「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(3/29分:高世仁の巻)(追記・訂正あり)

北朝鮮のミサイル発射は止められない
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170419

 中国で、自分のネットチャンネルを立ち上げ、中国人をリポーターにして日本のおもしろい場所や人物を紹介する番組が当たって大忙しだという。

 つまりは中国の日本批判とは「右翼政治批判」に過ぎず「日本文化」はそれなりに愛好されてると言う事です。

 トランプ政権は、シリアでアサド軍を攻撃したあと、北朝鮮への軍事力の行使で脅しにでたが、北朝鮮は16日、ミサイルの発射実験を行った。メディアは実験が失敗したことを大きく伝えたが、発射したことが重要だ。アメリカによる軍事力行使で圧力をかけても、北朝鮮は態度を変えない。アメとムチによる政策誘導がきわめて困難だということがあらためて明らかになった。

 いやいやそもそも米国がアメなんか北朝鮮にいつ与えたんですかねえ。また個人的には「シリア攻撃」は高世の主張とは違い、むしろ北朝鮮に「米国にとってシリアが最優先でうちは二番手以下だ」というメッセージを与え「ミサイル発射実験」を助長したんじゃないですかね。シリア攻撃をしながら北朝鮮にまで戦線を広げるのは賢明ではありません。
 そもそもミサイル発射実験は「実験である限り実害はない」のであり北朝鮮が「この程度なら米国に対する牽制として有効。この程度なら米国が我が国を攻撃する理由にはできない」と判断して発射実験しても不思議ではない。高世や救う会のように「北朝鮮政権転覆論」に話をもっていくのは暴論です。

 一方、北朝鮮は19日、いわゆる残留日本人の女性を日本メディアに取材させた。朝鮮半島に生れ、終戦直後の混乱の中、12歳で日本へ引き揚げる途中に家族と生き別れたという荒井琉璃子さんと名乗る84歳の女性。「両親の墓参りをしに日本に戻りたい。日朝関係がよくなれば帰国して親族にも会いたい」と語ったという。

 北朝鮮のこうした情報提供の動機がなんであろうと
1)荒井さんが帰国したいのは事実でしょうし
2)彼女を帰国させることは人道的行為ですし
3)彼女を帰国させることは日朝交渉を進展させ拉致の解決にも繋がる可能性があります。
 少なくとも「拉致最優先」を唱えて彼女のことを無視するのは愚劣であり、かつ非人道的でしょう。


■アートと料理を堪能した休日
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170415

 9日の情熱大陸「森本喜久男」いかがでしたか。
 見逃した方は、あすまで番組ホームページの「見逃し配信」で見られますのでどうぞ。

 放送から1週間以内はhttp://www.mbs.jp/catchup/で無料視聴できるそうです。なお「有料でもいい」なら1週間過ぎても見られるようです。

 真田町温泉でくつろいだあとは、東御市の懐石料理「草如庵」で夕食。
 http://www.nagano-wine.jp/restaurant/pickup/632/
 桂木君が予約してくれたのだが、昼、夜それぞれ2組か3組しか入れないそうだ。

 「昼、夜それぞれ2組か3組しか入れない」と言うことは相当高いのかと思いきや

http://www.nagano-wine.jp/restaurant/pickup/632/
 料理は4,000円、6,000円、8,000円の懐石料理。

http://r.goope.jp/so-jyoan/menu
懐石料理(コース)¥4.000(税別)
 先付、八寸、煮物椀、揚げ物、炊合せ、御飯、水菓子*1など6品前後のお料理となります。
懐石料理(コース)¥6.000(税別)
 先付、お造り、八寸、煮物椀、焼き物、炊合せ、御飯、水菓子など7品前後のコースとなります。
懐石料理(コース)¥8,000(税別)
 先付、お造り、八寸、煮物椀、焼き物、炊合せ、御飯、水菓子、お薄*2など7品前後のコースとなります。

