「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(10/6分:「天を回せ」&北朝鮮最新ニュースの巻、その他色々)(追記・訂正あり)

■TBSの朝のワイドショー「あさチャン」に荒木和博が出てきて唖然とする
 あげく「武装難民」とか麻生と全く同じ暴言を吐いてますからねえ。武装してたらそもそも難民じゃねえし。しかもそんな荒木の暴言を批判もせずにそのまま垂れ流してるんだから心底呆れます。最近はTBSやフジ、テレ朝がひどいので本当、朝はなるべくNHKか日テレ「ジップ*1」を見るように心がけています。


■朝鮮新報【朝鮮学校無償化除外】日本政府に適用求め勧告/国連人権理、UPR審査では初
http://chosonsinbo.com/jp/2017/11/24suk-13/

 国連人権理事会による日本政府に対する第3回普遍的定期審査(UPR)で、高校無償化制度を朝鮮学校にも適用するよう求める趣旨の勧告が出された。社会権規約委員会や人種差別撤廃委員会などの条約機関からはすでに無償化問題を含む朝鮮学校に対する差別是正を求める勧告が再三にわたって出されているが、UPRにおいて勧告が出されたのは初めて。
 14日、スイス・ジュネーブで国連人権理事会による日本政府に対するUPR審査が行われ、UPR作業部会は16日、日本政府に対する106の国と地域による218の項目からなる勧告を盛り込んだ報告書を採択した。
 高校無償化制度や教育権に関する勧告を出したのは、ポルトガルパレスチナオーストリア朝鮮民主主義人民共和国(発言順)。
 まず、ポルトガルは、「地方自治体の責任下にある学校も含め、国内のすべての学校に『高校教育授業料無償化及び就学支援金制度』が適用されることを確保せよ」と勧告。適用対象は具体的に明らかにしていないものの、現在、各種学校認可を受けた外国人学校の中で朝鮮学校だけが同制度から除外されていることを考えると、ポルトガルによる勧告は事実上、同制度を朝鮮学校にも適用することを求めたものといえる。
 パレスチナは、「学校入学の完全なアクセスをすべての者に確保し、特に女性と子どもの平等な教育へのアクセスに関して、マイノリティ集団が直面しうるすべての障害を取り除くための努力を継続せよ」と勧告した。
 オーストリアは、「社会権規約委員会及び人種差別撤廃委員会の勧告に従い、マイノリティの子どもたちが差別なく教育への権利を享受することを確保せよ」と勧告。社会権規約委員会は2013年に、人種差別撤廃委員会は14年にそれぞれ、高校無償化制度が朝鮮学校にも適用されることを確保するよう日本政府に勧告していることから、この勧告も同制度を朝鮮学校に適用することを求めたものと見られる。
 最後に朝鮮は、「『高校教育授業料無償化及び就学支援金制度』が朝鮮学校に通う子どもたちにも適用されるよう措置を取れ。また、関連条約機関の勧告に従い、朝鮮学校への平等な取扱いを確保せよ」と明確に勧告した。
(中略)
 各国の代表部は、「朝鮮学校だけ明確に除外したことは本当なのか? 自国も完璧ではないけど、21世紀にそんなことが起きるなんて信じられない」「朝鮮高校の卒業生たちは日本の大学の入学試験を受けるのに個別審査が必要なのか」などと驚きを示したという。

 一言だけコメントしておけば当然ながら「ポルトガルパレスチナオーストリア」は北朝鮮の現状を手放しで支持してるわけではないでしょう。
 北朝鮮の現体制の評価と朝鮮学校無償化問題の評価は全く別だということです。もちろん無償化除外を批判する俺も現体制を全面支持してるわけではありません。
 

スポーツナビアンデルセン監督が率いる北朝鮮代表の今:E−1選手権は「真価」を問われる場に』
https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201712060003-spnavi

 2016年5月、あるニュースがサッカー界でちょっとした話題になった。朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)が、外国人監督を招へいしたのだ。同国が海外から指導者を招くのは、実に25年ぶり*2のことである。
 ワールドカップ(W杯)アジア2次予選敗退が決まった後から北朝鮮代表を率いているのは、元ノルウェー代表のヨルン・アンデルセン監督。15年末までは、オーストリア2部のSVオーストリアザルツブルクを指揮していた人物だ。
(中略)
 欧州で経験を積んだ指導者が東アジアの“古豪”と言われて久しい北朝鮮代表の監督に就いたわけだが、こうした変化は、日本代表にとっても見過ごせない。何しろ、12月8日から日本で開催されるEAFF E−1サッカー選手権の初戦(9日)で、ハリル*3ジャパンが対戦するのが北朝鮮代表である。

 日本ではやたら北朝鮮を「国際社会から孤立している」かのように描きがちですが、このアンデルセン監督の存在一つとってもそうした見方は極めて一面的でしょう。


■日刊スポーツ『北朝鮮には大会賞金支払わず、田嶋幸三*4会長が明言』
https://www.nikkansports.com/soccer/news/201712070000640.html
 北朝鮮が賞金を得るだけの好成績を収められるかはともかく。「北朝鮮も一応了解はしているようですが」これはおかしいんんじゃないですかね。
【追記】
■産経【北朝鮮情勢】「金のためではないが制裁は良くない」サッカー北朝鮮代表監督が賞金なしを批判
http://www.sankei.com/world/news/171208/wor1712080030-n1.html
■日刊イオ『東アジアサッカー連盟の残念な決定』
http://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/840ff79e96d8aa80cdb4520db34897f0

http://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/840ff79e96d8aa80cdb4520db34897f0
 大会の開幕を直前に控えた昨日、なんとも残念なニュースが飛び込んできた。
 大会を主催する東アジアサッカー連盟(EAFF)が大会の賞金を朝鮮チームに支払わないことを決めた、というものだ。EAFFの会長を務める日本サッカー協会田嶋幸三会長が昨日明らかにした。上記リンク先の報道によると、朝鮮が国連安全保障理事会から制裁を受けていることを考慮し、「連盟として、今の国際情勢、国連決議などを踏まえて北朝鮮に賞金を支払わないことを決めている」という。朝鮮サッカー協会にも今回の決定を伝達済みだという。
 今大会には男女ともに日本、朝鮮民主主義人民共和国、韓国、中国の4ヵ国が出場する。賞金は男子の優勝チームが手にする25万ドル(約2800万円)が最高額で、すべての順位に応じて設定されている。
 上記報道に接した時点での感想だが、このあまりにも理不尽な決定に失望を隠せない。このような仕打ちがまかり通ってもいいのだろうか。

 全く同感ですので紹介しました。


朝日新聞『シェルター少ない日本「北朝鮮が撃とうかと…」 石破氏』
http://www.asahi.com/articles/ASKD74Q6KKD7UTFK00J.html

 日本は整備率が0・02%で、それって北朝鮮が撃ってみようかという思いをかき立てることにならないとは限らない。

 馬鹿馬鹿しい。日本めがけて撃ったらそれこそ在日米軍自衛隊の反撃で北朝鮮という国が滅びかねません。
 北朝鮮に常識があればぶち込めるわけがない(もちろんこれは在韓米軍や韓国軍の反撃が予想される韓国へのミサイル攻撃も同じです)。
 あくまでも北朝鮮のミサイルは「米国や日本、韓国が我が国にフセインイラク政権転覆のような軍事行動を仕掛ければ容赦なく反撃する」つう「牽制目的」「自衛目的」であって「先制攻撃目的」ではありません。
 また石破はまるで韓国はシェルターが普及していて、いつ北朝鮮がミサイルをぶち込んでも問題ないかのような物言いですがそんなことはないでしょう。本当に北朝鮮が韓国めがけてぶち込んできたら恐ろしいことになる。だからこそ米国も韓国も「北朝鮮に対する軍事攻撃」などとてもできないわけです(米韓はそんな物騒なことをしなくていいですが)。
 そもそも今からどうやって、日本にシェルターなんぞ普及させるのか。安倍だけでもうんざりなのに、「元幹事長」石破もこのていたらくですから唖然とします。


■産経『北都銀行*5ブルーリボンバッジ着用 窓口の女性行員、全国初 拉致被害者救出へ北朝鮮人権侵害啓発週間に合わせ』
http://www.sankei.com/world/news/171206/wor1712060006-n1.html
 こんなことをやったところで拉致が解決するわけではないし、「特定の政治活動」に「政治団体でもない企業」が協力していいのか、企業は政治団体ではないですから「様々な思想信条を持つであろう」社員の思想信条の自由を侵していないかという問題もあるわけです。


