今日の産経ニュースほか(5/21〜23分)(追記・修正あり)

■ちきゅう座『緊急のご賛同お願い:「NHK大阪記者の不当異動人事中止を求める要望」』澤藤統一郎
http://chikyuza.net/archives/83937
日刊ゲンダイ『森友問題スクープ記者を“左遷” NHK「官邸忖度人事」の衝撃』
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/229227
 事実なら暴挙としか言い様がありません。安倍の退陣が改めて急務だと思いますね。しかしこの期に及んでも安倍を支持する人間は倫理観と常識が完全に破壊されていますね。


朝日新聞『「安倍首相が『獣医大学はいいね』」愛媛県新文書に記録』
https://www.asahi.com/articles/ASL5P62L5L5PUTIL061.html

 学校法人「加計学園」の獣医学部新設について、2015年2月に学園の加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会して学部新設の目標について説明し、首相が「新しい獣医大学の考えはいいね」と返した、と記録された愛媛県の文書が存在することがわかった。打ち合わせをした際の加計学園側の発言を記録したものだという。愛媛県は21日、こうした内容を含む獣医学部関連の文書を、参院予算委員会に提出した。
 これまで安倍首相は、加計氏について「私の地位を利用して何かをなし遂げようとしたことは一度もなく、獣医学部の新設について相談や依頼があったことは一切ない」と語っていた。また、加計学園獣医学部新設計画を知ったのは17年1月20日、と説明。文書には15年2月の段階で加計氏から相談があったと記録されており、発言の整合性が問われそうだ。

 事実ならば、愛媛県もずいぶん思い切ったことをしたもんです。
 まあ、そもそも「2017年1月20日まで知らなかった」などという明らかなデマを放言する安倍もどうかしていますが。
 なお、これについての島田洋一ツイート。

 仮に首相が「俺の友達なんだから急げ。サボタージュしたら飛ばすぞ」と面従腹背文科省を叱咤していたとしても何の問題もない。行政をしかるべく進めたというだけの話だ。

 おいおいですね。さすがに安倍はこんなことはいえないでしょうが。大体「俺の友達だ」なんて公言したら完全な情実行政じゃないですか。

【追記その1】

http://b.hatena.ne.jp/entry/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20180522/k10011447591000.html
 Arturo_Ui
 安倍ってレトリックで誤魔化せるほど賢くないから、少しでもヤバイと思ったら(ボーガス注:すぐに逃げ出したいこともあって)即座に全否定するよね

 なるほどそういう面はあるのでしょうが、しかし「複雑な言い訳を考えられないけど、早く疑惑追及から逃げたいから、考えなしにとにかく全否定」て、まあ、「道徳的な意味でも知的能力的な意味でも」首相の能力はないとしか言い様がないですね。
 もちろんあんな無茶苦茶な不正をやる人間など到底容認できませんが、それを割り引いても「こんな知的能力のないバカ」に「海千山千の外国政治家相手」にまともな外交ができるわけもないでしょう。

【追記その2】
■産経【加計学園問題】「首相が説明するしかない」 政府与党内に危機感 攻勢強める野党
https://www.sankei.com/politics/news/180522/plt1805220012-n1.html

 愛媛県が21日に加計学園問題に関し新たな文書を国会に提出したことを受け、政府・与党内には再び危機感が広がった。これに対し、野党は「安倍晋三首相が国民に嘘をつき通してきた」(立憲民主党辻元清美*1国対委員長)などと一斉に攻勢を強める構えだ。

 まあ産経ですらこう書かざるを得ないわけです。しかし安倍という男もバカな男です。「2017年1月20日まで知らなかった」などということは常識で考えてあるわけがない。
 ここまで酷い嘘をつくと「後で嘘がばれる恐れが強い」ので普通はつかないもんなんですけどねえ。
 しかも嘘がばれれば当然「加計と黒い関係にあるから嘘をついたのだ」と誰でも思う。

 公明党石田祝稔*2政調会長は国会内で記者団に「(首相か愛媛県の)どちらかが嘘をついている、本当のことを言っていないんでしょという話になっている」と語った。

 「いやいや、安倍に『2017年1月20日まで知らなかったからそれ以前に便宜を図ることはあり得ない』と言い訳するために嘘をつく動機はあっても愛媛県にはないでしょ」ですよねえ。まあ、安倍をかばわざるを得ない公明党らしいでたらめさですが。

 文書は、27年2月25日に首相と加計氏が「面談」と記しているが、同日の報道各社の「首相動静」に加計氏との面談は記録されていない。

 そりゃ安倍サイドがマスコミに公表しなかったってだけでしょう。まさか「報道各社が安倍にずっと張り付いて安倍の一挙手一投足を確認した上で、首相動静を書いてる」わけではないでしょうからねえ。つまりは当時から安倍が「加計との関係を隠したがっていた=加計疑惑で安倍が真っ黒を裏付ける傍証の一つ」のわけです。


朝日新聞『自民・竹下氏*3「印象操作積み上げ、悪魔の証明は難しい」』
https://www.asahi.com/articles/ASL5G6KLHL5GUTFK029.html
 全く見苦しい詭弁ですが要するに「安倍総理は無実だ、そのことはきちんと証明できる、説明できる」とはいえないわけです。


【ここから産経です】
■【加計学園問題】加戸守行前愛媛県知事安倍晋三首相は関係ない」
https://www.sankei.com/politics/news/180523/plt1805230046-n1.html
 部外者の加戸にはそんなことはわかるはずがないのですがねえ。
 しかも赤旗『加計人脈 政権中枢覆う』が

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-07-06/2017070601_03_1.html
 加計学園獣医学部新設を進めてきた愛媛県の加戸守行元知事は、安倍首相が開催する「教育再生実行会議」の委員です。加戸氏は「実行会議の大きなドリルで穴をあけて」と獣医学部の新設を何度も会議で求めています。
 文科省関係者は証言します。「もともと文科省の人選では加戸氏の名前はなかった。首相の意向で選ばれたと聞いている」

と指摘するように「安倍とズブズブの関係になるのが加戸」ですからねえ。「安倍への身びいきでものを言ってる」としか誰も思わないでしょうがもう、そんなことは加戸にとってはどうでもいいのでしょう。


■【加計学園問題】福山哲郎*4玉木雄一郎*5は「100万円の政治献金で義理堅く働く先生」だった!? 加戸前愛媛県知事がチクリ
https://www.sankei.com/politics/news/180523/plt1805230044-n1.html

