今日の産経ニュース(6/10分)(追記・訂正あり)

■自民・二階俊博*1幹事長「日韓を遠ざける悪だくみは撲滅」
http://www.sankei.com/politics/news/170610/plt1706100014-n1.html
 やれやれです。俺から言わせればその「悪巧み」勢力の親玉は「河野談話を否定したがってる安倍」なのですが、「慰安婦問題で安倍を批判する日韓の安倍批判派=日韓離反勢力」としてしまうのが二階氏だからどうしようもないバカです。「黙ってろ、老害」と怒鳴りつけたくなります。
 大体、文大統領や韓国マスコミなどから「その悪巧みとは具体的に何ですか?」などと聞かれたら二階氏はどう答える気なんですかね?
 そのうち、「中国の申請による南京事件資料ユネスコ世界記憶遺産登録」なども「日中を遠ざける悪だくみは撲滅」とでも言い出す気でしょうか?


■【激変する世界 外交・安保を斬る】中国の強引な海洋進出に「不安が蔓延」 シャングリラ対話に出席 神戸大・簑原俊洋*2教授に聞く
http://www.sankei.com/west/news/170610/wst1706100072-n1.html
 まあ、反中国・産経が意見を聞くような御仁ですからねえ。簑原説は話半分に聞いていた方がいいでしょう。
 AIIBや一帯一路に東南アジア諸国が参加していることを考えても、簑原主張のように中国と東南アジアの関係を対立一色で描き出すことはあまりにも不適切でしょう。


■仏政界再編へ高まるうねり 11日に下院第1回投票 マクロン*3新党議席400超も
http://www.sankei.com/world/news/170610/wor1706100049-n1.html
 産経記事(マクロン新党で過半数議席獲得)が事実ならフランス国民も完全に正気を失ってるんですかね?。俺個人はマクロンについては「ルペンよりマシ」「ただの機会主義者」「フランスの橋下、小池百合子」程度の評価しかしておらず早晩「オランドの劣化コピー(そもそもマクロンはオランドの引きで出世した男です)が改革者気取ってただけ」つう悲惨な実態が表面化するだろうと見ています。
 正直「ルペンが大統領の方が良かったんじゃないか(国民戦線過半数議席など現状ではおそらくあり得ないので)」とすら思い始めています。
 「マクロンの実態が表面化しても」それでもフランスの愚民がマクロンを支持し続けるのか、はたまたマクロンを切り捨てるのか、切り捨てられた場合誰が「マクロンにかわる希望となり得るのか(共和党社会党か左翼党か国民戦線かなど)」はともかく「日本における過去の新党ブーム(例:維新)」のような醜態、惨状は避けられないでしょう。
 フランスがそうした無様な国家に落ちぶれたことは「何だ、フランスなんか日本と比べても大した国じゃねえジャン」としか言いようがないですね。
 まあこのままではマクロンによってフランス政治が破壊されかねませんので、マクロン批判派(共和党社会党、左翼党*4など。もちろん国民戦線は除外)の奮闘を期待したいところです。

【追記】
■【仏総選挙】マクロン新党、圧勝の勢い 第1回投票
http://www.sankei.com/world/news/170612/wor1706120002-n1.html
 俺だったらマクロンが期待はずれだったときが怖いからこういう投票しませんけどねえ。つうか既に「オランドの子分だった男ヤン。何で評価できんの?。フランス人って馬鹿の集まり?」ですが。
 まあ俺なら「俺が保守派なら共和党、左派なら社会党か左翼党」ですね。フランスの今後がすごく不安ですが、まあ何とかいい方向には行って欲しい。


■【田村秀男のお金は知っている】中国持ち上げる日本メディアの無責任さ 増える火力発電…習氏の温暖化防止はポーズだけ
http://www.sankei.com/premium/news/170609/prm1706090008-n1.html
 単に「産経以外の主要日本メディア(朝日、読売、毎日、日経など)」は「無責任にパリ協定を反故にするトランプより、とにもかくにも協定に残留する中国の方がずっとマシよね」といっただけなのですが、それが「中国を持ち上げてる!」となる産経は全く非常識です。
 いや普通に考えて「中国に限らず」パリ協定に残留する国の方がトランプ米国よりマシでしょうし、トランプが離脱なんて宣言せずオバマ時代と同様の態度を続けていれば「中国の方がマシ」なんて言われないのですが。
 そこで「残留しても中国が約束を守るか分からない(田村)」等と言い出すのは話のすり替えです。「約束を守るか分からない」のは何も中国に限らない。
 またトランプ批判派の多くは「米国内ではパリ協定残留を主張するトランプ批判派(例:オバマ前大統領)が少なくないこと」を指摘しているのでトランプ政権批判とは少なくとも「米国政府批判」ではあっても「米国批判」とは少し違います。

