今日の産経ニュース(7/27分)ほか(追記・訂正あり)

■有田氏ツィート

有田芳生
 民進党新代表は「昔の名前で出ています」では新鮮さに欠ける。かつてイタリア中道左派が行った*1ように、次期総理候補を外部からも求め、(ボーガス注:議員ではなく?)支持者の投票によって選出するぐらいの大胆な方法が必要だ。

・有田氏の言う「昔の名前」に菅元首相、野田元首相、岡田元代表、前原元代表が入ることは確実でしょうが、枝野元幹事長、細野*2元幹事長は入るんでしょうか?
・いずれにせよ俺的には「新鮮さがあればベター」ですがそんなモンより大事なモノは政治的な識見や能力でしょう。
・「外部からも求め」て党代表を外部から求めるのはおかしいでしょう。大体誰を求めるのか。大体そんなに民進党は人材不足なのか。
 大体外部から呼んでどうにかなるようなら誰も苦労しません。党内に地盤がないのでは蓮舫氏以上に党内運営に苦労するでしょうし。

有田芳生
・公平のためにいえば、前原さんは小沢一郎さんと何度も会い、かつての小沢観を反省しています。さらに共産党指導者とも水面下で会っています。

 まさかとは思いますけど、「元左翼」なのに前原支持ですか?
 かつての「小沢観反省」て「何のことですか?」ですね。俺個人は「小沢が西松問題でまともに応答せず逃げたことで民主党政権にダメージがあった。鳩山内閣国交相菅内閣外相などを務めた『政権中枢の一人』前原が小沢を恨むのは当たり前。俺だって小沢の卑怯さには反吐が出る」としか思ってませんけど。
 前原が今になって「小沢との野合」を画策しようと正直そんな事を俺は評価しない。むしろ不愉快ですね。「共産党幹部と水面下で会ってるか」知りませんが仮にそうだとして別にそれは「前原支持」ではないでしょうし「水面下」云々なら枝野とも会ってるんじゃないですかね。単に意見交換してるだけじゃないか。

有田芳生
・もし民進党の代表選挙が枝野さんと前原さんの選択になるとしたら、その分岐を「リベラル」VS「保守」という枠組みに押し込んでしまうと、それはまったく事実=現実から離れてしまうと危惧をしています。

 まあ、「枝野がリベラルと言えるか」は非常に疑問に思いますが「前原よりもリベラルか」といったら答えは「イエス」しかないと思いますけどね。
 これが枝野と比べる相手が「社民連出身の菅元首相」「社会党出身の横路元衆院議長」とかなら話も別ですが。
 あるいは「共産を含む野党共闘にどちらがより好意的か」といったらそれは枝野でしょう。まあ、「枝野も保守」なので何処まで野党共闘に本気かて疑問符はつきますけどね。
 そこで「リベラルでなくても野党共闘に否定的でも前原の方がいい」だの「いや前原は枝野よりリベラルで野党共闘にも好意的だ」と有田氏が言うのなら「ああ、そうですか。俺は賛同できませんけど」で終わりです。


稲田朋美防衛相が辞任の意向固める
http://www.sankei.com/politics/news/170727/plt1707270048-n1.html
 意外ですね。「どうせ、再任されないから最後まで居座る」かと思ってました。


■中国大使館などが交流イベント発表、10月東京で
http://www.sankei.com/world/news/170727/wor1707270030-n1.html
 実行委員会最高顧問が福田*3元首相だそうです。同じ清和会出身なのにこの安倍との違いは何でしょうか?


