「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(9/5分:島田洋一の巻)ほか韓国・北朝鮮最新ニュース(追記・訂正あり)

 島田以外にも色々とネタにしています。
東京新聞北朝鮮に米軍事力行使 自民39%が「支持」』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201710/CK2017100902000131.html
 勿論この場合の武力行使は文脈から見て、北朝鮮からの先制軍事攻撃に対する「米国の専守防衛」の訳がありません。
 専守防衛なら「過剰防衛(つまり必要以上の軍事攻撃で政権転覆をねらう)にならない限り」反対する人など誰もいないし、当然質問する必要もないからです。 
 自民党ってそんなに危ない政党になったのかと思うと絶句ですね。
 本当に米軍が攻撃なんかしたら「在日米軍に対し日本は後方支援するのか」つう話*1になるし、当然「在日米軍の出動を抑えるために日本めがけて北朝鮮がミサイル撃ってくる」可能性もあるでしょう。その辺り真面目に考えてるのかと聞きたくなります。
 ただ一方で残り61%が「反対」「無回答、分からない」つうのは「まだまだ自民も極右方向に完全に振り切れてはいない」と言えるでしょう。
 ただ自民より危険な政党があってそれが「77%が支持」の維新です(意外なことに党首が極右・小池の希望は「賛成回答」が立憲民主や共産より高いとは言え、自民を超えてはいません)。まあ維新なんて大阪以外ではほとんど力はないですが。
 共産候補者が「反対99%」つうのはある意味当然でしょう。つうか「残り1%」はなんなのか、気になるところです。まさか賛成ではなく無回答でしょうけど、何故無回答なのか。


NHK北朝鮮 ケソン工業団地を単独で操業再開か』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171009/k10011172781000.html
 韓国に無断で勝手に操業してええんかとは思いますが、これは「金大中盧武鉉太陽政策が正しかったこと」の傍証だと俺は思います。開城工業団地北朝鮮にとってそれほど重要な場所になった。
 であるならそれをうまーく利用して、南北融和と北朝鮮の改革開放を目指すべきだと思いますね。


毎日新聞拉致被害者帰国15年、「風化させるな」早期解決求め集会』
https://mainichi.jp/articles/20171010/k00/00m/040/014000c

 北朝鮮による拉致被害者5人の帰国から15日*2で15年となるのを前に、拉致問題の早期解決を求める集会が9日*3福井県小浜市の市文化会館で開かれた。拉致被害者の地村保志さん、富貴恵さん夫妻(いずれも62歳)=同市=と、曽我ひとみさん(58)=新潟県佐渡市=が参加し、約800人の聴衆に問題を風化させないよう呼び掛けた。
 集会は「北朝鮮に拉致された日本人を救う福井の会」(救う会福井)の主催。
(中略)
 集会には蓮池薫さん(60)、祐木子さん(61)夫妻=同県柏崎市=がメッセージを寄せ、「北朝鮮による核・ミサイル開発を理由に、拉致問題が二の次にされることは到底受け入れがたい」と記し、政府にあらゆる外交努力をするよう求めた。

 地村夫妻、曽我ひとみさんが出席しているとは言え、そして「救う会中央ではなく」巣くう会福井限定とは言え、意外です。
 救う会と蓮池夫妻は「蓮池透氏の家族会除名後」お互い対立関係かと思ってました。まあ、でも「ビデオメッセージ(健康を害してる横田パパと違い、出席は物理的にはできたんじゃないかと思います)」という辺りが「お互いの複雑な関係」を示してるのかも知れません。


NHK拉致被害者帰国15年で集会 地村さんらが早期帰国を訴え』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171009/k10011172751000.html

 地村さん(62)は、帰国した翌年から小浜市役所で働き始め、去年、定年退職するまで13年間にわたって観光やスポーツ振興などの仕事に携わりました。また、妻の富貴恵さん(62)は福井県出先機関の「県嶺南振興局」でパスポートの発給などを担当しています。
(中略)
 地村さんは定年後、拉致問題に進展がないことへの危機感から、地元での署名活動や集会などに積極的に参加するようになっていて、問題の早期解決を訴え続けています。

・まあ、「地村夫妻が長い北朝鮮生活で今の日本にすぐに対応できるか分からない」「でも働く場所は世話をしないといけない」ということで「市役所と県庁」で働くことになったんだろうなと思います。
・武志さんが60歳で定年退職後、嘱託で働くことをせずに、救う会に協力してるのに、富貴恵さんは嘱託で今も県で働いてるのが興味深いと思います。まあ価値観の違いでしょうけど。

 小浜市によりますと、両親から遅れること1年7か月後の平成16年に帰国した長女の恵未さん(35)は市内の金融機関で、長男の保彦さん(34)は地元の電子部品メーカーで技術者として働いていて、地村さん夫妻と一緒に暮らしているということです。また、次男の清志さん(29)は大阪の大学を卒業後、福井市の化学メーカーで営業の仕事をしているということです。

 このNHKの記事は割と詳しい方ですが、興味深いのはこういうときにお子さんの詳しい情報があまり出ないことですね。いや出なくていいんですけどね。地村夫妻もやはり「メディア取材で子どもに迷惑がかかること」を恐れてるのでしょう。
 しかし「今から15年前」ですから長女が20歳、長男が19歳、次男が14歳ですか。
 中学生だった次男が今や大学卒業して会社員ですから時の経つのは早いもんです。


■朝日『拉致被害者、帰国から15年 北朝鮮情勢「不安覚える」』
http://www.asahi.com/articles/ASKB944F3KB9UTIL00B.html

 日本政府に対し、「圧力強化に固執することなく、政府間交渉を進めてほしい」と訴えた。

 「圧力強化に固執せず」が何を意味するか気になるところです。もしかしたら「制裁解除も視野に入れてはどうか」という蓮池兄弟的な考えかも知れません。
 ただ一方で
■産経【北朝鮮拉致】地村保志さん、富貴恵さん夫妻が久しぶりの登壇 「必ず解決の日が来ると信じている」
http://www.sankei.com/world/news/171009/wor1710090024-n1.html
だと

「制裁強化を進める一方で、水面下交渉も進め、地道に取り組んでいただきたい」

で大分ニュアンスが違うんですよねえ。
 「制裁強化を進める一方で対話」というのと「圧力強化に固執することなく、政府間交渉」というのと同じ意味とは言いがたいでしょう。どういうことなんですかねえ。
 まあ一番あり得そうなことは「地村さんの表現が曖昧だったのでどうとでも理解できた(朝日は制裁解除もあり得るというニュアンスで、産経は制裁解除はないというニュアンスで理解した)」で、次にありそうなことは産経の捏造ですが。朝日の捏造ってのは一寸ないかと思います。

 集会では拉致の可能性が疑われる特定失踪者問題の解決も強調された。1984年に行方不明になった越前市の河合美智愛さん(失踪当時20)の母、喜代子さんは「せめて娘に会えるまで元気でいたい」と話した。

 特定失踪者なんて怪しいもんを持ち出すのも大概にして欲しい。


■【北朝鮮拉致】地村保志さん、富貴恵さん夫妻が久しぶりの登壇 「必ず解決の日が来ると信じている」
http://www.sankei.com/world/news/171009/wor1710090024-n1.html
 確かに「久しぶり」ではあるんですがそんなこと書いてるのは産経だけです。よほど「今まで登壇がなかったこと」が悔しいらしい。

 地村夫妻は帰国後、集会で壇上に立つ機会は皆無だったが、全会員が同級生の救う会福井の精力的な活動を目の当たりにして「張本人の私が何もしていない」(保志さん)と実感。保志さんは昨年、小浜市役所を定年退職したことも機に、積極的に拉致問題解決を訴えようと決意したいきさつを明かした。

 まあ救う会会員の同級生から何度も働きかけを受けて断り切れなかったつうことですかね。
 だからこそ彼は「巣くう会福井」には協力しても「救う会中央」には協力しないわけです(今後協力する可能性はありますが)。

富貴恵さんは曽我さんを抱きしめ、久しぶりの再会を懐かしんだ。

 まあ、同じ拉致被害者とは言えぶっちゃけ赤の他人ですからねえ。それほど会いたいとも思わないでしょう。

 特定失踪者家族会の大沢昭一会長(81)が全被害者の救出へ、世論の後押しを呼びかけた。
 集会は救う会福井が主催し、小浜市や周辺自治体が共催。

 特定失踪者なんて与太飛ばす集会に地村夫妻や地元自治体が協力なんて本当に勘弁して欲しいですね。もちろん彼らも積極的にそんなモン支持してないわけですが、反対しないということは救う会によって「賛成頂いてる」と確実に宣伝されますからねえ。