■産経【トランプ政権】ティラーソン国務長官辞任なら強硬路線に勢い 後任候補は北朝鮮体制転換に前向き
http://www.sankei.com/world/news/171205/wor1712050040-n1.html

 ティラーソン氏の後任には下院議員出身のポンペオ中央情報局(CIA)長官、ポンペオ氏の後任にはコットン上院議員をそれぞれ充てる人事が有力視されている。いずれもトランプ氏が昨年の大統領選で主張した不法移民対策の強化やイラン核合意の破棄に同調する強硬な保守派だ。
 「(北朝鮮の)金正恩体制を核システムから切り離すことはできると思う。北朝鮮の人々も彼が去るのを見たいはずだ」
 ポンペオ氏は今年7月、こう述べて北朝鮮の体制転換に前向きな考えを示した。

 この産経の記事だけでもポンペオのひどさはよくわかります。まあ北朝鮮打倒論だけでも非常識ですがそれに「不法移民対策の強化(実際はただの排外主義)やイラン核合意の破棄」なんてもんまでセットなんだから話になりません。こんなんが国務長官になったら国際社会のトランプ批判はさらに高まるでしょう。こんなんを歓迎するというのだからいつもながら産経も非常識バカ右翼です。


■産経【北朝鮮情勢】米国務長官提案の「国連軍対話」に日本は拒否 対北圧力に「有害無益だ」
http://www.sankei.com/politics/news/171205/plt1712050010-n1.html

 北朝鮮問題をめぐって米国、カナダ両政府が呼びかけている国連軍派遣国会合をめぐり、日本政府が両政府に不快感を伝え、12月中の開催の打診を拒否していたことが4日、分かった。

 米国やカナダといった「別に北朝鮮の友好国でもない国」「むしろ日本に近いと思われる国」の国連軍会合呼びかけを「有害無益」と切り捨てるというのだからあまりにも非常識というべきでしょう。
 いずれにせよいずれにせよ、トランプが放言していてもティラーソン国務長官ら外交担当者は戦争回避の方向に動いているわけです。


■【北朝鮮情勢】「対話路線残っている」と山崎拓*6自民党副総裁
http://www.sankei.com/politics/news/171205/plt1712050050-n1.html
 改憲派・中曽根*7元首相の子分で山崎氏自身も改憲派ですが、なぜ北朝鮮問題で彼はこのような対話路線派なんだろうと興味深く思います。
 親分の中曽根は彼のような対話派ではないですからねえ。もちろん改憲派右派の安倍は対話路線ではないわけです。


NHK『首相 北朝鮮ミサイルに備え都市部で避難訓練働きかけへ』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171130/k10011241051000.html

 ミサイルに備えた避難訓練の実施を東京などの大都市部の自治体に働きかける考えを示しました。

 東京、大阪、名古屋だのでそんなことが可能だとかすべきだとか本気で思ってるんでしょうか?


■日刊スポーツ『日本政府、東アジア選手権北朝鮮選手にビザ発給』
https://www.nikkansports.com/soccer/news/201712040000604.html
 そりゃ発給しないなんてバカなことをやったらFIFAに処分されかねませんからねえ。


毎日新聞北朝鮮拉致問題:「戦争してはならぬ」 蓮池氏、安曇野で講演 /長野』
https://mainichi.jp/articles/20171204/ddl/k20/040/011000c
 当たり前の発言ですが、巣くう会のウヨ連中が戦争をあおるような発言をし、それを家族会が黙認している現在、貴重な発言となってしまうわけです。

北朝鮮との戦争は絶対起こしてはいけない」「北朝鮮を動かすにはメリットも示すギブアンドテークも必要」「拉致被害者が今どんな状況にあるか日本が情報を持つこと」の3点を考える必要があることを強く訴えた。

 まあおっしゃるとおり「ギブアンドテークが必要」だと俺も思います。


日刊ゲンダイ蓮池透さんが激白「安倍退陣こそ拉致問題解決の第一歩」』
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12136-429281/

・そもそも安倍首相は拉致解決など本気で考えていません。
・拉致解決は難しい問題なので、誰がやればうまくいくというのは言えませんが、少なくとも安倍首相である以上、絶対に解決しません。家族は高齢化している。自民党総裁の任期延長なんてとんでもありません。

 蓮池氏も思い切ったことをいった物です。まあ拉致問題に関係なく俺は非常識極右・安倍に退陣してほしいですがそれはさておき。まあ、「巣くう会、家族会の安倍タブー」によって、「拉致問題での政府批判」ができずその結果、「拉致が風化し続けてる」上、安倍にはどう見ても拉致を解決する気なんかないわけですから蓮池氏もこう言いたくなるでしょう。


毎日新聞『米議員、北朝鮮と軍事衝突近づく 韓国退避訴え』
https://mainichi.jp/articles/20171204/k00/00e/030/173000c

 米与党共和党のグラム上院議員は3日、CBSテレビのインタビューで、北朝鮮が新型大陸間弾道ミサイルICBM)を発射したことで「軍事衝突が近づいている」と危機感を示し、在韓米軍の兵士らの家族を韓国から退避させるべきだと訴えた。

 グラム氏がどういう思惑でこういう発言をしてるのか、「単に米国民の命を守りたいだけ」なのか、はたまた「米軍による北朝鮮攻撃をしたい」のか、解りませんが、まあ、「退避はない」でしょう。
 そんなことをしたら「米国から開戦する気なのか」という恐怖感をあおりパニックになりかねないからです。


毎日新聞『拉致被害:めぐみさん娘の義父は日本出身 帰還事業で渡る』【金寿英】
https://mainichi.jp/articles/20171204/k00/00m/040/098000c

 ウンギョンさんは2002年、毎日新聞などのインタビューに対し、「おじいさんとおばあさんに会いたい」と訴えた。しかし、当時の政治状況で対面すれば、北朝鮮が主張する「めぐみさんの死」を既成事実化される恐れがあった。
 初対面までは12年を要したが、横田さん夫妻は、めぐみさんの奪還までは再会を控えている。拉致事件を「解決済み」として向き合おうとしない北朝鮮によって、肉親の情は阻まれたままだ。

 馬鹿馬鹿しいですね。ウンギョンさんに会えばいいじゃないですか。彼女に会おうが会うまいが「めぐみさんの件」とは何の関係もないでしょうよ。そもそもめぐみさんが生きてる保証もない。
 何でこういう巣くう会のようなバカなことをいうのか。

 めぐみさんの拉致から40年。ウンギョンさん一家と日本との関わりの深さを示す新事実は、風化が懸念*8されている拉致事件への関心を改めて高め、解決させる契機にならないだろうか。

 いってる意味がさっぱりわかりません。ウンギョンさんの義父(夫の父)が帰国した在日朝鮮人ということと拉致の解決と何の関係もないでしょう。
 なお、関心を高めるには「小泉訪朝的な成果」が一番でしょうね。難しいことですがそれ以外に「関心を高める手立て」はないでしょう。


■産経【北朝鮮情勢】菅義偉官房長官「邦人の安全に影響ない」「韓国への渡航や退避の危険情報出す状況ではない」
http://www.sankei.com/politics/news/171204/plt1712040030-n1.html

 菅義偉官房長官は4日の記者会見で、米共和党の重鎮議員が米国と北朝鮮の軍事衝突が近づいているとして在韓米軍将兵の家族を退避させるべきだと主張したことに関連し、「現在、ただちに邦人の安全に影響がある状況ではない」と述べた。また、韓国への渡航や退避に関する危険情報を発出する状況にはないとの認識を示した。

 常識的判断を菅が示したようでひとまず何よりです。


■産経【北朝鮮危機】国連事務次長が訪朝へ 核開発を協議か
http://www.sankei.com/world/news/171205/wor1712050004-n1.html
 要するに北朝鮮だって戦争は望んでないわけです。だからこそこうした訪朝を受け入れる。何らかの成果が出ることを期待したい。


■産経『「特定失踪者」の拉致被害者認定と早期救出を 34人、全国で2番目に多い沖縄で一斉活動集会』
http://www.sankei.com/world/news/171126/wor1711260017-n1.html
 安倍ですら「政権が5年目に突入しても」認定しないのだから、まあ今後も認定なんかないでしょう。

