今日の産経ニュース(10/7分)

■(ボーガス注:西南戦争で戦死した)西郷隆盛*1、(ボーガス注:戊辰戦争で戦死した)新選組…「賊軍」も靖国神社に合祀を 亀井静香*2元金融担当相ら*3が近く宮司に申し入れ
http://www.sankei.com/politics/news/161008/plt1610080007-n1.html
 まあ、絶対に靖国はそう言うことしないでしょう。別に「元自民党幹部とは言え今や野党の一議員に過ぎない」亀井氏ではなく「菅官房長官」「二階*4自民党幹事長」など政府・自民党幹部がそういうことを言っても無視するでしょう。過去に古賀誠*5日本遺族会会長(元自民党幹事長)など自民幹部が「A級戦犯の合祀取り止めまたは分祀」を提言しても無視したのが靖国ですし。
 また西郷ら賊軍を合祀すれば「A級戦犯合祀*6しても首相、閣僚、天皇・皇族が参拝してもいい」わけではありません*7が重要な指摘です。
 つまりあの神社には「官軍しかまつられない」わけです。
 で「官軍扱いされる」と「東条英機*8元首相(A級戦犯、死刑判決)や松岡洋右元外相(A級戦犯、裁判中病死)(いわゆる昭和殉難者)」「安政の大獄で死刑になった吉田松陰橋本左内桜田門外の変で井伊大老を暗殺した水戸浪士(いわゆる維新殉難者)」といった戦死者じゃない人間も合祀するわけです。水戸浪士について言えば当初「いくら何でも暗殺犯を合祀していいのか」つう意見が出たように合祀についていつも異論がないわけでもない。「A級戦犯合祀の何が悪い」「死ねば皆仏様」つうのはそう言う意味で詭弁、居直りでしかありません。
 そして「戦没者でない人間でも東条英機のように合祀され、戦没者でも西郷隆盛のように合祀されない人間がいる」以上、靖国は「戦没者追悼にふさわしい場所では全くない」。「千鳥ヶ淵戦没者追悼すればいい」わけです。


■【ノーベル平和賞】コロンビア政府とゲリラが記者会見 「両者で協議する」と表明
http://www.sankei.com/world/news/161008/wor1610080005-n1.html
 「コロンビア和平を後押ししたい」ということであり「公民権運動のキング牧師(1964年)」「デタント外交のブラント西独首相(1971年)」「キャンプデービッド合意のサダト・エジプト首相とベギン・イスラエル首相(1978年)」「連帯(ポーランド)のワレサ(1983年)」「アパルトヘイト南アのツツ大主教1984年)」「パレスチナ和平合意のアラファトPLO議長、イスラエルのラビン首相、ペレス外相(1993年)」「訪朝し金正日北朝鮮国防委員長と会談した金大中・韓国大統領(2000年)」など同様かなり「この方向を全力で応援したい」と思い入れが強力な受賞でしょう。
 しかしパレスチナ和平合意と金大中訪朝についていえば今その方向性とは言えない点が悲しいところです。


■【日弁連「死刑制度廃止」宣言採択】国連会議のホスト国の姿勢示す
http://www.sankei.com/affairs/news/161008/afr1610080004-n1.html

 日弁連はこれまでも死刑廃止に向けた議論を呼びかけてきたが、廃止を明確に打ち出したのは初めてだ。平成32年には刑事司法に関する国連会議のホスト国となることなどから、踏み込んだ姿勢を示した形だ。

 まあ宣言が採択できて良かったと思います。

 こうした中で、26年度の内閣府世論調査では、仮釈放のない終身刑の導入を仮定した質問を新設。終身刑が導入された場合は「死刑を廃止する方が良い」とする回答が37・7%に上った。

 それでも死刑を望む奴がいるのかと思うとげんなりします。一応お断りしておけば現行制度だってそうそう簡単に仮釈放なんて認められません。「無期刑が仮釈放を受けられる」つうのは「そういうこともありうる」という話でしかありません。


日弁連が謝罪…瀬戸内さん「殺したがるばかども」発言で 「被害者への配慮なかった」
http://www.sankei.com/west/news/161007/wst1610070065-n1.html
 わびる必要なんか全くないと思いますけどね。


■「(ボーガス注:日弁連には)殺したがるばかどもと戦って(ボーガス注:ほしい)」瀬戸内寂聴さんの発言に(ボーガス注:死刑存続派の)犯罪被害者ら反発 日弁連シンポで死刑制度批判
http://www.sankei.com/west/news/161007/wst1610070012-n1.html

 瀬戸内さんの発言について、あすの会*9顧問の岡村勲弁護士は「被害者はみんな加害者に命をもって償ってもらいたいと思っている。そのどこが悪いのか。ばか呼ばわりされるいわれはない」と話した。

 岡村の発言がもうバカそのものですね。寂聴氏の物言いも一寸乱暴で過激ですが、岡村の酷い物言いの前には正直気にならなくなります。弁護士ならもう少しまともな反論ができないのか。「皆命で償って欲しいと思ってる」て「それお前のお仲間が、類友が、だろ。皆つう根拠何よ」ですよねえ。
 「何が悪いのか」。
「無実の人間が処刑される死刑冤罪*10とか、(仮に真犯人でも)人命尊重とか、真人間に更生する可能性とか、むしろ死刑ではなく刑務所で無期囚として生き続けることこそが罪の償いではないのか、被告にとっても精神的にキツイのではないかとか、そう言うさまざまな見地から悪い」わけです。
 今の日本ではまずあり得ないことですが「大逆事件」「松川事件」「三鷹事件」のようなでっち上げによる政治弾圧という危険性も死刑にはある。
 まあ、岡村とその類友連中が「死刑存続」を今後も訴えるのなら最低限「死刑冤罪防止の運動でも同時進行でやって欲しい」もんです。どうせしてないでしょうが。

*1:参議、近衛都督、陸軍大将

*2:村山内閣運輸相、橋本内閣建設相、自民党政調会長(森総裁時代)、国民新党代表、鳩山、菅内閣金融担当相を歴任

*3:石原元都知事も呼びかけ人の一人だそうですが、都知事辞任後、今や「亀井氏ら」と産経にとって「ら」で片付けられる存在に落ちぶれたようです。

*4:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*5:橋本内閣運輸相、自民党幹事長(森総裁時代)、選対委員長(福田、麻生総裁時代)を歴任

*6:あの戦争に無反省と言ってるのと同じです。

*7:政教分離問題があります。

*8:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、近衛内閣陸軍大臣など歴任

*9:報復感情しかない後ろ向きの団体が「あすの会」を名乗るとは悪い冗談です。

*10:免田事件、財田川事件など実際に日本には死刑冤罪事件があります。