だそうです。飲み物は料理とは別で、日本酒1合800円から、ワイン1瓶4500円から。
 安いとは言いませんが目の飛び出るほどバカ高いわけでもない。たいていの懐石料亭はこのくらいの値段は取るでしょう。
 それで「昼、夜それぞれ2組か3組しか入れない」というのは「土地代がべらぼうに高い銀座などではない」長野県でも一寸信じられないですね。それで経営がやっていけるんでしょうか?
 なお、この店ですが店主が有名料亭出身で人気店と言う事はよく分かりますが「料理に何が出てくるかホームページを見てもよく分からない」のがちょっとなあ、と思います。
 まあその辺りは予約するときにいろいろ「肉は好きじゃないので魚料理にして欲しい」とか希望を伝えるのでしょうが。


■そもそもは何で避難をせにゃならん
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170407

 私は、福島で作られて市場に流通している農産物は、安全で何の問題もないと判断しており、「福島関連デマ」を撲滅する!*3キャンペーンには賛成だ。https://camp-fire.jp/projects/view/26293

 しかし「救う会の特定失踪者デマ」には協力する高世です。結局この男の脳みそには「どうすれば美味しい思いができるか、どうすれば金が儲けられるか」という薄汚いカネ勘定しかないわけです。
 だから「僕は福島デマ撲滅に協力します」という同じ口で「救う会の特定失踪者デマ」を放言できる。金になるから「福島デマは撲滅し」、一方で「救う会デマは垂れ流す」。
 つうか正直「特定失踪者デマ」なんて常人にはつきあいきれない代物です。

 トランプ政権は、シリア問題で、ロシアがやらないならこっちがやるぞ、と言って空爆を始めた。中国に対しては、そっちが北朝鮮に何もしないならうちだけで「やるぞ」と言っている。次に何をしてくるのか。もしかすると、急な展開を見せるかもしれない。

 高世だけでなく「アンチアサド」常岡浩介や黒井文太郎もそうですがトランプの行為が国際法違反の疑い濃厚と言う事について完全に無視して「アンチアサドの立場から歓迎している」点が酷いですね。なお桜木武史はアンチアサドですがさすがに

 今回の件は政治的な駆け引きの結果であり、化学兵器の使用の抑止にはなりますが、シリアの根本的な解決には繋がらないと思います。トランプ政権はロシアに一つ借りを作ったかな。

として常岡や黒井ほどには手放しでトランプを称えてはいません(ただし後で紹介する志位氏のように厳しいトランプ批判まではしていませんが。なお、志位氏を「アサドの手先」呼ばわりするのが常岡や黒井です)。
 通説的見解では「自衛権の発動」「安保理決議による軍事行動」以外は違法行為であり、だからこそブッシュのイラク戦争は批判されたわけです。トランプのシリア攻撃も「自衛権の発動」でも「安保理決議による軍事行動」でもないので同様の非難は避けられないでしょう。これは「ロシアやアサドの行為をどう評価するか」とは全く関係ありません。「ロシアやアサド」がトランプ政権のいうように毒ガス攻撃を仮にやっていたとしても米軍の攻撃が正当、合法になるわけではない。
 「ロシアやアサドが酷いから何でも許される」つうのは「ダーティー・ハリー、必殺仕事人的な暴論」です。

