今日の産経ニュース(5/3分)ほか(追記・修正あり)

朝日新聞『元自民議員の学長「テレビ局を中韓の局が乗っ取り」』
https://www.asahi.com/articles/ASL535RKRL53TIPE011.html
 九州国際大学だそうですが、まあこれ(西川京子*1)が学長だなんて「うちの大学にはまともな常識がありません」「世間に馬鹿にされたくなかったらうちの大学には入学しない方がいい」と全力で宣伝してるようなもんです。ウヨ大学として悪名高い皇學館、國學院(以上、神道系)、国士舘、拓殖(以上、国士活動系)、麗澤(ウヨ宗教モラロジー系)みたいなとこなんでしょうか?
 なお、

■ウィキペ「西川京子
 2014年の第47回衆議院議員総選挙では比例九州ブロック単独での立候補を表明。比例順位32位であったこともあり、落選。同年12月15日、国政からの引退を表明した。

ということで選挙に弱い上、比例順位も下位という酷い扱いを執行部にされたあげく政界引退だそうです。
 しかし

■ウィキペ「西川京子
 2017年4月29日付の春の叙勲で、旭日重光章を受章

ていくら安倍政権とはいえ冗談も大概にしてほしいですね。
 それにしても「比べるのもどうかと思いますが」政治家出身の学長である水田三喜男*2城西大学初代学長などとは偉い違いですね。


【ここから産経です】
■【民進・希望合流】あぶり出された改憲勢力のキーマン 野党30人超の勢力
https://www.sankei.com/politics/news/180503/plt1805030058-n1.html

 民進党大塚耕平代表は3日、東京都内で開かれた護憲派集会に参加し、立憲民主、共産、社民各党党首とともに壇上で演説した。
 「国民主権の『国民』を冠し、国民民主党として新しいスタートを切る。皆さんとともに民主主義と憲法を守るために頑張る」
 集会の参加者にこう呼びかける大塚氏の姿は、新党の「非改憲勢力」入りを印象づけるに十分だった。
 憲法に関する国民民主党の基本政策に、希望の党衆院選で掲げた「9条を含む改正論議」などの主張は影を潜めた。
 希望の党改憲派が、非改憲勢力との共闘路線にかじを切った新党を敬遠したのも無理はない。渡辺周*3元防衛副大臣のように新党入りを選んだ議員*4もいるが、細野豪志*5環境相長島昭久*6元防衛副大臣松原仁*7拉致問題担当相らは「憲法改正の旗を降ろした党に加わる選択肢はない」(細野氏)と無所属で活動することを決めた。
 また、松沢成文*8参院議員や中山恭子*9拉致問題担当相ら結党メンバーの一部は現在と同名の新党「希望の党」を結成する。
 一連の再編の結果、憲法改正に積極的な日本維新の会を合わせると、30人超の野党系改憲勢力が誕生することになりそうだ。維新の下地幹郎*10国会議員団政調会長は、細野氏や松沢氏らとの連携に重ねて意欲を示しており、松沢氏は結党後の維新との統一会派結成を模索している。
 野党系改憲勢力が大きくまとまるのは安倍晋三首相(自民党総裁)にメリットをもたらしそうだ。連携を深めることで改憲論議に消極姿勢をみせる公明党の牽制になるという見方がある。

 ここまで露骨に特定の政権を万歳するのは産経ぐらいのもんでしょう。
 まあ、ただ「野党を詐称する自民党の別動部隊」は既に維新がありますし、維新は「大阪を除けば」支持率は立憲民主どころか共産すら下回ってますからねえ。産経が期待する程の力を松沢らの「新党(?)希望の党」は到底持てないでしょう。維新と連携したところで「負け犬連合」でしかないでしょう。
 だからこそ細野は松沢らの党に参加せず、当面「無所属」のわけです。
 まあ、追い詰められた細野が自民入りしても俺は全く驚きません。さすがにもはや立憲民主党入りはできないでしょう。


公明党・斉藤鉄夫*11幹事長代行「緊急事態条項は急いで議論すべきだ」
https://www.sankei.com/politics/news/180503/plt1805030060-n1.html
 公明党も落ちるところまで落ちたもんです。緊急事態条項を急いで議論すべきどんな事情があるんでしょうか?。


蓮舫氏が台湾・蔡総統と会談 「一緒に頑張ろう」
https://www.sankei.com/world/news/180503/wor1805030040-n1.html

 会談後、蓮舫氏は記者団の取材に応じ、蔡氏は蓮舫氏に日台関係への貢献に期待を表明し、女性政治家として「女性らしさを忘れず一緒に頑張ろう」と呼びかけたという。
 会談は総統公邸で行われた。海外からの来客は総統府での会談が通例だが、「家庭的な雰囲気で話し合いたい」と蔡氏側が公邸に招いたといい、厚遇ぶりをうかがわせた。

