「安田純平救出を政府に求めるな」と放言する藤原亮司とそれを正論として宣伝する常岡浩介(珍右翼が巣くう会・番外編シリーズ)

 今まで「常岡」タグは使ってなかったのですが、今後は使おうかなと。
 常岡が正気を疑う行為をしていましたので。まあ、常岡が非常識なのはいつものことですけど、今回は特に酷い。

常岡浩介*1リツイート
Ryoji Fujiwara*2‏ @JP_Fujiwara
 社会正義やらを振りかざす人が、その延長線上に「政府は救出しろ」みたいなことに安田さんを持ち出してる*3のをみると情けなくなります。本人は良いこと言ってる、みたいな気になってるのでしょうが。

 おいおいですね。この藤原ツィートはどう見ても「政府に安田救出を求めなくていい」としか読めないでしょう。そして常岡のリツィート行為は「藤原への賛同表明」としか読めないでしょう。
 「日本国民・安田純平*4が無法な犯罪集団タハリール・アル・シャーム(旧称:ヌスラ戦線)に拉致されてる」のに「日本政府に、日本国民は安田救出を求めなくていい」とはどういうことなのか?
1)藤原と常岡は「政府に救出を求めないで」どうやって安田を救出する気なのか?
 いやもちろん俺も「政府に救出を求めることがかえって安田の事態を悪くする」というなら藤原と常岡を支持しますよ。でも普通に考えてそんな事ないでしょう。「政府が自国民救出に動くこと」も「政府に救出に動けと国民が要求すること」も当たり前のことです。
2)それとも藤原や常岡は「安田は救出されなくていい」というのか。日本国民が不当に拉致されたのに救出されなくていいとはどういうことなのか。
 「安田は救出を望んでない」とでも強弁するのか。いや安田氏の意思が何かなんて「彼が身柄拘束されてる以上」わかりません。
 ここは「普通の人間だったら救出を望むだろう(常岡や藤原だと望まないかも知れないが)」「家族や友人も救出を望むだろう(常岡や藤原の家族、友人なら望まないかも知れないが)」と考えるべきでしょう。
 仮に常岡や藤原が「俺だったら政府に救出されなくていい。そう言う考えを俺の家族や友人も支持してくれると思う」と思ったとしてもそれは「常岡や藤原以外にも一般化できる話」じゃありません。まあ、本当は安田氏みたいな目にあったら「政府でも誰でもいいから俺を助けてくれー」と泣きが入るのが「人間のくず」であるこいつら2人だとは思っていますが。
 大体仮に安田氏が本気で「政府は私を救出しなくていい」と思っていたとしても「そうですか、じゃあ救出しません」が政府に許されるわけがないでしょう。
3)それとも藤原や常岡は「安田救出を訴えると、『そんな面倒臭いことになるのならフリージャーナリストは戦争取材に行くな』となること」を恐れてるのか。
 「俺達が戦場取材に行きたいから安田を見捨てよう」つうのはまともな人間のすることではない。かつそれをすれば常岡らが身柄拘束された場合「あいつらは安田は政府が救出しなくていいといってたんだから政府は見捨てて問題ないですよ」になりかねない。
 つうか藤原はどうか知りませんが、常岡がクルドに身柄拘束されたときに「高世仁らが常岡に何かがあったらしいと政府に通報して、政府が動いたこと」(http://d.hatena.ne.jp/takase22/20161031参照)を常岡はどう思ってるんですかね?
 それとも「そもそも俺達は安田が大嫌いだから救出されなくていい」つう鬼畜で不人情な話なのか。
4)それとも「安田救出を訴えて安倍政権ににらまれるのが怖い」「いやにらまれるのが怖いどころか、俺達安倍支持者だから安田救出を訴えて政権を困らせたくない」「安田救出を訴える人間に俺達の嫌いな奴らが沢山いるからあいつらを支持したくない」とかそういうくだらない話なのか。
5)常岡はツイートしていませんでしたが
藤原は
■ハーパービジネスオンライン『シリア拘束中の安田純平さんを救出するカギ』
https://hbol.jp/97919
の安田写真や「ハーパーの記事を自ブログやツイッターで紹介する人間」について

Ryoji Fujiwara‏ @JP_Fujiwara
 なにゆえ最も彼の意にそぐわず、彼が屈辱的なことをさせられている*5こんな写真を繰り返し使うのか。自らの善意があるがゆえなら、人の誇りを踏みにじることはいいのか???