民進蓮舫*4代表が辞任表明
http://www.sankei.com/politics/news/170727/plt1707270028-n1.html
 民進党内の蓮舫おろしに抵抗できなかったと言う事でしょう。
 産経も
■【蓮舫代表辞意】蓮舫氏、続投一転 野田佳彦氏の後継幹事長候補軒並み拒否で万策尽きる
http://www.sankei.com/politics/news/170728/plt1707280004-n1.html
とし、岡田元代表、前原元代表、枝野元幹事長らが「幹事長就任要請を辞退した」と書いていますが、野田*5幹事長の辞任後、後任幹事長を引き受ける人間が現れなかったことが痛かったのでしょう。さすがに「幹事長空席」「蓮舫代表の兼務」というわけにもいかなかったと。

http://www.sankei.com/politics/news/170728/plt1707280004-n1.html
 最後には側近の大串博志*6政調会長の昇格案も浮上した。

といったところで産経も書くように「大串氏の後任政調会長が決まらなければ苦しい事態は変わらない」わけです。
 こうなると野田氏の考えが「後任幹事長が出ないことを想定して蓮舫氏を辞任に追い込むこと」であれ、逆に「自分一人が都議選敗北の責任を取り彼女を守るため」であれ何でアレ彼の幹事長辞任は結果的には蓮舫氏辞任をもたらしたわけで「何が何でも幹事長に留任する」か「後任幹事長のめどを付けてから辞めるべきだった」と思います。
 それはともかく正直、彼女を引きずり下ろした連中は何を考えてるのかと心底呆れます。安倍を追い詰めようという大事な時期に内紛などしてていいのか。
 「内紛だらけの党など支持できないと支持率が下がる」
 「その結果、自民の支持率が上がる(まあその場合でも安倍はもはやジエンドで、問題はポスト安倍だと思いますが)」
 「あるいは民進に失望した反自民票が共産党に向かう」
 「小池が国政進出を画策し出す」
 「野党共闘に悪影響が生じる」とは思わないのか。
 そして菅*7元首相、岡田*8元代表、前原*9元代表、枝野*10元幹事長などといった党内実力者は「彼女を守ろうと思えば守れたのに見捨てた」のか、「守りたくても力不足で守れなかった」のか、「守れたのに守らなかった理由」が「火中の栗を拾うことを恐れた臆病者」か、「蓮舫おろしへの積極的荷担(場合によっては自らの代表就任など『蓮舫体制でない形での』執行部入り狙い)」かはともかく結果的には彼女を見捨てたわけでげんなりします。
 まあ当面は「後任代表が誰になるか」でしょう。正直、あまりいい結果が期待できないのですが。
 岡田、前原元代表らの再登場や枝野元幹事長の昇格で党勢が上向くとも思えませんし、一方で「彼ら以外の代表就任」も考えづらい。


■【蓮舫代表辞意】民進党代表選へ「ポスト蓮舫」候補は軒並み「まだ白紙」 自民・二階*11幹事長「静かに見守る」 共産・志位委員長「野党『共闘』路線は変わらず」
http://www.sankei.com/politics/news/170727/plt1707270055-n1.html

志位和夫共産党委員長
「コメントを控えたい。今後、新しい執行部が決まってくると思うが、見守っていきたい。野党と市民の共闘を発展させる立場に変わりはない」

 まあ各党コメントではこれが一番まともですかね。
 アンチ蓮舫の立場でない限り「やめてよかった」はありえないし、一方で「やめないでほしかった」といっても何もどうにもならない。せいぜい言えることは「野党共闘の白紙化はあり得ない」と釘を刺すこと程度でしょう。


■職場トイレで缶チューハイ…同僚に見つかる「ストレス紛らわせようと」 京都
http://www.sankei.com/west/news/170727/wst1707270020-n1.html
 どう考えてもアル中でしょうね。そう言う意味では処分は当然されるでしょうが、そういうことより問題は治療でしょう。もはや自分の独力でどうにかなるレベルではないでしょう。


■【安倍政権考】憲法改正 9条より教育無償化が障壁?
http://www.sankei.com/premium/news/170727/prm1707270007-n1.html
 現行憲法上教育無償化を否定する条文など何処にもありませんので、「改憲しなくても教育無償化はできます」。全くくだらないデマの垂れ流しも大概にして欲しい。むしろ教育無償化のネックはそんなことではなく「どこから費用を出すのか」という予算の問題です。


