今日の産経ニュース&しんぶん赤旗(3/22分)ほか(追記・修正あり)

■九段新報『「幸色のワンルーム」は醜悪なセカンドレイプである』
http://blog.livedoor.jp/kudan9/archives/50445222.html

瀬川深*1@すばる2月号「主なき楽土」
@segawashin
 実在の事件に被せてる時点で最悪に醜悪だし、こんな漫画に妄想をくすぐられて喜んでる連中は死ねばいいのにと本気で思ったが、書籍化と知って本気でゲロが出そうになっている。直球で言うが最悪に不愉快な漫画です。

(中略)
 私は氏やその他本作に批判的な人々の主張におおむね賛同しています。
 本作は「少女と彼女を誘拐した犯人が恋愛関係に陥る」というあらすじです。
(中略)
 このあらすじだけを理解するだけで批判には十分でしょう。皆さんも読む必要はないです。
 本作は明らかに当該事件の被害者への二次加害であるセカンドレイプ(中略)であるといえます。その理由を順にあげていきましょう。
■「実際の事件がモデルではない」は苦しい言い訳
 本作は昨年3月に埼玉で発覚した女子中学生誘拐事件を参照して作られています(中略)。それは本作がTwitter上に投稿されたのが事件報道の直後であったことや、当時Twitterに溢れていた「被害者にも加害者に対する恋愛感情があった」という戯言をなぞっていることからも明らかです。
 しかし、作者の「モデルにしていない」という一言のみを根拠にこの事実を否定せんとするむきがあります。
 実際の事件、特に本件のようなデリケートな事件を発覚直後に作品に利用し、それを宣言することは通常躊躇われることです。ですので、作者が「違う」と主張してもそれは体面上そう言わざるを得ないためになされたものであるという疑義をもって受け止められるべきでしょう。要は、信用できない苦しい言い訳であるということです。
 本作の発表が事件発覚以前、あるいはだいぶ時間が経ってからならばこの主張にも一定の信憑性があるでしょうが。
■本作がセカンドレイプである理由
 本作がセカンドレイプである理由は極めて単純で、被害者と加害者のあり得ない恋愛関係を勘繰り、被害者が加害者の元に留まったのは被害者の自由意志であるという解釈を流布することで被害者の被害性を毀損するからです。強姦被害者に向かって「抵抗しなかったじゃん」と言うようなものですね。
 しかし、被害者の協力なしに加害者との長期間に及ぶ共同生活は成立しないと主張する往生際の悪い人がいるかもしれません。その点についても簡単に解説しましょう。
 ストックホルム症候群という現象があります。これは誘拐や立てこもりなどで人質となった被害者が加害者に好意を寄せ、積極的に協力するようになる現象です。このような現象が起こるのは、被害者が自身の生殺与奪を握っている加害者の機嫌を取り、自分への脅威を減じようとするための行動があるとき好意に原因帰属されてしまうためです。人の脳は「嫌いな相手に親切にしている」といった不協和状態を嫌うために、「実は相手のことを好きだったのだ」という認識を作り出してこれを解決することが往々にしてあります。
 故に本件でも被害者が加害者に協力していたとしても何ら不思議はありませんし、そのような行為が存在することは被害者が加害者に好意を抱いていたと解釈する理由にはなりません。もし仮に被害者の口から加害者への好意が語られたとしても、それは鵜呑みにすべき性質のものではありません。
(後略)

 コメ欄でご指摘いただいたトンデモマンガの批判エントリを一つ見つけたので紹介しておきます。


赤旗『都の迷惑防止条例改悪案 都議会委で可決、国民の権利侵害の恐れ 共産党反対』
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-03-23/2018032301_04_1.html

 憲法で保障された国民の権利を侵害する恐れのある東京都迷惑防止条例の改悪案が22日、都議会警察・消防委員会で、反対する都民が傍聴席に詰めかける中、可決されました。29日の本会議で議決されます。日本共産党は反対、都民ファーストの会自民党公明党民進党立憲民主党は賛成しました。
 改悪案は、規制行為に「みだりにうろつく」「名誉を棄損する事項を告げる」などを追加。国会前での集会、労働組合の宣伝、ジャーナリストの取材活動などが取り締まり対象となる恐れがあります。
 日本共産党の大山とも子都議は意見開陳で、こうした危険性とともに、(1)警察の判断で逮捕・告訴できる(2)処罰の基準は「悪意の感情」という内心で、自白強要につながる(3)条例改定が必要な理由=立法事実がない―と指摘。「労働運動、市民運動、取材活動は条例の対象外」という警視庁の答弁は変わらないとされたことは重要だが、規制の拡大は認められないと批判しました。
 都民ファースト、自民、公明、民進・立憲民主は意見開陳で、いずれも条例の拡大解釈や乱用を戒めるべきだと求めたものの、「都民生活の安全」を理由に賛成しました。
 大山氏は委員会終了後、記者団の取材に応じ、都民の反対署名が急速に集まっていることなどにふれ、都議会にはこの声をしっかり受け止めることが問われていると述べました。

