今日の産経ニュース(10/5分)ほか(追記・訂正あり)

朝日新聞比例区投票先は自民35%、希望12% 朝日世論調査
http://www.asahi.com/articles/ASKB43J6DKB4UZPS002.html

 自民が35%で最も多く、希望12%、立憲民主と公明が7%、共産6%*1、維新4%など*2だった。うち無党派層*3では自民17%、希望13%、共産7%、立憲民主6%だった。

 自民支持が多い(それも35%*4とかなり高い)と言うのには本当にげんなりさせられます。「加計森友疑惑隠し」解散ということは明白なのに日本人というのはどれほど愚かなんでしょうか。あんな不正を公然とやる連中に政治を任せることほど恐ろしいことはないと思いますが。あるいは安倍の極右性をなんと思わないのが今の日本人なのか。本当に空恐ろしい気がしますね。まあ、未だ2週間あるとは言え、安倍が高笑いするのではないかと恐怖を感じます。立憲民主と共産の奮起を期待したいところです。
 それにしても小池、前原にとっては希望の不振は「大誤算」だったのではないか。突然の民進解党、希望への合流劇は「従来の民進党支持者でアレ」「自公支持者でアレ」「共産、社民支持者でアレ」、その他誰でアレ、まあ多くの人間にとっては不振と疑念を招く代物だったという事でしょうね。
 今のところ「野党最大支持率」とはいえ、支持率が「立憲民主+共産≒希望*5」というあたり、「従来の野党共闘」を超える成果がでたとはとても言えないでしょう。小池が「本当に出ないのか」「直前に出馬表明してサプライズ狙いか」はともかく、現時点で出馬をしないと表明してるのはこうした不振が背景にはあるわけです。小池とて「知事を辞めたらかえって政界引退に追い込まれた石原の二の舞」は避けたいところでしょう。
 今後2週間の動きにもよりますが小池党は結局「竜頭蛇尾」で終わるかも知れません。
 ただその結果、安倍自民に有利な選挙結果となり、安倍に頭に乗られても困るので立憲民主、共産の奮起を期待したいところです。


【ここから産経です】
■【衆院選】「大変なラブコールいただいたが…」小池百合子*6衆院選出馬せず 前原誠司*7代表の要請固辞
http://www.sankei.com/politics/news/171005/plt1710050109-n1.html
 可能性としては
1)本当に小池は出馬しない
  この場合、「政権交代選挙といっているがそれならば誰が首相候補なのか」という自公などのツッコミには「前原民進党代表」「細野*8民進党元代表代行」とでも答えるか、はたまた「未定」と答えるか。
2)出馬するかどうか迷っていて、「出馬しない」といった場合の与野党やマスコミなどの反応を見極めている、それによって出馬するかどうか最終的に決める
3)出馬する気だがサプライズを狙って直前まで出馬を否定
のどれかでしょう。「食わせ物」小池のことなので1)だとは言い切れません。3)の可能性も充分ある。何せ当初小池は「国政進出しない」といっていたわけですし、小池ではありませんが「2万%出馬しない」と嘘をついていた橋下もいます。
 もちろん1)や「2)だが、結局不出馬」という可能性もあるでしょう。維新について言えば結局「府知事の松井と市長(当時)の橋下」は以前「衆院選に出馬すればインパクトが大きい」と警戒されていましたが二人とも「知事、市長ポストを捨てること」を躊躇し出馬しませんでした。小池も同様に出馬しない可能性はある。
 いずれにせよ、小池がすんなりと「出馬します」といわないのは世論調査において出馬支持論が決して多数派ではないからでしょう。出馬支持論が多数派ならとっくの昔に小池は出馬表明してるでしょう。


■【衆院選希望の党大村秀章*9愛知県知事の党顧問内定を撤回「事務局のミスだった」
http://www.sankei.com/politics/news/171005/plt1710050138-n1.html
 どう考えても事務局のミスの訳がないでしょう。小池と大村の間に対立が生じ、いったん決定した顧問就任がチャラになったもののそれを小池も大村も認めたくないだけでしょう。