参考

http://www.sankei.com/politics/news/170407/plt1704070027-n1.html
■産経【シリア攻撃】共産・志位和夫委員長「一方的な攻撃は国際法違反」
 共産党志位和夫委員長は7日、米軍によるシリアへのミサイル攻撃について談話を発表し、「国連安全保障理事会の決議もないまま一方的に攻撃したことは、国連憲章国際法に反するものであり、厳しく抗議する」と非難した。
 志位氏は、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとみられることについて「化学兵器の使用は誰によるものであれ、人道と国際法に反する重大で許されない残虐行為」と強調。
 しかし「(米の)軍事攻撃はシリア内戦をさらに悪化させることにしかならない」とも述べたうえで、トランプ米政権について「『米国第一』の立場で一方的な軍事攻撃を合理化する態度は極めて危険であり、絶対に認められない」と述べた。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-08/2017040801_03_1.html
赤旗『米国トランプ政権によるシリア攻撃について、志位委員長が談話』
 日本共産党志位和夫委員長は7日、トランプ米政権によるシリア攻撃について、次の談話を発表しました。
 一、シリア北西部で、化学兵器とみられる攻撃で多くの犠牲者が出たと報じられるなか、米国のトランプ政権は6日(日本時間7日午前)、シリアの空軍基地へ数十発のミサイル攻撃をおこなった。
 化学兵器の使用は、誰によるものであれ、人道と国際法に反する重大で許されない残虐行為である。しかし、国連安保理の決議もないまま、米国が一方的に攻撃を強行したことは、国連憲章国際法に反するものであり、厳しく抗議する。軍事攻撃は、シリア内戦をさらに悪化させることにしかならない。
 一、米英仏は5日に提示した安保理決議案のなかで、シリアでの化学兵器使用について、国際的な真相究明を求めていた。米国の一方的な攻撃は、自らの主張にも反するものといわなければならない。国連を中心に、国際社会が一致協力して、化学兵器使用の真相をつきとめ、使用した者に厳しい対処をおこない、二度と使われることのないよう取り組みを抜本的に強めることこそ必要である。
 一、とりわけ憂慮されることは、米国トランプ政権が、今回の攻撃を、「米国の安全保障上の死活的な利益にかかわる」と合理化していることである。「米国第一」の立場で一方的な軍事攻撃を合理化する態度はきわめて危険であり、絶対に認められない。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-08/2017040802_01_1.html
赤旗『シリアへの米軍の攻撃、「支持」表明は重大、笠井氏 事態悪化招くと批判』
 日本共産党笠井亮政策委員長は7日の記者会見で、安倍晋三首相が同日、米トランプ政権によるシリア攻撃に関し「米国政府の決意を日本政府は支持する」と表明したことについて、「きわめて重大だ」と批判しました。
 笠井氏は、シリアにおける化学兵器使用は人道と国際法に違反する許されない行為だとした上で、「国連安保理の決議もないまま米国が一方的に攻撃を強行したことは、国連憲章国際法に反する。それを日本政府、安倍首相が『支持する』としたのはきわめて重大だ」と強調しました。
 米国の軍事攻撃はシリア内戦をさらに悪化させるものだとし、「日本政府自身も悪化させる側に立つことになる。そういう態度を直ちに改めるべきだ」と指摘しました。
 笠井氏は、シリア情勢が複雑化し、「解決策がなかなか見えないなか、国際社会がさまざまな努力をしようという状況だ。そういう複雑な状況のシリアに外から一方的に攻撃することは、ますます悪化を助長する」と警告。
 化学兵器使用について真相解明を行い、二度と使われないようにするために「国際社会が国連を中心に一致協力することが必要だ」と語り、日本政府が米国に抗議し、国際社会の努力に貢献していく必要があると強調しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-08/2017040807_01_1.html
赤旗『米のシリアミサイル攻撃 「国連憲章と両立せず」と批判』
 インドネシア外務省の報道官は7日、シリアでの化学兵器使用を強く非難する一方、「インドネシアは、いかなる当事者によるものであれ、トマホーク・ミサイルの使用を含めて一方的な行動を懸念している」と述べました。ロイター通信が伝えました。
 同報道官は「国連安全保障理事会による事前の権限付与なしに行われた軍事行動は、国連憲章に定められた紛争の平和的解決という国際的な法律の原則と両立しない」と批判しました。
 米国にあるノートルダム大学ロー・スクールのメアリ・エレン・オコネル氏は英紙ガーディアンに対し、米議会も国連もトランプ政権にアサド政権を攻撃する権限を与えておらず、アサド政権は米国民を攻撃したわけではないと指摘。「国際法のもとでは、トランプ大統領はアサド氏を攻撃する権利を全く持たない。これは報復攻撃だ。報復を実行する法的な権利を示せる国際法の専門家は見つからないだろう」と述べました。
 米シンクタンク「政策研究所」(IPS)のフィリス・ベニス*4研究員は米テレビで、シリアへのミサイル攻撃を「危険で重大な戦争激化だ」と批判し、仮にトランプ政権が米議会から軍事行動の承認を得ていたとしても「国連安保理決議がなく自衛でないものは国際法のもとでは違法なものになる」と強調しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-09/2017040901_01_1.html
赤旗『米のシリア攻撃に批判、国連安保理が緊急会合 法的正当性を問う声』
 国連安全保障理事会は7日、シリアに対するトランプ米政権のミサイル攻撃を受け、緊急会合を開きました。米国の同盟国などが支持や理解を表明する一方、米国の単独行動に対して、批判や法的正当性を問う声も上がりました。
 国連のフェルトマン事務次長(政治局長)はシリア民間人の保護が最優先課題だとした上で、必要なのは「国連の諸原則に根差した緊急の行動だ」と強調。米国の軍事行動を暗に批判しました。
 緊急会合開催を求めたボリビアは、安保理がシリアで起きた化学兵器攻撃をどのように調査するか議論している時に、米国が一方的な攻撃を行ったことは平和と安定を脅かすと批判。「私たちは多国間協調主義を擁護するためにここにいる」と述べ、一方的な行動を禁じた国連憲章の尊重を求めました。
 ウルグアイも武力の非行使が国際関係の中心原則だとして、「わが国は常に一方的な武力行使を拒否してきた」と表明しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-09/2017040905_01_1.html
赤旗『シリア 外交的解決を、ホワイトハウス前 ミサイル攻撃に米市民抗議』
 トランプ米政権が6日、シリアの空軍基地に巡航ミサイルを発射して直接的な軍事攻撃を行ったことに対し、米国の市民・平和団体が7日、ワシントンのホワイトハウス前で抗議集会を開きました。「これ以上の戦争は嫌だ!」と唱和し、シリアの内戦などの問題は外交による解決を目指し、中東からの難民を受け入れることなどを訴えました。 