 コメ欄で指摘いただいた都条例案について赤旗記事を紹介しておきます。しかし立憲民主党にはがっかりですね(最初からあまり期待してないですが、もう少しマシかと思っていました)。


【ここから産経です】
■野党、節操なき転換 批判対象の佐川前国税庁長官を称賛 前川前文部次官も籠池被告も…政権攻撃に利用
http://www.sankei.com/politics/news/180322/plt1803220036-n1.html
 加計告発の前川氏や「事情はどうアレ、証人喚問で安倍を批判した籠池」ならともかく「いつ佐川氏なんか賞賛したんだ?」と思ったら矢張り詭弁とこじつけですね。

「36年間公僕として職務にあたってきた佐川氏が、国民に貢献する最後の機会かもしれない。全貌を話すことを呼びかけたい」
 民進党大塚耕平*2代表は22日の記者会見で、佐川氏にこうエールを送った。希望の党玉木雄一郎代表も党会合で「旧大蔵省に入った高い志が残っているのであれば全てを話すことが最後の公務だ」と訴えた。

つうのは別に賞賛してるわけではないでしょう。むしろ見ようによっては責めてるようにも理解できる。
 そういえばロッキード事件で大久保利春専務に対し「お祖父さん(明治の政治家・大久保利通*3)に申し訳ないとは思わないのか」「丸紅に入ったのはこんな贈賄をやるためだったのか。入社当時の志はどこへ行ったのか」「全てを告白して真人間になるべきだ」と検事がいったとかなんとか言う話を読んだ記憶がありますが、この野党の呼びかけってそれに近いですよねえ。大久保専務の場合も別に賞賛してるわけではない。
 なお、俺も「賞賛はしない」ものの「動機は何でアレ」国会で暴露を始めた籠池には感謝していますし、加計告発の前川氏については賞賛することに何のためらいもないですね(天下り問題はひとまずおきます)。
 前川氏の場合、俺的には「朝鮮学校夜間学校の件」があるのでなおさら賞賛ですね。
 要するに是々非々の評価です。人間の評価は「100点か0点か」「全肯定か全否定か」つう話じゃない。何もこれは前川氏に限らない。
 例えばロッキード事件をやらかそうと田中角栄*4日中国交正常化を評価することに俺は何のためらいもありません(例は田中でなくてもいいですが)。
 むしろ「自民党政権時代だったら非難していたであろう一色正春の犯罪行為」を美化した産経こそが「節操なき転換」「民主党政権攻撃に利用」でしょう。
 あるいは「節操なき転換」とは、過去には散々持ち上げていた籠池を疑惑発覚後は関係ないと切り捨てたり、最近では昭恵まで切って捨てようとしてる産経の方でしょう。
 あるいは細川政権のときは「池田大作を証人喚問したい」とか抜かしてたくせに今は創価学会公明党にへいこらしてる自民党こそが「節操なき転換」でしょう。


■【自民党総裁選】岸田文雄政調会長 石破派議員の会合に出席 総裁選ムード
http://www.sankei.com/politics/news/180322/plt1803220031-n1.html

 会合には「ポスト安倍」候補の一人として注目される河野太郎*5外相も駆け付け、会場は“総裁選ムード”に包まれた。

 産経もずいぶんためらいなくこういう記事を書くもんです。


■【森友文書】自民党各派に走る危機感「統一選や参院選に響く」「佐川氏喚問で思う存分問いただす」 昭恵夫人への苦言も
http://www.sankei.com/politics/news/180322/plt1803220033-n3.html

