今日の産経ニュースほか(1/12、13分)

■まさかの「自民党共産党

http://ameblo.jp/takumiuna/entry-12166864613.html
千葉市議会議員(千葉市緑区) かばさわ洋平『「自民党だった私が日本共産党へ入党」静岡県・元菊川市横山隆一さん』
 私は1998年から2009年まで、菊川市議会議員を3期務めさせていただきました。当初は自民党議員として活動しましたが、2期目に入り、浜岡原発によるプルサーマル計画導入の是非が問われるようになり、菊川市議会は激しく紛糾しました。私はこのプルサーマル計画に断固反対の立場で活動していました。会派内で対立が発生し、私は自民党を離党しました。
 昨年の夏に、熱心なすすめもあり、日本共産党へ入党させていただきました。最も大きな理由は、昨年のいわゆる戦争法案制定への国民の自発的な運動が政治家や政局を大きく動かしたことにたいし、私もその一助になると考えたからです。
 そして安倍政権に対し、もう黙ってはいられないという国民の声を代弁できるのは日本共産党だということです。菊川市は、有数なお茶どころですが、生産者の経営は大変厳しい状況にあります。しかし、自民党農政によって、こうした状況に追い込まれても、選挙になると自民党へ投票という農家の方がいらっしゃいます。こうした方々に、日本の農業を守ることができるは、日本共産党だということを丁寧に説明していくことも大事ではないかと思います。
 先日、志位委員長のポスターを自宅に張り出したところ、キリリとした志位さんの、大変いい男前で好評でございますが、「横山さんは共産党に入ったのかね?」という方が何人かおられました。
 私は「いろいろな政党のなかで、共産党が一番確かな政党だよ」と答えておりますが、共産党に若干、抵抗をお持ちの方もいらっしゃることも事実です。国民に信頼される政党になるためには”共産党アレルギー”の解消策を考えることも必要かと思います。
 安倍政権を打倒するため、野党は共闘し参院選で必ず勝利するよう、力いっぱいがんばることをお約束しあいさつに代えます。ありがとうございました。(5月29日、静岡市で党の演説会)

http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2017-01-10
■五十嵐仁の転成仁語『「アベ政治を許さない」のが真の「保守」なのだ』
 静岡県菊川市で「自民党議員が離党し、無所属議員となって、浜岡原発、安保法制=戦争法のたたかいのなかで、日本共産党に入党し、日本共産党菊川市議選予定候補に」なったというのです。横山りゅういち菊川市議選予定候補がその人です。

 さすがにびっくりですね。「共産タブーも徐々に薄れつつある」と好意的に評価したいところです。


【ここから産経です】
■中国「秘密裏の死刑」の実態 日本人7人目執行…手紙でSOS、無罪主張かなわず
http://www.sankei.com/west/news/170112/wst1701120099-n1.html

 プロジェクトメンバーの石塚伸一*1龍谷法科大学院教授は「死刑の存置・廃止の立場を超えて、どこの国であろうと適正な弁護を受ける権利がある」と指摘。今回死刑が執行された男性のケースを、引き続き詳しく検証していくとした。

 もちろんこの件については石塚氏が言うように「死刑の是非」とは別に
1)被告人が無罪主張していたが、冤罪の疑いはないのか
2)ほとんどの国で死刑適用犯罪ではない薬物(麻薬、覚醒剤)犯罪で、しかも「大量の違法薬物を所持していた」とはいえ「運び屋レベル」で死刑にしていいのか
つう問題があります。「死刑賛成だからこの裁判結果も支持します」つう話ではない。
 ただググれば分かりますが石塚氏自身は死刑廃止派です。そしておそらく岡村勲だの死刑支持者のほとんどはこういう事について全く関心はない。なぜなら彼らは「個人的恨みを晴らすこと」しか考えてないからです。
 正面から「中国のこういう死刑をどう思いますか」と聞かれれば批判ぐらいするかも知れませんが自分からは何もやらない。死刑廃止派と賛成派との「人としての格や質の違い」が歴然です。廃止派は色々考えてる。賛成派連中は恐らく大半は「自分の恨みをはらすこと」しか考えてないわけです。

 中国で死刑とされた日本人7人は、いずれも覚醒剤に関する罪に問われた。日米英での薬物犯罪の最高刑は無期懲役だが、中国は厳罰で臨んでいる。王教授は「アヘン戦争の経験から、薬物事件は中華民族を滅ぼしうる重大な行為と捉えられている」と話した。