と意味不明なことを言っています。
 いやいや「安田救出」を訴えるのならそれこそ「助けて下さい」というプラカードを安田氏が掲げてる(藤原的には『掲げさせられてる』)写真を使用するのは当たり前でしょう。
 そうすることによって「コレ(プラカード掲示)が彼の本心ならもちろん彼は追い詰められた立場にある。コレが彼の本心でなくてもそうしないと酷い目にあわされるからそうしてるのだろうという意味で、彼は追い詰められた立場にある。」ということで安田救出を強く訴えやすいと思うんですけどね。
 大体「安田の誇りを守るために政府に救出を訴えない」と藤原は言いたげですがそれ誰が考えてもおかしいでしょう。
 「政府が安田を見殺しにすることで守られる安田の誇りとはなんなのか」、「誇りとやらのために見殺しにしていいのか」つう話です。
 何もこれは安田氏のようなジャーナリストに限らない。たとえば「植村直己のような冒険家」は「事故に遭遇しても」他者に助けられるくらいなら「死んだ方がマシだ」と思うかも知れない。だからといって「そう言うコトなので捜索しません、見殺しにします」とはいかないわけです。
 いやそもそも安田氏は「見殺しにしてくれ」とは一言も言ってません。「安田ならそう思うはずだ」と藤原が勝手に決めつけてるだけです。
6)
■藤原亮司ブログ『友人*6の誕生日に』
https://ameblo.jp/chibikurumi/entry-12256930000.html

 2016年3月16日、シリアで拘束されているジャーナリスト、安田純平の映像が流されてから1年が過ぎた。
(中略)
 しかし、彼ならきっと、拘束されている側であるとはいえ、コミュニケーションをはかり、元気にサバイバルを続けているはずだ。
(中略)
 いつか、無事に生き延びて帰国した彼が書くであろうルポは、誰一人外国人が伝えたことのない貴重なルポになるはずだ。

 まあ生きて帰れれば確かにそうでしょうね。ただしそんな保証はないわけで藤原は全く無責任です。
 藤原のような奴に「安田は友人」といわれても俺が安田氏本人や彼の身内なら怒りしか湧いてきません。
7)
■危険地報道を考えるジャーナリストの会声明(2017年4月15日)『安田純平さん解放のための日本政府へのアピール』
http://www.kikenchisyuzai.org/2017/04/30/post-348/

 2015年6月にジャーナリストの安田純平さんがシリアの北部でヌスラ戦線(現・シリア征服戦線)と見られる武装組織に拘束されて2年が経とうとしています。16年5月に、「助けてください これが最後のチャンスです」と日本語の紙を掲げる安田さんの画像がネットで公開されて以来、新たな情報もありません。
 安田さんと同時期にヌスラ戦線に拘束されたスペイン人ジャーナリスト3人が16年5月に無事解放され、同年9月には約1年前から拘束されていたドイツ人女性ジャーナリストも解放されました。それぞれスペイン政府、ドイツ政府が解放のために動いたと報じられています。
 安田さんの画像が出た日の会見で菅義偉官房長官は「邦人の安全確保は政府の最も重要な責務」と公言しました。しかし、安田さんの解放について、政府が積極的に動いている様子が見えません。
(中略)
 安田さんを解放するためには、シリア征服戦線(ヌスラ戦線)と関係の深い「第三国」の協力が不可欠です。それには日本政府の働きかけによる政府レベルの交渉が求められます。安田さんの一日も早い帰国が実現するよう日本政府が中東諸国や欧米と連携しつつ、最大限の努力をするよう求めます。

 土井敏邦*7、川上泰徳*8、石丸次郎*9綿井健陽*10各氏が世話人を務める『危険地報道を考えるジャーナリストの会』の声明について常岡や藤原は同じジャーナリスト仲間として何というのでしょうか?
 「安田純平救出を政府に求めるな」と放言する藤原や常岡ですから、理屈の上では「土井氏らは間違ってる」ということになるのでしょうが、まあ、このバカ二人もそこまでいう度胸はおそらくないでしょう。
8)いずれにせよ「政府に安田救出を求めなくていい」という常岡と藤原は「人間のくず」です。俺が安田氏本人、あるいは安田氏の身内(家族、友人)なら絶対にこのクズ野郎2人を許さないでしょう。

*1:著書『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社)など

*2:著書『ガザの空の下』(2016年、インプレス

*3:「社会正義を振りかざす」「持ち出してる」つう「安田を不当な政治利用してる」みたいないい方が酷いですね。別に安田救出を主張する人は「拉致被害者を政治利用してる救う会拉致議連」じゃあるまいし「不当な政治利用」なんかしてないでしょう。つうか仮に「不当な政治利用だとしても」こういう藤原の言い方では「政府による安田救出論全てを否定」しているわけでそれが安田救出の上でプラスなのかといったらマイナスでしかないでしょう。

*4:著書『ルポ 戦場出稼ぎ労働者』(2010年、集英社新書)など

*5:というのは藤原の勝手な決めつけに過ぎません。

*6:安田純平氏の事。

*7:著書『アメリカのユダヤ人』(2002年、岩波新書)、『ガザの悲劇は終わっていない:パレスチナイスラエル社会に残した傷痕』(2009年、岩波ブックレット)など

*8:著書『現地発 エジプト革命:中東民主化のゆくえ』(2011年、岩波ブックレット)、『「イスラム国」はテロの元凶ではない:グローバル・ジハードという幻想』(2016年、集英社新書)など

*9:著書『北朝鮮難民』(2002年、講談社現代新書)、『北朝鮮からの脱出者たち』(2006年、講談社プラスアルファ文庫)など

*10:著書『リトルバーズ:戦火のバグダッドから』(2005年、晶文社)など