 もちろん「蓮舫氏は台湾出身」ではありますし、「彼女以外に彼女程の要職に就いてる台湾出身の日本国会議員は与野党におそらくいない」。そういう意味では彼女は台湾にとって重要な政治家ではあるでしょう。
 とはいえ「反中国」を理由に安倍にあれほどへいこらしていた蔡が立民党参院国対委員長、元民進党代表、元民主党政権閣僚(菅・野田内閣行政刷新担当相)と会談とは実に意外です。
 安倍べったりだけだと「安倍が退陣したとき」「安倍が親中国にシフトして裏切った(?)とき」目も当てられなくなると考えての保険でしょうか。


■【三井美奈*12の国際情報ファイル】ユネスコ「政治排除」の道険し 中韓、対日歴史戦で巻き返しか
https://www.sankei.com/premium/news/180503/prm1805030004-n1.html
■【主張】徴用工像の阻止 文氏は慰安婦像の撤去も
https://www.sankei.com/column/news/180504/clm1805040002-n1.html
 日本は公式には南京事件慰安婦朝鮮人強制連行も「日本の非を認めてる」のでそれに関する資料がユネスコ世界記憶遺産に登録されようと、慰安婦や徴用労務者の銅像が韓国や米国に設置されようと何の問題もないはずなのですがね。その点は「政府が公式に非を認めてない天安門事件(中国)」などとは全く話が違います。

https://www.sankei.com/column/news/180504/clm1805040002-n1.html
 政府はドゥテルテ政権に懸念とともに、アジア女性基金や歴代首相の手紙など慰安婦問題の取り組みを伝えた。

 「アジア女性基金で反省を示したから銅像を造るな」てその態度は無反省以外の何物でもないですが。

 黙っていては嘘が広がるだけである。

 「慰安婦や強制連行」は嘘ではないし、嘘だと居直ることは「ホロコースト否定論」並の愚行です。
 大体、慰安婦が嘘だったら河野談話アジア女性基金も必要ないでしょう。

https://www.sankei.com/premium/news/180503/prm1805030004-n1.html アズレ氏*13が演説でまず訴えたのは、ユネスコの金欠問題。最大の拠出国だった米国が、7年前のパレスチナ加盟承認に(ボーガス注:イスラエルシンパの立場から反対したあげく、)抗議して分担金を停止し、資金難は深刻だ。
「私が就任した時は各国の拠出が滞り、緊急措置を迫られる寸前だった。(分担金を払って)安定を取り戻してくれた国々に感謝する」。
 こう述べて、日本が昨年末、留保していた分担金40億円を支払ったことに謝意を示した。
 分担金の留保は、世界の記憶審査が「透明性を欠く」という抗議の表明だった。ユネスコが昨年10月、世界の記憶で慰安婦関連資料の審査見送りを発表し、制度改革を公約した後、政府は支払いを決めた。日本は現在、ユネスコ最大の拠出国。アズレ氏の発言から「留保」がいかに大きな圧力だったかが分かる。

 おいおいですね。安倍政権の「留保」とやらが仮にはったりだとしても、そして、「アズレ事務局長の改革とやらが安倍一派への屈服を意味しないとしても」、「期限までにすぐに払わずに支払いを留保&マジで米国のようにずっと払わないかもしれないとの危惧を与えたこと」でアメリカ並みに日本の国際的評判が大変悪くなったことだけは間違いないでしょう。まあ、産経らウヨはユネスコ分担金どころか国連分担金すら「クマラスワミ報告書」などを理由に不払いを主張した前科がありますが(それでいて『安保理常任理事国になりたい』というのは何の冗談でしょうか?)。
 そしてこんな「カネでユネスコ服従させよう」などという汚いことを支持する産経が「中国が経済力で『ダライラマ訪問を受け入れるな』などと各国に圧力を掛けるのは不当だ(例のid:Mukkeノルウェーに霞を食えとはいえない』案件など)」「中国のシャープパワーに警戒しよう」などと抜かすのは何の冗談なのか。
 「日本の経済的圧力はきれいな圧力、中国のは汚い圧力」なんて正気ではありません。

 アズレ氏が今年3月、ナンバー2の事務次長に指名したのは、中国の駐ベルギー大使だった曲星氏。曲氏は駐フランス大使館公使、中国国際問題研究院のトップを歴任した。

 まあ中国が国際的政治力を強めてることの表れでしかないでしょうが、アズレ氏の「改革」とやらが産経の望むものでなければ「中国にこびてる」と非難するのだろうと思わせる記事の書きぶりです。

 注目されるのは、曲氏のフランス時代の上司、つまり駐仏大使が中国外務省の元報道局長、孔泉氏だったこと。小泉純一郎首相(当時)の靖国神社参拝に対する激しい批判を覚えている人は多い*14だろう。

 やれやれですね。別に孔氏でなくても中国政府高官で首相靖国参拝を容認する人などいませんが。

 今年1月には、韓国の鉄鋼最大手ポスコユネスコ支援のため、90万ドル(約1億円)を寄付。ユネスコとのパートナー合意に調印し、アズレ氏は謝意を示した。

 まあ最近はやりの「企業の社会貢献活動の一環」でしょう。ポスコにとって「社会貢献をした」というイメージアップ以外に何かメリットがあるのか、例えば「鉄鋼技術研究についての支援」など、本業に何か関係があるのか気になるところです。

 残念ながら、ユネスコ幹部への日本人登用は現在のところ実現していない。

 過去には松浦晃一郎氏(元・駐フランス大使)がユネスコ事務局長(1999〜2009年)に就任してるのですがね。今は違うんでしょうか?