 岸田*6派(宏池会、47人)の会合では、20日の党幹部会合で、安倍昭恵首相夫人に「もう少し慎重にしてもらいたい」という意見が出たことが報告された。

 昭恵なんぞ安倍の名代に過ぎないでしょうに。

 和田政宗参院議員が参院予算委員会の集中審議で太田充理財局長に「安倍政権をおとしめるため、意図的に変な答弁をしているのでないか」と述べたことへの批判も出た。二階*7派(志帥会、44人)の伊吹文明*8衆院議長は「非常に傲慢。国会議員になれば何でもできると思っているのが支持率が大きく下がってきた原因だ」と苦言を呈した。

 和田なんぞに質問を場を与えたのは自民党なのに何でしょうか、この他人事。
 まあ善意(?)に理解すれば「和田をダシに安倍に当てこすってる」のかもしれませんが。

 石破派(水月会、20人)の石破茂*9元幹事長は、文部科学省名古屋市教育委員会に前川喜平前事務次官の授業内容を報告するよう求めていた問題に言及し、「あってはならない対応」と批判した。

 赤池誠章(清和会所属、第三次安倍内閣文科大臣政務官)は批判できないあたりは所詮、自民党幹部の石破というところでしょうか?。まあ、でも「法的には問題ない」と居直った林*10文科相よりはマシではあります。


■【阿比留瑠比*11の極言御免】野党・メディアは魔女裁判をいつまで続けるのか?
http://www.sankei.com/premium/news/180322/prm1803220006-n1.html
 加計森友疑惑追及を魔女裁判とは阿比留らしいですが、まあそんな強弁ももはや通用はしないでしょう。
 そして阿比留の「植村*12元記者」「辻元*13議員」など相手のデマ記事の方がよほど魔女裁判でしょう。


■【ニッポンの議論】自衛隊の空母保有 「航空戦力の脆弱性克服」「必要なら『防空』新造を」
http://www.sankei.com/premium/news/180322/prm1803220003-n1.html
 空母保有論者の元自衛官二人に話を聞くというあたり実に産経らしいひどさです。
 普通こういう場合、反対派1人、賛成派1人でしょうにねえ。


■【野党ウオッチ】「打倒・安倍政権」の裏で立憲民主VS.民進の熾烈な主導権争い
http://www.sankei.com/premium/news/180322/prm1803220004-n1.html
 支持率が今や民進党は公明や共産すら下回ってるのだから、主導権争いなんてもんはないでしょう。
 民進の一部議員が立民に反発してるが、全く相手にされてないというのが事実でしょうね。そして共産、社民、自由といった他の党にとって、別に民進と立民とどちらかが「より政策が近い」つうわけでもない*14以上、まあ、最大野党の立民に好意的態度をとるでしょうね。民進に好意的態度をとる理由もない。

 野党勢力の結集を唱える民進党最大の支持母体である連合の神津里季生(こうづ・りきお)会長は19日、安倍政権の「1強政治」を批判した上で「こういう政治構造を生んでしまった責任の一端は野党にある」と述べた。

 神津の言う「野党勢力」には共産は入ってないのだから、単に「希望+立民+民進」にすぎないのだから馬鹿げていますがそれはさておき。
 民進党解党なんてバカなことをやらかして安倍を利した男・神津がよくもふざけたことを言ったもんです。他の人間ならまだしも神津にこんなことを言う資格はありません。
 そもそも神津が敵視した立憲民主党が最大野党で支持率も野党第一位であること、神津が加担した希望が共産、公明すら下回る支持率であることについて何か思うことはないのか。恥知らずにもほどがあります。正直、連合内の左派労組は神津を会長から引きずり下ろすなり、連合から脱退するなりした方がいいんじゃないか。


■【竹島を考える】反日演説後、清からの「独立門」前で万歳三唱した文大統領…歴史の無知・捏造はどこまで 下條正男*15拓殖大教授
http://www.sankei.com/west/news/180322/wst1803220001-n1.html

 菅官房長官は「竹島問題は一朝一夕に解決する問題ではない」としたが、それは戦略的に対応していないからである。

 さて竹島問題が「日本への返還」という形で解決しない大きな理由は私見では二つあります。
 一つは「韓国の実効支配」。実効支配してるもんを返したがる人は普通いません。
 二つ目は「植民地支配問題」。植民地支配によるしこりが日韓間にはあるわけでこれを解消しないと竹島問題の解決も困難です。
 で二つ目の問題を解決する意味もあって「河野談話がでた*16」わけですが、産経は「河野談話撤回」などとバカ言うから最悪です。
 産経は「竹島は俺のもんだと訴え続ければ返る」みたいなバカなこと言ってますがそれで返れば苦労しない。中ソの国境交渉なんかもそうでしょうが実際には「お互いの主張を足して2で割る」みたいな妥協も通常されるわけです。