■産経『「芋づる式に加害者検挙を」拉致被害者・めぐみさんの弟が期待 SNS活用も呼びかけ』
http://www.sankei.com/west/news/171009/wst1710090035-n1.html
 「横田拓也はバカか」としか言いようがありませんね。
 国内に拉致実行犯がいて逮捕起訴できる証拠があるならとっくの昔に警察や検察がやってるでしょう。
 つまりは「国内にはいない」「仮にいても逮捕起訴できるだけの証拠がない」つう話です。
 もちろん国外(仮に国外にいるとしたら多分北朝鮮でしょうが)にいる場合は検挙なんてことは「国内にいる場合」以上にハードルが高い。
 なんでその程度の事がわからないのか。 
 大体、「蓮池夫妻、地村夫妻、曽我ひとみさん帰国」で分かるように「拉致被害者帰国」に話を限るなら加害者検挙なんか必要ないし、そもそも一番大事なことは拉致被害者帰国じゃないのか。
 「SNS活用」てのも「はあ?」です。
 例えばこれが「今度の衆院選挙でホニャララ党*4支持を呼びかけよう」なんてのならブログやツイッターなどのネット利用にも意味があるでしょう。
 拉致について今さら「拉致についてネットで情報発信」なんて何の意味があるのか。拉致とは「北朝鮮との間でどう外交交渉するか」と言う話であって、ネット利用がどうこう言う話じゃない。
 しかも情報発信の質はともかく既に「日本政府」「救う会」などでかなりの量の情報発信はネットでされています。「今さら何言ってるんだ?」ですね。


NHK『首相 北朝鮮への対応「相手を驚かすことはしない」日米同意』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171008/k10011171661000.html
 要するに米国から斬首作戦だの軍事攻撃だの物騒な事はしない、つうことです。当たり前の話ですけど。

 安倍総理大臣は、立憲民主党などが安全保障関連法の廃止を求めていることについて、「平和安全法制を廃止すれば、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先を『最低でも県外』と言った、鳩山元総理大臣以上の衝撃を与えることになる」と述べ、日米関係に大きな影響を与えることになるという考えを示しました。

 「米国が怒る、以外に言う事ないのかよ」「日本は属国かよ」ですね。本来なら「日本国にとってこういういいことがあります」というべきでしょうに。まあ、安倍の周囲は「米国が怒る」で納得するんでしょうが。


日経ビジネス『怒るトランプは「米韓FTA破棄」を命じた:対北人道支援が米国を逆なで』(鈴置高史)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/100600132/
 まあいつものトランプの放言でしょう。FTA人道支援と全然関係ない話ですし、FTA破棄なんて米国にとってむしろ経済的打撃が大きいでしょう。できる話ではないでしょうね。


日経ビジネス『「米韓同盟破棄」を青瓦台高官が語り始めた』(鈴置高史)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/100300130/
 そんなもん誰も語ってはいません。
 語られたのは「トランプが北朝鮮先制攻撃*5するならそれには賛成できない」「極論だがそんなモンに賛成するくらいなら韓米同盟(韓米安保条約)を破棄することもやむを得ないと思う」つう話です。これを「米韓同盟破棄を公言した反米行為(韓国のウヨ野党や鈴置氏)」つうのはまともな認識ではない。
 なら日米同盟(日米安保条約)維持の立場である鈴置氏は「ロシアや中国に、米軍が先制攻撃するときは日本は後方支援しろよな」と米国政府にいわれたら「ハイ、喜んで!」「中国やロシアへの米軍の先制攻撃を全力でサポートします!」なのか?
 まあ日米同盟支持の立場でも「そんな物騒なもんに協力するくらいなら同盟を破棄した方がマシだ」つう人はいるでしょう。その程度の話です。ここで問題になってるのは「米国の要求でも応じられない話がある」つう話であって、同盟を破棄したいという話ではない。それは裏返せば「そんな物騒な事はさすがに米国はしない」と米国の良識をそれなりに信用してるという事でもある。
 むしろこれを「破棄なんて問題発言だ、反米云々」という連中(韓国のウヨ野党や鈴置氏)は「米国との軍事同盟維持のためなら米国の言うことは全てイエスで応じるのか」と批判されても仕方ないでしょう。


■産経『北朝鮮が核攻撃なら死者210万人 米大推計、東京とソウル』
http://www.sankei.com/world/news/171006/wor1710060012-n1.html
 まあ向こうが核攻撃しなくても、通常兵器の攻撃でも数万単位の死者が予想されていますのでねえ。到底、北朝鮮に対する先制攻撃などできるもんじゃありません。


■産経【北朝鮮情勢】北のロケット弾売却先はエジプト 米紙報道、対エジプト支援延期の原因か
http://www.sankei.com/world/news/171002/wor1710020024-n1.html
 エジプト軍政がイデオロギー的な意味で北朝鮮を支持してるとも思えませんので「安くてそれなりの性能なら買う」つうことでしょうね。
 それにしても「北朝鮮との関係が米国のエジプト支援延期の理由」ねえ(呆)。
 「おいおい、軍事独裁なのに北朝鮮と関係がなければ支援するのかよ。イスラム原理主義より軍政の方がマシって判断なんだろうが、それ民主主義に反するがな」「しかも中止でなく延期って(呆)」ですね。


■プレジデント・オンライン『金正恩政権を倒すのは北朝鮮の"ヤクザ"だ』宮田敦司*6
http://president.jp/articles/-/23220
 何のことかと思えば「北朝鮮国内の反体制派を支援する」んだそうです。
 まあ現実性ないし、そんな行為は国際法上も違法の疑い濃厚でしょう。それにしても反体制派を「ヤクザ」と表現するとは(苦笑)。
 別にヤクザは何処の国でも「反体制」ではない。勿論彼らは違法行為はしますがそれは「政治イデオロギーのため」ではなく「カネのため」だから金になれば体制ともつきあうわけです。というかむしろ体制とつきあうでしょうね。なぜなら一般的に言って「体制側の方が反体制側よりカネがあるから」です。
 例えば、安倍晋三には週刊誌が報じた「工藤会疑惑」なる疑惑があります。
 福岡の暴力団工藤会が安倍に頼まれて汚れ仕事(下関市長選での『反安倍候補』への怪文書ばらまきという公選法違反行為)をしたが、安倍側が当初約束した金を払わずケチったので、山口県の安倍事務所に、怒った工藤会によって火焔瓶が投げ込まれた(らしい*7)という事件です。
 工藤会組員が逮捕され、犯行動機として「安倍事務所依頼の汚れ仕事」が自供されましたが、安倍側は否定、捜査当局も安倍側を公選法違反などで捜査しなかったので真相は不明です。とにかく「自供が事実ならば」、「体制側の安倍」とカネのためにつきあうのがヤクザの訳です。あるいは昔は「企業の労組潰し」にヤクザが動員されたこともありました。つまり彼らは非合法であっても反体制ではない。
 ハマコーこと浜田幸一のようにヤクザ上がりであること、「稲川会初代会長の稲川聖城」に世話になったことを公言してる政治家さえ過去にはいたわけです(ウィキペ「浜田幸一」参照)。さすがに今はハマコーほどヤクザとのつきあいを公言する政治家はいませんが。
 山口組や稲川会、あるいはアル・カポネで知られるマフィアなどが反体制だとは誰も思わないでしょう。
 それとも「北朝鮮のヤクザ」とは反体制派ではなく、本当に「山口組やマフィアのような犯罪組織」なのか。それならば彼らが「体制を倒すこと」はそれが「金にならない限り」ないでしょう。どっちにしろ馬鹿げた与太話です。まあ、斬首作戦とか言わないだけマシですけど。


朝日新聞北朝鮮フィギュアペア、五輪出場枠獲得でも沈黙』
http://www.asahi.com/articles/ASK9Z0RGMK9YUTQP037.html

 フィギュアスケートの平昌五輪最終予選を兼ねたネーベルホルン杯(ドイツ)で北朝鮮がペアの五輪出場枠を獲得した。しかし、二人は最後まで、緊張関係が続く韓国で開催される五輪への出場について、口を開くことはなかった。
(中略)
 五輪出場枠を確保したが、演技直後の取材では同行者の男女が五輪に関する質問を「答えられない」と妨げた。その後、北朝鮮ペアだけの記者会見が設けられたが、事前に五輪に関する質問はしないようにというアナウンスがあった。

 何つうか「モスクワ五輪ボイコット時*8の日本のスポーツ関係者」を連想しました。
 まあ「彼ら個人の活躍は勿論」南北友好のためにも出場して欲しいし、彼らが「出場します」と言える日が早く来ることを望みたい。そのためには南北政府の外交交渉が重要でしょうね。


■産経【トランプ政権】非核化対話に関心示さず 北朝鮮側巡り米国務省
http://www.sankei.com/world/news/171001/wor1710010013-n1.html
 正確に言えば「金正恩体制維持の保障がない非核化対話には関心がない」つうことです。「非核化すれば体制を保障する用意がある」と米国が表明しそれを北朝鮮が信用すれば対話が成されるでしょう。


