今日の産経ニュース(11/14分)(追記・修正あり)

■【加計学園】認可に前川喜平氏「総理のお友だちにだけ特権」
http://www.sankei.com/politics/news/171114/plt1711140041-n1.html

 認可がされても、決して幕引きとはなりません。不公正・不公平な行政を押し通し、国政を私物化した事実は厳然と存在し続けます。
 政権側は、国民による追及から逃げ続け、国民があきらめ、忘れてしまうのを待とうとしています。責任追及からの逃亡をこれ以上許すわけにはいきません。私たち国民は、決して忘れてはいけないのです。

 正論過ぎて特に付け加えることもないですね。
 選挙で選ばれた「選良」のはずの政治家がくずで、官僚の方がまともというのにはげんなりします。
 「半分冗談」ですが、こういうくだらない日本の政治を見ているとまだ福建省長、浙江省党委員会書記など「たたき上げの習近平主席*1」の方が一党独裁だろうが、まだましに思えます。


■【東芝危機】テレビ事業子会社を中国大手ハイセンスグループに売却
http://www.sankei.com/economy/news/171114/ecn1711140043-n1.html
 東芝が経営危機に陥った上、テレビ事業を中国企業に売却するなんて一〇年前に誰も予想してなかったことでしょう。


■【小池代表辞任】希望幹事長に古川元久*2 政調会長長島昭久*3
http://www.sankei.com/politics/news/171114/plt1711140028-n1.html
 代表の玉木*4といい、幹部のメンツが前原に近いウヨ揃いです。これでは立憲民主への支持が高まるばかりではないですかね。


■【小池代表辞任】小池百合子*5「国政のことは国政の皆さまに任せたい。代表の座を降りる」
http://www.sankei.com/politics/news/171114/plt1711140031-n1.html
 希望の着実な衰退についに「都知事引退に追い込まれること」を恐れ、希望を見捨てることになった小池です。一方、希望の連中もほとんどは小池などもはやお荷物でしかないわけでむしろ辞任を歓迎だそうです。


■【野党ウオッチ】拝啓、前原誠司*6様 いまさら「希望の党との合流は正しくなかった」はないでしょう(政治部 水内茂幸)
http://www.sankei.com/politics/news/171114/plt1711140003-n1.html

 米国型の2大政党制を目指す前原さんの目的意識は正しかったと思います。

 一応お断りしておけば、枝野*7や「立憲民主に集ってるメンツ(菅*8元首相など)の多く」だって目指してるところは二大政党制じゃないか(俺個人は二大政党制に魅力や価値を感じませんが。フランスやドイツ、イタリアなどは多党制の訳ですから。そしてトランプというとんちき大統領を生み出したのは米国二大政党制の訳です)。枝野と前原の大きな対立点はそんなところではなく「安倍改憲路線を認めるか認めないか」であり、枝野の路線はむしろご本人が公言するように宏池会流の保守リベラルで、昔においてはむしろ保守本流でした。また枝野をどう理解するにせよ「二大政党制=安倍、前原流の改憲右翼路線ではない」。そもそも今の小選挙区が導入されたときの自民党総裁は保守リベラルの河野洋平*9ですが、それはさておき。
 まあ、産経もいい加減な新聞です。希望結党直後、自民の議席が大幅減し安倍が退陣するのではないか、希望が野党第一党に躍り出るのではないかといわれたときはさんざん前原らを批判していたのに、希望&前原が落ちぶれ、「前原以上に産経が嫌ってるであろう」保守リベラル・枝野の立憲民主が最大野党になり、希望が支持率低迷で「消滅の可能性すら出てくる」やこれです。
 前原も「拝啓、産経新聞様 いまさら「希望の党との合流は正しかった」はないでしょう」といいたいでしょう。

 前原さんは一連の合流劇の過程で大きな失敗を2つ犯したと考えています。1つは、全面合流を決めた9月28日の両院議員総会で「誰かを排除するのでない」などと大見得を切ったことです。
(中略)
 もう1つは、民進党からの公認申請者がよりスムーズに希望の党へ移籍しやすいよう、安保法制に関する政策協定書の案文を緩めるよう努めたことです。

 で「枝野を排除して何が悪い」と放言する産経です。
 ただ「政治的是非」はひとまずおくとしても「選挙結果」という意味でむしろ小池の圧力に屈したのか、はたまた最初からただの「排除しない」ポーズ(枝野らが造反しても悪いのは俺じゃない、枝野らだという口実作り*10)に過ぎなかったのか、「こうした行為を結局貫けず」枝野らを結局排除し、彼らに立憲民主を作られたののは重大な失敗だったでしょう。
 この結果「従来の野党支持層の多くは枝野を支持し」、一方自民党支持層からは票なんか来ないで希望沈没という悲劇が前原を襲ったわけです。
 「政治的是非」はひとまずおくとしても、希望の悲惨な選挙結果を考えれば
1)そもそも小池と手を組まず今まで通りの野党共闘でよかったのではないか
2)小池と手を組む場合でも、枝野を排除せず、また野党共闘継続でよかったのではないか
3)小池と手を組んで、野党共闘を壊すにしても「枝野らをなんとか丸め込んで」民進党内・反前原派の「前原とは別の動き」を封じ込めるべきだったのではないか
とはいえるでしょう。
 まあ、1)〜3)どれもやる気がなかったのが前原の訳ですが。
 小池人気を過信し、枝野ら民進党内リベラル派を過小評価し、「野党共闘を多くの野党支持者が支持してる」ということを理解しなかったが故の前原の失敗です。

希望の党の共同代表選に出馬した大串博志*11衆院議員は「安保法制は容認しない」と公言しました。前原さんはどんな思いでこの主張を聞かれたのでしょうか。

 むしろ事情はどうあれ、安保法制廃止に当初賛同したくせに「小池人気でそんなことごまかせる」とばかりに「廃止しない」といいだした前原の方こそ「食言政治家」でしょう。
 まあ大串を支持する気はないですが。

政策協定書を原案通り変えなかったら、民進党からの公認申請者はさらに減っていたでしょう。

 でしょうねえ。だからこそ前原にそんなことはできなかったし、そんな曖昧な協定書を作っても、前原は枝野ら立憲民主グループは排除しようとしたわけです。まあ、産経にとっては「民進党が右傾化すればそれだけで万々歳」「枝野立憲民主の存在がうっとうしい」んでしょうけど。まあ、希望が大勝し「安倍を下野させていたら」こんなこといってないでしょう。


 

*1:そういう意味では習仲勲元副首相の息子といっても彼は苦労知らずのボンボンではありません。

*2:菅内閣官房副長官

*3:鳩山、菅内閣防衛大臣政務官、野田内閣防衛副大臣を歴任

*4:民主党政策調査副会長、民進党幹事長代理など歴任

*5:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*6:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、民進党代表など歴任

*7:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*8:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相を経て首相

*9:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*10:ただしそういう思惑が前原にあったとしても、前原の思惑に反し、野党支持層の多くは前原こそを安倍政権を利する「野党共闘破壊の悪」と断罪し、枝野を支持しました。

*11:鳩山、菅内閣財務大臣政務官、野田内閣復興大臣政務官民進党政調会長蓮舫代表時代)を歴任