今日の産経ニュース(1/24分)

ウイグル会議議長の査証発給要求 「台湾団結連盟
http://www.sankei.com/world/news/170124/wor1701240032-n1.html

 台湾独立を掲げる政党「台湾団結連盟」は24日、亡命ウイグル人組織を束ねる「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長を3月下旬に台湾に招く計画を発表、蔡英文政権に査証(ビザ)を発給するよう呼びかけた。カーディル議長の訪台計画は中国国民党馬英九*1政権下でも3回あったが、いずれも査証が発給されなかった。中国政府はカーディル議長を「テロリスト」だと批判している。台北市内での記者会見に同席した日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ会長は、現在の与党、民主進歩党は馬政権の対応を批判していたと指摘。発給を「期待し楽観している」と述べた。

 まあ出さないでしょうね。出した場合の中国の反発が怖すぎる。既に「トランプとの電話会談」などで中国との関係は相当にまずいですし。


■小学校教諭、議員チラシや機関紙配布 3年生児童に、保護者に謝罪 神奈川・小田原市
http://www.sankei.com/life/news/170124/lif1701240036-n1.html
 ケアレスミスという教諭の釈明が事実なら騒ぐ程のことでもないでしょう。まあ、ミスであっても何らかの叱責は必要かも知れませんが、「必要以上に重い処分」はそれこそ違法の疑い濃厚でしょう。


■偽名で雇用契約疑い 「革命軍」武器製造担当2人を逮捕 警視庁公安部
http://www.sankei.com/affairs/news/170124/afr1701240038-n1.html
 偽名で雇用契約していいとは言いませんがやれ「公安部」だのやれ「武器製造担当」だの「ああ、違法な別件捜査なのか」と思って反吐がでますね。


■ローソンが中国アリババの電子決済「アリペイ」に対応 稼ぎ時の春節に合わせて
http://www.sankei.com/economy/news/170123/ecn1701230016-n1.html

 ローソンは、今週28日から始まる中国の春節旧正月)に合わせて、24日から国内の全店舗で同国アリババ集団の電子決済サービス「支付宝(アリペイ)」に対応する、と23日発表した。中国ではスマートフォンによる電子決済サービスが普及しており、ローソンは日本を訪れる観光客の利便性を高め、売り上げの拡大を目指す。
(中略)
 ローソンは昨年から一部店舗でアリペイを対応させたが、中国人観光客の増加を見込み、国内全店舗の約1万3千店での取り扱いを決めた。
 昨年、日本を訪れた観光客は約2400万人で中国人は約600万人。訪日客のコンビニの利用率は7割近くある。ローソンは免税店も平成32年までに現在の105店舗から約3千店舗に引き上げる。
 ローソンの玉塚元一*2会長は23日に都内で開いた会見で「将来的に中国人観光客は2千万人まで増える」と述べ、今後もサービスを強化する方針を示した。

 ということでいかに日本企業にとって中国ビジネスが美味しいか改めて明白になりました。


■革命家の孫経営のパン・ケーキ店に幕、北京っ子が惜しむ
http://www.sankei.com/world/news/170124/wor1701240047-n1.html

 陳さんが大陸に進出できた背景には、(ボーガス注:祖父)陳其美の“復権”がある。毛沢東*3時代には(ボーガス注:国民党幹部の陳其美は)故郷・浙江省湖州の墓が破壊されるなどしたが、90年代に入ると風向きが変わった。トウ小平*4により「民族革命烈士」と再評価*5され、墓は修復された。

 まあ1990年代に中台関係も大きく変わったわけです。

https://twitter.com/notoya3050/status/657195886670311424
あんこ餅(こしあん
‏@notoya3050
 昔読んだ西村京太郎*6作品の中に、犯人が(ボーガス注:日本と国交がないので逃亡に好都合と考えて)「中華民国」に逃亡しようとして、機内にいた関係者か追っていた刑事だったかが入国を阻止するために「毛沢東語録」を機内に隠しておいた、という話があって「変なの」と思った記憶がある。