■【弁護士会 矛盾の痕跡(3)】「人権蹂躙課長だな」国旗・国歌で教育現場に圧力 日弁連、法制化に声明「過去のいまわしい戦争を想起させる」
http://www.sankei.com/west/news/170726/wst1707260004-n1.html
 何が酷いって教員や弁護士側の意見は全く聞かず

・東京都国立市の教育長となった石井昌浩(76)
・学校指導課長だった持田浩志(66)

の一方的な主張だけで記事を書いてるところですね。客観性のかけらもない。
 石井や持田の言うように教員労組が校長、教頭と言った管理職をつるし上げ、それを弁護士会が応援するようなことが実際にあれば確かに問題でしょうがそれを裏付ける客観的根拠は記事の何処にもないわけです。


■【弁護士会 矛盾の痕跡(4)】革命闘争「荒れる法廷」には甘い顔 日弁連がさらした弁護士自治の無力…過激派側弁護士を〝野放し〟
http://www.sankei.com/west/news/170727/wst1707270003-n1.html
 なんか産経は「過激派の弁護をした弁護士は彼らに共感してたから彼らの無法を黙認した」と言いたげですが恐らくそう言う事ではないでしょう。
 弁護士というのは被告人の権利を守るのが使命です。そして当然、被告人との間に一定の信頼関係がないと弁護は成り立たない。
 つまり「被告人に問題があるなら非難すればいい」つう単純な話じゃないわけです。
 非難して信頼関係が破壊されたらどうするのか(勿論媚びればいいと言う話でもないですが)。
 当然それでは弁護が成り立たない。とはいえ「弁護士無しでは裁判ができない」。
 もちろん最悪の場合「弁護士辞任」もあり得ますがそれ「他の誰かに仕事を引き渡す」つうことだからその「他の誰かが苦しむことになる」。また弁護士の交代で裁判も必然的に長期化する。
 そこで「被告人の信頼を得ながら、裁判をすすめるが、裁判所や検察の無用な反発も買わない」つう道を必死に探していたつうのが事実でしょう。もちろん結果的にそれはうまくいかなかったかも知れない。しかしだからといって産経のように「過激派の弁護をした弁護士」を一方的に非難出来る話ではないし、ましてや「弁護士会の懲戒処分を主張する」なんて論外です。そんなことをしたら厄介な裁判の弁護の引き受け手がいなくなってしまう。


■【森友学園問題】きょうにも籠池夫妻聴取へ 森友学園補助金不正受給疑い 大阪地検特捜部
http://www.sankei.com/west/news/170727/wst1707270010-n1.html
「国有地売却がらみの背任疑惑の捜査はどうなってるんだ!」「巨悪の犯罪は追及できないのか!」と思うのは俺だけではないでしょう。


■【産経抄】愛と正義を否定する 7月27日
http://www.sankei.com/column/news/170727/clm1707270003-n1.html

 昭和45年5月、横浜市で30歳の母親が、脳性まひの2歳の娘を殺害する事件が起こった。母親に同情が集まり、減刑嘆願運動が展開される。それに真っ向から異議を唱えたのが、脳性まひ者の組織「青い芝の会」の神奈川連合会だった。
▼「われわれに生存権はないのか」「殺されるのが幸せか!」「殺人を正当化して何が障害者福祉か!」。
 リーダーの横田弘さん*12は仲間とともに街頭で訴えた。まもなく横田さんが発表した行動宣言は、全国の障害者に衝撃を与えた。
「われらは愛と正義を否定する」。
 かわいそうだから、障害児を殺した方がいい。そんな「愛」と「正義」はまっぴら、というのだ。
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件から、1年が過ぎた。
 殺人罪などで起訴された元職員の植松聖被告(27)は、本紙に送った手紙のなかで、障害者への差別意識を正当化する。
▼「意思疎通がとれない人間を安楽死させます」「多くの人間が幸せに生きる為」。
 これこそ、平成25年に世を去った横田さんが指摘する、健常者だけに都合のいい「愛」と「正義」に他ならない。
 横田さんは、「バス闘争」でも知られている。川崎市車いすの乗車を拒否されると、抗議行動として支援者たちと路線バスを占拠した。こんな過激な活動の成果が、低床バスの普及など現在のバリアフリー化である。
▼もっとも、知的障害の子供を持つ親の団体には、植松被告の「優生思想」に共感する内容の手紙も寄せられたそうだ。障害者を排除する風潮は、半世紀前と変わっていない。横田さんの著作『障害者殺しの思想』は、2年前に復刊されている。
「何故、障害者児は殺されなければならないのか」。
 重い問いかけが耳に響く。