 集会では、特定失踪者家族有志の会副会長、藤田隆司さん(59)=埼玉県川口市=が「兄奪還!41年の戦い」と題して特別講演した。
 実兄の進さん=当時(19)は昭和51年2月に北朝鮮に拉致されたとみられる藤田さんは「兄は突然姿を消した。朝鮮人が経営する都内の病院に監禁され、拉致された。拉致にかかわった人間も拉致を証言した」と述べた。

 やれやれですね。本当に「朝鮮人が経営する都内の病院*9に監禁」なんて事実があれば、その病院に捜査が入ってるでしょう。かつ日本政府によって北朝鮮拉致認定もされてるでしょう。どう見てもガセの疑い濃厚です。

「国内外にいる拉致実行犯はだれも逮捕されていない。法と証拠に基づく日本の捜査、調査には限界がある」として、今後も拉致被害者が出る可能性があると強調した。

 ばかばかしい。小泉訪朝後に北朝鮮拉致があり得るわけがないでしょう。

「特定失踪者を見捨てないでほしい」と訴えた。

 「見捨てるな」も何も政府認定拉致被害者ならともかく、特定失踪者なんて北朝鮮拉致の保証はどこにもないですからねえ。何せ国内で発見された特定失踪者が複数いるわけですし、その国内発見者の中には、精神的ストレスなどに基づく「自発的失踪」もあるわけですから。

この日の集会には、「愛国の歌姫」と呼ばれる大阪出身のシンガー・ソングライター山口采希(あやき)さん(26)も参加

 20代でこんなに右翼ってのは何なんですかねえ。親の影響なのか。


東京新聞『16年、娘を捜しています 突然行方知れず…85歳父奔走』(谷岡聖史)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017112602000131.html

 「この十六年、あきらめと、いちるの望みと…」。
 後藤日出男さん(85)が絞り出した言葉に、過ぎた年月の重さを感じた。東京湾を望む東京都江東区の都営住宅にある自宅で、次女・美香さん=当時(30)=を捜す日々を振り返った。
 米中枢同時テロで大騒ぎになっていた、二〇〇一年九月十三日*10。日出男さんは自宅を出て警備員の仕事に向かった。
 「お父さん、行ってらっしゃい」。
 美香さんの声が背中で聞こえた。いつもと同じ、朝の光景だった。
 夕方、仕事を終えて帰ると、美香さんがいない。いても立ってもいられず、エレベーターの前で待ち続け、気付くと夜が明けていた。それから十六年、ずっと美香さんの行方を追う。
 警察に届け出て、美香さんが行きそうな駅や店を訪ね回った。日出男さんの故郷の栃木県まで足を運んだ。探偵も雇った。三年が過ぎ、警察官の勧めで外務省に相談。北朝鮮による拉致の可能性が否定できない「特定失踪者」のリストに入った。それでも、自宅を出た後の足取りは一切分かっていない。
 毎年九月、警視庁の身元不明・行方不明者相談所が開設されると、必ず初日に訪れる。身元不明遺体の特徴をまとめた書類を見て、似た特徴がないと分かると「ほっとするけど、手掛かりもないわけで…複雑な気持ちです」。 
(中略)
「うちの子が拉致されたかどうか、正直なところ、よく分からない。でも、他の家族とのつながりができて、仲間同士で話すことができたから」
(中略)
 日出男さんは今も、当時と同じ自宅に長男(54)、長女(51)と三人で暮らす。美香さんは四十六歳になっているはずだ。行方不明直後に駅に張ったポスターは色あせたが、美香さんと同じ年ごろの乗降客に呼び掛け続けている。
「娘を捜しています」 
※後藤美香さんに関する情報提供は、警視庁外事二課=代表03(3581)4321=へ。

 もちろん「小泉訪朝(2002年9月17日)のたった1年前」という失踪時期から考えて北朝鮮拉致の可能性は皆無でしょう。
 なおこの記事を読む限り、東京新聞記者だけでなく、父親も娘さんの失踪を北朝鮮拉致と思ってるようには見えません。
 何せ
1)記事本文はともかく、記事タイトルには「拉致」「北朝鮮」という言葉は何一つ出てこない
2)父親は「身元不明遺体の特徴をまとめた書類」を未だに確認する
3)父親発言「うちの子が拉致されたかどうか、正直なところ、よく分からない。でも、他の家族とのつながりができて、仲間同士で話すことができたから」
ですから。
 「下手な鉄砲も数撃てば当たる」でしかないでしょう。


赤旗北朝鮮問題、武力行使容認を批判、テレビ番組 辰巳参院議員が主張』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-11-26/2017112604_02_1.html

 日本共産党の辰巳孝太郎参院議員は25日未明のテレビ朝日系番組「朝まで生テレビ」に出演し、北朝鮮の核・ミサイル開発への安倍政権の対応や米軍の基地使用について与野党議員らと議論しました。
 辰巳氏は、安倍晋三首相が北朝鮮問題で、トランプ米大統領の「すべての選択肢はテーブルにある」と言う立場に賛同していることを指摘し、「韓国も中国も対話を言っているにもかかわらず、安倍首相は『今は対話ではない』と言って、事実上“武力行使”を容認している」と批判しました。司会の田原総一朗*11は「安倍首相は“武力行使”を否定していない」と指摘しました。自民党中谷元*12・元防衛相は「何度も対話をして裏切られた。今は対話の時ではない」と述べました。

 辰巳氏や田原氏の指摘は全く正論だと思うので紹介しておきます。なお、赤旗記事が正しいならば、
1)中谷氏が「今は対話の時期ではない」としながらも「武力行使を容認して何が悪い」とはいってない点
2)一方で「安倍総理武力行使を容認などしてない、田原氏や辰巳氏の主張は事実誤認だ」ともいってない点
に注意が必要でしょう。


朝日新聞『中国特使、金正恩氏と面会できず 主張隔たり断られたか』
http://www.asahi.com/articles/ASKCT4J96KCTUHBI00Y.html
 とはいえ
1)特使の宋濤・中国共産党対外連絡部長は「党・政府・軍のトップ」金正恩・国務委員長(朝鮮労働党委員長、朝鮮人民軍最高司令官兼務)と比べると役職が明らかに格下
 まあ、なかなかそういうわけにもいかないでしょうが、「習近平*13国家主席・党総書記以外で」金氏と「同格の中国高官」というと中国共産党中央政治局常務委員、つまり

李克強*14・首相
・栗戦書*15・党中央弁公庁主任
・汪洋*16・副首相
趙楽際*17・党中央紀律検査委員会書記
・韓正・副首相(前・上海市党委員会書記)

あるいは「前・中国共産党中央政治局常務委員」の

張徳江*18全国人民代表大会常務委員長
兪正声*19中国人民政治協商会議全国委員会主席

などになるのでしょう。もちろん「中国共産党中央政治局常務委員」や「前・中国共産党中央政治局常務委員」なら会ったという保証はありませんが、相手が大物なので「会わないことによる中国との関係悪化」に対する懸念から、金正恩氏本人が会う可能性は「宋濤氏の場合よりは当然高い」でしょう。
2)金正恩氏は会わなかったが「朝鮮労働党ナンバーツー」崔竜海*20朝鮮労働党副委員長(北朝鮮国務副委員長兼務)とは会談していること
に注意が必要でしょう。金正恩氏と会わなかったからといって中朝関係が決定的に対立しているとまではいえないでしょう。


■フォーブズジャパン『インドを悩ます「子供の飢餓」問題、深刻さは北朝鮮以上か』
https://forbesjapan.com/articles/detail/18653