 外務省は2008年2月、島根県が設置した県竹島問題研究会の報告書を受けて、小冊子『竹島問題を理解する10のポイント』を作成した。
 すると、韓国の国策研究機関である「東北アジア歴史財団」が『日本が知らない独島の10の真実』を編纂(へんさん)して反論した。「粘り強く」なくとも、急所をつけば、韓国側は反応するのである。

 急所でなくても通常反論するでしょうね。何せ「日本外務省作成パンフ」ですから。その辺の日本民間ウヨがつくったパンフとは訳が違います。
 大体「反論する価値もない」で放置すれば「反論できないから沈黙してる」つうくせに反論したらこれです。

 だが外務省は、韓国側の反論に対して10年以上も反駁(はんばく)していない。

 それやったら泥仕合になりかねませんからねえ。外務省にとって「日韓関係における竹島」はそこまで重要じゃないでしょう。

 大統領は演説の中で、「夜を徹して太極旗を描いた釜山の日新女学校の学生たち」として、太極旗を独立運動のシンボルとしているが、この太極旗は、明治14年、日章旗を基に「両国同心ノ意ヲ表」したとする花房義質*17公使の提案で作られたものとされている。

 仮にそうだとしてもそうしたルーツは韓国独立運動においてはさして重要視されてこなかったのでしょう。
 なお、ウィキペディア大韓民国の国旗」には花房云々という話はなく、そもそも下条の主張が正しいかどうか怪しいことを指摘しておきます。

 歴史の事実はもう一つある。1952年に「李承晩ライン」を設定して竹島をその中に含めた韓国政府は、国際法を無視して日本漁船328隻を拿捕(だほ)し、3929人の船員を抑留して死傷者44人を出した事実である。
 文大統領は、「日本が苦痛を加えた隣国と真に和解し平和共存と繁栄の道を共に歩いていくことを願います」とするが、竹島侵奪し、隣国に苦痛を加えたのは韓国だという歴史を忘れてはならない。

 完全な居直りですね。
 「日本植民地統治をそんなもんでちゃらにする気か」つう反感は避けられないでしょう。

*1:著書『ゲノムの国の恋人』、『チューバはうたう』(小学館文庫)など

*2:菅内閣で厚労副大臣

*3:参議、大蔵卿、内務卿を歴任

*4:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*5:第三次安倍内閣国家公安委員長を経て第四次安倍内閣外相

*6:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*7:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て幹事長

*8:橋本内閣労働相、森内閣国家公安委員長、第一次安倍内閣文科相自民党幹事長(福田総裁時代)、福田内閣財務相衆院議長など歴任

*9:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相などを歴任

*10:福田内閣防衛相、麻生内閣経済財政担当相、第二次、第三次安倍内閣農水相などを経て第四次安倍内閣文科相

*11:著書『民主党日教組』(2010年、産経新聞出版)、『政権交代の悪夢』(2011年、新潮新書)、『総理、あなたこそ復興の障害です:菅直人政権の「大罪」』(2011年、PHP研究所)、『破壊外交:民主党政権の3年間で日本は何を失ったか』(2012年、産経新聞出版)、『偏向ざんまい:GHQの魔法が解けない人たち』(2016年、産経新聞出版)、『新・東京裁判論:GHQ戦争贖罪計画と戦後日本人の精神』(共著、2018年、産経新聞出版)など

*12:著書『真実:私は「捏造記者」ではない』(2016年、岩波書店

*13:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、幹事長代理、役員室長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長などを経て立憲民主党国対委員長。著書『いま、「政治の質」を変える』(2012年、岩波書店)、『デマとデモクラシー』(2016年、イースト新書)など

*14:あえて言えば立民の方が若干社民、共産に近いでしょうが。

*15:著書『竹島は日韓どちらのものか』(2004年、文春新書)

*16:もちろん竹島だけでなく「日本企業の韓国進出の支障をなくす」など他の話もありますが

*17:駐朝鮮公使、駐ロシア公使、農商務次官、宮内次官、枢密顧問官、日本赤十字社社長などを歴任