今日の産経ニュース(7/21分)ほか(追記・訂正あり)

スプートニク日本『日本人俳優出演のロシア大河ドラマゾルゲ」撮影終了!監督&出演者独占インタビュー』
https://jp.sputniknews.com/opinion/201707073853240/
 ロシア人にとってゾルゲってどんなイメージなのか大変気になります。「日本の侵略からロシアを救った英雄」なのか。

ギンズブルグ監督
ゾルゲは自分の信念を最後まで曲げず、死に際まで美しかった。どう死んでいくか、は日本人にとって非常に大事です。それがきっと、ロシアよりもむしろ日本でゾルゲが人気がある理由でしょう。今では信じられませんが、ゾルゲが信じた共産主義は当時流行の考え方で、宗教のようなものだったとも言えます。心からそれを信じた人たちがたくさんいました。多くの国が共産主義の脅威と闘うため、逆に、共産主義者の主張を一部取り入れざるを得ませんでした。例えば時短勤務や社会保障、会社の福利厚生などがそれです。その意味で共産主義はある程度、世界に恩恵をもたらしました」

 まあおおむね俺も同意見ですかね。
 ゾルゲや尾崎のように「信念に殉じて死んでいく」というのは常人にはできないし、幸いにもする機会も普通ないわけですが、ある種のあこがれは感じます。
 ゾルゲが日本で人気があるかどうかはともかく
1)篠田正浩スパイ・ゾルゲ』、木下順二*1『オットー*2と呼ばれる日本人』、手塚治虫アドルフに告ぐ』が作品においてゾルゲ事件を何らかの形で取り上げていること
2)「ゾルゲ」「ゾルゲ事件」でググると、あるいはウィキペ「ゾルゲ事件」によれば

尾崎秀樹*3ゾルゲ事件:尾崎秀実の理想と挫折』(1983年、中公文庫)
NHK取材班『国際スパイ ゾルゲの真実』(1995年、角川文庫)
・白井久也*4編『ゾルゲはなぜ死刑にされたのか:「国際スパイ事件」の深層』(2000年、社会評論社
・F.W.ディーキン他『ゾルゲ追跡(上)(下)』(2003年、岩波現代文庫)
リヒャルト・ゾルゲゾルゲ事件 獄中手記』(2003年、岩波現代文庫)
・尾崎秀実『ゾルゲ事件 上申書』(2003年、岩波現代文庫)
・ロバート・ワイマント『ゾルゲ 引裂かれたスパイ(上)(下)』(2003年、新潮文庫)
・石井花子『人間ゾルゲ』(2003年、角川文庫)
・白井久也編『国際スパイ・ゾルゲの世界戦争と革命』(2003年、社会評論社
・片島紀男*5ゾルゲ事件・ヴケリッチ*6の妻・淑子』(2006年、同時代社)
・白井久也『ゾルゲ事件の謎を解く』(2008年、社会評論社
チャルマーズ・ジョンソン*7ゾルゲ事件とは何か』(2013年、岩波現代文庫)
加藤哲郎*8ゾルゲ事件*9』(2014年、平凡社新書)

などの本があることは事実です。

 中丸シオンさん*10が演じるヒロイン石井花子は、実在の人物だ。

 なお、篠田正浩の『スパイ・ゾルゲ』(2003年公開)ではこの役は葉月里緒菜が演じたとのことです(ウィキペ『スパイ・ゾルゲ』参照)。


【ここから産経です】
■自民・二階俊博幹事長、ロシア疑惑追及の米民主党幹部に「正露丸」 旧名の「征露丸」にひっかける?
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210006-n1.html
 ロシア疑惑とかけてるんでしょうか、どうなんでしょうか?
 ちなみにウィキペディア正露丸」によれば

日清戦争において不衛生な水による伝染病に悩まされた帝国陸軍は、感染症の対策に取り組み、1903年クレオソート剤がチフス菌に対する著明な抑制効果を持つことを発見した。
・そのため、強力な殺菌力を持つクレオソート剤を日露戦争に赴く将兵に大量に配付し、連日服用させることとした。
・「征露」という言葉は「ロシアを征伐する」という意味で、その当時の流行語でもあった。
第二次世界大戦終結後、国際信義上「征露」の字を使うことには好ましくないとの行政指導があり、「正露丸」と改められた。

とのことです。


陸自反乱か…稲田氏の罷免要求 日報問題で防衛省崩壊状態、「トカゲの尻尾切り」に不満爆発
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170721/soc1707210016-n1.html