 「遺族感情を振り回す」死刑賛成派の立場では「中華民族の感情」を持ち出されたら「薬物犯罪で死刑」について批判はできないでしょう。まあ、死刑賛成派の大半は「自分の恨みをはらすこと」しか考えてないので、そもそも批判する気もないのでしょうが。

参考

■王雲海(ウィキペ参照)
 死刑の存廃論争に関して王自身は、死刑を廃止すべきであると主張しているが、その理由は、殺人犯などの犯罪者の罪状が死刑に値しないからではなく、国家はより高い道徳基準・より高い次元で行動しなければならないからであるとしている。
■著書
『賄賂の刑事規制:中国、米国、日本の比較研究』(1998年、日本評論社
『刑務作業の比較研究:中国、米国、日本』(2001年、信山社
『中国社会と腐敗:腐敗との向き合い方法』(2003年、日本評論社
『死刑の比較研究:中国、米国、日本』(2005年、成文堂)
『「権力社会」中国と「文化社会」日本』(2006年、集英社新書
『日本の刑罰は重いか軽いか』(2008年、集英社新書
『賄賂はなぜ中国で死罪なのか』(2013年、国際書院)


■【民進蓮舫代表会見詳報(上)】小池百合子*2都知事との連携「ともに改革できるなら協力したい」
http://www.sankei.com/politics/news/170112/plt1701120048-n1.html
 こういう事を言う当たりが蓮舫という人間の政治センスの無さであり、安倍は高笑い、一方志位委員長などは苦り顔でしょう。
 俺やid:kojitaken*3のような小池批判派は勿論こんな蓮舫発言には「都知事選で小池に対立候補・鳥越を立てたのは何だったんだよ。衆院東京補選で小池が支援する若狭勝対立候補を立てたのは何だったんだよ」「小池との連携より共産党の都議選での連携を考えろよ」と不快感しか感じません。
 では小池支持派は蓮舫を評価するのか。まあ小池支持派は自民支持者が多いでしょうから「情けないな、蓮舫都知事選で小池に対立候補・鳥越を立てたのは何だったんだよ。衆院東京補選で小池が支援する若狭勝対立候補を立てたのは何だったんだよ。都議選に負けないためなら何でもありかよ、この権力亡者」「こんなバカ女が最大野党代表じゃ自民党の天下もしばらく続くな(笑顔で)」「小池は今も自民党員なんだけど(苦笑しながら)(離党もしなければ除名もされてないので)」と蓮舫をバカにする。決して「蓮舫に感謝なんかしない」。「蓮舫は小池より格下で、小池は安倍首相より格下」「つまり蓮舫は自分が安倍さんの格下だと自分で自白したバカ」「別に共闘なんかしなくていいよ。格下の蓮舫の協力なんかなくても格上の小池は困らないから」と蓮舫をバカにする。
 結局、「右も左も」「小池支持者も小池批判派も」「自民支持者も自民批判派も」大多数はこんな蓮舫の態度を醜い野合と見なし、結果、民進党の支持率が全然あがらない(その結果共産がささやかながら躍進したりする)わけですが、まあ「都知事選で小池新党に議席食われたくない」という目先のことしか考えてないんでしょうね。それこそが「民進党の将来」を暗くする。
 まあ小池新党には警戒が必要でしょうが今年の都議選、是非共産党には1議席でもいいので、贅沢は言いませんので議席増を果たして欲しいところです。


■韓国・民団が新年会 慰安婦像の撤去求める 共産・小池晃氏は「日本政府は誠実な謝罪必要」
http://www.sankei.com/politics/news/170113/plt1701130001-n1.html

 共産党小池晃書記局長は慰安婦像設置には言及せず、「日本政府は過去に元慰安婦の人権を著しく侵害したことへの誠実な謝罪が必要だ」と主張。

 「撤去には反対だ」とさすがに民団の新年会で堂々と発言すると民団の面子が丸つぶれになり、完全な敵対関係になりかねませんのでそこは「配慮した」のでしょう。よく「共産党は空気読まない」なんて人がいますがそんなことはない。
 もちろん共産党員・支持者には「そんな配慮はいらん、民団を容赦なく非難しろ、敵対関係になっても構わない。党執行部は変な遠慮するな」「そもそも未だに朴チョンヒ支持を公式には謝罪してない民団なんぞとつきあうこと自体が間違い」つう人もいるでしょうが。
 ただ「日本政府は過去に元慰安婦の人権を著しく侵害したことへの誠実な謝罪が必要だ」つうのは要するに「撤去しろとかお前ら自民党は韓国にああだこうだ言う前にだな(以下略)」という「事実上の撤去批判論」でしょう。しかし在日は勿論、日本人にもこのように撤去批判派がいることは民団だって知ってるでしょうに「撤去すべき」といってウヨに媚びるとかどんだけ民団(個々の構成員はともかく執行部)は恥知らずでバカなんでしょうか。
 別エントリでも書きましたが、なら「強制連行・強制労働とか関東大震災朝鮮人虐殺とかそんなもん記念碑は作らない方がいい」というウヨの主張に賛同するのが民団なのか。今の民団の建前は俺の認識ではそうじゃないですけどね。その建前が何処まで本気かが疑われますね。