朝日新聞『米国務長官北朝鮮との接触認める 「対話ルートある」』
http://www.asahi.com/articles/ASK9Z7F9GK9ZUHBI01V.html
日経新聞北朝鮮の対話意思「探っている」 米国務長官接触示唆』
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM30H2H_Q7A930C1EA2000/
 トランプ個人や軍部はともかく、国務省としては下手に対立を強めたくないのでしょう。いいことだと思います。


■ニューズウイーク日本版『トランプの挑発が、戦いたくない金正恩を先制攻撃に追い詰める』
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/09/post-8558.php
 まあ北朝鮮の先制攻撃はないでしょうね。金正恩君もそこまで無謀じゃないでしょう。むしろ危惧されるのはトランプの先制攻撃です。

 北朝鮮が核開発をあきらめる確率は、「今この会場で死んだエルビス・プレスリーと偶然会うのと同じくらいだ」と、NATO北大西洋条約機構)で最高司令官を務めたジェームズ・スタブリディス海軍退役大将は今週、米ペンシルベニア大学で開催されたイベントで言った。

まあ、最低限
1)米国が北朝鮮の体制保障をし
2)北朝鮮がそれを虚言でないと信じない限り
北朝鮮は核廃棄しないでしょう。信じさせるためには「米朝、南北国交樹立」「朝鮮戦争正式終戦」「在韓米軍撤退」などのそれなりのビッグなお土産が必要です。
 今の米国のように「先に無条件で核廃棄しろ」では絶対に廃棄しない。


週刊現代金正恩氏「急遽作った極秘ルート」で最後はロシアに亡命か』
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52983
 中村逸郎*9筑波大学教授の発言だそうですが、こういう与太をかっ飛ばせる神経には呆れますね。まあ中村氏の事は今後は眉唾で見た方がいいでしょう。
 正恩君の行為はどう見ても「政権維持」でしょうになんでロシア亡命なんて話が出てくるのか。
 つうかプーチン政権だって「欧米との関係を考えたら」そうおいそれと「正恩君の亡命」を引き受けるわけにも行かない*10し、正恩君だって「ロシアが裏切る危険性を考えたら」そう簡単に亡命する気にはならないでしょう。

中村 
 もはや金正恩政権は、ロシアの傀儡政権と言っても過言ではない。

 もちろん北朝鮮はロシアから経済支援を受けてますが、中国からも受けてるし、その辺りはうまく政治的に動いてるのでしょう。傀儡政権だったらロシアが「核ミサイル開発は辞めろ」といえばそれで終わりでしょうが、もちろんそうはなってない。そこで「核ミサイル開発をロシアが支持してる」と見るのは無茶でしょう。それならロシアが安保理制裁決議に賛成するわけがない。

中村 
 羅先とウラジオストクを結ぶ北朝鮮の貨客船『万景峰号』も、8月24日に突然、運航中止となった。
 日本のメディアは、「北朝鮮ウラジオストクの港湾使用料を未払いだったため、ロシア側が停泊を拒否した」と報じていましたが、とんでもない誤解です。あれも水爆実験の被害を避けようとした措置ですよ。

 おいおいですね。先ず第一に「未払い」という報道がでるのはそういう発表をロシア側がしたからです。中村氏はロシアが嘘をついたというのか。ならばそう見なす根拠は何なのか。
 第二に「俺も専門家ではないので断言は避けますが」水爆実験は北朝鮮国内でやってるわけです。それがロシアに影響するなんて事が果たしてあるのか?


■産経『「朝鮮総連」関係者ら2人詐欺などの疑いで書類送検…虚偽の給与明細提出し、キャッシング上限額維持 大阪府警
http://www.sankei.com/west/news/170928/wst1709280053-n1.html
 記事を読む限り、朝鮮総連の組織的犯行ではないようですが「朝鮮総連」とタイトルに付ける産経は全くどうしようもない馬鹿野郎です。
 一方で「刀剣友の会事件」で「救う会関係者の犯行」と書いたら産経は怒り出すんでしょうねえ。田舎の地方支部とは言え、救う会支部役員の犯行ですから「バリバリ救う会関係者」ですし、せめて「我々の会からこんなバカ者がでて申し訳ない」とわびるくらいすべきですけどね。


■産経【北ミサイル】北朝鮮が米共和党関係者に接触 トランプ政権の出方探る
http://www.sankei.com/world/news/170927/wor1709270065-n1.html

 北朝鮮接触を図ったのは、トランプ政権に影響力を持つ政策研究機関、ヘリテージ財団朝鮮半島専門家で中央情報局(CIA)に勤務した経験を持つブルース・クリングナー上級研究員や、共和党政権でアジア担当の高官を務めたカーネギー国際平和財団のダグラス・パール副会長。
(中略)
 クリングナー、パール両氏は北朝鮮からの要請を拒否した。

 まあ要するに北朝鮮だって外交で片を付けたいわけです。


夕刊フジ【ぴいぷる】五嶋龍「自分の国の人が拉致されて終わることが考えられなかった」 被害者奪還へバイオリニストができること
http://www.zakzak.co.jp/ent/news/170927/ent1709273294-n1.html

 日朝国交正常化や北朝鮮への経済制裁緩和を目指すような動きもある。順序が違うのではないかと感じた。

 いやいやむしろ「日朝国交正常化や北朝鮮への経済制裁緩和」して「ある種の信頼関係をつくる」方が拉致は解決すると思いますけどね。小泉訪朝が成功したのは「国交正常化の暁には経済支援がある」というあめ玉があったからです。

 拉致事件では、中東の小国・レバノンの女性4人が78年に北朝鮮に連れ去られたが、レバノン政府は外交ルートを駆使して解放を迫り、事件発生から約1年半後に女性たちは帰還した。

 だから「結局外交で解決するしかない」わけです。「単純に日本の場合に適用はできないでしょうが」レバノンがどういう外交ルートで解決したのかとか学ぶ必要があるでしょうね。つうか学んだ結果が小泉訪朝かも知れませんが。

拉致被害者救出運動が右翼による活動ととらえる向きもある。だからなのか、支援する著名人やアーティストは多くない。

 「向きもある」じゃなくて完全に右翼運動でしょうに。だから蓮池兄弟は家族会、救う会と袂を分かったわけです。

 被害者を救出する運動が右翼の運動と誤解されていることに対しても、「はっきり言わないといけませんが、右翼の運動では決してないんです。そう言いたい人はいるかもしれません。でも、政治以前の人権問題なんです。自分の国から子供たちをさらわれたら取り戻さなければいけないという当たり前のことです」と強調する。

 「よく言うぜ」ですね。「蓮池透氏の家族会除名が当たり前のことなんですか?」と五嶋には聞きたくなりますね。結局、五嶋という男はただの極右なのでしょう。ご本人はそういう自覚はないのかもしれませんが。


■島田のツィート

文字通り事務局の長であり、実質的意味はない。
@国連事務総長、年内に訪日 北朝鮮核問題を議論:国際:中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017100901001147.html

 もちろん国連事務総長は島田の言うように「事務局の長」であり「世界大統領ではない」のでその権限には自ずから限界があります。とはいえ島田が言うほど無価値でもない。
 そんなに無価値だったら世界各国が「事務総長ポスト」に立候補することも、過去にハマーショルド*11(1961年受賞)やアナン(2001年受賞)がノーベル平和賞を受賞してることも説明がつかなくなる。
 歴代事務総長には職業外交官出身者(例:ハマーショルド)や国連職員生え抜き(例:アナン)もいますが

・ワルトハイム(1972〜1981年:2期10年)
  元オーストリア外相。事務総長退任後、オーストリア大統領。
ガリ(1992〜1996年:1期5年)
  元エジプト外相。
潘基文(2007〜2016年:2期10年)
  元韓国外交通商相。
・グテレス(2017年〜)
  元ポルトガル首相。

ということで各国が要人を候補として送り出して選ばれたわけです。
 大体そんなに事務総長(事務局長)に実権がないのならボコバ*12ユネスコ事務局長に「南京事件資料ユネスコ世界記憶遺産登録」を理由に悪口していたのは何だったのか。
 まあ、事務局長に実権があるかどうかに関係なくあの登録は専門家が決定したことでボコバ氏の介入などないでしょうが。

 共産国の軍は一党独裁を守るための暴力装置。政権奪取すれば、自衛隊共産党護持軍に組み替えると、志位は正直に言うべきだ。

 こういうのは完全に誹謗中傷ですね。正気じゃありません。もちろん共産党単独政権ですら志位氏はそんな事しないでしょうが、政権交代があり得るとしてもせいぜい連立政権なのだから、島田の言うような事態になるはずがない。

