今日の産経ニュース(8/5分)ほか(追記・修正あり)

福島香織のツイート

福島香織
 医者は体力勝負だから女子は体力ない分減点してよいという理屈なら、医学部試験に腕立て伏せとか懸垂とかフルマラソンとか入れるといいよ。

 東京医科大の例の件についての福島の皮肉ですが、まあそう言われても文句は言えないでしょう。珍しく福島がまともです。まあただ「重量挙げの三宅宏実*1」「マラソン高橋尚子*2」でわかるように、体力ある女性だっていますけどね。


【ここから産経です】
■大統領候補に収賄罪で実刑判決の元大統領を選出 ブラジル労働党
https://www.sankei.com/world/news/180805/wor1808050011-n1.html
 有罪判決が出たのに、絶大な人気で大統領候補てのにはびっくり&げんなりですね。
 まあ、我が国で言えば「ロッキード田中角栄*3元首相」でしょうか。でも彼もロッキード事件での逮捕起訴後は「闇将軍」であって、自民党、政府の公職には就いてないですからねえ。


■性犯罪の出所者らに国費で薬物治療 受刑者任意で来年度から実施へ 再犯防止へ整備
https://www.sankei.com/affairs/news/180805/afr1808050001-n1.html
■「社会での治療に有効性」再犯防止に期待 性犯罪元受刑者に国費治療
https://www.sankei.com/affairs/news/180805/afr1808050002-n1.html

https://www.sankei.com/affairs/news/180805/afr1808050002-n1.html
 福井氏*4は「性犯罪は依存症の一種で、私が診てきた人の9割は『やめたい』と思っていた。依存症の中でも、薬が使える分、薬物依存を上回る治療効果が期待できる」と話す。

 「性犯罪者ら」であり、メインは性犯罪者のようですが「ら」には「性犯罪者以外」が入り「違法薬物患者(薬物の使用自体が違法)」「アル中患者(アルコールの摂取はもちろん違法ではないがアル中が犯罪を助長)」「金銭に困ってないのに万引きなどしてしまう窃盗常習者(窃盗依存症の疑い濃厚)」なども対象のようです。
 「心の病だから」といっても処罰しないわけにも行かないでしょうが、正直、多くの性犯罪者は「心の病も同然」でしょうから、こうした措置は必要だと思います。

【追記】
 コメント欄でコメントをいただいたid:Bill_McCrearyさんの記事『そうだとすると、それは大変いいことだ(性犯罪者などへの公費による薬物治療)』
https://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/1f064465bbc5711ed04ccbaf8de405dd
でも拙記事をご紹介いただきました。ありがとうございます。


■【沖縄取材の現場から】翁長沖縄知事「一世一代」の記者会見で事実誤認発言 「アジアで米と安保条約結んだ国ない」 中国の脅威も低減した?
https://www.sankei.com/premium/news/180805/prm1808050006-n1.html

「アジアは、中国とも米国とも安保条約を結んでいるところは、ベトナムにしろタイにしろ、みんなありませんのでね」
 翁長氏*5はこう述べ、日米同盟強化を図る政府を批判した。

 これに対し「韓国、フィリピンとの間に米国との安保条約(軍事同盟)がある」「(既にどれほど実態があるかという指摘はあるが)、中朝間には朝鮮戦争時からの相互防衛条約がある」とする産経ですが、それは裏返せば「他にはない」ということでしょう。もちろん正確な発言は大事ですが「安保条約などもはや時代の潮流ではない」という翁長発言の趣旨が否定されるわけではない。

翁長氏は朝鮮半島の緊張緩和が進む中で、在日米軍基地の必要性が低下していると主張している。

 そりゃ「北朝鮮情勢を根拠にするならば」先日の南北首脳会談、米朝首脳会談によって低下するでしょうね。もちろん実際には日米両国の「軍事的メインターゲット」はイラン、イラク、シリアなどといった中東であり「北朝鮮ガー」は単に「国民の同意が得やすいと思っての政治的発言」にすぎないわけですが。

 しかし、北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長が「平和に対する思い」を持っているという翁長氏の認識は、どれだけ共感を呼ぶだろうか。

 「平和に対する思い」がなければ南北、米朝首脳会談などしないでしょう。
 もちろんその場合の「思い」とは「平和主義」というより「戦争など起こったら北朝鮮の国家体制が持たない」つう保身的要素が大きいでしょうが。

 金氏は6月12日の米朝首脳会談で非核化に合意したが、その実現に確信を持てるような状況に至っていない。

 まだ1ヶ月半しかたっていません。米朝間で長い間対立があったことを考えれば今現在で「非核化を諦める」つうのは諦めが早すぎます。
 大体北朝鮮の非核化は、北朝鮮にとって「無条件実施などのお人好しな話ではなく」、「トランプ政権による北朝鮮の現・国家体制保証の確約とバーター」です。米国の側にも問題があるわけです。

中国の脅威に対する翁長氏の認識にも疑問が残る。

 李*6首相訪日とそれに対する安倍の歓迎を見ながら「中国の脅威」を云々する産経の方がおかしい。まあ産経は内心では「李首相の歓迎」は不愉快なのでしょうが。

スウェーデンストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、中国の軍事支出は1998年が1億7528億ドルだったのに対し、2017年には22億8230億ドルに達している。

 軍拡なら「安倍政権下の日本」も軍拡していますが。軍拡の是非はともかくそれは戦争とイコールではありません。

 この間に中国は南シナ海で大規模な軍事施設を建設し、尖閣諸島周辺海域で領海侵犯や自衛隊に対する挑発行動を繰り返している。

 それらはむしろ「軍事衝突は注意深く避けている」ということでむしろ「脅威論に否定的な事実」と見るべきではないか。

*1:女子重量挙げ48キロ級ロンドン五輪銀メダル、リオ五輪銅メダル

*2:女子マラソンシドニー五輪金メダル

*3:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*4:著書『ストーカー病』(2014年、光文社)

*5:那覇市議、沖縄県議、那覇市長を経て沖縄県知事。著書『戦う民意』(2015年、KADOKAWA

*6:共青団中央書記処第一書記、河南省長・党委員会書記、遼寧省党委員会書記、副首相などを経て首相(党中央政治局常務委員兼務)