 ナレンドラ・モディ*21首相率いるインドでは、金正恩体制下の北朝鮮よりも多くの子供たちが飢えている。
 国際食料政策研究所(IFPRI)が10月に発表した報告書が示す結果だ。
 IFPRIがまとめた「世界の飢餓指標(Global Hunger Index、GHI)」ランキングによると、調査対象の119か国のうち、インドは北朝鮮より7ランク下の100位だった(7ランク下には、アフガニスタンが入っている)。
(中略)
 これほど多くの子供が飢えているということは、急速な経済成長をとげ、株式市場も活況を呈するインドでいまだ貧困問題が改善されていない証拠でもある。
(中略)
 インドの所得格差については、フランスの経済学者トマ・ピケティ*22も著書で詳しく述べており、現在の格差は英国統治の時代よりひどいと指摘している。
 実際のところ、インドの上流・上流中産階級にとって、子供の健康と栄養状態や教育が最優先課題でないことは明らかだ。米ロングアイランド大学ポスト校のウダヤン・ロイ教授(経済学)はこうした人たちについて、「関心があるのは火星に向けて宇宙船を打ち上げることなど、国の栄光に関わる表面的な事柄ばかりだ。政権幹部は貧困層が直面する問題に、あまり関心を持っていない」と話す。
 教授はまた、自分の身近にいるインドの富裕層についても、「第4世代(4G)携帯電話やタイで過ごした休暇についての自慢話などばかりしている」と嘆く。貧困に関する統計について教授が話題にしても、すぐに話題を変えるというのだ。
 ただ、こうした考え方は、一部の人たちの宗教的信条に関わっている可能性もあるという。ヒンドゥー教では人間の置かれた状況について、宿命論的に語ることが多い。
 「現在の現実は何であれ、重要ではないと考えるのだ」という。
 「ただ神々を幸せにすればいい。そうすれば死後、より良い人生を送れる人に生まれ変われる。たった今の人生をより良くすることには、あまり大きな関心は持たれないのだ」
 それでも、現政権は2022年までに子供の栄養失調の問題を解消するとの目標を掲げており、政権交代以降、子供の飢餓率には改善も見られている。

 「北朝鮮より深刻かどうか」はともかく相当深刻なことは事実なんでしょう。結局「貧困問題」つうのは「経済政策や福祉政策がうまくいってるかどうか」つう話なので「民主主義なら万々歳」つう単純な話ではないわけです。


■産経『朝鮮半島の最悪シナリオに備えよ 「中国が実質的に支配」なら日本は脅威を直接受けることに』
http://www.sankei.com/world/news/171125/wor1711250002-n2.html

 北朝鮮に対する米国の先制攻撃のみならず、中国の先制攻撃の可能性も考える必要がある。
 なぜならば、自国との国境付近で核実験を繰り返し、習近平国家主席の顔に泥を塗る行為を繰り返す北朝鮮に対し、中国は激怒しているはずだ。
(中略)
 中国の人民解放軍が北から北朝鮮を攻撃し、南から米韓連合軍が攻撃する案は、金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長を排除する目的のためであれば、米中双方にとって悪い案ではない。

 「中国の北朝鮮攻撃」なんて、そんなもんあるわけがないでしょう。

 最悪のシナリオは「朝鮮半島全域を中国が実質的に支配し、中国の人民解放軍がその支配地域に駐留する」シナリオだ。

 「中国が実質的に支配し」の意味がわかりません。統一韓国が中韓軍事同盟を結び中国軍の駐留を許す(当然、その前段階として米韓同盟が廃止され在韓米軍は撤退)というんでしょうか?。あり得ないと思いますけど。


毎日新聞『小野寺防衛相、BMD「北朝鮮脅威なくなれば不必要」』
https://mainichi.jp/articles/20171125/k00/00m/030/112000c

 小野寺五典防衛相は24日の記者会見で、ロシアのショイグ*23防相と10月にフィリピンで会談した際、日本の弾道ミサイル防衛(BMD)システムに関し、「北朝鮮の脅威がなくなれば、日本は装備を保有する必要がない」と伝えたことを明らかにした。
 小野寺氏はロシアが日本のBMDに反対していることを踏まえ、「保有するのは北朝鮮の脅威があるからだ。脅威がなくなるようにロシアも協力してほしい」という趣旨の発言をした。ショイグ氏から応答はなかった。
 ただ、日本のBMDには米国と連携して中国やロシアをけん制する側面もあり、防衛省関係者からは「不用意な発言は、防衛政策の方向性を縛ることになりかねない」と批判の声が出ている。

 最後に「批判の声」云々と書いてありますが確かに意外な発言ですね。日本政府はBMDのターゲットについては曖昧にごまかしてきた気がしますので(だからこそ、この記事が指摘するようにロシアが反発しているわけです)。
 ただ「不用意な発言」つうのは違うでしょうね。小野寺が自分だけの考えで勝手に放言してるわけではないでしょう。


■産経【河野太郎外相インタビュー】在韓邦人退避、自衛隊への韓国世論が障害
http://www.sankei.com/politics/news/171124/plt1711240008-n1.html
 「馬鹿か」と呆れますね。
 退避しないといけないような事態は起きないでしょうし起こしてはいけませんがそれはさておき。
 退避しないといけないような事態になったら、「韓国の対日感情が良好」でも退避は困難でしょうね。当たり前の話です。
 そして「国民感情」云々といいながら国民感情を良くしようとはせず、慰安婦云々で韓国に悪口ですから呆れます。
 「韓国たたきのネタに北朝鮮問題を使ってるのか!」と産経には心底腹立たしくなります。

 ある外務省幹部は韓国政府関係者との協議で在韓邦人退避に話題が及んだ際、「福島第1原発事故のときに各国大使館が大阪や国外に退避して、日本人はどう思ったか」と迫られた。

 つまりは韓国は退避しないといけない事態が起こるとは思ってない上に「退避がー」ばかりいい「退避が起きるような事態(米朝の軍事衝突)を回避しようとしない日本」に心底いらだってるわけです。


■産経『第2次朝鮮戦争は米韓の地上戦力を投入する「激烈短期決戦」に 不安は文在寅大統領』
http://www.sankei.com/world/news/171124/wor1711240002-n1.html
 馬鹿馬鹿しくて話になりません。そんな戦争は起こしてはならない。この筆者が元陸上自衛隊東部方面総監というんだから「自衛隊ってウヨの巣窟か?」と疑いたくなります。


■産経『【平昌五輪】平昌五輪中の軍事訓練は中止検討か 韓国政府、緊張緩和図る』
http://www.sankei.com/world/news/171124/wor1711240016-n1.html
 五輪は「平和の祭典」を表看板にしてるわけですし、仮に軍事訓練で不測の事態が起こりでもしたら各国選手が巻き添えになるわけですから当然の判断でしょう。


琉球新報『<社説>テロ支援国家再指定 北朝鮮の反発招くだけだ』
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-617594.html
 テロ支援国家再指定よりも北朝鮮が求める「米韓合同軍事演習の当面の中止」など*24を米国は行い、バーター取引を実施すべきではないか、カーター訪朝合意のような形を目指すべきだと主張する琉球新報です。
 「産経や巣くう会、家族会のようなウヨ以外でも」再指定は仕方がないんじゃないかという論調が多い中、琉球新報がタイトルで「北朝鮮の反発招くだけ」と言い切ったことを高く評価したいと思います。まあ、id:noharraや巣くう会、家族会などはこの社説のような主張には悪口するだけでしょうが。
 

秋田魁新報『社説:テロ国家再指定 回避したい対立の激化』
http://www.sakigake.jp/news/article/20171122AK0012/
 琉球新報と違い再指定を批判まではしていませんが「対立激化は避けてほしい」としている点は評価できます。


■産経【北朝鮮情勢】亀井静香*25元金融担当相が訪朝を検討
http://www.sankei.com/politics/news/171121/plt1711210042-n1.html
 何で訪朝するんですかね?。まあ、政府特使かなんかで何らかの成果が出ればいいんですけどねえ。


■産経【正論】対北攻撃のシナリオ 中国の同意を得て米国が行う「予防戦争」の可能性高い 東京国際大学教授・村井友秀
http://www.sankei.com/column/news/171121/clm1711210006-n1.html
 何を根拠にそんなもんに中国が賛同すると思うのかさっぱりわかりません。


東亜日報『文政府、個人の訪朝を初承認』
http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/1133659/1
 過大評価はできませんが、悪いことではないでしょう。


朝鮮日報【社説】日本が守り韓国は捨てようとしている核武装能力
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/11/21/2017112101055.html

 日本の与党・自民党石破茂・元幹事長は18日に行った講演で「日本は核兵器を製造する考えは全く持っていないが、その気になれば作れるということが大きな抑止力になっていることを理解しておかねばならない」と述べた。
(中略)
 韓国の政権政党が語るべき言葉は、北朝鮮の核の脅威から離れた日本の政権政党の議員からしか聞けなくなっている。