 そうそう「題名や詳しい内容」は忘れましたが、そんな話が確かありました。オチが奇想天外だったので記憶に残っています(時代設定は1980年代)。台湾当局が「毛語録」に敏感に反応し、飛行機乗客を全員身柄拘束し、拘束中に台湾当局十津川警部ら日本警察が犯人を身柄拘束し続けるように連絡をし、「十津川らが関係者の機転に感謝する」つうオチだったかと思います。実際そんな事があり得るかはともかくそうした設定には一定のリアリティが当時あったわけです。コメント欄で指摘があるように今は毛語録程度では明らかにそんな事ないでしょうが。
 初期の西村作品には結構時事ネタを使ったものが多いです。いくつか見てみましょう。

■消えた巨人軍(ウィキペディア参照)
 西村が誘拐事件を題材にしていた頃の作品であり、1976年の日本プロ野球ペナントレースを舞台にした小説である。実在の人物たちが集団ごと誘拐されるという点で極めて珍しく、かつ画期的ともいえる作品である。1978年には日本テレビでドラマ化もされた。
 誘拐される巨人軍選手は全て実在である。
当時の主な選手は
王貞治張本勲高田繁柴田勲土井正三デーブ・ジョンソン末次利光、吉田孝司、小林繁堀内恒夫加藤初、新浦寿夫、クライド・ライト山本功児、柳田真宏

http://kurabueki.blog.shinobi.jp/Entry/1008/
■くたばれ草加次郎
 草加次郎というのは、昭和30年代に実在した爆弾犯人です。
(事件は未解決のままなんで、名前はこいつの自称。)
 西村京太郎の初期の短編に、表題のような作品があるんですが、地味ながら結構好き。
① ある男が、歓楽街(風俗店やキャバレーなどのデパート的なビル)の売上金を強奪する計画を立てる。
② 当時、世間を騒がせていた草加次郎の名前を勝手に使い、狙ってるのとは別の歓楽街に脅迫状を送りつける。
③ 警察はそっちを重点的に警戒し、客は敬遠してこっちに集まる。
④ 計画は成功し、奪った大金を持って高飛びすべく空港へやってくる。
⑤ しかし、何故か手荷物検査が異常に厳しくなっている。本物の草加次郎が、航空会社を脅迫したためであった。このまま行くと大金が発見され、明らかに怪しまれる。
 そこで男は、表題のセリフを口にして、ストーリーは終わり。
 なかなか上手いラストです。
 草加次郎は捕まってなくて、謎の人物なままだから使える手法なんでしょう。
 当時の西村作品は、(ボーガス注:十津川警部シリーズだけではなく)バラエティに富んでてオススメですよ。


■【主張】稀勢の里昇進 角界牽引する強い横綱
http://www.sankei.com/column/news/170124/clm1701240001-n1.html

国技である大相撲の発展のためにも、日本の力士が最高位に就くことの意義は大きい。

 思いきり糞ナショナリズムです。外人力士を認めた時点でそう言うコトは言うべきではないでしょう。「強い力士が横綱になる」ただそれだけの話です。まあ「2場所連続優勝してないのに横綱」では産経的な考えが相撲協会にあったことは残念ながら間違いないでしょうが。

大関で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績」という横綱昇進の基準(内規)があるが、その解釈が都合良く変えられてはいないか。

 まあその通りですがだからといって「稀勢の里の昇進反対」と言わないのは産経らしい。それどころか「この際内規を変えろ」だそうです。


■【歴史戦】「南京大虐殺」改めて否定 河村名古屋市
http://www.sankei.com/west/news/170123/wst1701230088-n1.html
 こういう事を言う河村のような「歴史修正主義者」は
1)事実とデマの区別ができないバカ
2)(日本会議から票や金がもらえるなど?)自分に有利だと思えば、平気でデマを言うバカ
なんですから「道義的に黙認できない」のはもちろん「実利の面からも」支持なんか出来ません。
 南京事件以外でも1)、または2)の理由でデマ飛ばすでしょうから。そしてそのデマが「名古屋市政に重要な影響を与える問題ではない」「名古屋市民にとって有害なデマでない」と言う保証もどこにもありません。まあ、「何があろうと河村を支持する狂信的支持者」、「河村をあごで使える有力支持者(したがって河村が自分の考えに反することは絶対にしない)」、「南京事件否定論者」のどれかなら話は別でしょうが。


