・先崎彰容*34
http://www.sankei.com/column/news/160505/clm1605050008-n1.html
 安倍のような愚人が宰相を務めていることを「衆愚政治」とする批判に対する産経文化人・先崎の居直りです。
 「衆愚と決めつけるのはあなたが安倍批判派だから、結論ありきの決めつけ」「安倍政権は国民に支持されてる*35」だそうです。なるほど。
 であるのならば先崎ら産経文化人は「支持されてる政治家の言動」は「安倍に限らず」いかなる政治家の言動でアレ批判すべきではないでしょう。トランプが共和党大統領候補に選ばれたことも批判すべきではないし、舛添都知事*36の言動も批判すべきではないでしょう。
 自分の気にくわない人間はたとえ「支持を得ていても、政策や言動が間違ってると批判し」、自分の大好きな人間は「支持されてるんだ」と居直るのが産経のようです。いや失敬「自分の好きな人間」は支持されてない場合でも擁護するのが産経でしたね。
 第一次安倍政権で「参院選敗北後」、世論調査で安倍辞任論が多数派になっても安倍を擁護したのが産経ですから。


■【矢板明夫*37のチャイナ監視台】香港独立の機運がますます高まっている 英連邦復帰求める声も 当局のメディア締め付けも逆効果
http://www.sankei.com/premium/news/160429/prm1604290031-n1.html
 タイトルだけで産経のデタラメぶりに唖然ですね。「チベットウイグル内モンゴル独立」だの放言していましたが今度は香港独立or「香港の英国復帰」だそうです。
 そのうち、マカオ独立or「マカオポルトガルへの復帰」という珍論もかましてくれるんでしょうか?
 安倍政権誕生前から酷かったですが安倍政権誕生後、記事が「歴史修正主義」「反共極右」「アンチ中国、韓国、北朝鮮」「アンチ沖縄」などの意味でどんどん酷くなってるようです。
 小生も香港情勢には無知ですが最近、中国の締め付けは強まってるのかも知れない。でそういう中で中国批判派には「独立しよう」だの「英国に戻ろう」だの言う輩*38もいるのかもしれない。
 で「それ現実性あるんですか?」「国際社会や英国の反応*39はひとまずおくとして、香港住民がドンだけ支持してるんですか?」「一般的な中国政府批判派ならともかく、おそらく少数派であろうこんな人たちをこのように大々的に産経記事で取り上げる意味あるんですか?」て話です。
 産経記事読んでも状況が良くわかりませんが、普通に考えてそんな主張が香港住民多数の支持を得られるわけがない*40。産経記者になるとこういう与太をかっ飛ばすことにためらいがなくなるようです。むしろこういう与太をかっ飛ばせば飛ばすほど、出世できるのでしょう。

*1:駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任(国務院台湾事務弁公室主任兼務)を経て外相

*2:元「報道特集」、「JNNニュースコープ」キャスター。リベラル21(http://lib21.blog96.fc2.com/)運営委員会代表。著書『中国を知る』(1990年、岩波ジュニア新書)、『トウ小平の遺産:離心・流動の中国』(1995年、岩波新書)、『「中国のしくみ」が手短にわかる講座』(2003年、ナツメ社)、『勝った中国・負けた日本:記事が映す断絶八年の転変(1945〜1952年)』(2015年、御茶の水書房)など

*3:1980年に全米オープンで準優勝(これは現在も全米オープンでの日本人選手最高記憶)、1983年には日本人で初めてPGAツアー(ハワイアンオープン)で優勝を果たす、2004年、日本人男性として初の世界ゴルフ殿堂入りなど、尾崎将司中嶋常幸と共にAON (エーオーエヌ) と呼ばれる日本を代表する名ゴルファーの一人。日本プロゴルフツアー永久シード保持者。2016年から日本ゴルフツアー機構(JGTO)会長。

*4:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*5:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*6:ただし馬政権の「強硬路線の支持者」は蔡の所属政党・民主進歩党にもいるので実際そうなるかはわかりません。蔡が「蔡政権は親日」とする自民党極右議員にこびることで国益や「自分の政治権力」を増大する考えらしいことは分かりました。

*7:1958年、開高健の推薦で壽屋(現・サントリー)に入社。PR雑誌「洋酒天国」の編集や、コピーライターとして活躍する。ハワイ旅行が当たる懸賞のコピー「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」が代表作。「婦人画報」に連載した『江分利満氏の優雅な生活』で、1963年に第48回直木賞を受賞。受賞後しばらくは二足の草鞋を履いたが、文筆業に専念するためにサントリーを退社(ウィキペディア参照)。著書『江分利満氏の優雅な生活』(ちくま文庫)、『江分利満氏の華麗な生活』(角川文庫)、『江分利満氏の優雅なサヨナラ』(新潮文庫)、『草野球必勝法』(文春文庫)など