「私は現実的なリベラル」(辻元*13)。ここまで来ると言葉への暴力だろう。「非現実的な化石左翼」という実態を、特に若い有権者にしっかり伝えたい。

 むしろ中国共産党ファシズム呼ばわりする島田の方こそ「言葉への暴力」というか無茶苦茶な用語法ですが。
 ファシズムの特徴は一般に「反共右翼」とされ「左の全体主義」は「スターリニズム」と呼ばれます。
 おそらく島田は
1)何故「ファシズムとは反共右翼」「左の全体主義スターリニズム」とする一般的定義を使わないのか
2)「共産党一党独裁」だった旧ソ連、東欧、カンボジアや「現在、共産党一党独裁」の北朝鮮ベトナムラオスキューバファシズムなのか
3)そもそも島田のファシズム定義はなんなのか
などと問われてもまともに答えられないでしょう。島田にとってファシズムとは「中国が戦前日本をファシズム呼ばわりするならこっちこそお前らのことをファシズムと言ってやる!」程度の意味しか恐らくないからです。

 辻元と前原は最も濃密な同志関係にあったわけだから、前原が皆を騙したというなら辻元にも責任がある。犠牲者顔は見苦しい。

 辻元氏は代表選では枝野氏を支援していたのに何が「同志関係」なのか。鳩山内閣で前原国交相、辻元国交副大臣だっただけで「同志関係」と言い出す島田には呆れます。
 その理屈だと例えば「宏池会加藤紘一*14防衛庁長官生長の家出身・村上正邦*15防衛政務次官(中曽根*16内閣)」が同志的関係になるでしょうがまあ普通そう考える人はいないでしょう。

 左翼には対抗馬を当ててしっかり落として欲しいが、萩生田光一氏ら保守派までつぶしに掛かるとなると、小池個人の野望、怨念という話になる。

 「なんだかなあ」ですね。
 先ず第一に「左翼には対抗馬を当ててしっかり落として欲しい」つうのは自民支持者だという島田の立場では安倍に望むことであって小池に望むことじゃないでしょうに。
 第二に「萩生田光一*17など*18自民のウヨ議員には対抗馬を立てないで欲しい」てそんな都合のいい話があるわけがないでしょう。

 辻元清美あたりまで公認するようなら小池新党は終わる。公認せず、逆に辻元の選挙区に対立候補を立てられるか。

 安倍信者の島田にとっては「安倍自民が勝ちさえすれば」小池新党がどうなろうと知ったことじゃないはずです。むしろ小池新党が下手に躍進して、自民が議席を大幅に減らし、安倍が退陣したら困る「はず」ですが、小池新党ブームが起こりそうな情勢で、そして小池新党に松原仁中山成彬らウヨ連中が潜り込んだことで、「島田が希望する程ウヨではない安倍」への不満もあって小池新党への立場が「悪口雑言」から「やや好意的なもん」に変わってる島田です。もはや島田は「安倍が退陣してもいい」「最大野党党首*19(?)として小池が俺達の希望を叶えるために動いてくれるならそれでもいい」という方向にかなり近づいてるんでしょう。

松原氏は拉致問題で共に戦ってきた人であり、何はともあれ頑張ってもらいたい。民進党が左翼だけの集団になり、壊滅すれば、日本政治にとってプラスだろう。 
民進党松原仁拉致問題担当相が離党届- 産経
http://www.sankei.com/politics/news/170925/plt1709250038-n1.html

 吹き出しました。民進党に今もいる人間のうち、前原*20代表、岡田*21常任顧問、野田*22最高顧問、枝野*23代表代行、松野*24国対委員長といった面子は「出自*25」といい「政治的主張」といい明らかに保守で左翼ではない(勿論彼らは極右ではないですが)。

【追記】
 前原が解党して小池党に集団入党したいと言いだし、島田の思惑とは違う形ですが島田の言う「左翼(勿論島田の場合、リベラル保守を含む)だけの集団」ニュー民進党(仮称)に民進党がなる可能性が出てきました。
 そうした「ニュー民進党」が「壊滅するかどうか」はわかりませんが壊滅されては「日本の政治にマイナス」なのでなんとか野党共闘(共産、社民や市民団体などとの共闘)で頑張って欲しいもんです。

 圧力強化に各国を引き込むためには、宥和派が模索する「対話ムード」を作り出さないことが重要。北を罵倒し揶揄するトランプ発言は戦略的に正しい

 おいおいですね。仮に宥和ムードを批判することが正しいとしても「一定のレベルが必要」でしょう。罵倒なんて全く論外です。

 ウラジーミル・シンゾウの信頼関係にあるはずの安倍首相が何を言っても平然と北との取引を拡大するのがロシア。プーチン*26の本質について悟るべきだろう。

 安倍の「アンチ北朝鮮」の立場からは島田が言うように「北朝鮮を経済支援する」プーチンに苦言してもおかしくないですが確かにそう言う事はないように思います。
 やり手政治家プーチンにうまくあしらわれてるのか、はたまた「シベリアの石油や天然ガス」のためならそんなことはどうでもいいのか。

 若狭氏には小池百合子*27の腰巾着以上のイメージがない。政党「腰巾着ファースト」でよいのではないか。
@「ファースト」使わず「希望」、名称の浸透課題:読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20170923-OYT1T50009.html?from=tw

 まあそうですが、それ言ったら菅*28官房長官、下村*29文科相、稲田*30元防衛相、萩生田元官房副長官なども「安倍の腰巾着」でしかないでしょう。

 韓国政権、特に(ボーガス注:大統領)秘書室長は筋金入りの親北極左であり、話の内容は全て北に筒抜けになる。

 仮にも韓国政府要人を北朝鮮スパイ呼ばわりすると非常識にもほどがあります。

 私が世界最強の軍の指揮権を持つ米大統領なら、この男だけは生かしておかないと思うだろう。トランプ氏も常識人であり、金正恩駆除に掛かると思う。

 金正恩暗殺を公言すること自体、島田は非常識ですが、「人間には使わない言葉」「いわゆる害獣(クマ、毒蛇など)や害虫(スズメバチ、シロアリ、ゴキブリなど)に使う言葉」である「駆除」なんて言葉を使うのだからもっと非常識です。
 でまあ、そんな事は誰も言いませんが「安重根義士によって元韓国統監・伊藤博文*31が駆除された」「東京裁判によって東条英機*32元首相等、7人のA級戦犯が絞首刑になり駆除された」「戦後のBC級戦犯裁判で谷寿夫*33南京事件)、馬場正郎*34(サンダカン死の行進)、本間雅晴*35バターン死の行進)、山下奉文*36シンガポール華僑虐殺、マニラ虐殺)らが死刑になり駆除された」なんて聞いたら島田は自分を棚に上げて「駆除とはなんだ!」と言い出すのでしょう。

山尾“日本死ね”しおりとよく似ている。
@記者会見を“討論会”にする望月衣塑子氏の勘違い(八幡和郎)
http://agora-web.jp/archives/2028389.html

 八幡や島田ら安倍支持ウヨが望月氏を敵視し個人攻撃することは望月氏にとって「ある種の勲章」でしょう。むしろ問題は望月氏ばかりが目立つ、つまり他の記者が「無能で腰抜け」or「島田らの同類の安倍支持ウヨ(例:産経)」だということにあります。もちろん、望月氏は単に「質問してるだけ」で討論がしたいわけではない。

 アニーを大阪弁で発音すると「兄い!」となり、ヤクザ映画となる。山尾氏も極道の世界で生きていく以外ないだろう。

 山尾氏(1974年生まれ)が子どもの頃(1986年)、ミュージカル「アニー」で主役アニー役(子役)をやっていたという知識がないと理解することすらできない意味不明なツイートです。つうかこの程度で「極道の世界」ですか(苦笑)。
 まあ島田も本気じゃないでしょうがその理屈だと「不倫政治家」今井絵理子や「中川秀直*37元幹事長、及びその長男」も「極道の世界」でしょうか。
 まあそれはともかく。極道というと岩下志麻の例のヤクザ映画のために今では「ヤクザと同義語」ですが、昔は「極道息子」といったってそれは「道楽息子のボンボン」程度の意味だったわけです
 そう言えば不倫にしたってもともとは「倫理に反する行為一般」でしたが例の「金妻」で浮気と同義語になってしまったわけです。「メディアの力ってすげえ」というところでしょうか。
 なお、ウィキペ「アニー」で歴代のアニー役を見てみましたが小生が知ってるのは山尾氏以外では

1989年にアニーを演じた岩崎ひろみ(1976年生まれ:ウィキペ参照)
・1996年放送のNHK連続テレビ小説ふたりっ子』で双子のヒロインの1人・香子役を務める。
・名前の読みが歌手の岩崎宏美と全く同じであるが、出生当時人気だった*38岩崎宏美にちなんだ。通常このような場合は別の芸名をつけるのが芸能界の慣例であるが(白木万理と同じ読みの本名を避けた白都真理など)、本格デビューしていく時期に岩崎宏美が結婚し、夫の姓の益田宏美と改名*39していたこともあって本名のまま通すことになった。