■産経【横田めぐみさん拉致40年(上)】北朝鮮に共鳴し、違法行為や対日工作に明け暮れる人物が今この瞬間も日本に
http://www.sankei.com/premium/news/170123/prm1701230006-n1.html
 違法行為はともかく「合法な対日工作」なら何ら非難されるいわれはないですよね。
 それにしても「北朝鮮に共鳴し、違法行為に明け暮れる人物が今この瞬間も日本に」て「一体誰のこと?、何のこと?」ですよね。
 最近、警察がマスコミに発表した北朝鮮がらみの「日本国内での違法行為」ってせいぜい「制裁逃れの北朝鮮との貿易」ですよね。やっていいとは言いませんが「制裁があるから違法なだけ(制裁前は合法)」で「拉致」「大韓航空機爆破」などのようなテロ行為とは性質が違う。

平成28年12月16日夕刻、拉致被害者横田めぐみ(52)=拉致当時(13)=の母、早紀江(80)は、東京・永田町の内閣府3階にある拉致問題担当大臣室で、担当相の加藤勝信(61)に疑問をぶつけていた。
 「いまだによく見えないのですが、日本国内には北朝鮮工作員だけでなく、拉致に協力をし、北のやることに共鳴する人や企業が今も存在するのではありませんか。そういうものがいろいろ混在しているから、拉致の解決が進みそうになっても進まないように、押さえつけているのではないですか」

 ばかばかしいですね。拉致が解決しないのは
1)交渉以外に現実的な解決方法がないから(自衛隊で奪還など不可能)
2)しかし交渉が成り立たないから
にすぎません。
 交渉が成り立たない理由は「日本と北朝鮮の主張に隔たりがあって合意に達しないから」です。「隔たりがある理由」について俺は「特定失踪者なんて馬鹿な主張を黙認するからだ、救う会なんか野放しにする日本政府が悪い」などと思いますが、それはさておき。
 「俺のように救う会、家族会に否定的な立場」だろうが、横田母のような好意的な立場だろうが、どんな立場に立とうが「まともな脳みそで考えれば」交渉が成り立たない理由は「日本と北朝鮮の主張に隔たりがあるから」です。
 北方領土竹島が日本に帰ってこないのと事情は変わりません。あれらの島が返ってこないのも

1)交渉以外に現実的な解決方法がないから(自衛隊で奪還など不可能)
2)しかし交渉が成り立たないから(日露、日韓間の主張に隔たりがあって合意に達しないから)

からです。
 そして「北方領土竹島が返ってこない理由(日露、日韓間の主張の隔たり)が

 ロシアや韓国のやることに共鳴する人や企業が今も存在するのではありませんか。そういうものがいろいろ混在しているから、島の返還が進みそうになっても進まないように、押さえつけているのではないですか

なんてことでは勿論ないように、拉致の解決が進まない理由(日朝間の主張の隔たり)も

 北のやることに共鳴する人や企業が今も存在するのではありませんか。そういうものがいろいろ混在しているから、拉致の解決が進みそうになっても進まない*7ように、押さえつけているのではないですか