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-09/2017040901_05_1.html
■主張『米国のシリア攻撃:危険広げる「米国第一」の暴挙』
 シリア北部での化学兵器による攻撃で子どもをはじめ多数の死傷者が出たとの報道を受け、米トランプ政権は6日(日本時間7日)、シリア中部の空軍基地へ59発のミサイルを撃ち込みました。国連安保理の決議もない国際法違反の攻撃は、シリアの化学兵器問題の解決につながらず、同国の6年に及ぶ内戦の終結をさらに遠のかせる暴挙でしかありません。
 化学兵器の使用は誰によるものであれ、人道と国際法に反する許されない行為です。しかし一方的なシリア攻撃は、米国自身の国連での主張にも反します。
 米国はミサイル攻撃の前、英仏とともに国連安保理に提示した決議案の中で、シリアでの化学兵器使用の責任者の特定と処罰を求め、化学兵器禁止機関(OPCW)と国連による、軍事施設を含むシリアでの化学兵器攻撃の調査を提起し、同国への軍事制裁には言及していませんでした。
(中略)
 国連のグテレス事務総長は7日の声明で、シリア情勢の深刻化に懸念を示し、内戦には政治解決しか道はないと強調、すべての当事者の取り組みが急務だと呼びかけました。安保理の同日の討論でも、ミサイル攻撃を支持する英仏の一方で、攻撃への批判と紛争激化への警告や、シリア内戦終結のため米国とロシアに率直な話し合いと協力を求める意見(エジプト)が相次ぎました。内戦の解決は「テロとのたたかいの前進にも不可欠」(グテレス氏)です。
 ところが安倍晋三首相は、いち早くトランプ政権の「決意を支持する」と表明しました。米国追従の極みで、内戦悪化をもたらす側に日本政府を立たせるものです。
 重大なのは、「東アジアでも大量破壊兵器の脅威は深刻」と北朝鮮の核・ミサイル開発を念頭に、トランプ政権の行動を高く評価したことです。自民党幹部からも「北朝鮮にかなり強いメッセージになった」「一定の抑制効果になればいい」と歓迎の声が聞こえます。
 しかし北朝鮮問題での軍事解決は、シリア内戦についてと同様、ありえません。米トランプ政権は、「すべての選択肢がテーブルにある」と、北朝鮮への軍事力の行使も辞さない態度を見せていますが、北朝鮮は「われわれは断固たる先制攻撃で徹底的に粉砕する合法的な権利がある」と反発しています。軍事対軍事のエスカレートにより朝鮮半島で紛争が起きれば、おびただしい犠牲が出ることは避けられません。

