今日の産経ニュース(12/19、20分)

■強盗殺人の元巡査部長に無期懲役判決 さいたま地裁「責任非難の程度は強い」
http://www.sankei.com/affairs/news/161220/afr1612200029-n1.html

弁護側は殺意を否認し、傷害致死と窃盗の罪に当たると主張

 まあ、こういうのは被告人の要望で決まることですからね。例の闇サイトの被害女性の母親だと弁護士に悪口雑言でしょうが、何も検察の言い分「強盗殺人」を飲むのが弁護士の仕事ではないわけです。
 もちろん「傷害致死と窃盗」といえばそれが認められるわけでもない。強盗殺人だと認定されれば「無反省」とネガティブに評価される危険性もあるわけです。したがって強盗殺人を認めたうえで「反省の意をアピールする」つう弁護方針もある。結局それは被告人の意思で決まるわけです。


■【産経FNN合同世論調査ポスト安倍は安倍首相? 「首相に誰がふさわしいか」でダントツトップ 小池百合子都知事は女性、各党にも人気
http://www.sankei.com/politics/news/161219/plt1612190051-n1.html
 げんなりしますね。安倍の何を評価してるのかさっぱり分かりません。小池*1を評価するというのもよく分かりませんが、まあ小池について言えば「アンチ小池の俺の願望込みですが」次第に人気も落ちていくんじゃないですかね。というのも大言壮語しても五輪や豊洲で大して成果もないからです。
 興味深いのは「安倍のお気に入り」稲田*2の名前が挙がってはいるものの意外と低いと言うことです。
 当選回数が少ないというのもあれば、「日本人が女性差別的だ」というのもあるのでしょう。いや稲田支持が「フェミニズムだ」なんて思いませんが不支持者には「女に首相が務まるか」つう人間はいるでしょう。


■給付型奨学金、月2万〜4万円基準 児童養護施設出身者らには一時金24万円も 文科省案公表
http://www.sankei.com/life/news/161219/lif1612190036-n1.html
 財務省の了解が取れてない上、「安すぎる」つう問題もありますが悪い動きではないでしょう。
 もちろん本来もっと「給付型奨学金」の額や対象を増やしていくべきです。


■フジテレビ30代記者、暴力団関係者に車購入、名義貸しか 取材対象者から「過剰接待」
http://www.sankei.com/affairs/news/161219/afr1612190031-n1.html
 もちろん「ヤクザ情報が欲しかった」んでしょうがそれにしても何でそんな事をするんだ、と呆れます。
 もちろん「ヤクザだから問題」つう問題はありますがそれだけではなく「取材相手と癒着したらだめだ」つう問題でもある。これが政財官界、学会、文化界の一般人ならいいかと言えば、そうは言えないでしょう。


安倍晋三首相 国連安保理入りに改めて意欲
http://www.sankei.com/politics/news/161219/plt1612190034-n1.html
 いつもながら馬鹿さがすさまじいですね。常任理事国・中国とあれほど関係を悪くして、あるいはパン総長やボコバ・ユネスコ事務局長に対し非常識な悪口して、そんな事が可能だと本気で思ってるんでしょうか?。そして「過去にも細川首相や小泉首相が、そんな事言っても成功してない」のに何で成功すると思えるのか。そもそも「常任五大国」にとって常任理事国が増えることはメリットがないし、「常任理事国になりたい国」も「アルゼンチン、ブラジル(南米)」「韓国、インド(アジア)」「エジプト、南ア(アフリカ)」「ドイツ、イタリア(ヨーロッパ)」など沢山あるのだからそう簡単になれるもんじゃありません。

【追記】

常岡浩介
え?
G7にも歩調合わせようとしないのに?
世界から非難されるロシアのウクライナやシリアの虐殺に「立場一致」しているのに?
毎日新聞「安倍首相:常任理事国入り改めて意欲 国連60周年シンポ」
http://mainichi.jp/articles/20161220/k00/00m/030/060000c

 アンチロシアらしい常岡ですがそういうことより上に小生が書いたようなことがむしろ問題でしょう。


■鹿児島県の三反園知事、反原発派に“ゼロ”回答 川内原発の専門委に反原発団体提案メンバー含まず
http://www.sankei.com/west/news/161219/wst1612190059-n1.html
 全くもって酷い裏切りです。人としてのプライドとか何もないんですかね。


■ASKAさんを不起訴 覚せい剤取締法違反容疑で逮捕も本人の尿と立証できず
http://www.sankei.com/affairs/news/161219/afr1612190022-n1.html
 「覚醒剤が検出されたというASKAの尿」に何故か証拠能力がないんだそうです。おいおいですね。ASKAが無実でアレ「有実(?)であれ」、「警察の過失による証拠物破壊でアレ、故意の証拠捏造などの違法行為であれ」捜査がデタラメだったと言う事でお話になりません。
 捜査関係者の責任追及、処分がなされてしかるべきでしょう。ASKA有罪を前提に報道していたマスコミの責任も重大でしょう。まあ、日本のマスコミ(マスゴミ)がまともな反省をできるとは全く期待していませんが。


