今日の産経ニュース(6/24分)(追記・訂正あり)

■【加計学園問題】自民・石破茂*1前地方創生担当相「4条件が証明されれば、やればいい」
http://www.sankei.com/politics/news/170625/plt1706250010-n1.html
 安倍からすれば「石破は余計な事言うな」でしょう。
 「4条件に合致しているかどうか」は正直怪しいからです(http://blogos.com/article/224202/によれば玉木雄一郎*2などは合致していないのではないかと見ている)。石破としては「疑惑が解明されない限り学部設置反対」という野党に同調するわけにも行かず、一方、「加計疑惑批判が高まっていることもあり」自らが地方創生相として定めたいわゆる石破4条件を安倍の勝手な事情で平然と反故にされることを黙認する気にもなれず、この発言なのでしょう。
 「4条件は閣議決定なのだから、正式に閣議決定を変更しない限り、守るのは当然」ということは石破にとってもいいやすい。


■【安倍晋三首相 神戸正論講演・要旨】「自民党改憲案で歴史的な一歩を踏み出す」「(ボーガス注:加計問題で)民進党抵抗勢力*3の側に回り、既得権と手を結んだ」
http://www.sankei.com/politics/news/170624/plt1706240026-n1.html
 ここで大事なのは安倍の演説場所が「神戸正論講演会」、つまり産経系列の右翼集会だと言う事です。
 右翼集会で講演する首相というのも全くもって日本の恥ですが、安倍ですら「お仲間ばかりの場所」でないと「改憲がどうのこうの」「加計学園で我々自民は批判されるいわれはない。批判する側は既得権、抵抗勢力(獣医師会や文科省)と野合してる」云々言う事は躊躇するわけです。全く内弁慶な男と言っていいでしょう。

「(加計学園の理事長が)私の友人だから認めてくれ」という訳の分からない意向がまかり通る余地など全くない。

 というならそれこそ前川前文科次官、木曽元内閣官房参与、和泉首相補佐官などの関係者の証人喚問に安倍は応じるべきでしょう。

獣医学部の新設は愛媛県今治市に限定する必要は全くない。速やかに全国展開を目指したい。

 無茶苦茶ですね。「獣医学部がない地域を優先する」という条件を設定し、京都産業大学の申請を潰したのは何だったのか。いやそもそもこうした重要な政策変更は産経講演会なんかではなく正式な政府の記者会見で発表されてしかるべきです。これでは安倍の思いつきではなく、きちんと文科相農水相の了解を得た発言なのか怪しい。

自民党政権で「対応不可」としていた獣医学部新設を「速やかに検討」へ格上げしたのは旧民主党政権だ。

おいおいですね。問題は「加計学園に不当な便宜があったかどうか」なので全く話のすり替えです。

これからの教育をどうするかは憲法改正で避けて通ることのできない極めて重要なテーマだ。

 ばかばかしい。改憲なんかしなくても教育制度はいくらでも改革できるでしょう。改憲しないとできない教育制度の改革とは何なのか?。と質問されても安倍にはまともに回答できないでしょうが。

*1:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生相など歴任

*2:民進党幹事長代理

*3:加計学園獣医学部新設に反対した文科省や獣医師会のこと