 正気とは思えません。これが韓国の全国紙ですからねえ。まるで産経です。なお、石破の放言についていえば、さすがにこれは日本政府公式見解ではありません。


朝鮮総連破産が自民党で議論された! 前進!
http://kenkato.blog.jp/archives/73233781.html

 8月から朝鮮総連破産要請に取り組んできましたが、11月7日の自民党拉致問題対策本部で実行を求める意見が出ました。夕刊フジのネット版ZAKZAKが報じています。大きく前進しました!
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/171114/soc1711140011-n1.html
 取り上げてくださったのは衆議院議員の長尾たかし先生と参議院議員和田政宗先生、それから党の役職についている先生です。

 長尾も和田も幹部とはいえないレベルの政治家の上「党の役職についている先生」については(先生の要望があるので?)現時点では名前も役職も出せないというのではとても前進とはいえないでしょう。

 3人の先生方はよくぞ覚悟を決められたと思います。総連潰しは票にも政治資金にもならない上、たいへんな危険を伴います。

 いや全然危険は伴いませんよねえ。まあ一般的にいってそんなに票や金になるとは思えませんが、「日本会議とズブズブ」だったりするとまた話も違うのかもしれません。

 以前書いたように、いまだに利権目当てで朝鮮総連に接近する議員すらいるのです。

 「具体的に誰のことなんだよ?」ですよねえ。


■産経『米、北朝鮮テロ支援国家に再指定へ トランプ大統領が発表』
http://www.sankei.com/world/news/171121/wor1711210002-n1.html
 予想の範囲内ですが
1)これに対し北朝鮮周辺諸国(中国、韓国、ロシア)などがどう動くか
2)トランプ政権が今後どう動くかを注目したい。


時事通信『米韓、合同演習調整を=北朝鮮の挑発凍結で専門家』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017112000991&g=prk
■産経【北朝鮮危機・私はこう見る】「国際交渉では予測不可能さを示すことが重要」 元CIA長官代理のジャック・デバイン氏
http://www.sankei.com/world/news/171122/wor1711220048-n1.html

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017112000991&g=prk
 元米国務省北朝鮮専門家ジョエル・ウィット氏は20日、ソウル市内で講演し、北朝鮮の核・ミサイル実験凍結継続に向け、米韓は来年春に予定される合同演習を縮小するなど調整すべきだと提言した。

http://www.sankei.com/world/news/171122/wor1711220048-n1.html
・私は、金氏は根本的に理性的な指導者であると考えている。
・重要なのは、北朝鮮の状況について軍事的解決は見込めないことだ。何十万人もの死者を出す大惨事につながらない軍事作戦は非常に難しい。交渉のテーブルに戻ることは避けられず、この点において、ティラーソン国務長官は正しいと考える。
 「6カ国協議」のような外交的努力は、北朝鮮にミサイル発射や核実験を停止させる目的の実現のために、最良の方法だ。

 小生もハト派、交渉派として全く同感なので紹介しました。


NHK『タイ駐在の北朝鮮大使「核は自国防衛にしか使わない」』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171120/k10011230161000.html
 「自国防衛なら核保有していい」つうもんでもありませんが重要な指摘でしょう。
 米国が北朝鮮の体制を保障すれば、核廃棄の可能性もあり得るということです。
 体制保障の証明として北朝鮮が求めてるものは「米朝国交樹立」と「朝鮮戦争の正式終戦」でしょうがそこに米国が踏み出せるかどうかが問題でしょう。

「われわれは今や水爆を保有しており、もしアメリカとの戦争が起きれば必ず勝利するだろう」と強調

 もちろんこの場合の勝利とは「ベトナム戦争でのベトナムのような勝利(自国の独立を維持)」でしょう。まあ「米国が北朝鮮に侵攻したとして」ベトナム戦争的な形でも勝利が可能かどうかは疑問ですが、それはともかく、北朝鮮とてさすがに「米国に反撃し屈服させる」なんてことは考えてないわけです。軍事力に段違いの差がありますからね。


毎日新聞脱北者を調査、伊藤亜人さんに聞く 北朝鮮の「実相」』【鈴木琢磨*26
https://mainichi.jp/articles/20171117/dde/012/040/027000c
 id:noharra先生がツイートで「いずれ伊藤本を読みたい」とツイートしていたので気づきました。

 脱北者の丹念な調査を続けてきた文化人類学者で、東大名誉教授の伊藤亜人*27(あびと)さん(74)に聞いた。
 朝鮮半島に興味を持つ学者やジャーナリストで「伊藤亜人」の名を知らない者はいない。戦後日本の韓国研究の草分けであり、1972年に韓国西南端の珍島(チンド)に渡り、村人のわらぶき家屋の離れに居候し、生活を記録した。
 そうしたフィールドワークが文化人類学の基本だとすれば、北朝鮮は手ごわい。類いまれな閉鎖社会。民家に居候などありえない*28。だが、伊藤さんは諦めなかった。韓国には現在、3万人を超える脱北者がいる。粘り強く対面調査を重ねていけば、生活実態にかなり迫れる。そう考え、若い研究者に呼び掛けた。
 「ところがね、興味は示しても自ら積極的にやろうとしなくて」。
 結局、2006年に東大を定年退官、09年からたった1人でソウルの安ホテルに寝泊まりし、インタビューした。
(中略)
 今年、3年がかりで集めた450編の手記のうち99編を収めた「北朝鮮人民の生活」(弘文堂)を出版した。

 ということだそうなので一応新刊紹介として紹介しておきます。まあ、ただ伊藤氏も自覚はしてるでしょうが脱北者とは一般的に見て北朝鮮に好意はないでしょうから当然そういう方向のバイアスはあるでしょう。

伊藤
『体制が崩壊すれば、いきなり人道支援が課題になります。あの政府に代わる社会主義的な施しを誰がするのか? 新しい社会モデルも提示されていないから必ず大混乱になる。中国だけは知っています。もう何年も非公式に流れてくる脱北者で苦慮していますから』

 まあ、そういうことですね。その覚悟なくして、巣くう会やid:noharraのように打倒北朝鮮などと放言するのは愚劣でしかありません。


■産経【北朝鮮情勢】米軍高官、核攻撃違法なら大統領命令であっても従わず
http://www.sankei.com/world/news/171119/wor1711190008-n1.html

 ハイテン米戦略軍司令官は18日、カナダ東部ハリファクス*29で開かれた国際安全保障フォーラムで、トランプ大統領が核攻撃を命令しても、違法と判断すれば従わず別の選択肢を提案する考えを明らかにした。

 こういう発言が出るのだから、いかにトランプが周囲に危険視されてるかということです。


NHK『自民 二階*30幹事長「北朝鮮 追い込みすぎれば爆発」』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171119/k10011228591000.html

 自民党の二階幹事長はラジオ日本の番組で北朝鮮への対応について、「圧力をかけて追い込みすぎれば、爆発するのは決まっている」と指摘し、北朝鮮の暴発を避けるため、過度に圧力を強めるべきではないという認識を示しました。

 二階氏のこうした発言をどう理解すべきなのか気になるところです。
 もちろん彼は安倍に刃向かうような人間じゃありませんから安倍の了解を得ての発言でしょう。


■産経【北朝鮮情勢】「猿芝居まで演出」 トランプ大統領拉致被害者家族の面会を労働新聞が非難
http://www.sankei.com/world/news/171119/wor1711190021-n1.html
 北朝鮮がどういう意味で猿芝居と呼んでるのかはひとまず無視します。
 トランプが「拉致解決のために頑張ろう」などとは全く考えてないであろう、単に家族会のご機嫌取りをしただけであろうという意味では、これは「猿芝居」でしかないでしょう。そういう指摘は既に高世仁有田芳生氏もしています。マスコミがこの面会をほとんど騒がないのもそういうことです。


■産経【北朝鮮拉致】「米の意志ある今、談判を」 横田早紀江さんら新潟で集会
http://www.sankei.com/world/news/171118/wor1711180040-n1.html
 何で米国が拉致解決に協力的と思えるのか訳がわかりません。日本政府から家族会との面会を依頼されたので断って恨まれるのも馬鹿馬鹿しいからトランプは会っただけでしょう。会ったって何か具体的な要求をされるわけでもないし、その具体的な要求を元に後で「トランプが要求通り動いてくれたか」チェックが入るわけでもない。「今まで米国政府は拉致解決のために何もしてくれなかった」などという非難もない。
 トランプも気軽に会えるわけです。