 加戸守行前愛媛県知事は23日、自民党のインターネット番組「カフェスタ」に出演

という時点で、大笑いですね。せめて「安倍御用メディア」以外で話せよ、と思うのですが、まあお呼びがかからないんでしょうね。そして自民党も「当事者も同然」の加戸以外でも呼んだらどうなんですかね。


■【加計学園問題】立憲民主と国民民主、加戸守行前愛媛知事に法的措置検討 「献金契機にブレーキ」発言
https://www.sankei.com/politics/news/180524/plt1805240026-n1.html
 実際どうなるかはわかりませんが、当然こうなることは予想できた話です。加戸は訴えられても居直るだけでしょうが。


■神戸連続児童殺傷事件 加害男性と「音信不通」に 淳君殺害から明日21年、「結局反省できていないということ」
https://www.sankei.com/west/news/180523/wst1805230015-n1.html
 やれやれですね。音信不通でそこまで悪口される言われもないと思いますが。


■犯罪被害者家庭の教育支援、兄弟姉妹も対象 全国初、神戸市が条例改正へ
https://www.sankei.com/west/news/180523/wst1805230063-n1.html
 厳罰化ではなくこうした被害者支援こそが重要だと思います。


■【自民党総裁選】衆院解散→過半数獲得なら総裁選はいらない!? 飯島勲内閣官房参与「解散すべきだ」
https://www.sankei.com/politics/news/180523/plt1805230026-n1.html
 元親分の小泉氏が安倍と距離をとってるのに何でこうも安倍とズブズブなんですかね。それにしても「解散だのなんだの言う前にやるべきことがある」でしょうにねえ。
 「加計森友の究明」と「建前ですらいえない」あたりがどうしようもないですね。


■【「県民党」争奪 新潟知事選(上)】「原発」争点にならず 24日告示、両陣営とも米山隆一路線継承
https://www.sankei.com/politics/news/180523/plt1805230004-n1.html
 まあ「原発推進・自民の支援を受けてる」わけですし、事実上の争点隠しでしょうね。その争点隠しに対して野党がどう対抗していくかと言うことでしょう。とはいえ「原発推進して何が悪い」といえなくなったことは必ずしも悪いことではないでしょう。


■【「県民党」争奪 新潟知事選(下)】「国政の代理戦争ではない」 県政議論を深める選挙に
https://www.sankei.com/politics/news/180524/plt1805240005-n1.html
 自民系候補が敗戦したときに「加計森友の影響として自民党内から安倍おろし」「脱原発が支持されたとして野党が脱原発を強く主張」などを恐れて予防線を張ってるわけです。まあ勝利したら臆面もなく「安倍政権が支持された」と言い出すでしょうが。いずれにせよ何とか野党には勝利してほしいところです。


■五十嵐仁*6の転成仁語『新潟県知事選での野党統一候補の勝利によって歴史を変えよう』
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2018-05-25
 五十嵐先生がおっしゃるように野党候補の勝利で「脱原発と安倍退陣、そして民進党解党騒動でダメージを受けた野党共闘の再建の方向性」を少しでも強めたいもんです。


■【加計学園問題】首相発言より伝聞信じるのか 「獣医大いいね」石破4条件と矛盾(沢田大典)
https://www.sankei.com/politics/news/180523/plt1805230006-n1.html
 まあいつもながら産経や自民、公明は言ってること無茶苦茶ですね。
 伝聞だろうと「メモという証拠があること」にはそれなりの信用性があるでしょう。一方安倍なんかそうした証拠は何もない。疑惑の当事者が「私の記憶では」といったところで説得力は皆無です。
 そもそも、伝聞でも、少なくとも「加計学園関係者(加計理事長?)が愛媛県職員に首相が『獣医大いいね』と言ったと話しました」という証拠にはなるし、「加計学園関係者の発言自体」は愛媛県職員にとっては伝聞ではないわけです。
 大体伝聞だなんだというならそれこそ「メモがどういう経緯でできたのか」愛媛県加計学園の関係者を国会に呼んで確かめればいいでしょう。
 それを与党がしたくないというのは要するに「メモは大筋で正しいのだろう」つうことです。
 つうか伝聞云々つうなら「安明進のめぐみさん拉致証言(産経が安を絶賛)」も安は実行犯じゃないので、伝聞証言なんですけどねえ(苦笑)。当然ながら「伝聞だから信用できない」つう程話は単純ではありません。様々な状況証拠から真実らしいと信用できるなら伝聞にも信用性があるわけです。

 報道各社が官邸への来客を記録する「首相動静」欄(産経新聞では「安倍日誌」)の当日分に、加計氏の名前はない。

 それは単に安倍がマスコミに発表しなかっただけでしょうに。
 まさか「安倍の一挙手一投足をマスコミが監視してる」わけでもないでしょう。
 つまりは「安倍が隠していた=当時から後ろ暗い事をしていると安倍が自覚していた」つうことです。
 まあ産経の主張とは違い

 首相と加計氏はゴルフをともにする映像などが表に出ており、獣医学部新設が何ら問題になっていなかった当時、ことさら会うことを隠す必要はない。

とは安倍は思わなかったんでしょうねえ。「学部新設が表に出たら、あのとき、加計と会っていたのは学部新設の話じゃないか、安倍首相に加計優遇の不正行為があったんじゃないかと、後で野党やマスコミに追及されるかも」と安倍はおびえ面会を隠したと考えるのが常識的見方でしょう。
 まあ、ここでの産経の詭弁は全て産経も詭弁と自覚してるでしょうが。本心では俺の書いてるようなことは産経も解ってるでしょう。

 文書には「3月4日には、同学園と今治市長が面会し、ほぼ同内容の説明があった」ともある。仮に首相動静に載せられない極秘面談があったとして、それを県や今治市に簡単に暴露するのも不自然だ。

 これも「県や今治市加計学園獣医学部新設を強く期待しており、その意味では加計や安倍の仲間だ。加計や安倍に不利になることは絶対にしないし、仲間なんだからできる限り情報は共有すべきだ」と安倍が認識していたから、で簡単に説明のつく話です。当然ながら安倍的には県や今治市への情報提供は暴露ではない。これまた産経も本当はこんなことは解ってるでしょう。
 正直、今回愛媛県側から暴露があったから、安倍の嘘が証拠付きで判明したわけですが暴露がある保証はないですからねえ。むしろ「あれほど加戸前知事が安倍をかばっていた」のに現知事が「安倍に不利になることをする理由」が今ひとつ解りません。誰かに事情を教えてほしいところです。
 いや「不正の追及」という点ではありがたいのですが。

