今日の産経ニュース(12/28分)(追記・修正あり)

■与党、中国の「一帯一路」協力に前のめり 慎重姿勢の政府と温度差 訪中団長の自民・二階幹事長「積極的に参加する」
http://www.sankei.com/politics/news/171228/plt1712280033-n1.html
 予想の範囲内ではありますが、まさか未だに「訪中した二階*1自民党幹事長と井上*2公明党幹事長が安倍総理を無視して勝手に『一帯一路に協力したい』と言ってる」と強弁するとは驚きです。「そんなわけねえだろ」て話です。

 外務省幹部は、スリランカ南部ハンバントタ港で中国国有企業が得た99年間の貸与合意などを念頭に「第三国で港湾をつくって中国が独占なんてことに協力できない」と警戒する。港湾が軍事利用されればインド洋のシーレーン海上交通路)が脅かされるからだ。

 その外務省幹部とは一体何者でしょうか。河野外相ら外務省三役でしょうか?。それとも外務官僚?。
 いずれにせよ「その貸与合意をどう評価するか」と「一帯一路の是非」は直接に関係しないし、「国有とはいえ軍ではなく企業の貸与」なのに「軍事利用」云々などと言うのは非常識です。
 まあ、「企業の貸与」ですから、そんなことはないでしょうが仮に「軍事基地」だとしても「スリランカとの合意による」のに中国が好き勝手やってそれをスリランカが黙認すると考えるのも馬鹿げていますが。
 「インド洋のシーレーン海上交通路)が脅かされる」なんてことは仮に軍事基地であったとしてもないでしょう。まあそもそも繰り返しますが「軍事利用」云々は産経の根拠レスの放言なので軍事利用されるかどうかも疑わしいのですが。

 政府内には一帯一路の商機を生かしたいとの思惑もある。民間協力を支援する指針策定に向けた動きもあり、一帯一路を疑問視する政府高官は「不愉快だ」と吐き捨てる。

 その非常識な政府高官とは一体何者でしょうか?。どっちにしろ「一帯一路への協力」という方針は今更変わらないでしょう。


■ベルギーのお騒がせ王子に「制裁」 勝手に中国大使館の記念行事に参加
http://www.sankei.com/world/news/171228/wor1712280034-n1.html

 ロラン王子は2011年にはベルギー政府の反対を押し切って、旧植民地コンゴを「私的な目的」だとして訪問。昨年10月には、ベルギーを訪問したスリランカの首相と政府に無断で会談した。政府は度重なる注意勧告が守られなかったため、手当減額という強硬措置を決めたとみられる。

 ということでタイトルだけだと「中国だから問題であるかのよう」ですがそうではないわけです。

参考

https://jp.reuters.com/article/belgianprince-idJPKBN13Y08X
■ロイター『ベルギー王子がまた問題発言、首相が王族としての自覚要請へ』
 ベルギーのフィリップ国王の弟に当たるロラン王子(53)が8日、経営するベンチャー企業が損失を計上しているとの批判について政治家や王族に「うるさいことを言うな」などと発言し、ミシェル首相から厳重注意を受ける見通しとなった。
(中略)
 ミシェル首相は議会に対し、王子のこうした暴言は今回が初めてではないと指摘。このような表現は「まったく不適切」としたうえで「法律により、王子は王族の一員として公的な発言において慎みを持たなければならないと定められている」と述べた。
 そのうえで、日程はまだ未定だが面会し、王子に対し「規則を再通知」するとともに、国民の代表に敬意を表するよう厳しく促すとしている。


■【平成29年政治回顧】(中)政局 安倍晋三首相を追い込んだ「もり・かけ問題」は政権打倒目的!?
http://www.sankei.com/politics/news/171228/plt1712280003-n1.html

ウォーターゲート追及はニクソン政権打倒目的?
リクルート疑惑追及は竹下*3内閣倒閣目的?
ロシアゲート追及はトランプ政権打倒目的?