*8:万人坑はともかく慰安婦問題と南京事件は虚偽ではないこと、虚偽という産経こそが虚偽であることは言うまでもありません。

*9:これについては小生、論じるだけの知識がないのでコメントはしません。

*10:『「朝日」に貶められた現代史:万人坑は中国の作り話だ』(1994年、全貌社)、『検証・旧日本軍の「悪行」:歪められた歴史像を見直す』(2002年、自由社

*11:著書『中国の旅』(1981年、朝日文庫)、『南京への道』(1990年、朝日文庫)など

*12:著書『「自虐史観」の病理』(2000年、文春文庫)、『教科書採択の真相:かくして歴史は歪められる』(2005年、PHP新書)など

*13:著書『御用学者と呼ばれて』(2013年、双葉新書)、『原発とどう向き合うか:科学者たちの対話2011〜14』(2014年、新潮新書)など。御用学者と呼ばれたくないのなら「御用新聞」産経に出るべきではないでしょうが、この種の人間にそう言う常識はないでしょう。

*14:著書『福島原発事故』(2011年、かもがわ出版)、『原発と環境』(2012年、かもがわ出版)など

*15:著書『原発社会からの離脱:自然エネルギーと共同体自治に向けて』(共著、2011年、講談社現代新書)、『「原子力ムラ」を超えて:ポスト福島のエネルギー政策』(共著、2011年、NHKブックス)など

*16:著書『原発のウソ』(2011年、扶桑社新書)、『原発はいらない』(2011年、幻冬舎ルネッサンス新書)、『この国は原発事故から何を学んだのか』 (2012年、幻冬舎ルネッサンス新書)など

*17:村山内閣経済企画庁長官、小渕内閣外相、森内閣法相、第一次安倍内閣防衛相、福田内閣外相などを経て自民党副総裁

*18:外相、国務委員(外交担当)など歴任

*19:中国共産主義青年団共青団)中央書記処書記、江蘇省党委員会書記、党中央書記処書記、中央組織部長などを経て国家副主席

*20:なお、張全人代委員長以外の常務委員は以下の通り。習近平・党総書記(国家主席)、李克強・首相、兪正声中国人民政治協商会議全国委員会主席、劉雲山・党中央書記処常務書記(党中央精神文明建設指導委員会主任、中央党校校長兼務)、王岐山・党中央規律検査委員会書記、張高麗・国務院常務副首相(第一副首相)

*21:延辺朝鮮族自治州党委員会書記、吉林省党委員会書記、浙江省党委員会書記、広東省党委員会書記、副首相などを経て全人代委員長

*22:選手引退後はフジテレビスポーツ局社員としてフィギュアスケートのレポーターなどを担当している(ウィキペディア参照)

*23:バンクーバー五輪金メダル

*24:【中国と闘うアジア】という部分で予想できますが主として中国漁船だそうです。

*25:まあ本音だとしても思想差別ですが。私人が「正しくないから批判する」ならまだしも国家権力が「正しくないから補助金出さない」なんてのは「国が教育内容に緩衝する不当行為」です。今の安倍政権では朝鮮学校にとどまらず「君が代を斉唱しない学校には補助金など出すな」などとさらに悪化する危険性も否定できません。

*26:卒業後一定期間、自衛官勤務で返金免除。それができないなら返金。

*27:卒業後一定期間、防衛医官勤務で返金免除。それができないなら返金。

*28:卒業後、一定期間、大学が指定する医療機関での勤務で返金免除。それができないなら返金。

*29:とは言え「就職強要できるシステム」として下手に誓約書なんか書かせたら「違法行為として裁判おこされる危険性がある」わけです。そうそう簡単に就職強要なんかできるわけがない。

*30:著書『日韓対立の真相』(2015年、悟空出版)、『韓国の大誤算』(2016年、悟空出版)

*31:10億で財団つくって慰安婦支援すれば銅像撤去の件で韓国民や慰安婦、支援団体を丸め込めるとでも思ってるのでしょう(実際に丸め込めるかははなはだ疑問ですが)。合意に書かれていないこと(銅像撤去)を10億支出しない理由に持ち出さない点は評価出来ますが動機が動機だけに、ある意味「安倍よりも狡猾でたちが悪い」と評価できるかも知れません。そもそも本気で反省してるのなら「慰安婦支援するから撤去しろ」なんて話にはならない。

*32:G7プラス欧州連合、ロシア、中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、オーストラリア、韓国、インドネシアサウジアラビア、トルコ、アルゼンチン

*33:米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本

*34:著書『高山樗牛』(2010年、論創社)、『ナショナリズム復権』(2013年、ちくま新書

*35:とはいえその支持はアベノミクスの挫折表面化で衰退傾向にあると思いますが

*36:今のところ舛添辞任の可能性はありません。

*37:著書『戦わずして中国に勝つ方法』(2013年、産経新聞出版)、『習近平・なぜ暴走するのか』(2014年、文春文庫)

*38:そういう非常識な言動に走る輩を小生は全く評価しません。批判は現実的な物でなければ意味がない。

*39:まあ普通に考えて英国は香港に戻ってきて欲しいとは少しも思ってないでしょう。それだったらそもそも返還しない。

*40:ただし「支持があろうがなかろうがこういう奴らは容赦なく叩き潰す」というのが最近の中国政府のスタンスっぽいですが。