 共産党小池晃書記局長は21日、国会内で記者団にこう指摘した。
 「首相の進退に関わる重大な文書だ。出発点はまさに2月25日の会談だ。首相が『いいね』と答えたことで、全ての話が始まった」
 だが、それなら約4カ月後の27年6月30日に、安倍内閣はなぜ獣医学部新設に関わる厳しい4条件を閣議決定したのか。

これも
1)石破四要件に安倍は本当は反対したかったが、石破に反対するうまい理由が思い浮かばないので、後で加計だけ抜け道を作った
あるいは逆に
2)石破四要件で「獣医学部設立それ自体」を難しくした上で、加計だけ抜け道を作る方が「加計のライバルを減らせる」という意味でメリットになると思った
のいずれかで十分説明は可能です。どこにも矛盾などない。
 むしろ「石破四要件があるのに、四要件を廃止せず、その上、加計だけ四要件の対象から除外し特別扱いしたのは安倍総理による不正な便宜ではないのか。正当な理由があるのか」つう話なんですが。

 石破氏は、獣医学部新設に反対する日本獣医師会の関連政治団体から100万円の政治献金を受け、獣医師会幹部の北村直人*7衆院議員からたびたび相談を受けていた。27年9月10日の獣医師会の会議録によると、北村氏は石破氏がこう述べたと紹介している。
 「誰がどのような形でも現実的に参入は困難という文言にした」

 でそれが事実としてなんなのかつう話です。せいぜい「石破と獣医師会の間で贈収賄などが発生しないか」つう話に過ぎません。「安倍が不正をしていない」つう話ではない。
 そもそも「石破四要件」が閣議決定になってしまった時点で、つまり形式的には安倍が石破四要件を正当と認めた時点で、こうした産経の石破批判は批判として弱いと言うべきでしょう。そして四要件があるにもかかわらず、四要件を廃止せず、しかし加計を特別扱いしたことで「疑惑」と呼ばれることになったわけです。


■「くそ野郎」は国家公務員法に抵触せず 政府答弁
https://www.sankei.com/politics/news/180522/plt1805220039-n1.html
 詭弁がすごいですね、普通に考えて抵触すると思うんですが。
 ということは麻生財務相や二階幹事長など政府与党幹部に向かって財務官僚が「クソ野郎」呼ばわりしても「安倍内閣的に」法律上問題ないのかと言ったら、たぶんそうではないのでしょうね。詭弁が炸裂するわけです。


■【加計学園問題】自民・竹下亘*8総務会長「何が本当か分からない…」愛媛県新文書に困惑
https://www.sankei.com/politics/news/180522/plt1805220044-n1.html
 安倍が嘘をついてるのは明白なのに全く何を言ってるんでしょうか。とはいえ「何が本当か解らないか困惑してる」といい「安倍総理を信じる」といわないだけ少しはましかもしれません。


■【加計学園問題】愛媛県新文書は「また聞きのまた聞き」公明党山口那津男*9代表
https://www.sankei.com/politics/news/180522/plt1805220043-n1.html
 仮にも過去には「クリーンな党」「庶民の党」「護憲の党」を自称していた党がここまで安倍にへいこらすることに恥を感じないのか、それでも自称「宗教信者」かと聞きたくなります。
 こんなバカなことを言わないだけまだ竹下氏の方がましでしょう。


■【加計学園問題】「改ざんする必要ない」 首相の面会否定に中村・愛媛県知事
https://www.sankei.com/west/news/180522/wst1805220075-n1.html
 そりゃ安倍の方には嘘をつく動機はあっても愛媛県の方にはあるわけもないでしょう。


■【政界徒然草】首相出席の予算委集中審議すでに16回も乏しい成果 「おかしい」「信じられない」堂々めぐりいつまで
https://www.sankei.com/premium/news/180522/prm1805220005-n1.html
 結局「追及するな、答弁に困るから、支持率が下がるから」つう泣き言でしかない産経の駄文です。
 堂々巡りになるのは安倍が居直るからですね。まあ、野党は強制捜査権限がないし、強制捜査権限のある警察や検察だって何でもできるわけではないですから自ずから追及に限界はありますがだからといって追及しないでいい訳もない。

 旧民主党政権時代の23年、野党・自民党西田昌司参院議員(59)は「独自取材」で得たネタで、在日韓国人女性から献金を受けていた当時の前原誠司*10外相(56)を辞任に追い込んだ。

 別に前原が好きなわけではありませんが、単なる手続きミスだったようだし安倍の犯罪に比べたらやめるような話ではないでしょう。まあ、辞めるかどうかは当時の前原や菅*11首相が決めることで外部がどうこう言うことでもないですが。

 これまでの予算委集中審議や柳瀬氏の参考人招致で、国家戦略特区の選考過程で首相官邸の指示・圧力があったという証言や証拠は一つも出てきていない

 証言について言えば「愛媛県側の首相案件証言」「前川氏の証言」がありますね。もちろん「安倍首相から直接働きかけがあった」と彼らは言っていませんが、首相秘書官らが「首相の意向だと言ってきた」というのだから「疑惑を裏付ける証拠」としては十分でしょう。首相秘書官が安倍を無視してそんなことをやるわけがないし、それを知った安倍がそうした暴走をした連中を何ら処分もせずに放置するのもおかしい。
 柳瀬や佐川について言えばそりゃ全員口裏合わせしてるからでしょうよ。
 しかし、その証言は「首相に何も報告しなかった」と不自然極まりなかったり、刑事処分の恐れがあるから証言拒否するつう代物です。
 産経の「安倍をかばう」物言いなら「金正男殺害が北朝鮮の犯行だ」「反則タックルが内田監督の命令だ」という決定的証拠は何一つでていません(「内田監督が選手をその場で叱責しなかった」など、そうした疑惑を裏付ける傍証ならありますが:【追記】その後、選手が監督とコーチに指示された旨、告白しました)。しかし、そう言ったら、「北朝鮮をかばうのか」「内田監督をかばうのか」と言い出すのが産経でしょう。


■【アメフット】日大前監督、反則指示を否定 「ルールを守る原則でやっている」 都内で緊急会見
https://www.sankei.com/sports/news/180523/spo1805230032-n1.html
 安倍並みの恥知らずとしか言い様がないですね。
 もはや監督が反省したり謝罪したりすることは期待してないので、彼が務めている「日大常務理事からの解任」を大学執行部にお願いしたいところです。このままでは日大の名誉と評判はどんどん破壊されていくでしょう。