レベルの与太です。あげく「森友・加計報道はフェイクニュース」といい、トランプ「ロシアゲートはCNNやニューヨークタイムズなどのフェイクニュース」なみの強弁です。いつもながら呆れます。
 さすがに産経も本気ではないでしょうが。


■【日韓合意検証発表】政府高官「首相が平昌五輪に行くのは難しい」
http://www.sankei.com/politics/news/171228/plt1712280025-n1.html
 国民感情など関係なく「歴史修正主義者として逆ギレしてるから」でしょうによくもまあ言ったもんです。大体常日頃「安倍政権や自民党は悪くない、悪いのは韓国だ」と嫌韓国感情を自ら扇動しながら全く何を言ってるのか。


■【産経抄慰安婦問題は韓国では宗教である 12月28日
http://www.sankei.com/column/news/171228/clm1712280003-n1.html
 あまりにも馬鹿馬鹿しいので吹き出しました。
 むしろ「慰安婦問題は産経ら日本ウヨでは宗教」でしょう。もちろんその宗教とは「慰安婦戦争犯罪じゃない」というデマですが。
 もちろん「細かいことを無視して大雑把に言えば」、国際社会の良識は「慰安婦戦争犯罪である」という韓国と同様の立場に立ってるわけです。それが国連クマラスワミ報告、マクドガル報告、米国下院慰安婦決議、あるいはサンフランシスコの慰安婦記念碑である。
 間違っても「慰安婦戦争犯罪じゃない」という産経の立場ではない。
 そして安倍ですら「慰安婦戦争犯罪」という河野談話の立場を公式には否定できないわけです。

 噴飯ものの結論と呼ぶしかない。慰安婦問題をめぐる2015年の日韓合意に対する、韓国政府の検証結果が出た。「元慰安婦の意見を十分に聴かなかった」というのだ。日本政府は合意に従い、10億円の資金を提供している。元慰安婦の7割以上が現金を受け取っている事実から、目をそむけている。

 やれやれですね。生活が苦しければいろいろ不満はあっても金はもらうでしょう。
 「金をもらったのなら合意成立の経緯など気にするな」つうのは暴論でしかありません。

もともと合意をないがしろにして、慰安婦像の撤去に取り組んでこなかった国である。

 発表された合意にはどこにも「慰安婦像を撤去する」なんてことは書いてありません。仮にそんな合意があるとしても発表されなかったと言うことは密約でしかないわけです。もちろん「合意でも何でも無いこと」を産経や安倍自民が合意だと強弁してる疑いもありますが。
 文在寅政権が「朴の密約」に従う義務なんかないでしょう。「密約でも従え」というなら産経が「仮に蓮池夫妻、地村夫妻ら拉致被害者の一時帰国密約があっても不当な代物だから従う必要は無い」といっていたのは何だったのか?

北朝鮮による核・ミサイル危機が目の前に迫るなか、連携を強化すべき日本をなぜ、突き放すのか。

 韓国の方こそ

北朝鮮による核・ミサイル危機が目の前に迫るなか、連携を強化すべき日本はなぜ「河野談話(宮沢政権)とアジア女性基金(村山政権)」で一定の決着がついた話をなぜ「慰安婦の違法性の否定や矮小化」の方向で蒸し返すのか。
・なぜ、「歴代自民政権の中」で安倍政権だけはそんな無法をし、それを日本国民が容認するのか

といいたいでしょう。要するに産経や安倍自民は「韓国もなめてる」し「北朝鮮もなめてる」つうことでしょうが(あるいは日本国民もそうなのか?)。
 「北朝鮮なんか自分から戦争なんか起こせやしない」「別に起こしても韓国抜きで十分対応は可能」「つうか北朝鮮問題で日本の協力が必要なら韓国の方が頭下げてくるだろ」となめてるからでしょう。

本音は「北朝鮮バンザイ」である韓国の左翼にとって、日韓の分断はむしろ好都合でもあるという。

 バカか、ですね。
 韓国相手に慰安婦の違法性を否定するなど「イスラエル相手にドイツ政府がホロコーストの違法性を否定する」「広島の被爆者相手に『原爆投下のおかげで終戦が早まった』と米国政府が原爆投下を正当化する」レベルの暴挙です。相手が憤激しないと本気で思ってたらその方がおかしい。
 そもそも慰安婦問題では反北朝鮮の保守派ですら「一部の親日派(?)」を除いて安倍政権批判してるでしょうに何が「韓国の左翼にとって、日韓の分断はむしろ好都合」なのか。

*1:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て自民党幹事長

*2:公明党政調会長、副代表、選対委員長などを経て幹事長

*3:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相