今日の産経ニュース(2/3分)(追記・修正あり)

■死刑執行「飯塚事件」6日に再審可否 DNA型鑑定・目撃証言どう判断
http://www.sankei.com/west/news/180203/wst1802030067-n1.html
 この事件で「死刑後の再審が仮に認められたら」、死刑存廃論という意味でも非常に大きな問題ですが、岡村勲のような「死刑愛好家の馬鹿者」はなんとも思わないのでしょう。実にふざけた話です。だから俺は岡村のような「死刑えん罪問題を故意に無視する」死刑存続派が大嫌いです。


■【千葉・9歳女児殺害】駐日大使、捜査の早期終結を要請 
http://www.sankei.com/world/news/180203/wor1802030045-n1.html

 昨年3月に千葉県松戸市ベトナム国籍の女児レェ・ティ・ニャット・リンさん=当時(9)=が殺害された事件で、ベトナムのグエン・クオック・クオン*1駐日大使が2日、日本外務省の滝崎成樹南部アジア部長と面会し、捜査の早期終結と、公判開始に向けた取り組みの強化を要請した。

 ベトナム国内で「いつになったら日本は裁判するんだ!」「ベトナム人を馬鹿にしてるのか!」的な反応が出てるんでしょうか?


■【産経抄】仏で賞賛、漫画家・谷口ジローさんの作品に日本の底力
http://www.sankei.com/column/news/180203/clm1802030003-n1.html
 いつもの産経の「日本すげえ」です。すごいのは「日本ではなく」あくまでも「谷口ジロー個人」にすぎないのだと言いたいですね。もちろんこれは谷口に限らず、手塚治虫でも赤塚不二夫でも誰でも話は同じです。産経のようなウヨが自画自賛する話ではない。
 なお、産経が「日本すげえ」に「海外の評価」を利用するのはあくまでも産経好みの人間だけです。
 だから、たとえば国際的な文学賞ノーベル文学賞」を受賞しようが大江健三郎氏を産経は評価しないわけです。

 フランスといえば、日本に次ぐ世界第2位の漫画大国として知られる。そのフランスをはじめとする欧州で、日本国内でよりもむしろ高く評価されていたのが昨年2月に69歳で亡くなった漫画家、谷口ジローさんである。

 ウィキペ「谷口ジロー」によれば

・2003年:第30回アングレーム国際漫画祭 最優秀脚本賞受賞(『遥かな町へ』)
・2005年:第32回アングレーム国際漫画祭 最優秀美術賞受賞(『神々の山嶺』)
・2011年:フランス政府芸術文化勲章シュヴァリエ章受章

だそうです。
 つまりは日本人よりもフランス人の感覚に谷口マンガがマッチしていたと言うことでしょう。
 ウィキペディア谷口ジロー」にも谷口が影響を受けた漫画家としてフランスで活躍する漫画家ジャン・ジローメビウス)やフランソワ・シュイッテンの名前があがっています。
 当然ながら「日本の評価が低すぎる」といって日本人が非難されることでもないし、逆に「フランスが過大評価してる」つう話でもない。たとえばドラえもんなんかもアジアでは絶大な人気があっても欧米ではそうでもないらしいですからこういうのは結局「社会や民族の文化の違い」が大きいわけです。個人的には谷口マンガは俺も好きではありません(あくまでも個人の趣味の話で「谷口マンガを否定しているわけではありません」)。
 とはいえ谷口は日本でもそれなりに人気や知名度はあります。谷口の作品のうち、『孤独のグルメ』はテレビ東京でドラマ化されています。また谷口は海外だけでなく、小学館漫画賞審査員特別賞(『犬を飼う』)、手塚治虫文化賞マンガ大賞(『「坊っちゃん」の時代』シリーズ)、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(『神々の山嶺』)など国内の賞もいくつか受賞しています。
 また、夢枕獏神々の山嶺』(集英社文庫)、川上弘美センセイの鞄』(文春文庫)などと言った小説が谷口によってコミカライズ化されています。もちろんコミカライズ化は夢枕たち谷口ファンの作家の希望でしょうが、そもそも谷口に人気が無ければ、夢枕らもそうしたことは希望しないでしょうし、希望しても担当編集者が同意しないでしょう。
 

*1:駐米大使などを経て駐日大使