■【アメフット】「潰せ」の解釈になお食い違い 日大は「本学でよく使う言葉」
https://www.sankei.com/affairs/news/180523/afr1805230004-n1.html
 まあ加計森友での安倍並みの酷い詭弁です。
 こうなると被害者や「内部告発した選手」による監督やコーチ、日大相手の民事、刑事訴訟の可能性も十分あるでしょうね。
 もちろんはっきりと「ああいう反則タックルをしろ」とは言わなかったとはいえ「とにかく潰せ」といわれればああなっておかしくないでしょう。しかも「潰した直後に監督やコーチが叱責したわけでもない」のだから「こんなことをしていいのか、後で関西学院から抗議が来ないか、アメフトの世界からペナルティがないか」など、「疑問や不安を感じながらも」コーチや監督の要望には応えることができたと当然思ったことでしょう。


■【主張】タックルに被害届 まずは真相解明に努めよ
https://www.sankei.com/column/news/180522/clm1805220001-n1.html
 産経が安倍をかばう理屈なら「内田監督は職を辞して謝罪した、もうこれ以上の追及は無駄だ」つうことになるでしょうにねえ。利害関係がないとこうして手厳しいわけです。

 捜査に着手するならその目的は加害選手を罰することではなく、なぜ反則行為が行われたのか、その解明に向けられるべきである。

 被害者の気持ちはそうでしょうが「犯罪捜査」である以上、目的は「加害者(反則選手)の処罰」です。まあ、背後関係の捜査ももちろんするでしょうし、その結果「監督の命令を拒めない立場にあった」となれば、情状は酌量されるでしょう。場合によっては監督ら命令者の側に選手より重罰があるかもしれませんが選手が処罰されない、てことはないでしょうねえ。
 「逆らったら殺される(ヤクザの組長の命令など)」レベルでないと正当防衛だの緊急避難だのとはいえないでしょう。

 日大側は「指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きたことが今回の問題の本質」とも説明している。あくまで「選手が悪い」ということだ。このままでは加害選手一人が罪に問われることになる。

 日大の態度は「近畿財務局が悪い」「佐川が悪い」などと言って逃げようとする安倍と全く同じ構図です。
 しかし日大相手には「監督らの言い分はおかしいのではないか」といえても安倍相手には「安倍総理を信じる」といい出すでたらめな産経です。


■【単刀直言】森喜朗*12元首相=前編=「安倍さんは『半分、青い。』だな」「参院選自民党過半数取れないかも…」
https://www.sankei.com/politics/news/180521/plt1805210008-n1.html

 山拓さん*13はどうかと思うよ。現役じゃないのに(ボーガス注:最高顧問だからといって)毎週(ボーガス注:石原派の)派閥の会合に出て総帥のように振る舞っているけど、自分の存在を政局の中心にしたいのかな。情けないよね。

 おいおいですね。産経を舞台に「政治家を引退した、現役ではない森氏」が安倍を擁護するのは「自分の存在を政局の中心にしたいのかな。森さんは情けないよね」にはならないのか。まあ、実際には「安倍を擁護する親分」として山崎氏の動きに危機感を持ち牽制したいのでしょうが。

 野党は相変わらず安倍政権批判ばかりだ。でも、安倍さんが何か失政をやらかしたとか、間違ったことをやったとか、ありますか?

 森友加計疑惑発覚後にこれとは森氏もなかなか面の皮の厚い御仁です。

 次の参院選も気をつけなければならない。野党共闘が成立すれば、共産党は候補者を降ろすだろう。そうなると多くの選挙区で自民党は負けますよ。
(中略)
 つまり来年の参院選はそういう危険性をはらんでいる。にもかかわらず、今の自民党執行部の危機感は薄いよね。正直言って、このままでは参院選過半数を取れないんじゃないかな。

 いってることがまるきりでたらめですよねえ。なぜ「共産党が候補をおろし野党共闘が成立し自民が大敗する恐れがあるのか」といったら「加計森友」のような無法が発覚したからでしょうに。
 そのあげく「今の自民党執行部の危機感は薄い」といいながら「安倍さんが何か失政をやらかしたとか、間違ったことをやったとか、ありますか?」というのだから全く筋が通っていません。 
 そうした危機感を森氏が感じるなら今すべきことは「安倍おろし」でしょう。ポスト安倍を誰にするかはともかく。


■【単刀直言】森喜朗元首相=後編=「プーチン北極海で日本と手を組みたいんだ」「官僚や議員の質が落ちた理由が分かるかい?」
https://www.sankei.com/politics/news/180522/plt1805220007-n1.html

 トランプ米大統領北朝鮮の戦略にはまっている感じもするよね。非核化と引き換えに在韓米軍撤退を求められたら、応じかねないよ。そうなると日本の防衛ラインは38度線から対馬海峡まで一気に南下する。それでも日本は軍備がいらないと言えるのかな。

 言ってる意味がわからないですね。どこに「軍備がいらない」なんて人がいるのか。「安倍流改憲反対」つうのはそういう話ではない。

 朝鮮半島が非核化されても日本は常に中国の核にさいなまれることになる。こうした事態にどう備えるのか。

 まずは「どう備えるのか」、森氏の考えを言ってほしいもんです。
 つうか中国が核兵器持っていていいとまでは言いませんが「中国が日本を核で攻撃する」とか本気で森氏も思ってないでしょうにねえ。

 国際情勢がこんなに緊迫しているのに、国会はまともな議論をほとんどやっていないじゃないか。野党は「モリ・カケ」ばかり。こんなことをやるために国会議員になったのかね。

 やれやれですね。いくら安倍の親分とはいえ、よくもまああんな不正行為を擁護できるもんです。
 この森理論なら「ニクソンウォーターゲートも追及すべきではない」ことになるでしょう。

 国会議員や官僚の質が落ちたのは、なぜだか分かるかい?
 国民民主党共同代表の玉木雄一郎さんは財務官僚、大塚耕平*14さんは日銀出身だよね。ほかにも官僚出身者はいるが、みな東大や京大などを出て将来を嘱望されて官僚になったんでしょ。

