今日の産経ニュース(8/20分)ほか(追記・訂正あり)

朝日新聞『丸紅、中国カフェ大手と協業へ コーヒー豆販売1位狙う』
http://www.asahi.com/articles/ASK8L32RYK8LUTFK008.html

 丸紅は上海にコーヒー豆の焙煎(ばいせん)工場を持つが、今回の協業を機に、北京、広州*1にも焙煎工場を増設する。現在、年間700トンの販売量を3年以内に5倍に増やす計画だ。実現すれば、コーヒー豆の販売量で中国最大規模のシェアを占めることになる。

 ということでいつものことですが産経など反中国極右の思惑は無視して中国ビジネスにいそしむ日本企業です。


【ここから産経です】
■日本で台湾音楽を楽しむ「台ワンダフル」が開催
http://www.sankei.com/entertainments/news/170819/ent1708190005-n1.html
 色々面白い指摘がありますが、俺的にコメントします。

 日本側の動きも活発で、両者の交流が進んでいる。今年6月、台北市内で開催された台湾最大となる音楽の祭典「第28回ゴールデン・メロディー・アワード(金曲奬)」には、日本を代表するロックバンド「GLAY」が招かれ、台湾を代表するロックバンド「Mayday」のギタリストとの共演を披露して会場を沸かせた。
 「Mayday」は2013年に日本の大手芸能事務所アミューズと日本におけるマネジメント契約を締結し、15、17年に日本武道館でのライブを成功させている。さらにアミューズでは14年、福山雅治さんが台湾で初の海外ライブを実施し、約1万2千人を魅了した。
 音楽評論家の関谷元子さんは、近年の日台間のアーティスト同士の交流は、「2000年ごろから目立つようになってきた」と話す。
 「台湾の人たちが日本の音楽に関心を持っていたのは以前からのことですが、近年の動きとしては日本側の“考え”によるところもあります。端的に言えば、少子高齢化が進む日本の音楽関係者が新たな市場を求めているということ。人口が約2300万人の台湾は一見、小さな市場ですが、背後には『世界の中華圏』があります。台湾は日本にとって親しみを感じるところなので、企業が日台協業を経て中国に進出するのと同様のことが、音楽業界にも起きているのです。」

 関谷さん曰く「日本音楽業界の台湾進出」は最終的には「台湾限定じゃない。世界の中華圏相手だ」と。
 で、もちろんその中華圏は「欧米」「東南アジア」だのもあるでしょうが、当然ながら「市場として一番大きいのは大陸中国」でしょうね。もう反共・産経が何を言おうと中国敵視なんかあり得ないわけです。
 ちなみに「古すぎますが」、台湾といえばジュディ・オング*2テレサ・テン*3なんかは台湾出身です。


■維新憎し…大阪で「自民共」共闘、再び
http://www.sankei.com/politics/news/170820/plt1708200011-n1.html
 何のことかというと堺市長選挙です(自民共が現職を支持)。別に憎いから共闘してるわけではないし、こういう記事を書く産経の方こそ共闘に対する憎しみがあふれてるんじゃないか。
 その憎しみの原因が1)憎い民共と自民が共闘してるからか、2)維新を産経が好きだからか、何なのかは知りませんが。


■「帰ってきて…」当時の交際相手が心境語る 東松山少年暴行死事件から1年
http://www.sankei.com/affairs/news/170820/afr1708200011-n1.html

「嘘をついただけで人を殺すなんて人間じゃない」と感じた。

 そういう憎しみの言葉を元恋人が語るのは分かりますがそれを産経が垂れ流すのはさっぱり理解できません。
 読者に「手前ら、人間じゃねえ、叩き切ってやる(「破れ傘刀舟悪人狩り」風に)」とでも思って欲しいんでしょうか。


■【民進党代表選】21日告示 前原*4、枝野氏*5は推薦人確保 野党共闘憲法が争点に
http://www.sankei.com/politics/news/170820/plt1708200013-n1.html

 前原氏は20日、東京都内のイベントに出席した後、埼玉県*6北本市の党員・サポーター集会に臨み、「野党共闘ありき*7ではダメだ。相手に気兼ねし、言いたいことを丸めるような政党になったら、野党第一党としての矜持がない*8」と述べ、共闘路線を修正する可能性を改めて示した。

