今日の産経ニュースほか(5/9分)(追記・訂正あり)

松竹伸幸ブログ『慰安婦問題で韓国と台湾の対応が違う理由』
http://www.kamogawa.co.jp/~hensyutyo_bouken/?p=2931
 ぶっちゃけ台湾でも慰安婦はいますし、台湾でも「韓国に比べたら力が弱いかも知れないが」慰安婦問題での日本批判はあります。
 じゃあ「韓国に比べたら慰安婦問題での日本批判の力が弱い」としたら何処が違うのか。
 先ず第一は「慰安婦の数の違い」ですね。韓国の方が数が多いわけです。
 第二に「国際的地位の違い」でしょう。
 韓国が北朝鮮に政治的に負けてると思う人はまあいないでしょう。しかし台湾は明らかに中国に政治的に負けてる。台湾と国交持ってる国なんてほとんどない。
 そうなると「中国に負けないためには慰安婦のことは黙ってよう、安倍政権にそうやって気にいられよう」「同胞の戦争被害と言ったって昔のことで俺は直接関係ない」つう考えがどうしても出てくる。まあそう言う違いでしょうね。
 台湾植民地統治の方がマシだったとか、あるいは台湾の方が親日だとかそう言う話じゃないでしょう。


■デイリー新潮『握り潰された「安倍総理」お抱えジャーナリストの準強姦逮捕状 被害女性の告白』
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/05091700/?all=1
 山口敬之*1なる「安倍御用ライター*2」の準強姦容疑を警察が握りつぶしたなど、いくら何でもそんなアホなと思いたいところですが、「森友疑惑」を見た今では「あるかもしれない」と思えるところが情けないですね。
 まあ週刊新潮に対して安倍や山口がどうでるかが問題でしょう。まああそこまで親密関係だった籠池ですら切り捨てようとする安倍ですから都合が悪くなれば山口も切って捨てるのでしょうが。

【山口について参考】
■リテラ『北朝鮮危機を扇動、“安倍の代弁者”山口敬之が「騒ぎすぎという奴は全員北朝鮮毒饅頭を食らっている」と陰謀論
http://lite-ra.com/2017/05/post-3138.html