 むしろ国会議員の質が落ちたのは安倍*15や麻生*16のような世襲議員が増えたからではないのか。
 まあ非世襲だって稲田*17のような変なやつはいますし、世襲だって河野洋平*18福田康夫*19はまともです。しかし世襲であれば「安倍や麻生のようなバカでも議員になれる」わけです。周囲もちやほやしてくれる。よほど「当人が『自分は世襲だから気をつけないとダメになる』と自覚してるか」、あるいは「家族でも友人知人でも誰でもいいですが諫言してくれる人間がいない」とどんどん、甘やかされてダメになっていく。
 なお、官僚出身政治家と言えば歴史的には吉田(外務省)、岸(商工省)、池田*20、福田*21、大平*22、宮澤*23(大蔵省)、佐藤*24運輸省)など大物政治家がいるわけですが最近はそうでもない気はします。

 ところが、入省後、上司にくっついて国会回りをするけど政治家の前では何を言われても「はい」。
 政治家が水を「焼酎だ」といえば、役人は「先生が焼酎だとおっしゃるなら、そういうお考え方に沿って持ち帰って対応させていただきます」となる。

 その極端な例が「加計森友」なんですけどねえ。こういうことを言いながら加計森友疑惑の追及に反対する森氏は支離滅裂です。

 立憲民主党代表の枝野幸男*25さんについても一言。彼は元は社会主義者でしょ。

 「日本新党新党さきがけ」出身(つまり社会党出身でない)で「大平正芳らの宏池会が一つの理想」と語る彼の、あるいは「自民党田中派出身の保守派」岡田氏*26民主党代表時代に幹事長を務めた彼のどこが社会主義者なんでしょうか。
 なんか森氏は「立憲民主党に旧社民党系議員(辻元氏など)がいるから勘違いしてるか」、「故意にデマを流してるか」どっちかでしょうがお粗末ですよねえ。
 つうか「過去、社会主義者だった」つうのは「社会党出身の鈴木善幸*27」じゃないんですかね。まあ鈴木は社会党とはいっても、社会党右派ですが、昔の自民は鈴木のような人間を受け入れて自民党総裁にする懐の深さがあったわけです(とはいえ社会党出身者が自民党総裁にまでなったのはさすがに鈴木善幸だけですが)。鈴木について森氏のような自民党右派がどう思ってるのか気になるところです。

参考

鈴木善幸(ウィキペ参照)
 1947年(昭和22年)に日本社会党から第23回衆議院議員総選挙に出馬し、初当選。
 しかし、支持者からは鈴木の与党移籍を求める声が次第に高まり、ついに同郷(岩手県)の先輩代議士・小沢佐重喜*28小沢一郎自民党幹事長の父親)の口利きで1948年に吉田茂首相率いる民主自由党に移り、以後保守政治家となる。保守合同自民党結党)後は池田勇人の池田派(宏池会)に所属。池田に側近として可愛がられたこともあり、その後はトントン拍子に出世。1960年第1次池田内閣の郵政大臣として初入閣。第3次池田改造内閣では内閣官房長官に就任する。

 彼だけじゃないけど、自分の過去を暴かれたくないから政権の「いま」ばかりを追及する。

 ばかばかしい。野党が与党を追及するのは古今東西当たり前の話です。追及しないのなら野党じゃない。自民党だって野党時代は細川佐川急便疑惑、鳩山故人献金疑惑、小沢*29西松疑惑などを追及していたわけですし。
 そして野党が「政権の今」を追及しないで、一体「政権の何」を追及するのか。
 「今の安倍政権」につながる話ならまだしも「吉田*30だの岸*31だの昔の自民党政権」を追及してどうするのか。
 つうか、「自分の過去を暴かれたくない」て、これ完全に枝野氏に対する誹謗中傷ですよねえ。

自民党議員の質も悪くなったと認めざるを得ないな。「魔の3回生」と言われてるんだろ。

 「お前が言うな」ですね。ぶっちゃけ「神の国発言」など、森氏程失言の酷い人もいないでしょうによく言います。この記事での枝野氏に対する物言いも完全に誹謗ですし。つうか産経がまともな新聞ならそういう部分は削ると思うんですけどね。

 僕らの若い頃は、自民党にいても、いつ首をはねられるかわからなかったから自己研鑽(けんさん)が必要だった。

 「自己研鑽して失言常習のそのレベルなんですか?」「政治力は身についたかもしれないけど常識や高潔な人格は身につかなかったんですね」ですね。

 前川喜平前文部科学事務次官の講演について、自民党の文科部会長が、文科省を通じて教育委員会を調べたことがあったよね。役人にはやってよいことと悪いことがある。与党の政治家が、そんなことも知らずに役人にやらせるからマスコミにたたかれるんですよ。

 やってることの無茶苦茶さでは、この件は「安倍の加計森友」と変わらないんですけどね。かつ安倍も「自民党の文科部会長」をろくに非難もしなかったんだからこの件では同罪です。
 つうか「マスコミにたたかれること」が問題なのか。「違うだろ」と森氏に突っ込みたくなります。


■【アメフット】傷害罪、試合中は“治外法権”も「今回は立件可能」
https://www.sankei.com/affairs/news/180521/afr1805210023-n1.html
 もちろんスポーツにおいて怪我をしても即「傷害罪」にはなりません。そんなことをいったらラグビーやアメフトのようなスポーツは成り立たないでしょう。とはいえ今回のように「明らかに不当な反則」なら当然傷害罪が成立するわけです。


■【アメフット】反則は監督指示と主張へ 日大選手、22日会見 アメフット悪質反則問題
https://www.sankei.com/sports/news/180521/spo1805210037-n1.html
 監督の「露骨に保身まみれ」の態度だと「佐川氏や柳瀬氏が安倍の関与を否定したように」、監督など日大側の圧力で「私の一存でやりました、監督もコーチも悪くありません」などというトンデモ会見が強行されるのではないかという危惧を感じていましたが、どうも逆のようです。
 それはともかく、安倍の「加計森友」もそうですが、今回の反則にしても「監督の意向を無視してやった」なんてことはおよそ考えられないわけです。
 あんな酷い反則をやったら、それが監督の意向に反してるなら、それこそ即座に日大監督から「お前はすぐに退場しろ、そして当分試合に出さないから」「何であんなバカなことをしたのかきちんと反省しろ」などと処分されかねません。しかし実際には反則実行後も、すぐには退場させられず、その後「審判によって退場させられたとき」も監督から叱責の言葉も何もなかったわけです。それで「監督の意向ではなく自分の一存でやりました」などあるわけもないでしょう。