 なお、シリア問題はさておき、北朝鮮問題では「シリア的な急展開(軍事行動)」はないでしょうね。あっても困りますが。ただ反北朝鮮極右・高世はむしろ「軍事行動」を歓迎してるようですから呆れます。
 なお、ネットニュースでも指摘がありますが習主席訪米中にこういうことをするのは「北朝鮮を軍事攻撃する用意がある」というメッセージを中国や北朝鮮に送ったと認識されても文句は言えないでしょう。当然ながら「北朝鮮がシリア攻撃を見て、本気で米国に怯えて防衛措置を執っているのか」、はたまた「核、ミサイル開発のいい口実だと思ってかえってシリア攻撃を歓迎しているのか」はともかくこんなことをすれば北朝鮮の核、ミサイル開発を助長するだけでしょう。


■「情熱大陸」に森本喜久男さん登場
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170405

 番組放送の案内です。以下は、社友向けメルマガより。

 社友というのは「定年退職した会社OB(例えば本多勝一氏、筑紫哲也氏などは確か朝日の社友、黒田清氏、大谷昭宏氏などは読売の社友だったかと思います)」という意味で使われることがありますがそう言う意味でいいんですかねえ。
 それとも中小企業の高世の会社にそんなに「会社OBがいるとも思えない」のでこの場合は「高世仁を支持してくれる人たち」程度の意味か。


■取引材料になる制裁とは
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170329
 タイトルからして「はあ?」ですね。
 そこは「取引材料になる制裁解除とは」でしょう。

 最近、蓮池さん*5がメディアに出るのは、解決に向けた動向がまったく見えないことを憂慮し、なんとか動きをつくりたいという思い*6からだ。動いてほしいとみんな思っている*7
 先月、「救う会」の全国協議会が制裁を取引条件にして北朝鮮と交渉に入れという方針を発表した。

救う会、家族会」が「口から出任せ」ですが「制裁解除も選択肢」と言いだしたことで突然「ワシもそう思う」と言いだしたクズの高世です。
 まあ、蓮池薫氏の制裁解除論は

「拉致を解決すれば見返りを与えることができると伝える必要がある。例えば電力事情の改善など経済協力という形で、北朝鮮に必要なもので核やミサイルの開発につながらないものがあるはずだ」と指摘し、拉致問題の突破口を開く戦略の構築を求めました。