 やれやれですね。反共右翼・前原が野党共闘に好意的とは最初から思っていませんがまさか、前原が「枝野との差別化」に「野党共闘見直し」を持ってくるとは思っても見ませんでした。仮に前原がこうした動きをするにしても選挙期間中は徹底的にごまかすかと思っていました。なにせ北海道補選では共産党幹部と一緒に選挙カーに乗って応援演説*9し例の「シロアリ発言」も今では封印している前原です(まあ、前原がこうした野党共闘に敵対的な動きをするのであれば前原批判派にとっては批判しやすくてかえってありがたいことではありますが)。
 前原って何処までバカなんでしょうか。こうなると細野が離党し、前原が残ったのも、「党執行部入りを目指す前原とあきらめた細野の違い」ではなく「単なる役割分担で、前原と細野*10が今も通じている可能性」も否定できないでしょう。
 これで民進党が前原を代表に選ぶようであればお話にならないですね。「トランプを大統領候補にした米国共和党」「安倍を総裁にした自民党」並に愚劣です。
 前原代表で安倍*11が息を吹き返すことにも成りかねません(正直、前原が代表になるくらいなら蓮舫*12代表続投の方がよほどマシです。そもそも彼女は不当な蓮舫おろしによって辞めさせられたも同然ですし)。前原は「森友、加計疑惑で安倍は終わった」「共産党と組まなくても小池*13新党(国民ファースト)と組めばいい」とでも思ってるのでしょうが、考えが甘すぎるとしか言いようがないですね。
 小池新党など未だろくな形もないし、過去の「みんなや維新の一発屋ぶり(すぐに衰退)」を考えれば将来は不透明です。安倍にしても「森友、加計でダメージを受けた」とはいえ、自民党内からは未だ安倍おろしの動きは出ていません。ちょっとした野党のミスで安倍が盛り返す危険性はゼロではない。
 「ガセネタメールで小泉*14政権をアシストした前原*15の愚行」がまた最悪の形で再現されることにも成りかねません。まあ、その場合でも野党各党としては共闘見直しに対し牽制を行うと共に、それでも前原が見直しだというなら前原無視で動くしかないわけですが。まあ、海江田*16時代のように、前原民進党で大敗して目覚める*17しかないのかも知れません。いやそうなることを俺は勿論望んでいませんし、当然、民進党関係者の良識に期待したいところですが。

 告示を前に、前原氏は党内5グループの支持を集め、枝野氏は1グループにとどまる。このため国会議員票では、前原氏が5グループ分だけでも約80人に達し、枝野氏は岡田克也*18前代表らを加えても50人程度とみられる。

 勿論党員票もあるわけですが民進党の国会議員ってバカばかりのようですね(まあ「反共右翼集団」旧民社グループには最初から期待していませんが)。そもそも「選挙の勝ち負け」だけ考えても野党共闘以上の策はないでしょうに。
 枝野にしても岡田にしても正直、保守政治家として「前原ほどの反共ではないにせよ」共産党など好きではないでしょうし「野党共闘しないで戦えるなら、勝てるならそうしたい」でしょうが、前原ら異常な反共分子と違い「野党共闘以外に現実的な策がない」というまともな計算ができるわけです。
 正直、俺が前原の立場なら「どんなに共産が嫌いでも安倍に完全にとどめを刺すまでは共産と共闘」しますよ。党利党略だけ考えてもそれが一番正しい態度でしょう。情けない話ですが今の最大野党・民進党には「第二野党共産党」の力無しで戦えるほどの力はない。だから都議選でも共産を下回る議席数になるわけです。
 正直、安倍の長期政権には「最大野党民進党&それを支える最大労組・連合が酷すぎる」という面が大きいでしょう。
 社会党&総評全盛時代なら「最大野党や最大労組がここまで共産を敵視することもなければ」「安倍と違いがわからないようなウヨ政治家(前原や細野が典型)が最大野党にごろごろ」なんてこともないですから、安倍などとっくの昔に政権が崩壊していたでしょう。まあその前に自民党内から安倍おろしがあったでしょうが。

*1:広東省省都

*2:1979年、「魅せられて」で日本レコード大賞金賞を受賞。1979年、1980年にNHK紅白歌合戦に出場。

*3:1974年、「空港」で日本レコード大賞新人賞を、1986年、「時の流れに身をまかせ」で日本レコード大賞金賞を受賞。1985年、1986年、1991年にNHK紅白歌合戦に出場。1995年に病死(享年42歳)。

*4:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長、野田内閣国家戦略担当相を歴任

*5:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)を歴任

*6:埼玉つうのは単なる偶然なのか、はたまた「埼玉が地盤(北本ではないですが)の枝野に対する先制攻撃」のつもりか?

*7:むしろ前原らの方が「反共ありき」でしょう。

*8:都民ファにすり寄ろうとする奴がよくもまあ「最大野党の矜持」とか抜かせるもんです。

*9:まあこれは細野もそうですが。

*10:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)を歴任

*11:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*12:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表

*13:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*14:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*15:そもそもあんな最低最悪の愚行をやった男が代表選挙に出るというのも「首相辞任後の、安倍の自民党総裁選出馬並みに」酷い話ですが。

*16:菅内閣経産相

*17:まあ本当に野党共闘見直しなんて馬鹿な事をやればそうなるでしょう。

*18:民主党幹事長(鳩山代表時代)、鳩山、菅内閣外相、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)を経て代表。現在、民進党常任顧問