なんてことではない。
 つうかむしろ横田母に「北朝鮮シンパ扱いされる方々(田中均氏、蓮池兄弟、和田春樹氏など)」は「とにかく交渉を成立させよう、その為には場合によっては制裁解除もやむを得ない」と主張してるのにどこが「拉致解決の妨害」なんでしょうか。妨害してるのは「交渉しなくても問題ない、制裁すればいい」と放言してる救う会の方じゃないですか。
 横田母の珍発言を「善意と良心にあふれる愛の人」俺なりに「すごーく善意に良心的に愛にあふれる解釈をすれば」もしかして
1)日本の制裁が効けば北朝鮮は交渉に応じる
2)にもかかわらず制裁が効かないのは『北のやることに共鳴する人や企業が今も日本に存在』して日本から送金してるから
てことでしょうか。ただそんな事言ったって現実に制裁が効かないんだからどうしようもない。実際問題日本からの送金*8を「完全シャットアウト*9」したところで中国やロシアの支援がありますから、横田母の希望は叶わないでしょう。
 もう本当に何でこのおばさんはこんなにバカなのかなあと本気で呆れます。

 加藤は時折、手元の資料に目を落としながら黙って聞いていたという。

 加藤大臣は安倍の側近、つまり基本的にはウヨですが、とはいえこんな横田母の放言を支持する程の非常識人では恐らくないのでしょう。「何、馬鹿な事言ってるんだ」と思ったので賛同しないものの、「拉致が解決しないのはそういうことではないんですよ」と批判しても横田母が逆ギレするだけだと思ったから「ただ黙って聞いていた」のでしょう。横田母の不愉快そうな顔も見たくないから手元の資料を見ていたと。もう安倍政権にとって「家族会、救う会」は「モンスタークレーマー」以外の何物でもないでしょう。まあ、彼らをモンスターにした人間の一人は、彼らを政治利用した「小泉内閣官房副長官時代の安倍」ですが。


■【横田めぐみさん拉致40年(中)】不審船を追跡した海自イージス艦みょうこう」 その時「拉致被害者を救出せよ」の命令は出なかった
http://www.sankei.com/premium/news/170124/prm1701240003-n1.html
 そもそもあの不審船に拉致被害者なんかいなかったでしょうからね。
 たとえばこの事件とは時期などが違いますが九州南西海域工作船事件と言う事件があります。
 あれなんか、海保が機関銃で撃沈していますからね。撃沈したことの是非はともかく「拉致被害者がいる可能性がある」と認識していたらああいうことはしないでしょう。それ、拉致被害者を積極的に日本側から殺してるのも同然ですから(相手が北朝鮮工作員でも「法的、政治的、道義的に」撃沈して死なせていいのかと言う問題はひとまず無視します)。実際、拉致被害者なんかいなかったわけですが。
 つうかあの事件と横田めぐみ氏と何の関係もないし。

拉致問題自衛隊の運用の可能性を排除するのは、国民の生命を保護する責任がある政府として、怠慢だといわれても仕方がない」

 もう何度も書いていて飽きつつあるのですが、何度でも言いましょう。拉致被害者の居場所もわからないのに「自衛隊による拉致被害者救出」なんかできないと。

*1:連戦内閣法相、台北市長を経て総統

*2:ファーストリテイリング社長、ロッテリア会長、ローソン副社長、社長などを経てローソン会長

*3:中国共産党主席

*4:中国共産党副主席、第一副首相、中国人民解放軍総参謀長などを経て国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*5:陳其美が1916年に暗殺され、1921年結党の中国共産党については当然ながらノータッチと言う事も大きいのでしょう(存命なら共産党弾圧に動いた可能性は当然ありますが)。

*6:1965年、『天使の傷痕』で第11回江戸川乱歩賞を、1981年、『終着駅殺人事件』で第34回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。テレビドラマ化された十津川警部シリーズで一般には知られる。

*7:つうか「日朝交渉派」小泉内閣福田内閣時代以外に「拉致の解決が進みそうになった事」なんて1度もありませんが(つうか小泉時代には「拉致被害者5人とその家族」の帰国の成果を上げてますよね)。

*8:完全シャットアウトはしないまでも、今でもかなり規制はされてるのですが

*9:違法の疑い濃厚ですが。