 まさか産経が「青い芝の会」に好意的な文章を書くとは思っても見ませんでした。たぶんこの文だけ見せたら「天声人語か」と言う人も多いでしょう。まあ産経が何処まで「青い芝の会」に賛同してるのかは疑問ですし、こういう記者は産経では少数派かも知れませんが。


■【主張】民進党 瓦解への道を歩んでいる
http://www.sankei.com/column/news/170727/clm1707270001-n1.html
 「安倍応援団」産経にとっては「そうあってほしい」というだけの話です。
 無論都議選の敗北は民進党にとって痛かった。野田*13幹事長がついに正式に辞任しました。
 都議選の敗北を口実に「蓮舫おろし」だの「小池*14新党への入党」だの画策してる「獅子身中の虫」がいるのも事実でしょう。
 とはいえ「瓦解の道」というなら未だに安倍をおろせない自民の方が瓦解の道じゃないか。
 都議選の敗北というなら自民も大惨敗してるわけです。

 都議選に勝てなかった最大の責任者は蓮舫*15ではないか。地方選の結果で、責任を負う必要はないとの理屈は立たない。

 党代表である以上、何の責任もないとは言いませんが何を根拠に「最大の責任」と言うんですかね。そして一方、

 自民が都議選に勝てなかった最大の責任者は「森友・加計疑惑」安倍氏ではないか。地方選の結果で、責任を負う必要はないとの理屈は立たない。

でしょうね。
1)安倍の「森友・加計疑惑」
2)安倍が稲田*16の失言を擁護したこと
3)安倍が選挙演説で「こんな人たちには負けない」と放言してイメージを悪くしたこと
は明らかに「敗戦の大きな理由」でしょう。産経は安倍に首相辞任を求めたらどうなのか。つうか安倍には敗戦責任による辞任を求めず、蓮舫氏には求めるって安倍応援団としてのご都合主義がひどすぎて二の句が継げませんね。

自衛隊憲法違反とする共産党との選挙協力などを進めていることも、支持者の離反を招いている。

と産経が言う根拠は何もないでしょう。産経は「そう判断する統計的データでも示せるんですか?」「むしろ野党共闘で成果が出てるじゃないですか?」と聞かれたら多分まともに答えられない。


■【単刀直言】森喜朗*17元首相「僕のときもそうだったけどマスコミの印象操作は相変わらずひどいな」(石橋文登、田北真樹子)
http://www.sankei.com/premium/news/170727/prm1707270008-n1.html
 「森派出身・安倍」に対するリップサービスだとしても森発言は酷すぎですが、そもそも「小泉*18、安倍、福田と三人の子分を首相にし」、また未だ「東京五輪組織委員会会長など要職を務める立場」であっても「国民的人気があるわけでもない森氏」がこんなことを言ったところで何がどうなるモンでもないでしょう。

私から一つアドバイスするとね、嫌いな人や縁遠い人ほど近くに置くことが大事なんだ。

 むろん「諫言してくれるから」とか「内閣の外に置くと倒閣しかねないから抱き込む」とかそう言う話です。
となるとその「嫌いな人や縁遠い人」の候補としては
・石破*19元幹事長
がその筆頭に来るでしょうがまあ、安倍にその度量があるかどうか。まあ、石破について言えば「引き受けない」可能性も大きいし、引き受ける場合も「幹事長復帰」などそれなりのポストを要求するでしょうから、そう言う意味でも石破の要職登用はないでしょうね。