 トランプ氏はパリ協定離脱の理由の一つとして、同協定が中国を優遇する不公平さを挙げているが、もっともだ。その言い分を日本のメディアが取り上げない*5のは、まさに不公平だ。

 どこがもっともなんでしょうか。ただの屁理屈、居直りじゃないですか。
 中国が不当に優遇されてるかどうか自体、議論の余地があるでしょうが、「仮に不当に優遇されてるとしても」それは当然に米国のパリ協定離脱を正当化するもんではないでしょう。

ともかく、メディアは万事この調子で、日本は何でも中国主導に従えと言わんばかりである。

 おいおいですね。「パリ協定に米国は従うべきだ」というのは「とにかく国際社会で取り決めた案だから」「他に案がないのに離脱なんて無責任だ」つう話であって「中国主導」なんて話じゃありません。

 習氏が執念を燃やす中華経済圏「一帯一路」については、安倍晋三首相が5日、日経新聞主催の国際会合で講演し、厳しい条件を挙げたのだが、6日付の日経朝刊1面トップの見出しは「首相、一帯一路に協力姿勢」だった。

 そりゃ日経が「厳しい条件」なんてもんが「安倍の口から出任せ」で「米国が一帯一路参加を決めれば『条件は実現されました、その証拠に米国が参加を発表しました(安倍)』としてすぐにチャラにするインチキな代物」と見切ってるからでしょう。しかし田村や産経は「日経は中国に媚びてデマ報道してる」つうことにしてしまうわけです。
 「デマ報道は産経の方だろ!、ふざけんな!。手前らどんだけアンチ中国で経済記事ねじ曲げれば気が済む?」と説教したくなります。


■【月刊正論7月号】憂鬱な朝鮮半島 韓国は日本へ憎悪のはけ口として再び歴史戦争を仕掛けるだろう 筑波大学教授 古田博司*6
http://www.sankei.com/premium/news/170610/prm1706100007-n1.html
 むしろ歴史戦争とやらを仕掛けてるのは「河野談話否定論を放言する産経や古田らウヨの方」ですがそう言うまともな認識は古田らには期待できません。

靖国神社の意味は彼ら*7には永遠にわからない。

 「戦前日本が行った戦争(一部、戦争以外も美化しているが)を美化する政治的な代物だ、戦没者追悼施設ではない」「だから戦没者でない『安政の大獄で処刑された吉田松陰橋本左内』『桜田門外の変を実行した水戸浪士』『東条英機元首相らA級戦犯』を合祀してるのだ」つうことはよくわかってるでしょうね。その上で批判してる訳です。
 靖国はたとえて言うなら「レーニン*8」「ホーチミン*9」「ホメイニ*10廟」「毛主席紀念堂*11」「アタチュルク*12廟」「北朝鮮錦繍山太陽宮殿*13」みたいなもんであり靖国を「死者を追悼してるだけ」つうのは「レーニン廟」「ホーチミン廟」「ホメイニ廟」「アタチュルク廟」「北朝鮮錦繍山太陽宮殿」を「死者を追悼してるだけ」というような詭弁でしかありません。

*1:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*2:著書『「戦争」で読む日米関係100年:日露戦争から対テロ戦争まで』(2012年、朝日選書)、『アメリカの排日運動と日米関係:「排日移民法」はなぜ成立したか』 (2016年、朝日選書)など

*3:オランド政権経済財政相を経て大統領

*4:まあ俺個人は左派寄りなので社会党や左翼党など左派に期待しますが

*5:日本のメディアがトランプの言い訳を紹介してるかどうかと言ったら紹介している(取り上げている)と思います。ただし田村と違い支持はしていないわけです。

*6:著書『東アジア「反日」トライアングル』(2005年、文春新書)など

*7:中国や韓国のこと

*8:レーニンの遺体が永久保存されている。ソ連崩壊後も、存続論が強く今も撤去などはされていない

*9:ホーチミン北ベトナム国家主席の遺体が永久保存されている

*10:革命イランの最高指導者

*11:毛沢東中国共産党主席の遺体が永久保存されている

*12:トルコ初代大統領

*13:金日成北朝鮮国家主席の遺体が永久保存されている