 米国が近く判断を示す北朝鮮テロ支援国家再指定について、めぐみさんの弟、拓也さん(49)は「日本政府は救出へ具体的に何をするか定め、米国に粘り強く再指定を求めてほしい」と強調した。

 何で指定すると拉致解決に役立つのか、さっぱりわかりません。


■産経【拉致40年 めぐみさんを救え(4)】問題膠着、早紀江さん「どうか被害者を思い、忘れないでください」
http://www.sankei.com/world/news/171118/wor1711180020-n1.html

拉致問題は人ごとではない。」

 はっきり言って人ごとですね。交通事故やがんなどとは全く違います。
 つうかそういうこというならたとえば「日本人妻問題は人ごとではない」と思って日本人妻の帰国に尽力したらどうなのか。「とにかく拉致を最優先しろ」なんて「自分のことしか考えてない」ふざけた横田母には何の同情も共感も俺にはありません。むしろ怒りや憎悪といったネガティブな感情しかない。まあ、「わずか数回会っただけで、孫ウンギョンさんに会うことをほとんど拒絶しつづける」彼女の振るまいが果たして「自分のためになっているか」甚だ疑問ですが。巣くう会にいいように政治利用されてるようにしか見えません。

政府に提出された救出を願う署名は今年10月末現在で1216万8293筆に上る。

 日本の人口は1億2千万ですし、署名した人間もしがらみで仕方なく署名した人間も多いでしょう。要するに産経らが自慢するほどの意義があるとは俺は思いません。なお、今気づいたんですが「幸いなことに」俺はこうした署名は一度もしたことがなかったかと思います。こんなクソみたいな署名に協力しなかったことを心から喜んでいます。

だが、問題が膠着(こうちゃく)する中で救出運動は再び、厳しい現実に直面している。集会には空席が目立つようになった。街頭での呼びかけも素通りされる。

 そりゃ成果がなければそうなるでしょうね。当事者じゃないのだから当たり前の話です。

 世界的バイオリニストの五嶋龍(ごとう・りゅう)さん(29)は今年、拉致問題を啓発するチャリティーコンサートを開いた。若い世代の意識を高めようと、学生オーケストラに共演を呼びかけたが、啓発テーマが拉致問題だと知ると多くが戸惑った。
「政治色が強い」「北朝鮮と関わるのは怖い」。そんな声が関係者からあがったという。

 俺的に五嶋とその家族(五嶋の姉であるみどりなど)への「人間としての評価」が大いに下がったことをここに書いておきます。
 こんなコンサートをやったところで拉致の解決に役立つわけでも何でもない。
 なお、「政治色が強い」「北朝鮮と関わるのは怖い」というのははっきり言えば「巣くう会や拉致議連のような極右反動とつきあいたくない」ということでしょう。そういう恐怖感や疑問、批判意識を持たない五嶋とその家族、および五嶋のイベントに協力した学生は要するに極右反動なんでしょう。まあ、音楽家でも「日本を守る国民会議」議長・黛敏郎みたいなウヨは珍しくないですからねえ。

 核実験や弾道ミサイル発射が相次ぎ、金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏が暗殺される事件も起きた。五嶋さんは「学生たちが当初、北朝鮮と関わりたくないと思ったのはある程度仕方なかったのかもしれない」と話す。

 もちろん五嶋のいうようなことではなく「極右反動と付き合いたくない」というのが学生が敬遠した理由でしょう。

最終的にコンサートは成功し反響を呼んだ

 反響なんか全く呼んでないと思いますが。

北朝鮮による拉致に怒りをたぎらせていた五嶋さんだったが、40年間娘の姿を追い続けている早紀江さんと初めて面会すると、平静で、理知的なその振る舞いに驚かされたという。

 単に五嶋と早紀江の気があうだけでしょう。早紀江のどこが理知的なんでしょうか。
 むしろ理知的なのは不当な除名処分を受けても「巣くう会、家族会批判はしても」必要以上に泥仕合はしない蓮池透氏の方でしょう。

 早紀江さんからはお土産にカステラをもらった。五嶋さんは「めぐみさんに食べさせたいと、何度も思われたものなのだろう」とその味をかみしめたという。

 カステラごときで五嶋も大げさな野郎です(失笑)。


■産経【拉致40年 めぐみさんを救え(3)】「今、どこにいるのか」 所在地情報が解放の鍵
http://www.sankei.com/world/news/171117/wor1711170006-n1.html
 そんなもんわかるわけがないでしょう。

 被害者の所在地情報やこれまで北朝鮮内のどこにいて、何をしていたかといった具体的な情報を日本側が突きつけることによって、被害者の解放は実現に近づく。

 この記事ではさすがに産経も「交渉解決論」の立場にたってるようです。

 被害者の所在地情報は、国際社会の経済制裁と米国の軍事圧力が強まる中、有事の際の被害者救出という観点からも重要だ。

 有事になったら救出なんか無理です。


■産経『横田めぐみさんの拉致から40年 滋さん、早紀江さん夫妻が会見「姿見えないまま40年」』
http://www.sankei.com/world/news/171115/wor1711150015-n1.html
■産経【拉致40年 めぐみさんを救え(1)】老いる父…誕生日に「あの日」を重ね  
http://www.sankei.com/world/news/171115/wor1711150002-n1.html

http://www.sankei.com/world/news/171115/wor1711150015-n1.html
 この日、滋さんは会見に同席したが、体調不良で発言できなかった。

http://www.sankei.com/world/news/171115/wor1711150002-n1.html
 両脇を支えられ、ゆっくり杖をついて現れた。うつろな視線。ひとりで歩くのもままならない。「お久しぶりです」と声をかけると、顔をあげた。柔和な表情を浮かべる。
 「ああ…、ごぶさたしています」。
 口ごもりながらも、あいさつを返してくれた。
 腰掛けるにも介助が必要だった。髪は真っ白になって久しい。会話中でもしばしば目をつぶり、突っ伏しそうになる。
 「お父さん、起きてください」。
 妻の声にうなずく。強い薬の影響もあって、体調が悪い日は時々、意識が混濁する。
(中略)
 14日で85歳になった。この1年で体は急に言うことをきかなくなった。字が書けない。言葉が出ない。
「こんなふうになるなんてね」。
 横田めぐみさん(53)=拉致当時(13)=の父、滋さんのとなりに座る母、早紀江さん(81)はそうつぶやいた。

 産経らしいお涙ちょうだいです。俺なんか「小泉訪朝路線を続けていればこんなことにはならなかったんじゃないか、制裁なんかすべきじゃなかった」「元気なときにもっとウンギョンさんと会っておくべきだった」と救う会、家族会(滋氏以外の横田一家含む)、拉致議連や産経といったウヨ連中への怒りしか思いませんね。
 しかし滋氏は明らかに体調がやばそうですね。もう表舞台に出ない方がいいんじゃないか。


■産経『北朝鮮からの大量難民への対応「具体的な対応は答えを差し控える」 政府答弁書
http://www.sankei.com/politics/news/171114/plt1711140014-n1.html
 武装難民などという有害な麻生*31副総理・財務相の暴言を放置する一方で正面から質問されると「微妙な問題なのでノーコメント」とはまったくでたらめです。


■産経『武装難民「問題意識喚起」麻生太郎財務相の“射殺”発言で答弁書
http://www.sankei.com/world/news/171114/wor1711140031-n1.html
 麻生批判など期待していませんが、逆に擁護するとは全く正気ではないですね。


朝日新聞『キムヨナさん*32北朝鮮選手の平昌参加「強く期待する」』
http://www.asahi.com/articles/ASKCG4W44KCGUHBI017.html
 韓国ではこうした発言はむしろ普通なのかもしれませんが、金妍児を評価しておきたいと思います。


NHK安倍内閣「支持する」46% 「支持しない」35% NHK世論調査
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171113/k10011221971000.html
 未だに「支持する」46%とかげんなりしますけど、「無回答、わからない」を含む「広い意味での『支持しない』=54%」ですからねえ。安倍もひとまず「ほっと一安心」程度でしかないでしょう。

 支持する理由では、「他の内閣より良さそうだから」が42%、「実行力があるから」が18%、「支持する政党の内閣*33だから」が17%でした。
 逆に、支持しない理由では、「人柄が信頼できないから」が41%、「政策に期待が持てないから」が32%、「支持する政党の内閣でないから」が10%となっています。