 安倍晋三内閣を揺さぶる、稲田氏の指揮管理能力の欠如。識者の中には「稲田氏は自ら責任を取るべきだ」との声もある。
(中略)
 防衛省関係者は「(2月15日の会議は)議事録が残らない秘密会合だった可能性が高い。役人感覚として、これだけ重要な問題を大臣(稲田氏)に報告しないはずがない。複数の幹部が証言している通り、最高幹部だけを集めた会議は確実に行っている。隠蔽問題で、背広、制服組だけが悪者にされ、本来、政治的責任を問われなければならない稲田氏が無罪放免となることへの反発は間違いなくあった」と語った。
(中略)
 自民党内や防衛関係者の中にも、「稲田氏は、特別防衛監察の報告書公開後、混乱の責任を取って自ら防衛相を辞任すべきだ」との声がある。
 前出の潮氏は「稲田氏の現場を軽んじるような服装や言動などに、自衛隊内には閉塞(へいそく)感、不満がたまっていた。こうしたなか、一方的に悪者にされてしまった防衛省自衛隊幹部の同期生、あるいは部下などが悩み尽くして『内部告発』したのだろう。組織の士気を低下させ、混乱を招いた稲田氏の責任は重い」と語っている。

・産経らウヨも完全に稲田を見捨ててるわけです。しかし防衛省内部告発だと「告発者の正体が不明」なのに美化して、前川前文科事務次官内部告発だと誹謗中傷だから産経もいい度胸です。
 まあ、防衛省の場合、稲田一人だけに責任をかぶせる気でしょうが、前川告発の場合「萩生田官房副長官と和泉首相補佐官、木曽内閣官房参与(当時)がありもしない首相の意向を捏造して前川事務次官(当時)にウソをついていた」とでもしないと安倍をかばえませんからね。まあ、そんな事はあり得ませんし、仮にそうしたところで安倍の「萩生田らに対する管理監督責任」がありますし、安倍に「萩生田と和泉に因果を含めて全責任を背負わせて官房副長官首相補佐官から更迭すること」などとてもできはしないでしょう。
・なお、潮*11の言う

稲田氏の現場を軽んじるような服装や言動

というのは

http://www.sankei.com/politics/news/170720/plt1707200045-n1.html
 稲田氏は8月中旬に自衛隊の部隊視察のため外遊し、(中略)外遊の出発時に派手なサングラスと野球帽というリゾートルックで空港に現れ、周囲をあぜんとさせた。その後も奇抜な服装が目立ち、防衛省関係者は「服装を改めるよう進言しても聞き入れられなかった」とため息を漏らした。
(中略)
 安全保障に疎いことは自身も認めていたが、先輩から学ぶ姿勢にも欠けた。自民党国防族議員と関係を築けず、重鎮にぞんざいな口をきいて激怒させた。森本敏元防衛相ら防衛相政策参与3人*12は昨年末、そろって辞任。「稲田氏が煙たがった」(防衛省幹部)との見方がもっぱらだ。

と言う話です。「いくら稲田更迭がほぼ確実だからって、今頃服装のことまでけちつけるなよ」と思いますね(なお、ここまで稲田をコケにしても、稲田を重用した安倍の批判は避ける辺りさすがフジ産経です)。
 しかし「自民党国防族議員の重鎮にぞんざいな口」の「重鎮」って誰でしょう?
 額賀福志郎*13元防衛相、中谷元*14元防衛相など具体的名前を出して欲しいところです。


文化庁移転先は京都府警本部本館か 25日に移転協議会
http://www.sankei.com/west/news/170721/wst1707210120-n1.html
 「東京にある」国会や他省庁とのやりとりを考えたら、移転することに意味あるんですかね?。つうか安倍政権下の決定なので「安倍が下野したら結局お釈迦になるんじゃねえの?」つう気もします。


■【歴史戦】「慰安婦 日本軍が人身売買」 米、性的奴隷化と誤認(原川貴郎)
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210042-n1.html
 今回の「原川」だけでなく、阿比留や古森、安藤慶太もそうですが「本気か、ウソを故意に垂れ流してるのか」はともかく実名でクソ記事が書ける無神経には心底呆れます。

 米国務省東アジア太平洋局のアダムズ報道官が産経新聞の取材に対して語った「日本軍によって人身売買された」との部分は、明らかに正確性を欠いており、慰安婦問題をめぐる米政府の理解の後退を意味している。

 後退も何も昔から米国政府はこの認識だと思いますが。一体いつの誰の認識と比べて後退と言ってるのか、産経はまともに説明できるのか?