 米朝戦争勃発どころか、トランプ大統領が対話路線への転換を口にし始めた北朝鮮情勢。安倍政権の尻馬に乗って、「ミサイル危機」を煽り、「米国の武力攻撃を支持せよ」と主張してきた“御用ジャーナリスト”たちは、とんだ赤っ恥をかいたかたちだが、その筆頭が“安倍首相の代弁者”としていま、保守系メディアでひっぱりだこになっている元TBS記者・山口敬之だろう。
 山口といえば、この間、毎日のように朝から情報番組やワイドショーをはしごし、“森友問題にかまけている場合じゃない”“VXガス搭載のミサイルが日本列島に撃ち込まれる”などと、いまにも北朝鮮から大量破壊兵器を搭載したミサイルが飛んでくるような妄言を語り続けてきた。
(中略)
「テレビ出ている評論家が『危機がない』って言ってるなって思ったら、最近いつ北朝鮮へ行ったか調べてみてください。絶対2、3年以内に行ってるから。(北朝鮮に)行くと、こうやっていろんなね、冷麺とか食わされて、泊まる高麗ホテルの向かいにカラオケ屋があるんですよ。そこで綺麗な人がね、チマチョゴリ着てカラオケやるんです。いまもやってると思いますよ」
(中略)
 こいつの“見てきたようなことを言う”妄想言い切りトークは前々からだが、ここまでおかしくなっているとは思わなかった。じゃあ、訊くが、最近、「世界中で北朝鮮が危機だと騒いでいるのは日本のマスコミと総理大臣だけ」とコメントした元(ボーガス注:野田内閣)防衛相でタカ派国際政治学者の森本敏氏も、ソウル滞在中にツイッターで“ソウルは日本のように騒いでいない”として、「日本が米朝チキンレースに参加すべきではない」とつぶやいた橋下徹元大坂市長も、さらにはブログで「どうせ何も起きない」「馬鹿騒ぎ」と珍しく冷静な情勢判断をしたネトウヨの神・田母神俊雄氏も北朝鮮から接待を受け、コントロールされているというのだろうか。
 ちなみに、本サイトで、連載対談をしている室井佑月氏も一貫して、テレビや週刊誌で「北朝鮮ミサイル危機を騒ぎすぎだ」と批判していたひとりだが、本人に聞くと、「北朝鮮? 行ったことあるわけないじゃない。バカじゃないの」と一蹴。また、同じくテレビで安倍政権による北朝鮮危機の扇動を批判していた元共同通信ソウル特派員で、ジャーナリストの青木理*3にいたっては、2、3年前から、北朝鮮に入国禁止状態になっているという。
 いや、青木氏だけじゃない。実は、北朝鮮は少し前から日本の報道陣を次々入国禁止にしていて、多くのリベラル系のジャーナリストや評論家、新聞記者も北朝鮮に入国できなくなっているのだ。
 こんな情報も知らないでわけ知り顔で、「危機がないと言っている奴は絶対2、3年以内に北朝鮮に行ってる」などといっているのか?
 ちなみに、先の室井佑月氏は山口の妄想を否定した後、苦笑しながらこんなコメントをしていた。
「あたしが、北朝鮮からいきなりミサイル攻撃されることなんてないし、米朝戦争だってすぐに起きないといったのは、山口さんの大好きな安倍さんや閣僚のみなさんがのんきに休暇とったり、外遊していたからですよ。評論家とかコメンテーターにケチつける暇があるなら、自分の親分に『せっかく煽ってるのに、そんなことされたらバレバレですよ』と文句言えばいいじゃん」
(中略)
 だいたい、仮に取材で訪朝したことがあったとして、それだけでなぜ「北朝鮮毒まんじゅうを食って籠絡された」ことになるのか。
 たしかに、日本の新聞記者やジャーナリスト、政治家が訪朝すると、必ず高麗ホテルの前のカラオケバーに連れて行かれ、接待を受けるのがパターンになっている。しかし、その中身は、山口も言っているように、チマチョゴリを着た現地の女性が席に着き、一緒にカラオケを歌い、冷麺を食う。その程度のことでしかない。そんなもので、いまどき、誰が籠絡されるのか。
 実際、自民党幹部も訪朝したものは全員、この接待を受けている。しかし、それで、自民党の対北朝鮮政策に変更があったなんて話は今まで聞いたことがない。当の山口自身もこの番組で告白していたように、TBS記者時代、訪朝し、接待を受けている。それが何の効果もないことはいまの山口のスタンスが証明しているではないか。
 そもそも、山口がこの程度で「毒まんじゅうを食らって、籠絡されている」などとわめくのは、それこそ自分が安倍首相と官邸に、毒まんじゅうを食らわされているからだろう。
 本サイトで何度も指摘しているように、山口氏はTBS時代から安倍首相の太鼓持ちとして有名で、昨年TBSを退職してからも、幻冬舎から安倍PR本を2冊も出版。裏で官邸からこっそりネタをもらい、安倍首相や官邸幹部と頻繁に会食、ゴルフなどをしてきた。
 そして、週刊誌や夕刊紙で安倍政権の意向に沿ったフェイクニュースを流し、ワイドショーでは、安倍の功績を過大に讃え、安倍首相の失政や不祥事はなかったことにする、安倍サマのための解説を繰り広げてきた。
 そんな人間がどのツラ下げて、他人に「毒まんじゅうを食らった」などと言えるのか。
(中略)
 北朝鮮を絶対的な“敵”として攻撃しなければ、即座に“北の犬”扱い。ネトウヨというか、もはや「鬼畜米英」といって国民に攻撃的な意識を刷り込んだ戦中なみのメンタリティだ。
 ようするに、こういう人間が地上波のテレビ局に出演し、「北朝鮮危機」を煽ってきたのである。この国のメディア状況はもはや、末期的というしかない。


【ここから産経です】
■【共産党研究(1)】日本共産党の「日米安保廃棄*4」「自衛隊解消*5」…「軍事力を忌避」では北朝鮮問題は解決できない 筆坂秀世
http://www.sankei.com/politics/news/170509/plt1705090004-n1.html
 党幹部時代は「北朝鮮問題は平和的外交解決が原則」と言っていた男がセクハラで失脚*6し、党での出世の目がなくなるや、離党したあげく営業右翼に転向し「北朝鮮問題は軍事力でしか解決しない」と真逆のことを言い出すのだから心底呆れます。 
 ちなみに筆坂と同じ離党組でも松竹伸幸*7有田芳生*8などはここまで馬鹿な事は言いません。
 志位氏同様「戦争などもってのほかだ*9」というわけです。まあ当たり前ですけど。

【追記】
 この後も「研究」とやらは続きますが「内容の是非はひとまず置くとしても」、書き手は筆坂ただ一人、内容は単なる悪口なんですから少なくとも「研究」と呼べる代物ではありません。


