新刊紹介:「歴史評論」9月号

★特集『文献史学と国家形成史の新展開』
・詳しくは歴史科学協議会のホームページ(http://www.maroon.dti.ne.jp/rekikakyo/)をご覧ください。


■国家形成史の過去と現在:貴族制論が残したもの(北康宏*1
■古代国家の形成と史書(関根淳)
■五世紀をどう評価すべきか?:倭の五王段階の「国家」(廣瀬憲雄*2
■6〜7世紀の王権構造(遠藤みどり*3
倭国における地域社会の編成:地方支配制度を中心に(毛利憲一)
■国家成立期の氏族・部と系譜(中村友一*4
(内容紹介)
 うまくまとまらないので記事タイトルのみ紹介しておきます。


■歴史のひろば「大学における日本軍「慰安婦」問題の授業実践」(加藤圭木*5
(内容紹介)
 大学教員である筆者による日本軍「慰安婦」問題の授業実践報告。
 具体的には
・アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館(wam:http://wam-peace.org/)の訪問。
・映画『オレの心は負けてない』(2007年)の視聴
慰安婦研究者・吉見義明氏*6、川田文子氏*7を呼んでの講演会
・吉見義明『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、山口智*8、能川元一*9、テッサ・モーリス‐スズキ*10小山エミ『海を渡る「慰安婦」問題:右派の「歴史戦」を問う』(2016年、岩波書店)の学習、など。


■科学運動通信「2016年度の陵墓立会調査見学記:淡輪ニサンザイ古墳」(白谷朋世)
(内容紹介)
 2017年2月に宮内庁が行った淡輪ニサンザイ古墳調査の見学記録。

参考

■淡輪ニサンザイ古墳(ウィキペ参照)
 大阪府泉南郡岬町淡輪にある古墳。形状は前方後円墳。淡輪古墳群を構成する古墳の1つ。
 実際の被葬者は明らかでないが、宮内庁により「宇度墓(うどのはか)」として第11代垂仁天皇皇子の五十瓊敷入彦命の墓に治定されている。宇度墓古墳(うどはかこふん/うどばかこふん)とも呼ばれる。


■私の歴史研究:犬丸義一氏インタビュー「1960〜70年代の犬丸義一さん*11」(聞き手:山田敬男*12、梅田欽治*13、東洋志、八木正博)
(内容紹介)
 1960〜70年代の犬丸氏の活動についてのインタビュー。


追想「犬丸義一さんを偲ぶ」(西村汎子*14
追想「犬丸義一さんの「人と学問」」(山田敬男
(内容紹介)
 2015年10月に亡くなられた犬丸氏の追悼文。

*1:著書『日本古代君主制成立史の研究』(2017年、塙書房

*2:著書『東アジアの国際秩序と古代日本』(2011年、吉川弘文館)、『古代日本外交史:東部ユーラシアの視点から読み直す』(2014年、講談社選書メチエ

*3:著書『日本古代の女帝と譲位』(2015年、塙書房

*4:著書『日本古代の氏姓制』(2009年、八木書店

*5:著書『植民地期朝鮮の地域変容:日本の大陸進出と咸鏡北道』(2017年、吉川弘文館

*6:著書『毒ガス戦と日本軍』(2004年、岩波書店)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(2010年、岩波ブックレット)、『焼跡からのデモクラシー:草の根の占領期体験(上)(下)』(2014年、岩波現代全書)、『「慰安婦」・強制・性奴隷: あなたの疑問に答えます』(2014年、御茶の水書房Fight for Justiceブックレット)など

*7:著書『赤瓦の家:朝鮮から来た従軍慰安婦』(1994年、ちくま文庫)、『「慰安婦」問題が問うてきたこと』(共著、2010年、岩波ブックレット)、『ハルモニの唄:在日女性の戦中・戦後』(2014年、岩波書店)など

*8:著書『社会運動の戸惑い:フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』(2012年、勁草書房

*9:著書『憎悪の広告』(共著、2015年、合同出版)

*10:著書『北朝鮮へのエクソダス:「帰国事業」の影をたどる』(2011年、朝日文庫)、『北朝鮮で考えたこと』(2012年、集英社新書)、『過去は死なない:メディア・記憶・歴史』(2014年、岩波現代文庫)、『慰安婦問題の境界を越えて』(2017年、寿郎社ブックレット)など

*11:著書『中国の文化大革命:その根源と矛盾』(共著、1968年、青木書店)、『近代日本の歴史』(1969年、青木新書)、『歴史科学の課題とマルクス主義』(1970年、校倉書房)、『日本人民戦線運動史』(1978年、青木現代叢書)、『「日本共産党の研究」の研究』(共著、1980年、現代史出版会)、『戦後日本労働運動史』(共著、1989年、学習の友社)、『日本共産党の創立』(1982年、青木書店)、『第一次共産党史の研究』(1993年、青木書店)など

*12:著書『戦後疑獄史』(1982年、新日本新書)、『新版・戦後日本史』(2009年、学習の友社)、『社会運動再生への挑戦』(2014年、学習の友社)

*13:著書『日露戦争100年 田中正造の人権・平和思想』(2004年、下町人間総合研究所)、『「構造改革」と憲法改悪の新段階』(2006年、下町総研)

*14:著書『古代・中世の家族と女性』(2002年、吉川弘文館