■【5・3護憲派集会詳報】(6)民進党大塚耕平*15代表「日本の民主主義を守るために『国民民主党』を作る」
https://www.sankei.com/politics/news/180503/plt1805030036-n1.html
 小池*16と手を組んでいた人間が護憲と言っても今ひとつ信用できませんがそれはさておき。結局、小池の国政進出計画は完全に終わったとみていいのでしょう。


生活保護受給外国人の多い群馬県大泉町を歩く 日本語の壁 再就職できず(山口暢彦)
https://www.sankei.com/politics/news/180503/plt1805030006-n1.html

 群馬県南東部に位置する人口約4万2千人の地方都市、大泉町SUBARU(スバル)をはじめ大手メーカーの工場が立地する同町は、バブル期の人手不足を機に外国人の受け入れを拡大し、現在は住民の約18%を外国人が占めている。一方、同町の生活保護受給者のうち外国人は23%と人口比率を上回る。リーマン・ショック後の景気悪化などで解雇された後、日本語能力がないため仕事につけないといったケースも多いとみられる。現地をルポした。
(中略)
 町を歩くと、南米系とおぼしき男女に何回もすれちがう。飲食店、小売店、教会…。至る所にポルトガル語の看板があり、中心部の大通りには「TATTOO(タトゥー=入れ墨)」ショップが立ち並んでいた。
 同町の中小企業などが外国人労働者の受け入れを拡大し始めたのは、平成2年の入管難民法改正がきっかけだ。この改正で日系2、3世の外国人を対象に、職種の制限なく就労できるようにする「定住者」資格が設けられた。
 南米系を中心に転入する外国人が増え、昭和63年12月末で312人(人口全体の0・8%)だった外国人は、平成8年12月末に4303人(10・3%)へ。30年3月末には7586人(18・1%)へ達した。最多はブラジル人で4096人(外国人の54・0%)、次がペルー人(982人、12・9%)。町内には計46カ国の人が住んでいる。
 問題なのが、外国人による生活保護受給の割合の高さだ。3月末現在、同町で生活保護を受給している外国人は94人(受給者全体の23・1%)・65世帯(20・1%)。171人(32・4%)・97世帯(25・4%)とピークだった27年3月末より改善したが、なお高水準だ。生活保護費の膨張は町の財政を圧迫しないが、国や県の負担を増す。
 生活保護受給が多い原因の一つとして考えられるのは日本語能力のなさだ。工場労働は日本語の会話があまり必要ないが、「それでも雇用する側は、日本語が使えない人は雇いづらい面もあるのではないか」(同町の担当者)。
 町でも日本語講座を開くなどしているが追いつかない。別の担当者は国の対策を求める。
「たとえば制度説明のポルトガル語資料は町が作っており、コストがかかる。国で全国統一のものを作ってほしい」

 産経とは思えないまともな記事だと思うので紹介しておきます。もちろん一部極右が放言する「外国人に生活保護を支給するな」など論外であり、適切な対応が求められてるわけです。

*1:小泉内閣厚労大臣政務官、第一次安倍、福田内閣厚労副大臣、第二次安倍内閣文科副大臣など歴任

*2:自民党政調会長(鳩山、佐藤、田中総裁時代)、石橋、岸内閣通産相、池田、佐藤内閣蔵相など歴任

*3:鳩山、菅内閣総務副大臣、野田内閣防衛副大臣を歴任

*4:極右の渡辺がいる時点で国民民主党の護憲は眉唾物です。

*5:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)を歴任

*6:鳩山、菅内閣防衛大臣政務官、野田内閣防衛副大臣希望の党政調会長を歴任

*7:野田内閣で国家公安委員長(拉致担当相兼務)

*8:神奈川県知事、希望の党参院議員団長など歴任

*9:福田内閣拉致担当相、日本のこころ代表など歴任

*10:小泉内閣経産大臣政務官国民新党政調会長、幹事長、野田内閣防災担当相など歴任

*11:福田、麻生内閣環境相公明党政調会長など歴任

*12:読売新聞記者だったのになぜか産経に移籍した変人。著書『イスラエルユダヤパワーの源泉』(2010年、新潮新書)、『イスラム化するヨーロッパ』(2015年、新潮新書)など。

*13:元フランス文化相

*14:中国外務省が小泉氏を批判したことはもちろん知っていますが、それが孔氏かどうかまでははっきり言って知りません。

*15:菅内閣で厚労副大臣

*16:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事