■登山家の栗城史多さん死亡 エベレスト登山中
https://www.sankei.com/world/news/180521/wor1805210024-n1.html

 栗城さんは「無酸素」「単独」でのエベレスト登頂を目指しており、今回は8度目の挑戦だった。2012年の挑戦では、凍傷で手の指9本の大部分を失っていた。

なんて人間が登山すること自体はっきり言って無謀でしょうね。健常者だって困難でしょうに「登山失敗で重大な傷害を負うような人間」がなんで「失敗した山」に挑むのか。
 正直、彼の死についてはあまり同情する気になりません。山をなめすぎでしょう。植村直己の遭難なんぞとは訳が違うでしょう。
 こういう人間を果たして「登山家」と呼ぶべきかすら疑問に思います。
 ちなみにこの方についての常岡ツイート。

常岡浩介
 壮絶な冒険の生涯を送られた方のようだ。お疲れさまでした。冥福をお祈りいたします。

 ただの「素人の無謀登山」でしかないと思いますけどねえ。罵倒する気もないですが、一方でとても冥福を祈る気にはなりません。後で紹介するように多くの登山家が彼を無謀登山と批判していたようですし。
 まあ、常岡の「毎度毎度の身柄拘束」も栗城某氏並みの「ただの素人の無謀取材」なんじゃないか。
 ちなみにこの件での小生が共感したブクマ。

http://b.hatena.ne.jp/entry/news.livedoor.com/article/detail/14745434/
・bventi
 死んだからと言って批判するのを自粛する雰囲気はおかしくない?。問題点を指摘するのと死んだことを悼むのは別の話。
・PerolineLuv
 実力の伴わない無謀な登山スタイルを貫いた結果が自死。取り巻きは猛省すべき。合掌。
・vayataka
 美談で終えてはいけないよなぁ。他の登山家から警鐘を鳴らされていて尚、この結果だし
・vonucello
 無謀を勇気と履き違える層を増やさない為にも、他の真っ当な登山家の活動に差し支えない為にも、何でこんなことになっちゃったのかは、きちんと追求されるべきだろう
・Kracpot
 実力のない人物を持ち上げて挑戦させた界隈の罪は重い
・yP0hKHY1zj
 「本当の」登山家のみなさんから散々苦言を呈されても、スポンサーがじゃんじゃん付いてメディアが取り上げて、最終的に死んだ。バカは死ななきゃ治らないかも知れないが、こういうことは二度と起きてほしくない。
・kojitadokoro
 知識も実力もないのに周りが持ち上げるからこうなる。
・lastline
 元々実力がないと散々言われ、凍傷で指失った時点で本人が諦めるなり、誰かが止めるなりすべきだよなぁ。スポンサーつくのもどうかと思う。
・t-tanaka
 この人は「登山家」ではなく「プロの遭難家」と言われ非難されていた。あまりに実力と行動が乖離していた。誰か止めることはできなかったのか。

http://news.livedoor.com/article/detail/14747397/
 登山ライターの森山憲一氏は17年6月9日のブログで、危険な挑戦によって「栗城さん自身が追い込まれていく」とし、「応援する人たちは『次回がんばれ』と言いますが、このまま栗城さんが北壁や西稜にトライを続けて、ルート核心部の8000m以上に本当に突っ込んでしまったら、99.999%死にます。それでも応援できますか」と警鐘を鳴らしていた。

https://www.moriyamakenichi.com/2017/06/blog-post.html
 かつて、服部文祥さん*32が栗城さんのことを「登山家としては3.5流」と言って話題になったことがありました。3.5流という評価が合っているかどうかは別として、登山家としての実力が服部さんより下であることは間違いない。野球にたとえてみれば、栗城さんは大学野球レベルというのが、正しい評価なのではないかと思います。ちなみに服部さんは日本のプロ野球レベル。日本人でメジャーリーガーといえるのは数人(佐藤裕介とかがそれにあたる)。
 それに対して、栗城さんがやろうとしている「エベレスト西稜〜ホーンバインクーロワール無酸素単独」というのは、完全にメジャーリーグの課題です。栗城さんが昔トライしていたノーマルルートの無酸素単独であれば、それは日本のプロ野球レベルの課題なので、ひょっとしたら成功することもあるのかもしれないと思っていました。しかし、日本のプロ野球に成功できなかったのに、ここ数年はなぜか課題のレベルをさらに上げ、執拗にトライを重ねている。
 大学野球の平均的選手が、「おれは絶対にヤンキースで4番を打つ」と言って、毎年テストを受け続けていたとしたら、周囲の人はどう思うでしょうか。大学生の年齢なら、これから大化けする可能性もないとはいえないから、バカだなと言いつつ、あたたかい目で見守ることもあるかもしれない。しかし、実力だけが大学レベルで、年齢は35歳。これまですでに7回テストに落ち続けている。となると、たいていの人はこう思うはずなんです。
 「この人、どうかしてるんじゃないか?」
 私は栗城さんを批判したいというよりも、とにかくわからないのです。この無謀な挑戦を続けていく先に何があるのか。このあまりにも非生産的な活動を続けていくモチベーションはどこにあるのか。これが成功する見込みのない挑戦であることは、現場を知っている栗城さんなら絶対にわかるはずなのに、なぜ続けるのか。それともそれすらもわからないのか。あるいは、わかっていて登頂するつもりはハナからないのか。そこに至る挑戦の過程そのものがやりたいことになっているのか。もうこれが事業になっているからいまさらやめられないということなのか。……すべてわからない。
 さらにわからないのは、ファンの存在です。栗城さんのフェイスブックには応援のコメントが並び、だれもが知っているような大企業がスポンサーについてもいます。彼ら彼女らは、栗城さんに何を見ているのだろうか。
 「登頂に成功するかどうかは関係ない。彼のチャレンジ精神に感動するのだ」。
 これならわかる。しかしそれは、目標を実現するための努力を重ねている日々の姿に感動するというものではないでしょうか。私だって、栗城さんが年間250日山に入って冬の穂高から剱岳までバリバリ登り、エベレストのほかに毎年1、2回はヒマラヤやアラスカ、アンデスなどの山で高所の経験を積み、世界のクライマーと交流してルートの研究を日々行なっていれば、無謀なやつだと思いつつ応援したくもなる(それだけやってもエベレスト西稜ソロには届かないはずですが、気概は感じる)。
 こう書くと、「彼はそういう登山界の常識に挑戦しているのだ」という声が聞こえてきそうです。ただ、ヤンキースの4番を目指すなら、野球にすべてを捧げる日々を送っていないと説得力ないでしょ。
 ふだんはフルタイムのサラリーマンをしていて、ヤンキースの4番と言っても荒唐無稽にしか聞こえないじゃないですか。野球ならすぐわかる理屈が、なぜ登山だとわからないのか。野球だって登山だって、そういうどうしても必要なことって確実にあると思うんですよ。常識を破っていくのはその先にある。
 そのようすがまったく見えず、毎年、その時期が来るとトライにだけ出かけている姿は、やっぱりどうしても理解できないのです。不思議で不思議でしょうがない。栗城さんの真の目的はなんなのか。真相を知りたい。本当に、一度その心の底の底を聞いてみたいと思います。