しかいません。子役からの大成はやはり難しいと言う事でしょう。

 「日本死ね」をはやらせ、嬉々として流行語大賞を受け取った人物を幹事長になど、浅はか過ぎる。(ボーガス注:前原代表は?)潔く辞任せよ。

 まず第一に山尾氏*40ははやらせていません。「ネットではやっていた」ので国会質問で取り上げただけの話です。
 第二に受賞者も本来は「日本死ね」と書いたブロガーにあげるべきでしょうが、まあ受賞辞退したんでしょうね。山尾氏におはちが回ってきたわけですが本心はともかく建前では彼女は「嬉々としてもらってはいない」んですけどね。まあ、当たり前ではありますが「2万7682人の女性たちに代わってこの賞を受け取らせていただきたいと思う(ウィキペ「山尾志桜里」参照)」と謙虚な態度だったわけです。

 当然だろう。国際政治学憲法など、非常に頭の悪い人物*41が教授になっている。いまに始まったことではないが。
@東大、過去最低46位に 世界大学ランキング:中日新聞(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017090501002237.html

 色々な意味で吹き出しました(まあ、島田もさすがに本気じゃないでしょうが)。
 先ず第一にこういうランキングで「国際政治学憲法学の内容」なんて「主観的で評価が難しいもん」なんかランキング評価の対象になるわけがない。
 何がランキング対象か知りませんが、普通に考えれば「ノーベル賞など著名な賞の受賞者が所属研究者に何人いるかという数」「所属研究者の論文発表数」「所属研究者の特許数」「所属研究者の論文が他の研究者に引用された回数*42」「学生の就職内定率」「政財界の要人にその大学の出身者がどのくらいいるかという割合」などといった「数値で客観的に評価ができるもん」でしょうねえ。
 第二にこの中日記事にも書いてありますが「46位の東大」が「日本の大学としてはトップ」です。これが「東大は低いけど、ウヨ大学の拓殖や國學院は高いんです」つうなら島田の主張*43も成立するでしょうが「繰り返しますが」このランキングでは「46位の東大」が「日本の大学としてはトップ」です。
 第三にこのランキングでは

http://hot-topic-news.com/THE-world-university-rankings2018
・27位 北京大学(英国エディンバラ大学、米国ニューヨーク大学と共に27位)
・30位 清華大学
・40位 香港大学
・44位 香港科技大学

ということで中国の大学が東大より上に4つランクしています(そのうち、二つは長い間英国領だった香港ですが)。
 これを島田はどう評価するのか。まあ「アンチ中国として評価したくないから」、誰かから聞かれない限り無視するのでしょうが。
 しかしこのランキングが何処まで評価できるかつう問題はありますが、さすがに全くのデマカセではないでしょう。
 このランキングについては
■『中国の大学は大躍進、止まらない東大の没落 世界大学ランク46位 日本は「大学村」を破壊せよ』木村正人*44
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20170905-00075394/
なんて記事が見つかりました。木村記事のような、まともな議論ができない島田には心底呆れます。
 かなり長いですが木村記事を紹介しておきます。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20170905-00075394/
 タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの「2018年世界大学ランキング・トップ1000」が日本時間の5日午後10時すぎに発表され、日本の大学71校がランクインしました。
 京都大学は前年の91位から74位にランクを上げたものの、東京大学は順位を7位も下げ、46位まで後退しました。下のグラフを見ると、東京大学のランクがどんどん下がっていることが分かります。
(グラフ省略)
 アジアのライバルは、シンガポール国立大学22位(前年24位)、中国の北京大学27位(同29位)、清華大学30位(同35位)と躍進しています。
 日本からトップ200大学に入ったのは東京大学京都大学の2校だけです。アジアの大学を見ると、いかに中国が実力をつけたかが分かります。
・日本2校(前年2校)
・香港5校(5校)
・中国7校(4校)
・韓国4校(4校)
シンガポール2校(2校)
・台湾1校(1校)
 安倍晋三首相は世界大学ランキング100位以内に10校以上をランクインさせる目標を掲げていますが、アジアの中でも日本の大学は競争力を失い、地盤沈下がさらに目立ってきています。
 東京大学のランクが下がったのは主に大学、研究面での収入が減少したことが原因です。
(中略)
 日本の大学の年間収入は半分以上が政府資金で、04〜15年にかけ大学・大学院への政府資金は12%も減少しました。
 しかし京都大学大阪大学はランクをアップさせているので、東京大学地盤沈下は政府資金のカットだけに責任を押し付けるわけにはいきません。
 キングス・カレッジ・ロンドンの医学部で活躍されている大津欣也教授はどうみておられるのか、お話をうかがいました。
■木村
「どうしてここ数年で日本の大学は世界との差を縮めるどころか、こんなに引き離されてしまったのでしょうか?」
■大津
「2014年にランキングの評価方法が変わり東大をはじめ日本の大学ランキングが急落しました。長く20位前後であった東大が43位に転落し、京大も88位に急下降しました。その傾向が現在でも続いています」
「重要な評価項目『論文被引用数』の低下がランキング急落の第一要因です。英語国が有利にならないよう国ごとの補正が行われていますが、14年の変更により地域優遇措置の減弱化が行われました」
「この際、東大の『論文被引用数』スコアが大幅に減少したということは、英語での引用が弱かったと推定できます。しかし大学の実力を正確に表すための改定なのですから、そこでランクを落としたということは、現状が実力だともいえます」
「ランキングの急激な低下は評価基準の変更で説明できますが、危機的なのは2000年ごろより日本の論文数、注目される論文数は停滞し、国際競争力が急激に低下しています。こちらにいると、日本の存在感の低下が著しいことが実感できます」
「中国や韓国に比して、日本からの留学生は非常に少ないのが現状です。国際シンポジウムでも日本人の発表が激減しています。文科省は国立大学を法人化し、運営交付金を毎年減額させながら競争的資金枠を増やす施策をとっています」
「この運営交付金の減少が日本の大学の低迷の原因であるという意見もあります。しかし東大や京大のようなトップ校では(ボーガス注:運営交付金が減っても企業の寄付など他の収入が増えてるので)運営交付金と競争的資金の合計は決して減少はしておらず、お金の問題だけではないと考えられます」
「ただし、大学への公的研究資金は他の先進国に比して少なく増加していないことから国際競争力の低下に影響しているのは事実です。また近年日本で大型競争的研究資金が導入されており、応用、実用面が重視されすぎ資金が集中する傾向が強まり、研究者が自由な発想で科学研究をするのが難しくなっています」
「また多様な研究分野で世界と戦えなくなっています。最も深刻なのは、研究者の仕事量が増えてきているにもかかわらず、逆に定員が削減され、(ボーガス注:事務作業や学生教育などに時間が割かれ)研究に使える時間(フルタイム換算係数FTE)が減少し、他の先進国に比して大変少ないことです。医学部でも特に診療に割かれる時間は確実に増え、研究に利用できる時間は極端に限られています」
■木村
「日本は大学のグローバル化を進めていますが、復活するには何が必要なのでしょう?」
■大津
「外国ではランキングが上がることが大学の利益だと考え、トップダウンで改革を進めています。英国ではランキングをいくら上げてきたかが学長選考基準の大きな部分を占めるぐらいです」
「日本でも本当にランキングを重要視するのであれば戦術的に評価項目に対処するしかありません。アジアで日本を逆転したシンガポールや中国の大学では国際性の評価を高めるため学生や教員の国際化*45を進めることにより『国際化』の評価を上げ、また資金を投入し、海外から優秀な教員を呼び寄せることにより業績を上げるとともに共著論文を増やし、ランキングの『引用』項目での評価を高めています」
「日本では海外からどころか、自大学出身の教授が多数を占めています。東大医学部では教授の公募すらも行われていません。オープンに国内や海外からの学長や教員の積極的なリクルートが必要かと思います」
「またこちらの大学では論文が発行される際には世界中のマスコミにプレスリリースを出します。日本では日本語の新聞やテレビに知らせるのがせいぜいであることが多くこのことが重要評価項目である大学の評判に大きな影響を出します」
「英語での広報の充実が急務です。また人文系の論文は日本語で書かれることが多くそれが『論文被引用数』の評価を大きく下げています。これらを機関で英文化することも必要かと思います」
文科省もスーパーグローバル大学創成支援を通してグローバル化を目指していますが、世界ランキングは上がっていません。支援をもらった大学は責任を取るのが当然と思います。責任問題を明らかにすることによりランキングを上げようとする大学の本気がでてくるのではないでしょうか?」
「もちろん見かけだけではなく真の国際競争力を高めることが肝要です。日本の大学では教授がボスでありスタッフは独立した研究者ではありませんが、欧米のように20代、30代の若手研究者が自立する体制を作るべきであります」
「応用、実用に偏りすぎた大型競争的研究資金よりは限られた研究費を国際的に勝負できるあるいは可能性のある若手研究者が行うブレークスルー型研究費に十分に投資すべきです」
「また研究費の審査は日本の村社会で行われていますが、申請書を英文化することにより世界中の科学者に査読してもらい公正な審査が行われるようにすべきと思います。さらにFTEを研究と教育や診療に分け研究部分を充実させるべきと思います」
「そのためには事務や技術員などの間接スタッフを充実し研究のFTEを確保すべきです。近年、海外留学が減ってきています。私どもの大学で日本から大学院生を採用しようとしても研究費ではEU内の学生しか採用できず、日本からの資金が必要です」
「しかしながら日本政府が出すほとんどの海外留学奨学金は海外から日本に学生を呼ぶものです。日本人が海外の大学院で学位を取得する奨学金を大々的に立ち上げ*46国際的科学者を養成すべきと思います」
「日本の貴重な財産は、人材です。今まで色々な国で教育に関わってきましたが、日本人の優秀さは特筆すべきものです。それを生かさなければ日本の未来はないと思います」