とある程度具体的なので本心だと思います。
 しかし、救う会、家族会、高世の制裁解除論は「選択肢に考えてもいい」というだけで何の具体性もない代物です。
 大体本心、制裁解除もOKなら
1)「蓮池透氏を除名したこと」を正式に撤回して彼にわびるべきだし
2)特定失踪者なんて明らかなデマはやめるべきだし
3)朝鮮学校無償化除外なんて拉致と何一つ関係ない主張も辞めるべきです。
 どれ一つやってないのだから救う会、家族会の主張が本心のわけがない。
 この高世の文で酷いのは「蓮池薫氏を取り上げても蓮池透氏は取り上げないこと」ですね。それが何を意味してるか言うまでもないでしょう。
 「なら家族会や救う会は除名した蓮池透氏にわびろよ」と言う声が出ることを恐れてるわけです。
 大体蓮池薫氏が救う会、家族会と協力関係にないことでも、つまり「蓮池薫氏が救う会や家族会を何一つ信用も評価もしてないこと」でも救う会や家族会の制裁解除論が本心でないと分かる。
 まあ兄弟仲がよほど悪くない限り「自分の兄にあんな酷い不当除名をした連中」とは誰もつきあいたくないでしょう。
 そもそも「蓮池透氏の主張」は「薫氏の影響による物」なんだから救う会や家族会がどう言い訳しようとも、「蓮池透除名」とは「透敵視」にとどまらず「薫敵視」も意味するのだから、そう言う意味でも薫氏は救う会、家族会には怒りしかないでしょう。
 そもそも俺の認識では救う会、家族会と関係を持って活動してるのは「曽我ひとみ氏」「地村保志氏」だけです。
 曽我氏の場合は「お母さんが失踪してるから」。それでも夫や娘は関与していません。
 地村氏の場合は「救う会福井に知人がいて頼まれたから」。それでも彼の活動は確か「救う会福井限定」だし、妻や子どもは関与していません。
 こうした「帰国拉致被害者救う会、家族会への冷淡な態度」は帰国拉致被害者が「救う会、家族会を信用してないから」と言うことが理由の一つでしょう。
 勿論他にも「政府ならともかく民間団体にできることはもはや何もない」とか「自分は政府に知ってる情報は全て伝えた。これ以上できることがあるとしたら客寄せパンダだがそれにどれほどの意味があるのか」とか「自分は好きで拉致された訳じゃない。自分と家族は解放された以上、冷たいと言われようがこれ以上他人のことに関わり合いたくない。他の拉致被害者は所詮俺にとって赤の他人だ。一市民としてマスコミの注目など受けず静かに暮らしたい」とか、まあいろいろあるでしょうけど。

全体主義政権は相手の妥協性に対して一層の敵意をもって応ずる》(アーレント)。
これは北朝鮮にほとんどそのまま当てはまる。

 いや全然当てはまらないですね。
 金丸*8訪朝という「妥協性」に対して北朝鮮は「第18富士山丸船長、機関長の解放」という「好意で応じた」。
 太陽政策という金大中の「妥協性」に対して北朝鮮は「金大中訪朝受入」という「好意で応じた」。
 なお、この訪朝によって金大中ノーベル平和賞を受けます。
 小泉*9訪朝という「妥協性」に対して北朝鮮は「拉致被害者帰国」という「好意で応じた」。
 「平壌レスリング試合開催」というアントニオ猪木氏の「妥協性」に対して北朝鮮は「国賓待遇」という「好意で応じた」。
 「横田夫妻と孫との面会」という「妥協性」に対して北朝鮮は「ストックホルム合意」という「好意で応じた」。
 「妥協性」を示せば向こうだって好意で応じるわけです。これは何も北朝鮮に限らず殆ど何処の独裁政権でも同じでしょう。
 まあ、「ナチスドイツ」なんぞはいわゆる英仏の「宥和外交」を舐めてどんどん暴走してったてのはありますけど、アレは一般化できる話ではないし、北朝鮮について言えばまるきり該当しない。
 つうかそもそもアーレントの言ってることがどれほど正しいのか、とか高世のアーレント理解がどれほど正しいのかて問題もありますけど。
 そしてこの高世の認識だと