https://www.moriyamakenichi.com/2017/06/blog-post_9.html
 いろいろ意見や情報もいただきました。ひとつうまい例えだなと思ったのは、「栗城史多はプロレスである」という見方。プロレスとレスリングは似て非なるもので、前者の本質はショー、後者は競技であります。栗城さんのやっていることも本質はショーであって、登山の価値観で語っても大して意味はないということ。(ボーガス注:プロレスラー)オカダ・カズチカがオリンピック(ボーガス注:のレスリング)に出たらどれくらいの順位になるのかを語るようなものでしょうか。それは確かに意味がない。
(中略)
 数年前から気になっていたのですが、今回のブログの反響をもとにあらためていろいろ調べて、確信を深めました。それは、「栗城さん、嘘はいけないよ」ということ。
(中略)
 どうしても看過できない嘘は、彼は本当は登るつもりがないのに、「登頂チャレンジ」を謳っているところです。
 ここは30年間登山をしてきて、20年間登山雑誌にかかわってきたプロとして断言しますが、いまのやり方で栗城さんが山頂に達することは99.999%ありません。
(中略)
 このことを栗城さんがわかっていないはずはない。だから「嘘」だというのです。
(中略)
 栗城さんは世界の登山界的には無名の存在です。本当にこれを無酸素単独で登ったとしたら、世界の登山界が「新しい怪物が現れた」と仰天し、世界中の山岳メディアが取材に殺到し、「登山界のアカデミー賞」といわれる「ピオレドール」の候補ともなるはずです。
 そんなわけないだろ。
 ということは、だれよりも栗城さん自身がわかっているはず。本気で行けると考えているとしたら、判断能力に深刻な問題があると言わざるを得ない。
(中略)
 難病を克服した感動ノンフィクションを読んで、それがじつは作り話だとわかったら、それでもあなたは「希望を与えられたからよい」といえますか。あるいは、起業への熱意に打たれて出資したところ、いつまでも起業せず、じつは起業なんかするつもりはなかったことが判明したら。「彼の熱意は嘘だったが、一時でも私が感動させてもらったことは事実だ」なんて納得できますか。
 つまり、嘘によって得られた感動は、どんなに感動したことが事実であったとしても、そこに価値などないのです。結局、「だまされた」というマイナスの感情しか最終的に残るものはない。これでは、登山としてはもちろん、ショーとして成立しないじゃないですか。
 もうひとつ、嘘がいけない理由があります。どちらかというと、こちらのほうが問題は大きい。それは、栗城さん自身が追い込まれていくことです。応援する人たちは「次回がんばれ」と言いますが、このまま栗城さんが北壁や西稜にトライを続けて、ルート核心部の8000m以上に本当に突っ込んでしまったら、99.999%死にます。それでも応援できますか。
 栗城さんは今のところ、そこには足を踏み入れない、ぎりぎりのラインで撤退するようにしていますが、今後はわからない。最近の栗城さんの行動や発言を見ると、ややバランスを欠いてきているように感じます。功を焦って無理をしてしまう可能性もあると思う。
 そのときに応援していた人はきわめて後味の悪い思いをする。
(中略)
 誤解のないように書いておきますが、私は「登山のショー化」がいけないと思っているわけではありません。観客のいない登山というものの価値や意味を人々に伝えるためには、ショーアップはあっていいと思っています。ただし嘘はいけない。

 ちなみに話がずれますが、巣くう会の「どうしても看過できない嘘」は「本当は救うつもりがないのに、拉致被害者救出を謳っているところ」ですね。


■セクハラ疑惑の狛江市長が臨時記者会見 セクハラを否定 進退は「白紙状態」
https://www.sankei.com/affairs/news/180521/afr1805210012-n1.html
 「カジノ疑惑市長(3期12年の途中で引責辞任)」→「矢野共産党市長(4期16年)」→「セクハラ疑惑市長(現在2期8年の途中。与党や市役所職員すら冷たい態度で引責辞任の可能性あり)」ですか。
 何というか「矢野氏以外、最近ろくな市長がいねえじゃねえか」「狛江市は何かに呪われてるのか」的な複雑な思いがしますね。とりあえずは「清廉潔白」が証明できない限り、この市長は引責辞任してしかるべきでしょう。
 つうか

 18日に市長や市幹部が出席して開かれた臨時会議で、水野副市長らが「セクハラ行為を確認できた」として、市長に辞職を迫っていた。

というのでは、もう自民、公明といった市政与党も「真っ黒」と見なして彼を切って捨てる気でしょうね(後釜に擁立するのは副市長でしょうか)。まあこれで共産党が市政奪還できれば支持者としてうれしいですがどうなることか。


■産経・FNN合同調査 内閣支持率微増に自民・二階俊博*33幹事長「まっしぐらに進む」
https://www.sankei.com/politics/news/180521/plt1805210018-n1.html
 正直日本人の馬鹿さに呆れますが、「未だ不支持が支持より多いこと」に希望を見いだして、地道に批判していくほかはないのでしょう。
 しかしこんな明々白々な不正行為をごまかそうとは二階氏もどうしようもないバカです。