 オバマ前政権は、慰安婦問題が日韓関係を阻害し、地域の安全保障にも影響を及ぼしていると考え、日韓両政府が「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した一昨年末の合意を歓迎した。

 合意を歓迎することの是非はともかく、合意は「慰安婦は性奴隷ではない」なんて立場ではないし、当然、オバマ政権も「慰安婦は性奴隷ではない」なんて立場ではないので産経の主張の意味が全くわかりません。

戦前・戦時中の朝鮮半島では女性が、貧困から親に売られたり、人身売買そのものを生業とする女衒(ぜげん)によって慰安所経営者に売られたりして、慰安婦になった事例が多い。

 産経がバカなのか詭弁吐いてるのか知りませんが「人身売買=性奴隷」が国際社会の、そして米国政府の認識であると言う事をいい加減理解して欲しい。
 「暴力的強制連行だけが性奴隷」なんてのは産経の勝手な俺様定義でしかない。

一方で、旧日本軍や官憲による強制連行は確認されていない。

 有名なスマラン事件があるので勿論大嘘です。

 昨年2月、外務省の杉山晋輔外務審議官(当時。現事務次官)は、スイスの国連欧州本部で「日本政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる『強制連行』を確認できるものはなかった」と説明した。

 「日本政府が発見した」なんて余計な枕詞付けてる辺りが本当にせこい。つまりは「吉見義明氏、韓国政府など日本政府以外が発見した資料などは無視する」と暗に言ってるわけです。外務官僚自ら安倍のデマに荷担するのだからどうしようもない。田中均氏の外務省からの追放、粛清(安倍が黒幕の一人)がそんなにトラウマだったのか。
 森友疑惑では安倍の不正(国有地の不当廉売)に財務官僚が荷担するし、安倍の国政私物化と「それに対する官僚の媚びへつらい、屈服」は過去の自民党政権と比べても前例がないほど酷いもんだと思います。後世、「日本の暗黒時代」といわれるようになるでしょう。でその時のこどもたちが「当時の日本人てバカでクズだったんですね」と感想を漏らし我々が屈辱感でうなだれると。
 なお、「人身売買=性奴隷」なので「暴力的連行がない」なんて言っても何の反論にもなりません(もちろんスマラン事件があるので繰り返しますが大嘘です。「全ての慰安婦が暴力的強制連行ではない」というだけの話です)。
 「産経ってバカなんだなあ、分かってたけど」と国際社会に呆れられるだけです。こんなん国際的には「ホロコースト否定論」並みの与太扱いです。


■連合・神津里季生*15会長続投へ 有力視の逢見直人氏*16は会長代行、混乱収拾を急ぐ
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210041-n1.html
 例の「安倍とのホワエグでの野合」の中心人物・逢見氏に会長禅譲が当面できなくなったという話です。
 そもそも野合を撤回すればいいのですがそれができない辺りが現執行部の限界ですね。
 また逢見氏を「会長代行にしてお茶を濁し、会長禅譲の芽を残してるあたり」も限界です。


■【加計学園 行政は歪められたのか】自民・石破派、本紙連載のメール送付に抗議 党本部に「誤解招く」
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210040-n1.html
 まあ何というか安倍も酷いですね。
 「石破四条件は獣医師会と石破大臣の癒着の産物だから閣議決定でも首相に守る義務はない」なんて産経記事を「加計疑惑について安倍総理が無実だと言う事が分かる記事」として全国の自民党支部に読むことをすすめる通達とか石破にすれば「安倍の野郎、ふざけんな。今、無役だからって幹事長など要職を経験した俺をバカにしてるのか」でしょうねえ。
 「党本部の行為は私に対する誤解を招く」とわざわざ石破が「記事を書いた産経ではなく、全国の党支部に記事を読むことをすすめる通達を出した党本部に」抗議する、つうのは尋常ではありません。
 しかし「通達撤回を求められた二階幹事長」も頭が痛いでしょうね。安倍がそんな事に応じそうにないからです。つうか二階氏も駄目すぎですね。こんなん安倍に言われても「石破をこんなことで敵に回して意味があると思ってるんですか!」くらい言って駄目出しできないんですかね。そんなんだから今の安倍の苦境があるわけですが。
 なお、石破派のベテラン議員はウィキペ「水月会」によれば