 なお、ランキング30位の清華大学は「中国のMIT(マサチューセッツ工科大学)」の異名をもつ名門理系大学です。
 ちなみにウィキペ「清華大学」によれば著名人の大学OBとしては「朱鎔基*47元首相」「胡錦濤*48国家主席」「習近平*49国家主席」がいます。
 以前も
ペマ・ギャルポのトンデモぶりが笑える・パート17(追記・訂正あり)
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170727/1265542156
で阿部治平の
■リベラル21『「自由」は反マルクス主義であり反革命である』阿部治平
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-4038.html
■リベラル21『これは灯火が消える前の一瞬の輝きか』阿部治平 
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-4031.html
での「中国は民主主義の点で問題があるから、科学技術の発展に支障がある」つう主張を「事実無根」と批判しましたがこの大学ランキングでの「清華大学の30位」「一方、東大は46位」も阿部治平の主張のデタラメぶりを裏付けていると思います。
 なお、阿部治平批判&中国の科学技術の発展については以前も紹介していますが
id:Bill_McCreary氏記事
■基本的に、理数系の学問振興と政治体制・民主主義の程度は関係ないと思う
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/22346c83316572e990e53822bba215d4
を改めて紹介しておきます。


北朝鮮の核実験について(2017年9/3)
 一応そういう発表が北朝鮮政府からあったこと、それについて周辺諸国(米韓日中露)も「ICBMに登載する核弾頭の開発成功、水爆実験成功(北朝鮮の発表)かどうかはともかく」核実験自体は実施されたと評価し北朝鮮を批判してることは指摘しておきます。
 批判するのは当然のこととして、「何故北朝鮮はそうしたのか」「我々は北朝鮮のこの行為にどう対応すべきなのか」を別途議論する必要があるわけですが、それについては小生も小生なりに少しずつ考えていければと思います。


NHK『独メルケル首相「平和的外交による解決しかありえない」』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170904/k10011125791000.html

 北朝鮮が6回目の核実験を行ったことについて、ドイツのメルケル首相は3日、連邦議会選挙を前にしたテレビ討論の中で、「北朝鮮の独裁者の攻撃的な行為に大きな懸念がある」と危機感を示しました。
 そのうえで、「この問題をアメリカ大統領なしで解決することはできない。しかし、はっきり言っておくが平和的な外交による解決しかありえない」と述べ、軍事ではなく外交による解決の必要性を訴えました。

 認識としては米朝対話による平和的解決を求める志位和夫日本共産党委員長に近いと言っていいでしょう。メルケルにはそれなりの常識があるようです。
 それはともかくこの連邦議会選挙、メルケルがかなり有利なようで「いつになったらメルケル政権は終わるのか」という気になります。いや例えば安倍なんぞとメルケルは全然違いますが、長期政権というのは一般的に言っていいことではないでしょう。ドイツ社民党など野党の奮起を望みたいところです。


■産経【北朝鮮核実験】共産・井上哲士氏「米朝が無条件対話を」 河野太郎外相「対話のための対話は時間を与えるだけ」
http://www.sankei.com/politics/news/170905/plt1709050062-n1.html
 まあ安倍が外相にするような男ですからね。これ以外に答弁はないのでしょう。しかし井上氏が言うように「対話のほかにどんな解決の道があるのか」です。軍事的解決などできはしないし、制裁が効果をあげてこなかったことも言うまでもないでしょう。


■産経【北朝鮮核実験】共産・志位和夫委員長が声明発表(全文)「米朝は直接対話に踏み出せ」
http://www.sankei.com/politics/news/170903/plt1709030056-n1.html
赤旗北朝鮮の核実験を厳しく糾弾する ―危機打開のため直接対話がいよいよ緊急・切実な課題に』2017年9月3日 日本共産党幹部会委員長 志位和夫
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-09-04/2017090401_01_1.html
 単に北朝鮮を非難するだけでなく、米朝対話を強く訴えてる辺り、支持者の俺的に「さすが共産党は他党とは違うな(勿論良い意味で)」と誇らしい気持ちで一杯です。


■現代ビジネス『「米中が組んで北朝鮮を討つ」そんなシナリオさえ現実味を帯びてきた』津上俊哉*50
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52778
 そんなシナリオはあるわけがないでしょう。これでこの津上某という人間が「評価に値しないほら吹きだ」ということ、そんな津上のダボラをのせる現代ビジネスが「信用に値しないマスゴミ」ということが判明したわけです。

 問題は北朝鮮が平和条約といった「体制保証の約束」よりも核ミサイルで米国本土に報復攻撃できる能力を備える方がよほど体制保証の役に立つと考えていることだ。

 いやいやそんなこともないでしょうね。つうか問題は「平和条約などの体制保障を北朝鮮が信用するかどうか」よりも「そもそも米国側にそれをする動きが見られないこと(未だに北朝鮮打倒論が公式には廃棄されていないこと)」なのですが。

 核ミサイル完成が射程に入ったいま、北朝鮮がその開発・保有と、平和条約や経済利益といった「小物」との交換に応じることは期待できなくなった。

 「体制転覆論」と「経済利益提供」は両立するので「経済利益」は「小物」といってもいいかもしれません(まあ北朝鮮がどう動くかは経済利益の額にもよるでしょうが)
 しかし「平和条約(体制転覆論の廃棄)」は「その平和条約が反故にされない保障」があるのであれば全然小物ではありません。

 仮に中国の仲介により米・朝あるいは6カ国協議メンバーが交渉の席に着くことができたとしても、北朝鮮は「我々が既に核強国になった現実を承認せよ」という線から一歩も退かないだろう。

 「で、それなんか問題なの?」ですね。
 北朝鮮としては「在韓米軍撤退や米朝国交樹立」などの「体制転覆論廃棄」につながるであろうビッグなお土産がない限り「核廃棄」はしない。なぜなら「核保有は体制維持のためだから」です。
 しかし「制裁解除」など何らかのお土産があるなら「核廃棄しないまでも何か土産を出す用意がある」つうことでしょう。
 こうなったら
1)「在韓米軍撤退や米朝国交樹立」などの「体制転覆論廃棄」につながるであろうビッグなお土産で「核廃棄」を引き出すか
2)そこまでビッグな土産は出せないので小さな土産でそれなりのバーターを狙うか
どっちかしかないでしょう。どっちを選ぶかは米韓日の判断ですが。

 このまま北朝鮮が核ミサイル能力を向上・強化し続け、たとえば各種核ミサイルを200発保有するに至った場合だ。そこまで漕ぎ着ければ、北朝鮮は経済援助を受け取る代わりに、ミサイル数を半減する交換に応じるかもしれない。
 こんな交換では我々にとって意味がない

いや核兵器が減るなら充分意味はあるでしょうね。

 交渉による解決が困難だとすれば、今後の事態はどう展開するのだろうか。

 解決は交渉によるしかないでしょう。軍事的解決なんて無理ですから。
 外交交渉しないならお互い「制裁だ(米国)」「核ミサイル開発だ(北朝鮮)」が続くだけでしょう。

 最近、スーザン・ライス*51女史が「ニューヨーク・タイムズ」(8月10日付)に投稿をした。
「歴史を振り返れば、我々が冷戦時代にソ連の何千発もの核弾頭と折り合いをつけていた(tolerate)ように、北朝鮮の核弾頭とも折り合いをつけていくことは可能だ。

 まあ充分あり得る現実的見解ですね。「保有は認めてもいいが、数は増やすな」とか「保有は認めてもいいが北朝鮮が先制攻撃しない保障が欲しい」とかそう言う話です。
 核廃棄が困難なことを認めた上で「ベストが無理ならベターを目指す、ワースト(戦争)だけは回避する」つう話です。

 「南北朝鮮統一」を核の威嚇でゴリ押しするといった事態にまで至れば、いよいよ「この体制をこのまま生かしておいて良いのか」という深甚なる疑問が浮かぶだろう。

 妄想が酷すぎますね。核の威嚇で「南北統一ができる」と思うほど北朝鮮も能天気じゃないでしょう。

 筆者は近著『米中貿易戦争の内実を読み解く』で、北朝鮮問題がいよいよ深刻化した場合の究極の選択として、中国と米国(を核として露や韓が加わる有志国連合軍)が手を組んで北朝鮮に武力進攻する事態を想定した。
 誰も論じない空白のオプションだ。「それくらい非現実的でトンデモな論議」と言われるかもしれないが、「頭の体操」として聞いてほしい。