■台湾の在ナイジェリア事務所、首都退去を指示 中国が圧力、改称も「約束」
http://www.sankei.com/world/news/170112/wor1701120060-n1.html
 容赦なく台湾に牽制を加える中国政府です。落としどころも考えずにトランプと電話会談するなどの挑発行為を働いた蔡英文が愚かだったと言う事です。「馬前総統とは反対の行為をやれば支持者に受ける」程度の事しか考えてなかったんじゃないか。
【追記】

http://j.people.com.cn/n3/2017/0113/c94474-9166581.html
■人民日報『外交部、ナイジェリアの「一つの中国」原則堅持を称賛』
 外交部(外務省)の陸慷報道官は12日、定例記者会見で「中国はナイジェリアが『一つの中国』原則を堅持することを高く評価し、称賛する」と表明した。
 陸報道官は「中国とナイジェリア両国の外相は11日、署名入りの共同声明を発表した。ナイジェリア政府は『一つの中国』政策が両国の戦略パートナー関係の核心であることを改めて強調している。世界に中国は1つしかなく、中華人民共和国政府が全中国を代表する唯一の合法的政府であり、台湾は中国の領土の不可分の一部であることを認めた。ナイジェリアは台湾地区といかなる政府間関係も持たず、いかなる政府間往来も行わないことを約束した。中国はナイジェリアが『一つの中国』原則を堅持することを高く評価し、称賛する。これは「1つの中国」原則の堅持が大きな趨勢、人心の向かうところであることを改めて示している」と述べた。


安倍晋三首相がドゥテルテ大統領と会談 南シナ海「法の支配や紛争の平和的解決を」 官民で5年間に1兆円投資
http://www.sankei.com/politics/news/170112/plt1701120042-n1.html
 安倍がかもられてる気がしないでもないですが、それはともかく、中国からも日本からも経済支援金をもらってくるドゥテルテはやはりやり手なのでしょう。

 南シナ海問題は首相が言及し、「法の支配や紛争の平和的解決を主張したい」と強調。これに対しドゥテルテ氏は「あらゆる分野で日本を支持する」と応じた。

 まあリップサービスでしかないですね。


■【外交文書】外務省「日本を刺激する発言は訪日成果損なう」尖閣問題言及に懸念 王貞治氏への始球式検討 1980年、中国首相の初来日
http://www.sankei.com/world/news/170112/wor1701120020-n1.html

 日中国交正常化後、中国首相として初めてとなる1980(昭和55)年5月の華国鋒*4首相の来日を前に、政府が沖縄県尖閣諸島に関し、中国側に「(華氏が)いかなる発言をされるかは非常に微妙な問題」と強い懸念を伝えていたことが、12日公開の外交文書で分かった。
(中略)
 中国側は「本国に報告する」と答え、実際に尖閣を巡る発言はなかった。同年5月22日付の極秘公電では、右翼が反発するとの懸念から、天皇訪中について言及しないよう、事前に申し入れていた。

 「日本も尖閣のことは何も言わないから中国も何も言わないで下さい。お互い自国のタカ派が騒ぐと厄介ですから」つうのはこれは平たく言えばもう「棚上げ」でしかないわけです。まあ、前から分かってることですけど、長い間日中両国はずっと棚上げにしてきたのにそれをぶちこわしにしたのがたとえば石原慎太郎であり、安倍であるわけです。
 なお天皇訪中について言えば、この後、1992年に現天皇が訪中するわけです。で、まあこれも言わずもがなですが「昭和天皇の訪中」を1980年で検討していたわけですからペマ・ギャルポの言う「中国は天皇処刑狙ってる」は明らかなデマの訳です。


■【主張】天皇陛下の譲位 実現の方向性示す時期だ
http://www.sankei.com/column/news/170112/clm1701120002-n1.html