■【主張】南シナ海と中国 不当な活動の監視怠れぬ
http://www.sankei.com/column/news/161219/clm1612190001-n1.html
 アンチ中国の産経は嬉しそうですが当事者は米中ですからね。日本が余計な口出してもメリットはない。せいぜい「米中が話し合いで平和的に解決することを望む」「南シナ海で紛争を助長する行為を望まない(今回、米国と中国とどちらの言い分が正しいかについての評価は避ける)」と声明するレベルが適切でしょう。下手に米国に肩入れしても日中関係が悪くなるだけです。


■【政界徒然草】「息をつくようにウソをつく」と首相を追及した民進蓮舫*3代表 7つのウソ・矛盾 党首討論で露呈(政治部 酒井充)
http://www.sankei.com/premium/news/161219/prm1612190003-n1.html

(1)IR法案には反対だ

 いやいや「一応反対」してるんだから嘘ではないでしょう。まあ「党内にカジノ支持議員がいること」もあってどれほど本気かはかなり疑問符がつきましたが。三野党が採決に反対してるのに「採決に同意して可決成立させてしまう」つうのは本気さが疑われて当然でしょう。とはいえ「一応反対している」以上「嘘だ」という産経の方が嘘つきです。

(2)「強行採決」批判

 「野党が不当な反対をするから強行採決になっただけだ、首相は最初は話し合いで採決する気だった」という詭弁で蓮舫氏を嘘つき呼ばわりする産経です。これまた誰が考えても嘘でも何でもない。こんなんはよほど狂信的な自民支持層でもない限り支持しないんじゃないか(まあ、産経読者ってそんなんばっかでしょうけど)。
 もちろん「民主党政権時代にも強行採決があった」なんてのは「民進党に批判する資格があるか」という話にはなり得ても「自公が強行採決してない」とか「自公が強行採決していい」という話にはなり得ない。むしろ「民主党政権時代に強行採決を批判していたくせに自公は自分が政権とると強行採決か」という批判もできる。
 予想通りですがあまりにも酷すぎてこれ以上読む気がしなくなります。

(3)議員立法の審議は全ての政党が同意した上で審議する

 「過去においてはほとんどそうだったし、そうあるべきだ」という蓮舫氏の「あるべき国会審議論」の表明に過ぎないのでこれまた嘘でも何でもありません。「民主党政権時代にも同意がなくても審議があった」なんてのはこれまた「民進党に批判する資格があるか」という話にはなり得ても「自公が野党無視で審議していい」という話にはなり得ない。

(4)公明党山口那津男代表はキューバのカジノを見た

 まあ事実ではない(山口氏曰くパナマだそうです)そうですが普通に考えてただの勘違いか、言い間違いでしょう。
 嘘だとやり玉に挙げる話では全くない。
 まあ愚かにもこの件を騒いだのは山口氏本人のようですが。山口氏が指摘する場合も「私のキューバパナマ訪問や、審議中のカジノ法案について、話の本筋ではなくこんなことで蓮舫氏を嘘つきだなどと批判する気もない。ただの言い間違いか勘違いだと思うが、事実ではないので一応指摘はしておく」程度で済む話です。
 この程度で嘘なら「産経の江沢民死亡記事」とかどうなるのかて話です。ろくに謝罪もしてないですからね。

(5)有効求人倍率が改善されたかもしれないが、東京に一極集中で出てきているから。地方に仕事がない

 これまた「嘘ではない」と思いますけどね。「東京、大阪、名古屋など、大都市圏は比較的景気がいいが地方はそうではない、地方に仕事がない」からこそ安倍も「地方創生」といったはずなんですが。そしてその地方創生は未だに目立った成果を上げてない。
 そもそも「有効求人倍率が上がった=景気がいい」とはいえないでしょう。「企業の求人が増えるだけ」ではなく「失業者の求職が減ること」でも有効求人倍率は上がるからです。「消費や賃金が増えてるかどうか」を統計で見れば「増えてない(特に地方の落ち込みが目立つ)」という結果だったかと思います。まあ、そもそもこれも「事実に反する(事実誤認)」と仮にしても「嘘」と言うのとは違うと思いますが。
 嘘というのは「南スーダンは戦地ではない(安倍)」なんて「誰が考えても事実に反する上、言ってる当人もそれを本当とはどう見ても思ってないようなケース」でしょう。

(6)政治分野の男女共同参画推進法案に公明党は賛成している

 産経記事を読む限り「公明党がはっきりと反対を表明してるわけではなさそう」なのでこれまた嘘とまでは言えないでしょう。
 いつものことですが「コウモリ政党公明党」が曖昧な態度で日和見してるという話です。それを蓮舫氏は「党内右派議員が公然と反対してる自民と違い、公明は賛成なのだろう」と「善意に理解した」つうだけの話です。

(7)首相のその答えない力、逃げる力、ごまかす力、まさに神っています。ちゃんと真っ正面から答えてくださいよ

 実際、安倍の答弁は「逃げる力、ごまかす力」ですよねえ。
 つうことでどれ一つ「嘘ではない」わけです。

*1:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を歴任

*2:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)を経て第三次安倍内閣防衛相

*3:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)など歴任