 「頭の体操」としてすら聞く価値はないでしょう。誰も論じないのはそんな事に中露が協力する可能性は皆無だからです。そんなリスキーなことをやるくらいなら米国が求める制裁強化に中露は応じるでしょう(まあ北朝鮮をあまり追い詰めて暴発されたくない中露が制裁強化にどれほど応じるかは勿論疑問符がついてるわけですが)。
 まあ、以下「頭の体操」として津上の愚論に突っ込んでみます。

「米中連携」軍事オプションに寄せられるであろう疑問については、次のように考える。
1.「北朝鮮=中国に不可欠な緩衝地帯」論について

 これを必死に否定しようとする津上ですが「北朝鮮=中国に不可欠な緩衝地帯」論は争いの余地のない事実でしょう。
 「統一韓国が今の中朝国境に米軍を配備しない」という保障でもない限り、中国にとって「北朝鮮と言う緩衝地帯」は大いに価値があります。核ミサイル開発はその価値を否定するほどの話ではないでしょう。もちろん、北朝鮮もその辺りは計算して動いてることは言うまでもない。

 最近米国では「緩衝地帯がなくなることを心配して動こうとしない中国を本気にさせるために、在韓米軍撤収を検討するべきだ」という専門家の声が聞かれるようになった

 まあおっしゃるとおりですが米国は現状で在韓米軍を撤退させないでしょうし、中国も撤退があるとは思ってないでしょう。

2.「膨大な難民の発生・流入のリスク」論について

 「難民キャンプつくればいい」と言い出す津上ですが問題はそんな負担をしてまで中国に金正恩政権を打倒する動機があるとは思えないつう事です。

 その過程で、前述した在韓米軍撤収が現実になれば、朝鮮半島丸ごとを「衛星国」化できそうだ。

 やれやれですね。別に「統一韓国誕生後」在韓米軍が撤退しても韓国は衛星国になどならないでしょうし、もしそんな危険があるならそれこそ在韓米軍撤退などあり得ない。在韓米軍が撤退しないなら津上の言う「米中が組んで北朝鮮を討つ」なんてことはありえません。


日経ビジネス北朝鮮にはもう、対話など必要ない』鈴置高史*52
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/090300122/
 北朝鮮問題の解決において戦争なんて物騒な事は到底できません。制裁しても問題は改善しなかった。もちろん「北朝鮮が核開発してもミサイル開発しても構いません」つうわけにもいかないでしょう。
 だったら「対話する以外に方法はない」わけです。 

北朝鮮への軍事攻撃にはかなりの決心が要るようになりました。核による反撃を覚悟する必要が出たからです。

 もちろん「更に覚悟が必要になった」わけですが、クリントン政権時代から「北朝鮮の反撃で、最悪万単位で死者が出る」と評価され、戦争は回避されてきたわけです。

 北朝鮮は今後、核・ミサイルに関する交渉には一切、応じないと思います。「中国と同様の核保有国だ。それを破棄せよとは何事だ」という理屈です。
 この期に及んでも「北朝鮮と対話せよ」と言う人がいます。状況を完全に見誤った主張です。こちらが対話したくても、北朝鮮にその必要がなくなったのです。

 いやいや北朝鮮は対話したいでしょうね。勿論その場合の対話の目的とは「米国による北朝鮮体制の保障(イラクフセイン政権のように政権転覆しないこと)」です。
 具体的には「相互不可侵条約を結ぶ」「米朝国交、南北国交樹立」「朝鮮戦争の正式終戦」「在韓米軍の撤退」などといったところでしょうか。
 北朝鮮がどのレベルを希望してるかはともかく、そうしたお土産を北朝鮮は期待している。
 そのためには「核実験、ミサイル実験を当面自重する」など、核、ミサイル問題で一定の譲歩を考えてるでしょう(その譲歩に核廃棄まで入っているかは分かりませんが。勿論核廃棄が入ってる場合でも、そう簡単に廃棄しないことは確かです)。
 「北朝鮮は対話したくない」と決めつけて体制打倒論を叫びたいのでしょうが全く非常識です。

 何を条件に交渉をするにせよ、北朝鮮は高い値段を付けると思います。

 鈴置氏は完全に論理矛盾していますね。
 「北朝鮮は交渉する気がない」と書いた後で「何を条件に交渉をするにせよ、北朝鮮は高い値段を付けると思います」。
 交渉する気がないなら「高い値段(在韓米軍撤退、米朝国交樹立、朝鮮戦争正式終戦など?)」を付けるまでもなく「交渉なんかしない」で終わりですし、「高い値段を付ける」のなら「交渉する気はある」わけです。
 何でこういう事になるかといえば「とにかく鈴置氏が外交交渉を否定したいから」でしょう。
 そのためにはあるときは「北朝鮮には交渉する気がない」というし、あるときは「たとえ交渉する気があっても、北朝鮮のバーター要求が無茶苦茶高いから交渉するメリットがない」というわけです。

インタビュアー:
 北朝鮮が求めるのは例えば、在韓米軍の撤収ですか?
鈴置:
 それを示されても、北が応じるかは疑問です。

 イヤー示されれば応じるんじゃないですかね。もちろん「トランプが食言して反故にしないという確約(例えばその保障としてまず本格的な米朝交渉前に在韓米軍を大幅削減する)」があれば、ですが。
 何せトランプには「米露関係を良くしたい」と選挙中にいいながら、各方面からの圧力で逆に「オバマ政権時代からのロシア批判」を継続した前科がありますから。
 つうか「在韓米軍撤退しても交渉に応じない」て正気で言ってるんですかね。もう鈴置氏には「何が何でも米朝交渉を否定する」つう結論があるとしか思えません。

インタビュアー:
 「対話」が成立する可能性はほとんどなくなったのですね。
鈴置:
 その通りです。今後、予想される展開は2つ。まず、現状維持――つまり北朝鮮核武装を黙認する。もう1つは軍事力によって北の核を除去する、です。後者には金正恩キム・ジョンウン)暗殺も含みます。

 前者はともかく後者なんかできるわけないでしょう。前者はまあ「北朝鮮との間にどういう合意をするか」によりますが「ワースト(朝鮮半島での戦争)よりもベター」ということで核武装容認は充分合理的選択としてあり得るでしょう。


■産経【主張】北朝鮮の核実験 最悪の暴挙を許さない あらゆる手立てで国民守れ
http://www.sankei.com/column/news/170904/clm1709040001-n1.html

日本は戦後最大の国難に見舞われているといえる。

 北朝鮮危機を最大限に煽り、加計森友疑惑をごまかし、かつ改憲や軍拡に悪用しようという産経には全く呆れます。
 北朝鮮の行為が批判されるのは当然ですが少なくともあの核実験はそれほどの脅威ではない。
 むしろ、実際に米ソ両陣営が激突した「朝鮮戦争」、米ソ激突すら危惧された「キューバ危機」なんかのほうがよほど「戦後最大の国難」でしょう。
 かつ「北朝鮮打倒論」を公式な形では未だに廃棄せず、その上「軍事先制攻撃もあり得る」かのように放言し、北朝鮮を挑発したトランプの罪も重いと言うべきでしょう。現状は一方的に北朝鮮を非難出来る話ではありません。

 政府は、北朝鮮に核・弾道ミサイル戦力を放棄させるため、制裁の強化などあらゆる手立てを講じなければならない。

 ただし「アンチ北朝鮮」産経の言う「あらゆる手立て」には「六カ国協議」「(カーター訪朝による)米朝協議」のような外交措置は含まれません。

 口先だけで平和を唱えていれば危機は訪れないという、独りよがりの「戦後平和主義」

 そんな「平和主義」はどこにもありません。くだらないわら人形叩きです。むしろ産経の方が「中露が北朝鮮を支援してる」という現実を無視した「制裁すれば北朝鮮は屈服する、場合によっては崩壊する」という「独りよがりの北朝鮮打倒論」でしょう。

核実験や北海道越えのIRBM発射で分かったのは、従来の制裁は北の独裁者を翻意させるのに不十分だったということである。

 おいおいですね。
 そこで「制裁しないで外交路線」となぜならないのか。
 そもそもそうした産経的な敵対的態度に、北朝鮮が「従来の我々の核実験やミサイル開発は米国を翻意させるのに十分ではなかった」という理解の元に核、ミサイル開発をさらにエスカレートさせたのが現状ではないのか。お互いに「俺は間違ってない、相手が俺の言い分を支持しないのは俺が舐められてるからだ」という理解の元にチキンゲームなんか繰り広げたら、いつまで経っても問題は解決しません。
 イランやキューバ相手にはある程度柔軟な措置を執った米国*53が何故北朝鮮相手にはここまで敵対的なのか。