 何も「枝野*34内閣」など、野党ではなく「岸田*35内閣」「石破*36内閣」「石原伸晃*37内閣」など「自民党の非安倍内閣」を想定しても安倍の何が「よさそう」なのかさっぱりわかりませんがそれはともかく。
 不支持理由が「(加計森友疑惑などで?)人柄が信頼できない」「政策に期待が持てない」など「ある程度具体的」なのに対し「質問の仕方が悪い」のかもしれませんが、まあ、支持理由は「ほかよりよさそう」だの「実行力がある(どこが?ですが)」だのまあ具体性に欠けますね。

 トランプ大統領の日本訪問に合わせて、北朝鮮による拉致被害者やその家族との面会が実現し、トランプ大統領拉致問題の解決に向けて安倍総理大臣と協力していく意向を強調しました。今回の面会が拉致問題の進展に効果があると思うか聞いたところ「大いに効果がある」が3%、「ある程度効果がある」が31%、「あまり効果はない」が44%、「まったく効果はない」が17%でした。

 「効果がない」が6割超えてる、てのは結構意外でした。もうちょっと評価されてるのかと思ってたので。いや俺個人は全く評価しませんけど。

 先月行われた衆議院選挙で、自民・公明の与党が衆議院全体の3分の2以上の議席を獲得し、圧勝したことがよかったと思うか聞いたところ、「よかった」が28%、「よくなかった」が28%、「どちらともいえない」が39%でした。
 衆議院選挙で、立憲民主党野党第一党に躍進したことについて、よかったと思うか聞いたところ、「よかった」が33%、「よくなかった」が10%、「どちらともいえない」が51%でした。

 自公の勝利について「どちらともいえない」がやたら多いのが注目ポイントでしょうね。自民支持層ですらあの選挙結果を手放しでは必ずしも支持しないわけです。
 なお、立憲民主についての質問の回答は評価が難しいですね。
 「第一党になったのはよかったが議席数が自民に比べて少ないので手放しで評価できない」「よかったと思うが国会が始まらないとなんともいえない」「立憲民主が増えてよかったが希望(あるいは共産)が不振だったのがよくなかった」などいろいろなのが「どちらともいえない」には混入してるでしょうからね。いろいろなのが混入してるのではっきり言って「なんとも評価できない」。
 まあ「はっきりよくなかったとしてるのが少ない」位しか評価しようがない気がします。

 国会の質問時間はどうあるべきだと思うか尋ねたところ、「現状を維持すべき」が26%、「野党に多く配分するものの、与党の時間を増やすべき」が14%、「与党と野党の時間を半分ずつにすべき」が38%、「議席数に応じて、与党に多く配分すべき」が11%でした。

 「半々が38%」つうのには「なんと非常識な」「むしろ野党の時間を増やすべきだろ(少なくとも現状維持)」と呆れざるを得ませんが、とはいえ、マスコミもまともに与党を批判しませんからねえ。
 つうかNHKの質問の選択肢もおかしいような気がします。「今以上に野党に多く配分する」つう選択肢がなかったんですかねえ?。
 つうかこういう選択肢ではなく端的に「現状維持」「与党の時間を今より増やす」「野党の時間を今より増やす」の3択で聞いた上でその後で「野党(あるいは与党)の時間を増やすとしたらどうすべきか」などと聞いた方がいいような気がします。俺の邪推かもしれませんがNHK自民党に有利な結果を出そうとしてないか。選択肢の内、3つが「野党の時間を減らす」つうのはおかしいでしょうよ。


■産経【北朝鮮情勢】日本への大量難民を想定、感染症対策を検討開始 マラリアなど流行も 厚労省研究班
http://www.sankei.com/life/news/171113/lif1711130034-n1.html
 北朝鮮マラリアが流行してるのならそれこそ「マラリア撲滅のための対北朝鮮人道支援」でもしたらどうなんですかね。
 「日本国内に北朝鮮難民が来なければマラリア患者が北朝鮮にいても知らない」つうのは反人道的でしょう。
 なお、こういう事態が起きるかといったらまず起きないでしょうね。
 大量の難民なんてのは内戦か、米朝戦争でも起こらないとまずあり得ないし、内戦はともかく米朝戦争なんて起こしてはいけない。
 また仮に難民が出たとしても「海を越えて日本に来る」より陸上経由で韓国に来る方が多いでしょう。


■【産経抄】11・15は拉致問題解決の道しるべ 11月14日
http://www.sankei.com/column/news/171114/clm1711140003-n1.html

 昭和52(1977)年とは、どんな年だったのか。手元にある日本現代史の年表を開いてみる。
(中略)
 28日には、パリ発の日航機が日本赤軍にハイジャックされた。日本政府は、人質となった乗員乗客を解放するために、高額の身代金を支払い、過激派6人*38を釈放した。「人命は地球より重い」。当時の福田赳夫*39首相の判断である。

 ダッカハイジャック事件ですね。ダッカ事件でわかるように海外で人質をとられたら交渉以外に解決方法はないでしょう。そしてその場合、何らかの見返りも仕方がない。
 そうした見返りで成果を上げたのが小泉訪朝です。
 しかし「よど号ハイジャック(佐藤*40内閣)」「ダッカハイジャック(福田内閣)」では人命重視の観点から、「見返り」を渋々与えた日本社会が、拉致ではそうしないことには俺としては悲しみや憤りを感じます。こういったら何ですがよど号グループや日本赤軍なんてテロ組織ですからねえ。そういった組織相手に妥協することができたのになぜ「国連加盟国」北朝鮮相手にそれができないのか。

 13歳の横田めぐみさんが北朝鮮工作員によって拉致されたのは、それから1カ月半後の11月15日だった。明日で40年を迎える。

 でそれのどこが「11・15は拉致問題解決の道しるべ」なんでしょうか。
 拉致解決の道しるべとなる日を選ぶならむしろ小泉*41訪朝の「9月17日」でしょう。


朝鮮総連破産申立てを官邸に直訴しよう!
http://kenkato.blog.jp/archives/72792724.html
 やれやれですね。直訴したって安倍はそんな事しないでしょう。下手に朝鮮総連というパイプを壊したらそれこそ交渉が成り立たなくなる恐れがあります。
 まあそれ以前に「そもそも本当にそんな事が法的にできるのか」て問題もありますが。
 つうか「安倍に直訴」て「つまり君たちウヨでは申し立てができないのかね?」と聞きたくなります。

菅沼さんはたいへん興味深いことを述べています。
「今でも朝鮮総連に接近している国会議員がたくさんいる。将来の日朝国交正常化を見据えて、経済支援という形で北朝鮮に行くカネを狙っているからだ。要するに北朝鮮利権だ」

 と菅沼が言うならそれこそ証拠付きでその議員の名前を出すべきでしょう。まあ普通に考えてガセでしょうけど。
 いずれにせよ「民主党政権時代ならまだしも」、現在政権与党は自民、公明である以上その議員はいるとしたら「自公の議員」でしかありません。
 あるいは「最大野党の民進党」も、もしかしたら「一部の大物議員」がなんとかそれに一枚嚙めるのかも知れない。あるいは「近い将来の政権交代を見据えて」動いてる民進党議員もいるのかもしれない(まあ何度も言うようにそもそも菅沼のガセだと思いますが、仮に事実だとしたら、という仮定で話をしています)。
 少なくともこの議員が「最大野党以外の野党(共産、社民など)の議員」であることはないでしょう。そんな人間が利権に食い込めるわけもない。
 ちなみにこの菅沼、ウィキペディア『菅沼光弘』に寄れば

■9.11陰謀論
アメリカ同時多発テロ事件は米国政府の自作自演であるという陰謀説について、「荒唐無稽ではない」と主張している。自作自演説を唱える中丸薫との対談本『この国を支配/管理する者たち』(2006年、徳間書店)も出版している。
歴史認識問題
慰安婦問題に関し、2007年(平成19年)7月13日に米大使館に手渡された「アメリカ合衆国下院121号決議全面撤回を求める」要望書に賛同者として名を連ねた。映画「南京の真実」の賛同者でもある。
北朝鮮認識
中丸薫との対談本『この国のために今二人が絶対伝えたい本当のこと』(2015年、ヒカルランド)において、北朝鮮を絶賛する中丸に「同調し」、「北朝鮮を批判する日本人を非難」している。この対談本は第20回日本トンデモ本大賞の候補作品となっている。と学会元会長の山本弘は作品紹介で、
『宇宙人や地底人と交信しているという中丸薫さんが、北朝鮮に招かれ、北朝鮮は素晴らしい国だと絶賛します。対談相手の菅沼光弘氏もそれに同調し、北朝鮮を批判する日本人を非難したりしています。こういう人が、元公安調査庁調査第二部長だったというのが、いちばんトンデモないことかも……。』
と解説している。