山本有二氏:石破派会長代行。第一次安倍内閣金融担当相、第三次安倍内閣農水相
鴨下一郎氏:石破派会長代理。第一次安倍、福田内閣環境相
田村憲久氏:石破派副会長。第二次安倍内閣厚労相
伊藤達也氏:石破派副会長。小泉内閣金融担当相、福田内閣首相補佐官社会保障担当)

といった面子がいます。


安倍晋三首相「小池*17さんは上手。敵に回してはいけない」 東京都議選大敗を語る
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210033-n1.html
 自民党都連からすれば「手前が森友・加計疑惑なんかやらかすからじゃねえか。小池のせいで片付けるなよ、この野郎」「手前みたいなクズが首相じゃなきゃ、谷垣*18元総裁や石破*19元幹事長や石原伸晃*20元幹事長が首相ならおそらくあそこまで酷くならなかったんだよ。ふざけんな、この野郎」でしょう。つうか対談相手が下関市議て時点で「手前の子分相手に放言か、この野郎」「そんな事よりまともな都議選の総括をしろよ、この野郎」ですが。


稲田朋美*21防衛相に聞き取り調査実施 日報問題で防衛省の監察本部
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210034-n1.html
 これで稲田に否定的な結果が出るとは誰も思ってないでしょうし、実際でないでしょうが、稲田もこうした茶番劇をせざるを得ない程度には追い詰められてるわけです。


■日報問題で文民統制に深刻な懸念 相次ぐリークに「これではクーデターだ」
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210037-n1.html
 おいおいですね。不正を告発している以上それは「クーデター」「文民統制に懸念」なんて話では全くありません。
 つうか一色正春の情報流出の時と言ってることがまるで違うので心底呆れます。


■【壇蜜さん観光PR動画】宮城の女性県議らが配信中止を要求 県側は継続の方針
http://www.sankei.com/life/news/170721/lif1707210025-n1.html
 要するに性的な動画のため
1)下品だ、観光振興どころか宮城が誤解される
2)女性差別ではないか
つう話です。
 まあこういうのは過去にも「うな子」だの「ブレンディの乳牛」だの「碧志摩メグ」だのがあります(「碧志摩メグ」だけが今回と同じ地方自治体の観光PR)。
 なお、別にこの話は「自民VS国政野党四党」という話では勿論ありませんが俺の理解では村井*22現知事は自公系の上に「野党四党に敵対する態度が安倍に気に入られる」と勘違いしてるようなので、「動画継続」つう話になるのでしょうねえ。普通はこういう場合「ご意見は承った。検討させていただく」としてひとまず回答を保留するのが普通で、速攻で「継続する」と言い放って無意味に挑発するような態度は避けるモンですが(予想通りと言うべきか抗議者は国政野党議員ばかりで自公議員はいません)。村井知事の高飛車な態度のせいで、反発を呼び長引きそうな話ではあります。
 正直、昔とは世間の価値観が違うので「広く一般に広報する場合」は性的なものはできる限り避けるべきでしょうねえ。フェミニズムとか品位とかいうよりは俺個人はそう思います。反発を買うようなPRをしても「客寄せパンダで話題」どころか、逆効果にしかおそらくならない。この点「観光(碧志摩メグや今回の宮城)や商品(うなこのウナギ、ブレンディ乳牛CMのコーヒー)の広報PRの性的描写」と「小説、漫画、アニメの性的描写」はまた話が違うでしょう。広報PRの場合「ヌード写真集」など「性的商品」でない限り「性的描写が不可欠」では普通ないわけです。

参考
■ハフィントンポスト日本版『志布志市のうなぎ少女動画で、海外メディア「多発する日本の女性差別の例」と続々報道』
http://www.huffingtonpost.jp/2016/09/27/unagi-lady_n_12224274.html
ビッグローブニュース『「濃い牛乳を出し続けるんだよ」 女子高生を胸が大きい「乳牛」に見立てたAGFのCM動画に賛否』
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/1002/jc_151002_8981966369.html
■産経『色っぽ過ぎる海女キャラ「碧志摩メグ」公認を撤回…海女さん309人署名 作者申し出 三重県志摩市
http://www.sankei.com/west/news/151105/wst1511050052-n1.html


