今日の産経ニュース(5/31分)(追記・訂正あり)

■「安倍*1という不思議な政権」河野洋平衆院議長が首相を呼び捨て猛批判 外交も「中国の嫌がることばかり」「9条は触るべきでない」 講演詳報
http://www.sankei.com/politics/news/170531/plt1705310039-n1.html
 「自民党代議士である息子*2の存在」もあるし、これでも自重してるのでしょうが、河野氏*3は安倍に支配される自民党に不快感や不信感を表明せざるを得ず、一方産経はそんな河野氏を敵視せざるを得ないわけです。

 日本外相から北朝鮮問題があるから、日中が連携してしっかりやろうと提案して、中国からしてみれば、やれやれと。前のサミットでは日本が音頭を取って南シナ海問題でさんざん中国を非難しておいて、今度は一緒になってやろうね、と言われても。そんなに喜んで、そうしよう、そうしようという感じにはなってないと思う。

 まあ河野氏が言うまでもないでしょう。散々南シナ海問題で非難しながら、北朝鮮問題では協力して下さいなんてそんなふざけた話はない。大体、中国は安倍政権と違って「制裁一本槍」じゃないですしね。


■【主張】個人情報 「実名」の重みを考えたい
http://www.sankei.com/column/news/170531/clm1705310001-n1.html
 別エントリでも批判しましたが何でそんなに実名にこだわるのか。プライバシーの問題を考えたら原則匿名、例外実名であるべきでしょう。

 東京都江戸川区の高校3年、岩瀬加奈さんが殺害され、強盗殺人などの罪が問われた東京地裁裁判員裁判では被害者氏名の秘匿も検討されたが、遺族の意向で実名で審理された。
 母親は「私たちの娘は『少女A』ではなく、加奈です」と話し、判決後に裁判員は「実名審理で、より遺族に寄り添うことができた*4」と感想を述べた。
 千葉県松戸市に住む小学3年、レェ・ティ・ニャット・リンさんが殺害された事件では、父親が実名報道を希望した。
(中略)
 英マンチェスターのコンサート会場で発生した爆弾テロ事件で、全世界のテロへの怒りを新たにさせたのは、犠牲となった8歳の女児、サフィー・ローズ・ルーソスさんの愛らしい写真だった。

 遺族が実名報道を願うのならそれに反対はしません。プライバシー保護はあくまでも遺族の問題だからです。
 しかしそれを理由に「常に実名が必要」というのは詭弁でしかありません。常に遺族が実名報道を望むという事実はどこにもないでしょう。そして遺族の意思を無視してまで実名報道する理由もないわけです。

 保護対象情報を明確化した改正個人情報保護法が30日、施行された。平成17年の同法施行以降、公的機関などが同法を根拠に個人情報の公表を拒否するケースが相次いでいる。

 俺個人は一概に提供拒否が悪だとは思いません。なぜなら俺がマスコミを信用してないからです。俺はマスコミが「常に正義だ」なんて全く思っていません。

同法は報道機関への情報提供については禁止規定の適用対象外としている。

 「報道の自由」の問題を考慮したのでしょうが、それでも「場合によっては提供拒否していい」と俺は思っています。何度も言いますが、なぜなら俺がマスコミを信用してないからです。俺はマスコミが「常に正義だ」なんて全く思っていません。


■【主張】「女性宮家」 皇位継承の大原則を守れ
http://www.sankei.com/column/news/170531/clm1705310002-n1.html
 何でそんなに女性宮家を嫌うのか本当に訳がわかりません。
 そもそも「ずっと男系だった」と言ってもそれを可能にした条件としては「傍流の皇族がたくさんいた」「側室がいた」つう条件があったわけです。どちらも今ない。側室なんかできるわけがない。で「傍流の皇族をできるだけ穏便な形で増やす策」が女性宮家の訳です。

自民党など男系継承を重視する主張から、付帯決議案では「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」と「女性宮家の創設等」の検討を別のものとして位置付けた。妥当である。

 まあ「女性宮家の子どもは天皇にしない」つうならそういうことになるんでしょうね。もうこんなに産経が「元皇族復帰」など、非現実的な事言って女系天皇に反対するなら、いっそのこと「皇族は皆並び大名」で天皇なんか要らないつう事でもいいんじゃないかとすら思えてきます。女系天皇反対でも「女性宮家を認め、女性宮家を一代限りではなく子どもへの継承を認める限り」天皇候補が絶えても、皇族が絶えることはないでしょうからね。まあ「女性宮家をつくらなくても」皇族が絶えても「制度上絶える(女性が結婚すると皇族でなくなり子どもを産んでも皇族が増えないから)」に過ぎず「皇室の血統自体は続いていくこと」を考えればどうでもいいという考えもあり得ますが。

女系天皇」の即位は、別の王朝の創始にも等しい。男系継承の原則を踏まえ、今も親族として皇室と交流のある旧宮家皇籍復帰を検討するのが先決だろう。

むしろ元皇族復帰の方が別王朝でしょう。「愛子さん(現天皇の孫)」であれ、「女性宮家の子ども」であれ今の天皇にとっては、身内ですが元皇族*5なんて他人みたいなモンです。

*1:小泉内閣官房副長官官房長官自民党幹事長(小泉総裁時代)を経て首相

*2:第三次安倍内閣国家公安委員長

*3:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*4:まあ遺族がそれを望んでる以上「寄り添うこと」にはなるんでしょうかね?

*5:まあ元皇族でも「黒田清子氏(現天皇の娘)」のように比較的血のつながりが近い人間ならまだしも今問題になってるのは「血のつながりが遠い傍系(だから終戦直後、いわゆる臣籍降下した)」ですからね。