私が首相になったときは、小渕恵三*20内閣の中に単身飛び込んだ。

といっても幹事長だったのだからそれほどのプレッシャーもなかったのではないか。

石破茂さんは、こういう政局になると後ろから弓を引くような発言ばかりして愚かだなと思う

 いやいや自民党の歴史上「大平*21内閣時代の40日抗争*22」とかそう言う事は全く珍しくない。
 そもそも「石破4要件は石破と獣医師会の癒着の証明」なんて産経記事を自民党支部に配布するようなことを安倍がしてるのに何言ってるんだって話です。

あの真相を一番知っているのは愛媛県の加戸守行前知事だ。

 おいおいですね。一番知ってるのは「正直に語るかどうか」をひとまず置けば、安倍とその取り巻き連中でしょうよ。例えば文科省内閣府のやりとりなんか加戸は立場上知ってるわけがない。仮に知っていたとしても又聞きの訳です。

彼は国会でもいろいろと重要な証言をしてるんだけど、産経新聞を除いてマスコミはほとんど報じないね。

 そりゃ安倍をかばい前川氏を非難する説得力のない発言しかしないからです。
 大体、加戸なんて
1)加計の獣医学部新設を歓迎している、そもそも加計を誘致したのは自分だと公言
2)第二次安倍内閣の審議会「教育再生実行会議」の元委員。しかも赤旗などの報道に寄れば、加戸を審議会委員にねじ込んだのは安倍で文科省のつくった委員候補には加戸は入ってなかった
んだから安倍や加計の身内みたいなモンです。

 昭和40年代後半に獣医学部を4年制から6年制に変えることになったんだが、あわせて国立大学の獣医学部を地域ブロックごとに1つにまとめる構想が持ち上がったんだ。
 これに元総務庁長官の江藤隆美さん*23たちが「不届き者め!」と猛反発してね。日本獣医師会と結託して威嚇と恫喝を繰り返し、文部省に二度と私立大学の獣医学部を作らせないことをのませたんだな。

 いやだからそんな事は仮に事実としても「安倍と加計が癒着しているかどうか」とは全く関係ありませんが。
 つうか大物代議士とは言え首相でもない「江藤隆美レベル」で文科省(当時は文部省)が屈服するなら「首相の安倍なら当然圧力かければ屈服するよね」「で、安倍が一緒にゴルフしたり会食したりする、政治献金ももらってる『腹心の友』加計のために圧力かけたつう疑惑は明白なのに何であんたらは根拠レスでそれはないとかいうの?」て話です。

そうでなかったら半世紀も獣医学部が新設されず、定員も増やさないなんてことがあるわけないだろ。

 いや江藤が圧力をかけなくても「獣医学部なんか新設or定員増しても学生が集まらなくて閉校になるなどむしろ弊害が出る危険性が高い*24」と思えば「半世紀も獣医学部が新設されず、定員も増やさないなんてこと」はいくらでもあるでしょうね。

 安倍首相はよくやっている。日米も、日欧*25も、日印も、日中も、いろいろと懸案はあってもきっちり前に進めている。

 少なくとも日中は進んでいるとは言い難いでしょうね。なお、日韓が入ってないのは何か意味があるのか、それとも特に意味はないのか。

 日露関係をここまで前進させたのも安倍首相だ。

 そりゃロシアも「経済支援します」と安倍が言えばウエルカムでしょうね。問題はそれで安倍や森氏などが言うように北方領土がかえってくるのかと言う事です。

私も7月9日に訪露し、プーチン*26大統領と会ったよ。誕生日祝いをしてくれて約2時間たっぷりと話をした。会談後は自ら私のホテルまで送ってくれた。外交上そんなことはまずないから周りはびっくりしていたよ。

 プーチンが「安倍政権の後見人」として森氏を評価してるらしいことは分かりますがただそれだけの話です。

 憲法改正は安倍首相が唐突に言い出したわけじゃない。自民党結党以来の党是なんだ。反対ならば党をやめるしかないし、やらないなら党員の資格もない。

 さすが、安倍の親分、元清和会会長というところですね。
 実際には歴史上、宇都宮徳馬三木武夫*27のような護憲ハト派がいたわけですが。
 つうかあれだけ支持率ががた落ちして「改憲は結党以来の党是」て「は?」ですけどね。