■【単刀直言】民進党前原誠司代表「小池さんにだまされたとは思ってません」 枝野幸男*10無所属なら「希望の候補立てない」と打診したが…
http://www.sankei.com/politics/news/171005/plt1710050026-n1.html

 希望の党を率いる小池百合子東京都知事に、私が「だまされた」という人がいますが、だまされたと思ったことは一度もありません。

 「解党の時の説明は民進党丸ごとの合流だという話だったはず、前原は小池にだまされたのか」という批判への前原の応答です。しかしこれが事実なら「前原が嘘をついた」ということになるのですが。
 それとも「俺は丸ごと合流なんて言ってない、批判派が嘘をついてる」というのか。

 民進党代表選(9月1日投開票)で、私は共産など4野党での共闘合意を「是非も含め見直す」と訴えました。「これまでの民進党は、共産党との共闘にかじを切りすぎている」とも語りました。例えば「安倍政権での憲法9条改悪に応じない」という合意は党内で一切議論していませんから。

 呆れて物も言えませんね。そもそも「4党合意」であって「共産党のみとの合意」なのになんで「共産党に舵を切りすぎてる」ことになるのか。
 しかも「憲法九条改正反対」ではなく「極右・安倍政権下での」という条件付(安倍政権崩壊後はまた議論する)ですからこの合意、むしろ共産や社民の側がかなり前原のような民進党右派に配慮しています。
 党内で議論してないと言い出す前原ですが、だったら共闘が決まった時点で抗議の離党でもすればいいでしょう。
 北海道補選で「野党共闘候補」を前原自身も「野党共闘支持の立場」から現地へ行って応援したのによくもこんなふざけたことがいえたもんです。

衆院選政権選択選挙です。

 だからこそ「歴史のそれなりにある民進党を解党して、公約すらまともに決まってない希望の党に小池人気目当てだけで合流する」なんてことはすべきではないのですがね。
 そんな怪しい党に「自民批判してる」なんてだけで投票する奴がどれだけいると思ってるのか。いやそもそも小池の自民批判なんて本心か怪しい。そんな怪しい党で政権交代できると本気で思ってるのか。

*1:7%と6%は誤算の範囲内だと思いますが、「前原グループ」「枝野グループ」「その他」と三分裂した一つ(枝野グループ)に過ぎないとは言え「元最大野党」の立憲民主が7%で「公明や共産とほぼ同じ」とはげんなりですね。まあ、民進党時代も似たりよったりの%だったこと、立憲民主が誕生したばかりという事を考えれば「それなりの数字」と好意的に見ることもできますが。

*2:党首小沢一郎が無所属出馬などという訳のわからない事をしている自由が低支持率なのは当然として社民の支持率が低いのは残念です。もちろんそれは当選可能性という面で立憲民主や共産の支持になってるという要素が大きいでしょう。

*3:無党派層と国民全体の支持が違うという事は自民支持の固定層があるという事なのでしょうが、全く理解に苦しみます。一方、若干の違いはありますが希望、立憲民主、共産においては「国民全体と無党派層の支持」があまり変わらないわけです。

*4:とはいえ良かった探しすれば「複数の野党によって希望12%、立憲民主と公明が7%、共産6%などと細切れの支持になっている」が「65%は自民不支持(野党支持だけでなく、未定、分からないも含む)」とも理解できますが。正直、死票が多い小選挙区中心の制度ではなく「比例や中選挙区中心の制度」なら自民ももっと苦しい選挙でしょう。

*5:もちろん単純に支持率を足していいかは難しいところですが、少なくとも小池党に従来の野党共闘を越える成果がないことは確かでしょう。

*6:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*7:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相などを経て民進党代表

*8:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)など歴任

*9:小泉内閣経産大臣政務官麻生内閣厚労副大臣などを経て愛知県知事

*10:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民進党代表