 天皇陛下の譲位をいかに実現していくかは、日本の国のありようにかかわる極めて重要な事柄である。

 「現天皇限定の特別法*5」か「皇室典範の改正(現天皇以降にも譲位(生前退位)を認める)」かはともかく安倍が「何らかの形で現天皇の譲位を認める気らしい」ということで「譲位反対」の旗を降ろす産経です。
 しかし「天皇制なんかどうでもいい」とまでは言いませんが、産経が言う程の大事でもないでしょう。

摂政による方法も難しい。皇室典範は、天皇が未成年か「精神若(も)しくは身体の重患又は重大な事故により、国事に関する行為をみずからすることができない」という、極めて限られた場合にしか、摂政を想定していないからだ。

 さんざん「摂政で解決して欲しい」と言っていたのにこれです(苦笑)。


■【産経抄元号の持つ大きな意味 1月12日
http://www.sankei.com/column/news/170112/clm1701120003-n1.html

 元内閣官房副長官の石原信雄氏*6は、「平成」の元号選定に立ち会っている。「『よくぞ、元号について結論を出しておいていただいた』と思いました」。雑誌「正論」昨年10月号のインタビュー記事で振り返っている。
元号法について最初に問題提起をしたのは、福田赳夫*7元首相だった。当時昭和天皇はお元気で、元号について議論する状況ではない。しかし福田氏は、法的根拠がないことを気にかけていた。元号法は、次の大平正芳*8内閣の下で昭和54年に成立する。もし福田氏の深慮がなければ、大変なことになっていた、と石原氏はいう。昭和天皇から今上天皇への皇位継承に際して、元号の是非について論争が起こりかねなかった。

 単に石原信雄や産経と言ったウヨにとっては「元号が大事だ」つうだけの話です。
 国王制度のある国全てが元号制度をやってるわけではないし、正直、不便です。
 また元号制度は「一個人の人生と年号を関係づけている(もちろん個人崇拝的な意味で)」と言う意味では「北朝鮮主体暦(建国者・金日成の誕生日からスタート)」とよく似ていると思います。
 従って理屈の上では「元号を支持するなら主体暦を非難出来ない」でしょうがそうではないからウヨの論理整合性の無さには呆れます。

最近では、さすがに元号を廃止せよ、と主張する人は少なくなった。

 「元号維持派が一定の政治力を有するため、廃止することが政治的に困難だから」、「元号は不便だが、危惧された程には戦前型天皇制(天皇元首化)などにはつながらなかった」、「国や自治体の公文書以外では元号使用は義務ではない」などという辺りが「廃止論の少ない理由」でしょう。一方で「何が何でも存続したい」と言う人もウヨ以外ではほとんどいないでしょう。

 作家の堺屋太一氏はすでに20年前、近未来の日本を見すえた小説『平成三十年』を世に出していた。

 ぶっちゃけ糞面白くもない駄小説だと思いますがこれが連載されたのは朝日新聞(1997年)で後に朝日文庫(2002年)から出版されています。「朝日」の二文字を書かないあたりさすが産経です。

*1:著書『国際的視点から見た終身刑:死刑代替刑としての終身刑をめぐる諸問題』(監修、2003年、成文堂)、『薬物政策への新たなる挑戦:日本版ドラッグ・コートを越えて』(編著、2013年、日本評論社)、『死刑の論点』(共著、2016年、日本評論社)など

*2:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)など歴任

*3:kojitakenの日記『蓮舫小池百合子の「改革の旗には共鳴している」と公言』http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20170106/1483661416参照

*4:毛沢東に信頼され、1976年4月、毛の指示により、華国鋒は首相、党第一副主席に任命され、毛に次ぐ序列第2位の地位に抜擢された。同年9月、毛が死去。10月6日、文化大革命の主導者であった江青らの四人組を逮捕。これにより、文化大革命を事実上終結させた。翌10月7日、「首相在籍の上で」党主席、党中央軍事委員会主席に就任。しかし権力基盤の脆弱な華国鋒は、1978年12月に、実権をトウ小平に奪われ、1980年9月に首相を、そして翌1981年には党主席を辞任した。四人組ほど急進的でなかったものの、「文革色」の残る政治家であった華国鋒は、トウ小平らと権力闘争を展開し、最終的に追い落とされて失脚させられた(ウィキペディア華国鋒」参照)。

*5:どうやら安倍の腹づもりはこちらのようですが。

*6:自治事務次官、内閣官房副長官(竹下、宇野、海部、宮沢、細川、羽田、村山内閣)を歴任

*7:岸内閣農林省、佐藤内閣外相、田中内閣蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*8:池田内閣官房長官、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相