谷垣禎一さん*28が総裁だった24年にも憲法改正草案をまとめたけど、当時は野党だったこともあり、「国防軍保持」を盛り込むなど保守色が濃い内容だった。

 「与党だと無責任な事言えないけど、野党だと日本会議に媚びて無責任な事言うのがウチの党です」て言ってるのも同然の発言です。ご本人、失言だとは思ってないようですが。

まあ憲法改正するにも、まず政権基盤をしっかり固めてからの話だけどね。

 いやだから安倍の政権基盤なんか固まるんですか、いっそおろして別の人間を首相にしたらどうなのかて話です。こうして見ると新日米安保条約成立後「岸*29政権はもはや持たない」との判断で池田*30禅譲した岸は安倍よりは利口だったと言えるでしょう。まあ岸にとっての「実弟佐藤栄作*31」「腹心・福田赳夫*32」のような人間が安倍にいない*33ため、岸と違い首相を辞めたら政治力が急激に衰えるつうのも「安倍が辞めない理由にはある」でしょうが。
 ただ自民党としての利益はともかく「安倍が下野したら」、石破元幹事長、石原*34経済財政担当相、岸田外相といった噂されるポスト安倍細田*35派ではなく細田派からは首相候補が出せそうにないので森氏の政治力は多少とも衰えるでしょうが。森氏が恐れてるのは所詮その程度じゃないか。

*1:アンドレオッティ内閣商工大臣を務めた経済学者プロディ(後に首相)を「オリーブの木」代表にしたこと。

*2:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)を歴任

*3:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*4:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)など歴任

*5:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相を歴任

*6:鳩山、菅内閣財務大臣政務官、野田内閣復興大臣政務官などを経て民進党政調会長

*7:橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相、首相など歴任。現在、民進党最高顧問

*8:鳩山、菅内閣外相、野田内閣副総理・行革相、民主党代表など歴任。現在、民進党常任顧問

*9:鳩山内閣国交相菅内閣外相、野田内閣国家戦略担当相など歴任

*10:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)など歴任

*11:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*12:著書『障害者殺しの思想(増補新版)』(2015年、現代書館)、『われらは愛と正義を否定する:脳性マヒ者 横田弘と「青い芝」』(2016年、生活書院)など

*13:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相を経て首相

*14:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*15:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表

*16:第二次安倍内閣行革担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)を経て第三次安倍内閣防衛相

*17:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*18:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*19:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*20:竹下内閣官房長官、橋本内閣外相を経て首相

*21:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相

*22:1979年の衆院選自民党は248議席しか獲得できず、前回1976年の衆院選の獲得議席249議席を下回った。反主流派(福田、三木、中曽根派)は主流派(大平、田中派)に大平退陣を要求したが主流派は応じず、大平が死去した1980年衆院選で自民が勝利するまで、主流派と反主流派の抗争が続くことになる。

*23:中曽根内閣建設相、海部内閣運輸相、村山内閣総務庁長官など歴任

*24:そう言う認識の是非はひとまずおきます。

*25:EUという意味でもあり、英国やフランスなど欧州各国という意味でもあるでしょうね。

*26:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*27:片山内閣逓信相、鳩山内閣運輸相、岸内閣経済企画庁長官(科学技術庁長官兼務)、自民党政調会長、幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*28:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*29:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相。戦後、自民党幹事長、石橋内閣外相を経て首相

*30:吉田、石橋内閣蔵相、岸内閣通産相などを経て首相

*31:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相などを経て首相

*32:岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣外相、田中内閣蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官を経て首相

*33:安倍の実弟岸信夫(第二次安倍内閣外務副大臣)は到底「佐藤栄作ほどのタマじゃない」でしょう。安倍の側近連中(例:菅官房長官)にせよ「福田赳夫ほどのタマじゃない」でしょう。

*34:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任。

*35:小泉内閣官房長官自民党幹事長(麻生総裁時代)を経て自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)