■【豊洲問題】東京都が新たなスケジュールを公表 来春から秋に移転可能へ 「無害化」方針は撤回
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210031-n1.html
 都議選後に勝手に方針を変えるとは小池らしいデタラメさです。これが「各方面からの批判を受けて再検討」ならまだわかりますが、たぶんそうではなく選挙前から予定していた詐欺的言動でしょう。選挙民も舐められたモンです。


■日本の対韓国感情は悪化 韓国の対日感情はやや改善 世論調査
http://www.sankei.com/world/news/170721/wor1707210033-n1.html
 本当に悪化してる*23のなら日本人としてげんなりですね。慰安婦問題や靖国問題でマスコミがろくに安倍批判しないことも影響してるのでしょうが。


安倍晋三首相「重病説」の真相は…同席した政治評論家を直撃 二階俊博氏とのランチ会談では「うな重」完食
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210017-n1.html

 現在、安倍首相の世界における責任は大きい。日本の歴代首相で、これほど存在感のあるリーダーはいない。

 予想通り安倍に呼ばれた森田実は安倍の提灯評論家のようです。安倍は苦言を呈する人間を呼べるほど懐の深い人間じゃないですからねえ。
 当然ながらそんな森田が「うな重完食」といったところで説得力は皆無です。つうかそんなん安倍批判派の主たる関心事でもないし。安倍と森田が重病説にびびってることはよく分かりましたが。しかし今の落ち目の安倍におべんちゃらなんか言って森田も恥ずかしくないんですかね。やはり金でももらってるんでしょうか?
 ぶっちゃけ存在感なら「日ソ国交正常化の鳩山一郎*24」「高度経済成長の池田勇人*25」「沖縄返還&日韓国交正常化の佐藤栄作*26」「日中国交正常化田中角栄*27」などいくらでもいるでしょう。「安倍なんぞこんなに褒めたら」歴代首相に大変失礼です。つうか「極右で酷い」という意味ならともかく安倍に存在感なんかないし「日本の首相における責任」ならともかく「安倍の責任」なんて大して重くはないでしょう。


■【主張】神戸5人殺傷 病理を解明して凶行防げ
http://www.sankei.com/column/news/170721/clm1707210001-n1.html

 警察庁によると、昨年の殺人および未遂事件770件のうち、親族間のものは425件(55%)に上った。

 「育児・介護ノイローゼによる幼児や介護老人の殺害」「生活苦による一家無理心中」「DV関係の殺人」「嫁・姑トラブル」「財産騒動(相続トラブル)」などなど、家族間に殺害の動機は絶えないと言ったところでしょうか。
 人間というモノは見ず知らずの人間をそうそう殺せはしません。そして「地域社会の同居者」「会社の同僚」「学校の同級生」なら最悪「転居、退社、転校」といった関係を断つ選択肢もありますが、家族だとそれが難しい。同居しないから関係が切れたとは言い難いでしょうし、別居すること自体が難しいケースも多いでしょう。それはともかく「殺人で一番多いのは親族間殺人」というのはもっと知られていいと思います。


■【単刀直言】鳩山由紀夫*28元首相、民進党をばっさり 「蓮舫*29はどうも正直でない」「野田氏は民主党下野の最大の責任者」
http://www.sankei.com/premium/news/170721/prm1707210009-n1.html

 事実が分かると、ウソを糊塗(こと)し、ウソを繰り返さなければならなくなる。

 「貴方の故人献金問題ですか?」と皮肉を言いたくなります。

蓮舫氏は二重国籍状態を「知らなかった」とおっしゃっていましたが、政治家になる前の言動(「私は台湾籍」などと語ったインタビュー記事)をみると、どうも正直ではないですね。

 まあ確かに「ウソだったのかも知れない」ですし、ウソはいいことではない。
 ただ勘違いと見る余地も一応あるし、正直どうでもいい話です。鳩山氏の故人献金や、「鳩山氏の盟友と言われた」小沢氏*30の西松疑惑、安倍の森友・加計疑惑ほどのスキャンダルでも何でもない。鳩山氏も産経レベルの排外主義差別者なのか、はたまた「今は鳩山氏に冷たい」といわれる民進党に悪口が言えればそれでいいのかと疑いたくなります。

共産党の方が民進党以上に期待を集めました。共産党は安倍政権の政策とどこが違うのかクリアに示したからです。民進党は非常に曖昧です。
・(政権との違いを示すのに)野田*31幹事長では難しいんじゃないですか。野田氏は民主党政権(当時)が衆院選で大敗し、下野したときの首相ですよね。最大の責任者です。当時は消費税増税原子力発電問題、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設問題でも、野田氏は自民党との違いを強く持っていませんでした。
・(ボーガス注:民進党が)「自民党と変わらないのなら自民党でいい(ボーガス注:あるいは、自民党と違う共産党にする)」という選択になる。