というのだからウィキペディアの記述が事実ならば、およそまともな人間ではありません。
 なお、韓国国交正常化時には「ある種の利権あさりが行われたらしいこと」は割と有名な話です。
 他の国交正常化時(例:中国)もそうだったのかもしれませんが、特に有名なのが韓国かと思います。瀬島龍三伊藤忠元会長、大物右翼・児玉誉士夫などの名前が取り沙汰されたわけです。

 そうした利権屋議員を炙り出すためにも、朝鮮総連への破産申立てを実現する必要があると、決意を新たにしました。
 破産になれば朝鮮総連は、「カネも女も(男も?)やったのに、なぜ阻止できなかった!」と激怒し、利権屋議員を暴露するのではないでしょうか?

 ばかばかしい。そんな利権議員はいないでしょうが仮にいたとしても「暴露しても何もどうにもならない」から暴露などしないでしょう。
 ちなみに菅沼や加藤(このウヨブログの書き手)にとっては後で紹介する「総連本部ビル転売」で仲介者を務めた山内俊夫*42参院議員などは利権議員なのでしょう。いやそれどころか訪朝し、第18富士山丸問題解決に成功した金丸信*43や、拉致被害者帰国に成功した小泉総理らに向かって「国交正常化時の利権目当てで訪朝した」と暴言吐きかねないのが菅沼のようなウヨです。

参考

朝鮮総連本部ビル売却問題(ウィキペ参照)
・2015年1月下旬、本部ビルを競売で落札したマルナカ山内俊夫参院議員の経営する不動産会社の仲介で山形県の企業グリーンフォーリストに総連ビルを44億円で転売した。グリーンフォーリストは、テナント入居として朝鮮総連がそのままビルを使用することを認めた。
・仲介した山内元議員は「朝鮮総連が継続使用できれば、日朝関係が進展して国益にもかなうとの思いからだ。朝鮮総連の意向を直接受けたわけではない」と説明した。

 思うに拉致問題が進展しない理由の一つは、利権屋議員の存在ではないでしょうか?

 ばかばかしい。なんでそういう理解になるのかさっぱり分かりません。


朝鮮総連の破産申立てを実現しよう! いまチャンス!
http://kenkato.blog.jp/archives/72552969.html
 ばかばかしい。そうすることの是非(申し立てがそもそも可能なのか、可能だとして申し立てが認められる可能性があるか、破産したとしてどんなメリットが日本社会にあるのかなど)はひとまず置くとしてもそんなことは拉致問題や核、ミサイル問題の解決とは何一つ関係ありません。

*1:ジップはやたら「観光情報」「B級グルメ情報」などが多いのですが社会問題を変なゆがんだ形で報道をされるよりはましです。

*2:ウィキペ『サッカー朝鮮民主主義人民共和国代表』によれば1993〜1994年にハンガリーのチェルナイ・パール氏が監督を務めているとのこと。

*3:ユーゴスラビア代表選手。コートジボワール代表監督(2008〜2010年)、アルジェリア代表監督(2011〜2014年)などを経て日本代表監督(2015年〜)

*4:現在、日本サッカー協会会長、アジアサッカー連盟(AFC)理事

*5:秋田の地方銀行

*6:宇野内閣防衛庁長官、宮沢内閣建設相、自民党政調会長(橋本総裁時代)、幹事長、副総裁(小泉総裁時代)など歴任

*7:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*8:懸念も何も既に風化しています。

*9:産経はさすがに実名を出してはいませんがまあ、具体的に特定されているんでしょう。もちろん産経が名前を出さないのは「名誉毀損と営業妨害で訴えられかねないから」「病院の経営が傾いた場合、入院患者の扱いが大問題になってしゃれにならないから(病院どころか入院患者からも訴えられかねない)」でしょう。要するに産経ですらガセと自覚してるわけです。

*10:米中枢同時テロは日本時間の「2001年9月11日22時頃」に発生しています。

*11:最近の著書に『原子力戦争』(2011年、ちくま文庫)、『ドキュメント東京電力福島原発誕生の内幕』(2011年、文春文庫)、『変貌する自民党の正体』(2016年、ベスト新書)、『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(2016年、角川新書)など

*12:小泉内閣防衛庁長官、第三次安倍内閣防衛相など歴任

*13:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*14:共青団中国共産主義青年団)中央書記処第一書記、河南省長、党委員会書記、遼寧省党委員会書記、第一副首相などを経て首相

*15:黒龍江省長、貴州省党委員会書記などを経て党中央弁公庁主任

*16:広東省党委員会書記、重慶市党委員会書記などを経て副首相

*17:青海省長、党委員会書記、陜西省党委員会書記、党中央組織部長などを経て党中央紀律検査委員会書記

*18:吉林省党委員会書記、浙江省党委員会書記、広東省党委員会書記、副首相などを経て全国人民代表大会常務委員長

*19:建設大臣湖北省党委員会書記、上海市党委員会書記などを経て中国人民政治協商会議全国委員会主席

*20:国防副委員長、朝鮮人民軍総政治局長、国家体育指導委員長などを経て北朝鮮国務副委員長、朝鮮労働党副委員長

*21:グジャラート州首相を経てインド首相

*22:著書『21世紀の資本』(2014年、みすず書房)、『トマ・ピケティの新・資本論』(2015年、日経BP社)、『格差と再分配:20世紀フランスの資本』(2016年、早川書房

*23:エリツィンプーチン政権非常事態相、モスクワ州知事を経て国防相

*24:米朝が合意するには最終的には「米朝国交樹立と朝鮮戦争正式終戦による体制保障」までいく必要があるかと思いますが。あとできれば在韓米軍撤退ですね。

*25:村山内閣運輸相、橋本内閣建設相、自民党政調会長(小渕、森総裁時代)、国民新党代表、鳩山、菅内閣金融担当相など歴任

*26:著書『テポドンを抱いた金正日』(2006年、文春新書)

*27:著書『韓国珍島の民俗紀行』(1999年、青丘文化社)、『韓国夢幻:文化人類学者が見た七〇年代の情景』(2006年、新宿書房)、『珍島:韓国農村の民族誌』(2013年、弘文堂)など

*28:いやいや限界はあるとはいえ、例えばファンキー末吉平壌6月9日高等中学校・軽音楽部 北朝鮮ロック・プロジェクト』(2012年、集英社インターナショナル)などは「ある種のフィールドワーク性」を認めてもいいんじゃないですかね。

*29:ノバスコシア州の州都

*30:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第2次安倍総裁時代)などを経て幹事長

*31:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相

*32:女子フィギュアスケートで2010年バンクーバー五輪金メダル、2014年ソチ五輪銀メダル

*33:イヤー、いくら自民が支持政党だからって極右の安倍と「歴代自民党総裁(例:田中角栄大平正芳など)」では大分違いますけどねえ。

*34:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*35:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方党担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て、現在、自民党政調会長

*36:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*37:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*38:釈放された6人のうち泉水博、仁平映の2人は「獄中の待遇改善を求めて活動していた(そのことで赤軍の釈放要求対象になった)」「その後しがらみからか日本赤軍に参加した」とはいえ「服役理由は一般刑事犯」であって過激派ではありません(でたらめ記事の多い産経らしい勘違いです)。なお、泉水は1986年に逮捕され現在服役していますが、仁平は現在も国際指名手配で所在は全く不明です。なお、赤軍の釈放要求には赤軍派植垣康博が入っていたが植垣はダッカハイジャックグループと考えが違うことを理由に要求を拒否、1998年まで服役しました(以上、ウィキペ「ダッカ日航機ハイジャック事件」参照)

*39:岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣外相、田中内閣蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*40:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相などを経て首相

*41:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*42:小泉内閣総務大臣政務官福田内閣文科副大臣など歴任。

*43:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官福田内閣防衛庁長官自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)など歴任