今日の産経ニュース(8/4分)(追記・修正あり)

■【平成の証言】「TBSは今日、死んだに等しいと思う」(8年1月〜7月)
https://www.sankei.com/premium/news/180804/prm1808040012-n1.html
 まあ「筑紫氏が大物だから」「坂本弁護士一家殺害という結果があまりにも問題だから」とはいえフジサンケイグループではこの発言はありえないでしょうねえ。TBSの懐の深さを示す言葉でしょう。
 つうか既にフジサンケイなんか筑紫氏の基準だと何回死んだことか。


■【近ごろ都にはやるもの】漫画「戦争めし」 食糧難下の知恵と工夫、伝える「食の力」 この夏ドラマ化も
https://www.sankei.com/premium/news/180804/prm1808040013-n1.html

 空腹に耐え、日本のために頑張ってくれた先人たちのおかげで、今がある。

 マンガやドラマがどんなものかはわかりません。産経のいうようなものではない可能性もありますが、ここでの産経の主張は明らかに異常ですね。
 戦時中における食糧難は国内であれ、戦場(インパール作戦ガダルカナル島作戦など)であれ「無謀な戦争の結果」であり、「飢えに耐え頑張った日本人」云々と美談で処理していい話では全くありません。
 天災による飢えではなく、まさに「人災」のわけです。
 つうか

 作者は漫画家、魚乃目三太さん(43)。
 「戦争と食」に取り組むきっかけは、テレビニュースで見た1枚の絵だ。ジャングルで半裸の兵士が武器も持たず、飯ごうを握りしめ顔面蒼白(そうはく)で逃げ惑う姿…。戦争体験を語る老人の自画像だった。最後の持ち物がなぜ飯ごうなのか。
 「それが、生きるために一番必要だったんだよ」。
 漫画界の重鎮で満州からの引き揚げ者、ちばてつやさん(79)の簡潔な答えにヒントをもらった。
 「食べることが生きることなんだ」
 7月末に発売されたばかりの特別装丁版「漫画 戦争めし 命を繋(つな)いだ昭和食べ物語」では、南方戦線に出征した無名のすし職人を紹介。
 これが最後の食事になるかもしれないという突撃前、「みんなのためにすしを作ってくれないか」という小隊長の願いに応え、のり代わりにキャベツで巻きずしを作ったという伝聞話を載せた。

という記事の落ちが何で

 空腹に耐え、日本のために頑張ってくれた先人たちのおかげで、今がある。

などという美談扱いなのか。さっぱりわかりません。


■【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(30)政治腐敗蔓延の李朝末期 日本は「誠意」を持って「奮闘」した(文化部編集委員 喜多由浩)
https://www.sankei.com/life/news/180804/lif1808040008-n1.html

《朝鮮には、その内部から自らを改革する能力がないので、外部から改革されねばならない》
 近代化から取り残された当時の朝鮮を根本から立て直すために、日本は巨額の資金を投入して、ほとんど「ゼロ」からインフラ(鉄道、道路、港湾など)を整備、学校や病院を建て、農業や産業を振興させてゆく。その道筋をつけるのに、ある程度の“腕力”も必要だったということだろう。

 朝鮮ではなく「チベット」、日本ではなく「中国」とこの文章を書き換えた場合に「反中国」産経が何というのか聞きたいものです。聞くだけ野暮だとは思いますが。
 まあ正直チベット解放がなければ今のチベットの経済的繁栄はなかったでしょう。その点はid:MukkeやI濱Y子、阿部治平と言った「反中国分子」「ダライラマ盲従分子」も素直に認めてほしいもんです。

 昭和3年発行の『総督政治史論』(青柳綱太郎著)は、初代朝鮮総督を務めた寺内正毅(まさたけ)(1852〜1919年、陸軍大将、(ボーガス注:第1次西園寺*1、第1次桂*2、第2次桂内閣)陸軍大臣、首相など歴任)の「武断政治」をこう評価している。
 《朝鮮民族にとりては過分の文明政治であった…4方面(教育、衛生、農業、交通・通信)より、朝鮮の社会に貢献せし…》

 韓国人ならともかく日本人の青柳(おそらく寺内に近い立場)がそう書いたから何だと言うんでしょうか?
 中国人が「チベット解放により、チベット人は文明政治の恩恵を受けた。ダライラマの中国非難は不当な言いがかりだ」と書いたら産経は支持するのか。馬鹿馬鹿しくて話になりません。

*1:第2次伊藤、第2次松方、第4次伊藤内閣文相、枢密院議長、首相など歴任。元老の一人。

*2:第3次伊藤、第1次大隈、第2次山県、第4次伊藤内閣陸軍大臣、首相、内大臣を歴任