 まあ野田氏って岡崎久彦の葬儀に出席し追悼の言葉を述べるような人ですからねえ。そもそも彼は蓮舫氏の元親分(彼女は元野田派)なのでこうなるんでしょうが。ここは鳩山氏の発言動機に関係なく正論だと思います。少なくとも小生のような共産支持者にとっては正論です。


■「国土強靱化」世界へ 伝道師・二階俊博*32自民党幹事長が国連「水と災害」会合で講演「国民の生命を守ることは政治家の使命」
http://www.sankei.com/politics/news/170721/plt1707210007-n1.html

 津波防災を含めた国土強靱化はインフラ整備と表裏一体の関係で、日系企業にその恩恵が行き渡ることもある。一方で「歳出圧力が強まる」との批判も少なくないが、二階氏にしてみれば「どこ吹く風」。

 産経って二階氏に何か恨みでもあるんでしょうか(苦笑)。国土強靱化は安倍政権の看板政策の一つのはずですが。

*1:著書『「マクベス」をよむ』(1991年、岩波ブックレット)、『私の「マクベス」』(1993年、講談社文芸文庫)、『“劇的”とは』(1995年、岩波新書)、『古典を読む 平家物語』(2003年、岩波現代文庫)など

*2:尾崎秀実の暗号名

*3:著書『上海1930年』(1989年、岩波新書)、『歴史の中の地図:司馬遼太郎の世界』(1991年、文春文庫)、『近代文学の傷痕:旧植民地文学論』(1991年、岩波同時代ライブラリー)、『大衆文学論』(2001年、講談社文芸文庫)など

*4:元朝日新聞モスクワ支局長。著書『検証 シベリア抑留』(2010年、平凡社新書)など

*5:著書『三鷹事件』(1999年、NHK出版)、『三好十郎伝』(2004年、五月書房)など

*6:無期懲役刑で服役中に獄死

*7:著書『帝国アメリカと日本』(2004年、集英社新書)など

*8:著書『象徴天皇制の起源:アメリカの心理戦「日本計画」』(2005年、平凡社新書)、『日本の社会主義:原爆反対・原発推進の論理』(2013年、岩波現代全書)など

*9:ただしアマゾン書評などに寄ればこの本は「松本清張などのゾルゲ事件発覚端緒・伊藤律説」を批判している本でゾルゲ事件全体について論じてる本ではないようです。

*10:中丸新将氏の娘さんだそうです

*11:著書『憲法九条は諸悪の根源』(2007年、PHP研究所)、『護憲派メディアの何が気持ち悪いのか』(2015年、PHP新書)、『そして誰もマスコミを信じなくなった:共産党化する日本のメディア』(2016年、飛鳥新社)、『日本の政治報道はなぜ「嘘八百」なのか』(2017年、PHP新書)、『誰も知らない憲法9条』(2017年、新潮新書)など

*12:ウィキペ「防衛大臣政策参与」によれば森本以外は「西正典・元防衛事務次官」「片岡晴彦・元航空幕僚長

*13:小渕内閣防衛庁長官森内閣経済企画庁長官、自民党政調会長(小泉総裁時代)、小泉内閣防衛庁長官、第一次安倍、福田内閣財務相など歴任

*14:小泉内閣防衛庁長官、第三次安倍内閣防衛相など歴任

*15:新日鐵住金労組会長、基幹労連会長、連合事務局趙を経て連合会長

*16:UAゼンセン会長を経て連合事務局長

*17:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*18:小泉内閣国家公安委員長財務相福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*19:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*20:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相を経て第三次安倍内閣経済財政担当相

*21:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)を経て第三次安倍内閣防衛相

*22:宮城県議(自民)を経て県知事

*23:もちろん全ての日本人がそうではないわけですが

*24:戦前、田中義一内閣書記官長、犬養内閣文相

*25:吉田内閣蔵相、岸内閣通産相などを経て首相

*26:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相などを経て首相

*27:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*28:新党さきがけ代表幹事、細川内閣官房副長官民主党幹事長(小沢代表時代)などを経て首相

*29:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表

*30:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、民主党幹事長などを経て自由党代表

*31:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相を経て首相。現在、民進党幹事長

*32:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長