■【政界徒然草】加計参考人招致で安倍首相批判 どこか人ごとの石破茂*34に再び火の粉*35
https://www.sankei.com/premium/news/180521/prm1805210005-n1.html
 「人ごと」てそりゃ、加計疑惑なんて安倍の個人的犯罪で石破に関係ないですからねえ。森友疑惑も同じですが。
 仮に石破に「なんらかの疑惑が今後表面化した」として「ロッキードリクルートのような自民党ぐるみの犯罪でなく石破の個人的犯罪である限り」、安倍や産経の方だって人ごと扱いでしょうし。
 石破は今、安倍に干されてるし、一方、「安倍批判派」の中には「自民支持者を中心に」ポスト安倍として石破に期待する声があることは「次の総裁にふさわしい人」という世論調査で石破が1位になったことでも明白です。もちろん「次の総裁にふさわしい人1位」は「石破が安倍に干されてて」かつ「安倍をある程度批判してる」つう要素が大きいわけです。もちろんそういう石破支持者のほとんどは「加計森友での安倍擁護」なんか石破に望んでないでしょう。
 かつ加計疑惑での安倍や柳瀬の言い訳なんか全く信用に値しない。産経など「安倍擁護者」ですら本心では信じてないでしょう。
 この状況下で「二階幹事長や菅官房長官など安倍に引き上げてもらって今政権中枢にいる人間」「産経や櫻井よしこなど安倍に改憲を期待する右翼」など安倍擁護が利益になる人間でもない限り、石破でなくても安倍擁護なんかしないでしょう。
 実際、石原伸晃*36(石破同様干されてる)や小泉jr(石破同様、ポスト安倍世論調査で上位)、小泉*37元首相、山崎元副総裁などは石破同様、大なり小なり安倍を批判してるわけです。その中で産経が石破を最大の攻撃目標にするのはやはり「次の総裁にふさわしい人1位」だからでしょう。
 大体id:Bill_McCrearyさん記事『今日明日の国会に大変注目したい』https://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/08f23b6115affeceeb30fbc283910cfa
も指摘していますが

・加計獣医学部認可は石破4要件違反だという声があるが、4要件自体が間違ってる。石破と獣医師会の癒着の産物

なんて攻撃を過去に産経はしていますし、安倍も「その産経記事を自民党都道府県連に配ろうとした」過去があります。それでよくもまあ安倍擁護しろなんて石破にいえるもんです。
 石破の方こそ「閣議決定を俺の個人的行為扱いするなんて産経も安倍も人ごとにもほどがある」「つうかいくら、俺が安倍と対立関係になるからと言って、ありもしない疑惑まででっち上げて自民党幹部の俺を攻撃とは(呆)」と呆れ、怒っているでしょう。
 というか実は今回の産経記事のかなりの部分は

・加計獣医学部認可は石破4要件違反だという声があるが、4要件自体が間違ってる。石破と獣医師会の癒着の産物

という「同業他社の後追いが全くなかった過去の記事」の蒸し返しです。「大臣決定」ならまだしも、「首相やほかの大臣も関与する閣議決定」を「大臣時代の石破が悪い」なんて言ったところで意味がない。そして、本当に四要件に問題があるなら、閣議決定で正式に廃止すればいいだけの話です。
 四要件を残して加計にだけ便宜を図るなんてバカな話はない。
 いや大体、石破は「今は無役」とはいえ、当時現役閣僚なんだから、仮に「四要件が癒着の産物」だとしても「甘利*38経済財政担当相(当時)のUR疑惑」などと話は同様です。
 「UR疑惑が事実でも安倍総理に関係ない」ですまないのと同様、「安倍の任命責任」が生じるのに全く産経も無茶苦茶な新聞です。
 それにしても、石破からすれば「石破四要件は大臣決定でなくて閣議決定だろうが(呆)」「手前らがそこまで酷い言いがかりを俺にしたくせに、『石破は安倍攻撃するな』なんて何言ってやがる。馬鹿にするのも大概にしろ」つう怒りや呆れの感情が強いでしょうね。

*1:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、幹事長代理、役員室長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長などを経て立憲民主党国対委員長

*2:第1次安倍内閣厚労副大臣、福田、麻生内閣農水副大臣などを経て公明党政調会長

*3:第3次安倍内閣復興相、自民党国対委員長などを経て総務会長

*4:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て立憲民主党幹事長

*5:民主党政調副会長、民進党幹事長代理、希望の党代表などを経て、国民民主党共同代表

*6:著書『労働政策』(2008年、日本経済評論社)、『労働再規制:反転の構図を読みとく』(2008年、ちくま新書)、『対決 安倍政権:暴走阻止のために』(2015年、学習の友社)、『活路は共闘にあり:社会運動の力と「勝利の方程式」』(2017年、学習の友社)、『打倒安倍政権:9条改憲阻止のために』(2018年、学習の友社)など

*7:小泉内閣で農水副大臣

*8:第三次安倍内閣復興相、自民党国対委員長(第二次安倍総裁時代)を経て総務会長

*9:公明党参議院国対委員長公明党政調会長などを経て代表

*10:鳩山内閣国交相菅内閣外相、野田内閣国家戦略担当相、民主党政調会長(野田代表時代)、民進党代表など歴任

*11:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*12:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮澤内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*13:宇野内閣防衛庁長官、宮澤内閣建設相、自民党国対委員長(河野総裁時代)、政調会長(橋本総裁時代)、幹事長、副総裁(小泉総裁時代)などを歴任

*14:菅内閣厚労副大臣民進党代表などを経て国民民主党共同代表

*15:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*16:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長などを経て首相。現在、第二〜四次安倍内閣副総理・財務相

*17:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相など歴任

*18:中曽根内閣科学技術庁長官、宮澤内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長など歴任

*19:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*20:吉田、岸内閣蔵相、吉田、岸内閣通産相などを経て首相

*21:岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣外相、田中内閣蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*22:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*23:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官自民党総務会長(中曽根総裁時代)、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相

*24:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*25:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*26:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(管代表時代)、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)、代表など歴任

*27:池田内閣郵政相、官房長官、佐藤内閣厚生相、福田内閣農林相、自民党総務会長(大平総裁時代)などを経て首相

*28:吉田内閣運輸相、郵政相、建設相など歴任

*29:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、民主党幹事長などを経て自由党代表

*30:東久邇、幣原内閣外相を経て首相

*31:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*32:著書『増補・サバイバル!:人はズルなしで生きられるのか』(2016年、ちくま文庫)など

*33:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*34:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第2次安倍総裁時代)、第3次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*35:もちろん「火の粉」なんて飛んでいません。産経が必死に「四要件は獣医師会と石破の癒着の産物」と過去の石破攻撃ネタを蒸し返してるだけですが「前回ほとんど誰からも相手されなかった」のによくやるもんです。

*36:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*37:宮澤内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*38:小渕内閣労働相、第一次安倍、福田内閣経産相麻生内閣規制改革担当相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第二次、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任。「安倍に重用されてきた」経歴を見れば解るように安倍の類友政治家の一人。