全体主義政権は相手の妥協性に対して一層の敵意をもって応ずる

わけですから北朝鮮に限らず「独裁的政権」にはどこであれ敵対的対応をすべきだというトンデモ理論になりますが高世もそんな事は言わないわけです。
 つうか「長井健司さんを白昼暗殺したミャンマー」には何も批判的な事言わない癖に、北朝鮮だけ非難かよとマジで呆れます。
 まあ「北朝鮮打倒論的なミャンマー政権打倒論」なんて非現実的なモン唱えられても迷惑なだけですが、高世らがミャンマー批判を全然しないことには心底呆れました。

繰り返しここで書いてきたが、交渉の機会を求めると同時に、あの体制を崩壊させる戦略を持つ必要があるということである。

 意味不明ですね。「交渉の機会を持つこと」と「崩壊させる戦略」は両立しない。
 たとえば中国が「ダライ一味と交渉の機会を持つことは大事だと思ってるが、一方でダライ一味を崩壊させる戦略も必要だ」「台湾政府と交渉の機会を持つことも大事だが一方で軍事併合の戦略をもつ必要がある*10」と言ったら高世は何というのか。
 「そんなんのどこが交渉だ」と言うんじゃないのか。しかし高世がここで言ってることはそれと同じです。
 あるいは高世は「北方領土問題でプーチンと交渉することも必要だが、一方でプーチン政権を崩壊させる戦略も大事だ」とか言うのか。
 そういうのは
1)交渉の機会をもちたいは思ってない
2)その場合の交渉とは「俺の要望をほぼ全部のめ、飲めば交渉してやる」「飲まないのなら潰すだけだよ」つう身勝手なモン
のどっちかでしかありません。まあ中国の場合、「ダライ一味と交渉の機会を持つことは大事だと思ってるが、一方でダライ一味を崩壊させる戦略も必要だ」に限りなく近い態度の気がしますね。
 まあ、1)か2)なんでしょう。個人的感想では2)かな。まあ、1)も2)も「交渉とは言い難い」つう点は変わりません。

ところであの安倍首相夫人、拉致問題でもはしゃいでいたという。
有田芳生氏の「拉致解決で訪朝」の仰天プラン! 誰も知らない昭恵夫人ホントの裏話」を読まれたい。http://ironna.jp/article/6136?p=2

 真偽不明の話でここまではしゃげる高世には呆れます。
 第一に有田氏が嘘をついてる可能性がある*11
 第二に有田氏にこう語ったという人間が嘘をついてる可能性がある。有田氏は「私は安倍昭恵氏にそう聞いた」と言ってるのではなく「昭恵氏に親しいという人間から聞いた」と言ってるだけですからね。
 そもそもこの有田氏の話、肝腎なところは「明かせない」として名前を出してないのだから裏のとりようがない。

*1:果物のこと。

*2:(濃茶でない)薄茶のこと。

*3:一般論として無論その通りですが、このキャンペーンが「デマでないモンまでデマとして切り捨ててないか」がよく分からないので俺的には態度保留ですね。

*4:著書『国連を支配するアメリカ:超大国がつくる世界秩序』(2005年、文理閣

*5:蓮池透さんもメディアにでているがここでの蓮池さんとは「薫さん限定」。

*6:そもそもこうした制裁解除論はずっと以前から薫氏は主張していました。マスコミが報じるようになったのは最近かも知れませんがね。「最近」を高世が強調するのはそうすることによって「最近まで制裁解除などいかなる形でも主張していなかった救う会や家族会、高世」を正当化するためでしょう。高世は全く論外のクズ野郎です。

*7:「思ってて田中均外務省追放とか、蓮池透家族会除名とか救う会や家族会は画策すんの?、嘘つくなよ、デマ野郎」ですね。

*8:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)など歴任

*9:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*10:形式的には中国の主張はこれに近いですが「台湾が独立宣言したら軍事併合もあり得る」つうもんなんで実際には「独立宣言封じ」の意味しかありません。

*11:まあ俺個人は「救う会からバッシングの対象になりかねない」ので嘘はついてないと思いますが。