 制裁強化について、中国やロシアは後ろ向きな態度を取り続けてきた。核実験強行という事態をとらえ、日本は米国などと協力して両国に翻意を迫ってほしい。

 「緩衝地帯としての北朝鮮(統一韓国が北朝鮮に米軍を置かないこと)」を重要視する両国は翻意しないでしょうねえ。産経も「翻意を迫れ」というだけでどう翻意させるのかは全く語ることができません。まあ「統一韓国には米軍はおきません(少なくとも今の中朝国境にはおきません)」位約束しないと翻意しないでしょうがそんな事をやる気は米国にはないでしょう。

 朝鮮中央通信は、水爆弾頭によって、高さ数十キロメートルから数百キロメートルの高高度で核爆発を起こし、その下の極めて広い領域にわたって電子機器を麻痺(まひ)させる「強力な電磁パルス(EMP)攻撃」が可能になったと伝えた。

 可能になったってやりはしないでしょう。まあやったところで「ダメージゼロ」ではないにせよ「日本めがけてミサイルぶち込むのに比べたらずっと被害は小さい」でしょう。
 こういう事を言うこと自体が「北朝鮮が本心ではそうした事をやりたくないこと」を示しています。で産経もそうした本音は理解した上で北朝鮮を舐めて、反北朝鮮タカ派発言を放言してるわけです。
 本当に北朝鮮の脅威を感じてたらここまで反北朝鮮タカ派発言を放言しないでしょう。


■産経【北朝鮮核実験】金正恩氏は習近平氏の顔に3度泥を塗った BRICS開幕日の核実験、中国権力闘争に影響も
http://www.sankei.com/world/news/170903/wor1709030084-n1.ht

 党機関紙、人民日報系の環球時報は8月中旬、(1)北朝鮮が米領を脅かす弾道ミサイルを発射し、(米国の)報復を招いた場合、中国は中立を保つ(2)米韓が軍事攻撃により北朝鮮の政権転覆や朝鮮半島の勢力図の変化を試みた場合、中国は断固として行動し阻止する−ことを主張した。

 いつもの主張ではありますが中国は
1)北朝鮮が先制攻撃した場合まで北朝鮮支援する意志はないが
2)米国が先制攻撃した場合は見捨てることなく支援する、わけです。

*1:勿論在韓米軍オンリーで動く可能性もありますが、在日米軍が動かない保証はありません。

*2:「そうか、小泉訪朝(9月17日)から正式帰国(10月15日)迄って1ヶ月ブランクがあったんだっけ」ですね。9月中に帰国してたと思ってました。拉致の当事者でないこと、性格がアバウトなこともあって大分、記憶がいい加減になってきてます。

*3:10/15の帰国を記念するなら10/15(日)が自然でしょうが、10/9(体育の日)になったのは「その方が来場が多くなる」つう判断でしょうか?。

*4:まあ俺の場合ブログで共産支持主張ですが

*5:勿論ここで問題になってるのは防衛行為ではなく「先制攻撃」です。まあ先制攻撃などさすがにしないとは思いますが、トランプが散々非常識発言してるので牽制してるわけです。

*6:著書『北朝鮮の人間改造術、あるいは他人の人生を支配する手法』(2010年、講談社プラスアルファ新書)、『中国の海洋戦略:アジアの安全保障体制』(2014年、批評社)、『北朝鮮恐るべき特殊機関:金正恩が最も信頼するテロ組織』(2017年、潮書房光人社

*7:工藤会によって火炎瓶が投げ込まれたことは事実ですが汚れ仕事については安倍側が否定してるので「らしい」としました。

*8:出場したら補助金を今後出さないという鈴木内閣の圧力にスポーツ界が屈服した。

*9:著書『ロシア市民』(1999年、岩波新書)、『帝政民主主義国家ロシア:プーチンの時代』(2005年、岩波書店)、『虚栄の帝国ロシア:闇に消える「黒い」外国人たち』(2007年、岩波書店)、『ロシアはどこに行くのか:タンデム型デモクラシーの限界』(2008年、講談社現代新書)、『ろくでなしのロシア:プーチンロシア正教』(2013年、講談社)、『シベリア最深紀行』(2016年、岩波書店)など

*10:この辺りは中国も同じでしょう。

*11:1953〜1961年まで国連事務総長

*12:ブルガリア外相、駐フランス大使を経てユネスコ事務局長。

*13:社民党政審会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党幹事長代理(海江田代表時代)、役員室長(岡田代表時代)、民進党幹事長代行(前原代表時代)など歴任

*14:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)など歴任

*15:宮沢内閣労働相、自民党参院幹事長、参院議員会長など歴任。後にKSD事件で有罪判決を受け政界引退。

*16:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*17:安倍政権下において自民党総裁特別補佐、官房副長官を歴任した安倍の子分

*18:まあ、この「など」には稲田元防衛相、下村元文科相などといった連中が入るのでしょうが。

*19:さすがに今回は小池首相や「政権交代」はないでしょう。

*20:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相などを経て民進党代表

*21:イオングループ創業者・岡田卓也の息子。鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(鳩山、菅代表時代)、野田内閣副総理・行政刷新担当相、民主党代表代行(海江田代表時代)、民主党代表などを経て民進党常任顧問

*22:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を経て民進党最高顧問

*23:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)などを経て民進党代表代行

*24:佐藤内閣防衛庁長官、農林相などを務めた松野頼三の息子。鳩山内閣官房副長官、維新の党幹事長、代表などを経て民進党国対委員長

*25:前原氏、枝野氏が「日本新党新党さきがけ」、岡田氏が「新生党新進党」、野田氏、松野氏が「日本新党新進党

*26:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*27:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長を経て都知事

*28:第一次安倍内閣総務相

*29:第一次安倍内閣官房副長官

*30:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相を歴任

*31:首相、枢密院議長、貴族院議長、韓国統監など要職を歴任。元老の一人。

*32:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、近衛内閣陸軍大臣などを経て首相

*33:南京事件当時、 第6師団(熊本)師団長。最終階級は陸軍中将

*34:「サンダカン死の行進」当時、第37軍(ボルネオ)司令官。最終階級は陸軍中将

*35:台湾軍司令官、第14軍(フィリピン)司令官など歴任。最終階級は陸軍中将

*36:226事件当時、陸軍省軍事調査部長だったが、皇道派の一員だったため事件後、歩兵第40旅団長に左遷される(その後は昇進はするモノの、東条英機陸軍大臣ら統制派が牛耳る陸軍中央に戻ることはなかった)。第25軍(マレーシア)司令官、第1方面軍(満州)司令官、第14方面軍(フィリピン)司令官などを歴任。最終階級は陸軍大将

*37:森内閣官房長官自民党政調会長(小泉総裁時代)、幹事長(第一次安倍総裁時代)など歴任

*38:1975年、「ロマンス」が90万枚近い大ヒットとなり、「心のこり」の細川たかしと共にこの年の新人賞を多数受賞する。またこの年、第26回NHK紅白歌合戦に、紅組歌手のトップバッターとして初出場(歌唱曲は「ロマンス」)を果たした。また1976年、「センチメンタル」が第48回センバツ高校野球大会の入場行進曲に選ばれた。

*39:ただし後に離婚し岩崎姓に戻した。

*40:民進党政調会長岡田代表時代)

*41:要するに安倍に批判的なハト派と言う事でしょう。具体的に誰のことだか分かりませんが。

*42:引用回数が多ければ重要な論文だと推測できます。

*43:何度も言うように島田も本気じゃないでしょうが

*44:元産経ロンドン支局長。著書『EU崩壊』(2013年、新潮新書)、『欧州 絶望の現場を歩く:広がるBrexitの衝撃』(2017年、ウエッジ)など

*45:外国人教員や留学生を増やしたと言う事か?

*46:学位取得まではやってないようですが■産経『官民協同で留学支援 内向き志向打破へ…助成金充実』(http://www.sankei.com/life/news/170916/lif1709160039-n1.html)を紹介しておきます。

*47:清華大学電機製造学科卒業。上海市長・党委員会書記、副首相などを経て首相

*48:清華大学水力エンジニアリング学部卒業。共青団中国共産主義青年団)中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*49:習仲勲元副首相の長男。清華大学人文社会科学院大学院課程で法学博士の学位を取得。福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*50:著書『中国停滞の核心』(2014年、文春新書)、『巨龍の苦闘 中国、GDP世界一位の幻想』(2015年、角川新書)、『「米中経済戦争」の内実を読み解く』(2017年、PHP新書)など

*51:クリントン政権国務次官補(アフリカ担当)、オバマ政権国連大使大統領補佐官(国家安全保障担当)など歴任

*52:『中国という蟻地獄に落ちた韓国』(2013年、日経BP社)、『「三面楚歌」にようやく気づいた韓国』(2015年、日経BP社)、『「独り相撲」で転げ落ちた韓国』(2015年、日経BP社)、『「中国の尻馬」にしがみつく韓国』(2015年、日経BP社)、『米中抗争の「捨て駒」にされる韓国』(2016年、日経BP社)など嫌韓国著書多数

*53:オバマ時代の外交なので、トランプによってひっくり返される危険が若干ありますが