今日の産経ニュース(7/5分)ほか(追記・訂正あり)

週刊文春『下村元文科相 「特例」ビザ発給を口利き』
http://bunshun.jp/articles/-/3196

 7月6日発売の「週刊文春」では、加計学園とは別の200万円違法献金など、下村氏の新疑惑を詳報している。

 森友・加計学園疑惑だけでも頭が痛いだろうに下村疑惑追及だそうです。このまま安倍政権には順調に沈没して欲しいモンです。


朝日新聞『パックご飯、中国に猛烈攻勢 輸出拡大狙う日本の戦略』
http://digital.asahi.com/articles/ASK710SLWK6ZUHBI03B.html?rm=886

 農林水産物の輸出拡大で旗を振る政府が、中国向けにパックご飯の市場開拓を進めている。
(中略)
 5月下旬、上海市内の百貨店内にある食堂で、日本産パックご飯の販売促進イベントが開かれた。集まった中国メディアや関係者を前に農林水産省井上宏司食料産業局長が「味はもちろんだが、日本産は安心で安全。子を思う親心に国境はない」とアピールした。
 農水省の支援で輸出促進団体が1月下旬〜3月、中国人訪日客を対象にJR東京駅近くの商業ビルや成田空港、関西空港などでパックご飯を無料配布。中国・北京や広州*1などでも実施し、計10万食を配った。今年度は、北京や上海など中国5都市の百貨店やコンビニエンスストアで促進販売し、クルーズ船旅行客へのPR活動も実施する。
(中略)
 日本貿易振興機構(JETRO)は3月、上海市内の飲食店12店舗の協力を得て、パックご飯を利用したメニューを企画した。ただ、参加した「東京和食サンウィズアクア」の本多淳一総料理長は「うちで使い続けるかと言われたら、それはノーです」。価格ではなく、味で選んだ結果だという。
 店では現在、中国産の高級コシヒカリを使う。
「レベルはここ1年でもぐんと上がった。炊きたてのおいしさも加わる。いくら日本産でも、パックご飯では勝負にならない」。
 本多さんは、近年需要が伸びる出前・宅配フードサービスなどでの利用を提案する。

 あの安倍ですら中国ビジネスを否定できないわけです。


【ここから産経です】
■【世界を読む】中国“礼賛”に走るノルウェーギリシャ…批判封じたのは巨大な「胃袋」と「財布」
http://www.sankei.com/west/news/170705/wst1707050001-n1.html

 ノルウェーはいま、中国への水産品輸出拡大への期待にわいている。2010年のノーベル平和賞で極度に悪化した関係が昨年末に正常化し、市場が一挙に開かれたためだ。そのためには、中国に対する批判を自ら封じる代償を伴った。
 「信じてください。私は中国が大好きです」
 ノルウェーのサンドバルグ漁業相は5月、在北京のノルウェー大使館に多くの関係業者を招き、精いっぱいの友好ムードを演出した。ノルウェー紙アフテンポステンが伝える。
 中国の電子商取引最大手アリババグループノルウェーの水産団体と提携し、タラなど魚介類を販売するイベントを行った。“失われた6年”を取り戻そうと、ノルウェーは中国向けの販売促進に必死だ。
 サンドバルグ漁業相は、約120人というこれまでにない規模の随行団を率いて北京入りした。訪問中に中国の人権状況を持ち出す機会はあるのかと問うアフテンポステン紙に対し、同氏はこう答えたという。
 「いまはまずは、魚のことが重要だ」

 まあ、なかなか難しい問題です。「霞を食えない(id:Mukke)」云々と言うほどでもないでしょうが中国との対立でダメージはあるわけです。

【追記】
NHK『中国がエアバスから旅客機140機購入へ』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170706/k10011045521000.html

 習近平国家主席のドイツ訪問に合わせて、5日、中国はヨーロッパの航空機メーカーエアバスから旅客機140機を購入する契約を結びました。
 契約は習主席とメルケル首相の立ち会いのもと行われ、エアバスのエンダースCEOは声明で、「中国は、世界で最も重要な市場の1つであり、中国の民間航空の急速な成長を支援することはわれわれにとって光栄なことだ」としています。
 このほか、ドイツの大手電機メーカー「シーメンス」も製造現場のデジタル化の分野で中国企業との提携を発表しました。


■【矢板明夫*2の中国点描】過去には得体の知れない注射で要人が… 劉暁波*3、薄煕来*4の2人が獄中で肝臓がんはミステリーだ
http://www.sankei.com/premium/news/170705/prm1707050006-n1.html

 投獄中に当局者から、得体の知れない薬を注射された元指導者、王洪文氏のケースがにわかに注目された。共産党副主席などを歴任した王氏は文化大革命中、一時毛沢東の後継者の有力候補となったが、1976年に(ボーガス注:4人組の一人として)失脚し、反革命罪を問われ無期懲役の判決を受けた。
 王氏と一緒に収監された軍長老の邱会作*5中将が晩年、香港で出版した回顧録によれば、王氏が邱氏に対し「彼らは私にある薬を注射した。夜は眠れない、胸が苦しくてつらい」と訴えたことがあった。王氏はその後、肝臓疾患のため50代の若さで死去した。

 これだけで「王氏も肝臓病、劉氏も肝臓病、薄氏も肝臓病。これはただの偶然じゃないんじゃないか」と言い出す産経はおよそまともな全国紙ではありません。

*1:広東省省都

*2:著書『習近平』(2014年、文春文庫)

*3:2010年ノーベル平和賞受賞者。著書『現代中国知識人批判』(1992年、徳間書店)、『天安門事件から「08憲章」へ』(2009年、藤原書店)、『「私には敵はいない」の思想』(2011年、藤原書店)、『最後の審判を生き延びて』(2011年、岩波書店

*4:大連市長・党委員会書記、遼寧省長、商務大臣などを経て重慶市党委員会書記。重慶市党委員会書記在任中に書記を解任され収賄などで起訴され無期懲役判決

*5:林彪が国防相になった1959年から1971年まで中国人民解放軍総後勤部長を務めたものの、1971年9月の林彪事件後に停職となり拘禁。1973年8月の第10回党大会で中国共産党から除名された。文革終了後の1980年には江青らと共に最高人民法院反革命罪で公開裁判が行われた。この裁判で懲役16年の判決が下された。