■傍聴・籠池泰典氏の前でバトル! 安倍晋三首相、民進福島伸享氏に“説教”
http://www.sankei.com/politics/news/170509/plt1705090020-n1.html
 ただの居直りを説教と表現するのだからいつもながら産経には呆れます。
 

■【台湾・八田像破壊】700人参加して慰霊祭 日台関係「試練を経て深まった」 蔡英文総統は参加せず
http://www.sankei.com/world/news/170508/wor1705080051-n1.html
 もちろん蔡が出席しないのは「慰霊祭には日本ウヨがずぶずぶだから」でしょう。
 日本ウヨがコミットしてなければ蔡も出席したかも知れない。しかし日本ウヨが関与し「日本の台湾植民地統治は何一つ問題なかった」とアピールする場に慰霊祭は成ってるわけです。ただの慰霊祭じゃない。そんなところには政治的にリスキー過ぎて、総統の立場では出席できない、つう判断を蔡はしたわけです。


慰安婦助教材、配布へ 大阪府教育庁 高校生向けに誤認是正
http://www.sankei.com/west/news/170509/wst1705090009-n1.html
 維新の大阪府ですから「誤解訂正の口実で慰安婦セカンドレイプ」つう事が容易に予測できます。産経記事に寄れば「吉田清治証言ガー」だそうです。ばかばかしい。吉田証言は「済州島での話」ですから彼の証言が信用されていたときでも済州島限定でしか使われてません。一方、慰安婦朝鮮半島、フィリピン、インドネシア、台湾などにもあったわけです。
 全くとんでもない話です。


■【憲法改正伊吹文明*10衆院議長、党内手続き経ない安倍晋三首相の意向表明に「残念」 9条改正には賛同
http://www.sankei.com/politics/news/170509/plt1705090006-n1.html
■【憲法改正】自民の船田元党憲法改正推進本部長代理 安倍晋三首相の表明を批判「慎重であるべきだ」 民進の反発を懸念
http://www.sankei.com/politics/news/170508/plt1705080016-n1.html
 九条改憲自体には賛成だそうですから、護憲派の俺的に、大して評価もできませんが、安倍が周囲に相談なく好き勝手やることについては、党内にさすがに不満があるわけです。
 なお、島田洋一は船田の苦情に対してはツイッターで「船田ごときが安倍総理に対して何様か」と書いてましたが伊吹氏に対しても同じ事言うんですかね?


■【テロ等準備罪を考える】憲法98条が求める条約遵守 「護憲派」が軽視?
http://www.sankei.com/affairs/news/170509/afr1705090006-n1.html
 そもそも日本は過去に「いわゆる条約の留保」をして条約を締結したことが何度かあります。
 つまり条約を守る、締結するとは「国際的」にも「日本政府の公式見解的」にも「常に条約にあわせて自国の法制度を変えなくてはいけない」つう話ではありません。
 また、死刑廃止条約なんかわかりやすい例ですが日本が締結してない条約もあるわけです。
 ということで「条約を守るために法改正」つう産経の主張は最初からウソですが『共謀罪(産経の言うテロ等準備罪)反対派は「共謀罪の制定がなければ条約に違反するなどという事実はない」と反論してる』のだからなおさら産経の主張はウソです。
 大体、国連から慰安婦問題で勧告食らっても「国連の方が間違ってる」と無視する産経が「国際的な問題ガー」と言い出すのは何の冗談でしょうか。

*1:元TBSテレビ報道局ワシントン支局長

*2:最近テレビをあまり見てないのでこんな安倍の飼い犬がいるとは知りませんでした。

*3:著書『日本の公安警察』(2000年、講談社現代新書)、『北朝鮮に潜入せよ』(2006年、講談社現代新書)、『トラオ:徳田虎雄 不随の病院王』(2013年、小学館文庫)、『日本会議の正体』(2016年、平凡社新書)など

*4:自衛隊だけで充分国防は可能でしょう。

*5:あくまでも将来的目標であり当面は「海外派兵反対」「軍拡反対」などに限られます。

*6:失脚当時、参院議員、党政策委員長だったが引責辞任した。

*7:著書『憲法九条の軍事戦略』、『集団的自衛権の深層』(以上、2013年、平凡社新書)、『対米従属の謎:どうしたら自立できるか』(2017年、平凡社新書)など

*8:著書『歌屋 都はるみ』(1997年、文春文庫)、『私の家は山の向こう:テレサ・テン十年目の真実』(2007年、文春文庫)など

*9:こんなんは日米安保支持、自衛隊容認の立場でも当然の話です。

*10:橋本内閣労働相、森内閣国家公安委員長、第一次安倍内閣文科相自民党幹事長(福田総裁時代)、福田内閣財務相など歴任