今日の産経ニュース(5/31分)(追記・訂正あり)

■【主張】消費増税の再延期 首相は国民に説明つくせ
http://www.sankei.com/column/news/160531/clm1605310002-n1.html
 まともに説明したら「アベノミクスが失敗したから増税できない、今回の再延期終了後、再々延期*1しない保証もどこにもない」となるでしょうが、もちろんそんな事は産経も安倍も言いません。そんな事言ったら野党の「経済失政を認め総辞職しろ」発言の正当性を認めたも同じだからです。
 「アベノミクスは成功したが、中国景気の停滞のせいで、日本の景気が悪い」という無茶苦茶な話になるわけです。


■【主張】文革から50年 指導部は「評価」見直しを
http://www.sankei.com/column/news/160531/clm1605310001-n1.html

中国が日本に向かってよく用いる「歴史を鑑(かがみ)とする」との警句は、まず中国共産党指導部が銘記すべきものであろう。

 南京事件否定論だの張作霖暗殺コミンテルン犯行説だのデマをかます「産経や安倍、田母神のような輩」に対して中国は言ってるのであってそうでなければ「歴史を鑑に」なんて向こうは言いません。つうか文革がらみでこういう事言う神経が度し難い。
 まあ、韓国の「歴史認識問題での日本批判」に対し「ベトナム戦争は米国が起こした戦争で日本政府(佐藤政権)も支持したこと」を棚上げして「ベトナムで虐殺*2した韓国が偉そうな事言うな*3」とぬかしちゃうのが産経なんで、今さら呆れはしても驚きはないですが。

文革の本質が、最高指導者の毛沢東による権力闘争だったことは今日、すでに明らかだ。

そんな事は今さら産経に教えてもらわなくても分かってますが?

文革の再発防止に向けて、中国が取り組むべき目標は、党の権威保護を優先したこの「決議」の見直しをおいて他にないはずだ。

つまりは

文化大革命については、「指導者(毛沢東)が誤って発動し、反動集団(林彪*4江青ら四人組)に利用され、党、国家、各民族に大きな災難である内乱をもたらした」として毛沢東*5の誤りを認めたものの、「偉大なマルクス主義者であり、偉大なプロレタリア階級革命家」「功績第一、誤り第二(功績7分、過ち3分)」とされた(ウィキペ『建国以来の党の若干の歴史問題についての決議』参照)。

ことが産経には気にくわないようです。
 「毛沢東に甘い」と言いたいんでしょう。余計なお世話としか言いようがないですね。大体この決議は「トウ小平江沢民胡錦濤時代からの継承」ですからそうそう習氏も変更なんかできないでしょうし、今さら文革なんて起きようがない。まあ、確かに「毛に甘い」かもしれませんがそんなこと日本側がどうこう言う話でもないでしょう。
 むしろ民主的観点からはそんな事より「三権分立」「複数政党制」とかの方が大事じゃないか。まあ、「三権分立」「複数政党制」の日本がまともかといえばまともでないのでそれだけではダメでしょうが。

*1:つうかそもそも「景気の回復が確実にならない限り、当面増税しない」で済む話でしょう。延期期間をまた設定する意味がわかりません。

*2:それ言ったら米国だって虐殺してるわけですが。

*3:韓国の海外派兵ってたぶん「PKOを除けば」ベトナム戦争くらいしかないからこうなるわけです。

*4:国務院副総理、国防相中国共産党副主席、中国共産党中央軍事委員会第一副主席などを歴任。文化大革命で失脚した劉少奇国家主席に代わって毛沢東の後継者に指名されるが、毛沢東との政争に敗れてソ連に軍用機で亡命する途上、モンゴルにおいて墜落死した。

*5:中国共産党主席