「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(9/27分:無償化除外国賠訴訟・大阪高裁不当判決、ほか)(追記・訂正あり)

■独占告白!本田圭佑から届いたメッセージ〜朝鮮学校訪問の理由、愛国心とは、日本人であることとは〜
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimmyungwook/20181011-00100025/
■リテラ『本田圭佑朝鮮学校訪問と「自分の国しか愛せないのは違う」発言に称賛! それでもマスコミは圧力に怯え沈黙』
https://lite-ra.com/2018/10/post-4312.html

https://news.yahoo.co.jp/byline/kimmyungwook/20181011-00100025/
 7月19日、本田は横浜市にある神奈川朝鮮中高級学校を訪れた。名古屋グランパスエイトでチームメイトだった在日コリアン安英学の招きを受けて実現したサプライズ訪問だった。
 予想もしなかったゲストの登場に、悲鳴にも近い歓声はしばらく止まなかった。
 熱烈な歓迎を受けた本田は、生徒たちの前で講演し、別れ際には色紙に“仲間”という文字を書き残して行った。
 しかし、日朝間には拉致問題など様々な問題が横たわり、朝鮮学校もそれと関連してネガティブなイメージを持たれてしまっているのが実情だ。
 普通であれば、訪問を敬遠するのではないか。だが、なぜ本田はこのタイミングで訪問を決意したのか。兄貴と慕う安英学のお願いとはいえ、そう簡単に決断できることではなかったはずだ。
 その本心を知りたくて、取材を申し込んだ。
 2週間後、本田のマネジメント事務所から返事があった。
「直接会って取材時間を作るのは難しいです。けれど、書面ならお答えできる可能性はあります」と。

■記者
 「朝鮮学校を訪問してから約3カ月が経ちますが、そこに至るまでの経緯について教えてください。名古屋グランパスでチームメイトだった安英学さんから連絡があったと聞きましたが、お願いされたときどのように思いましたか?」
■本田
「どうも思わないです。英学さんのことをヒョンニン(兄)と呼んで慕っているのですが、尊敬している人から『子供たちに夢や希望を与えてあげて欲しい』とお願いされた。夢や希望を与えることが本職の僕が断るわけがありませんよね。ワールドカップ(W杯)後で忙しかったのでスケジュール調整が一番大変でした(笑)」
■記者
「日本と北朝鮮の間には、様々な問題が横たわっていて、朝鮮学校訪問が自分にとって“マイナス”になると考えてもおかしくありません。その中で、なぜ行動に移せたのでしょうか。」
■本田
「自分の損得以上に大事なことだと思ったからです。そして抱えている様々な問題を解決していくためにも、そういった小さい努力の積み重ねが最も大事だと思っています」
■記者
朝鮮学校の生徒たちには、何を一番伝えたかったでしょうか。」
■本田
「僕が一番伝えたかったのは、両国の間に歴史として様々な事があったとしても、僕らが人である限り、“仲間”になれるんだ!ということを伝えたかったんです。そして少なくとも僕とヒョンニン(安英学)はそういう関係だということを伝えたかった。そして朝鮮学校を訪問することで、間接的に日本人にも同じことを伝えられればという想いがありました」
■記者
「本田選手は過去に在日コリアンの方などとの関わりはありましたか?もし、何かエピソードがあれば教えてください。」
■本田
「中学の時に在日の友人がいたので、一度、朝鮮学校の運動会を訪問したことが記憶に残っています。あとは大人になってからもそうですが、在日の友人が多かったです」
■記者
「サッカーでは日韓戦になると両国とも熱くなりますが、実際に韓国と対戦した経験から、日本と韓国では気持ちの入り方は違うものなのでしょうか?
■本田
「いえ、僕は他の試合と変わりませんが、メディアが問題です。それを意識させるように必要以上に掻き立てることで、仲を悪くさせようとする。本当にこのメディアの問題というのは変えないといけません」

https://lite-ra.com/2018/10/post-4312.html
 本田はW杯が終わってまもなく、自身の移籍や社会活動などの多忙の合間を縫って朝鮮学校を訪問した。親交の深い名古屋グランパス時代のチームメイト・安英学(元サッカー北朝鮮代表)との縁で実現したというが、この訪問は新聞などのメディアにも、生徒たちにも事前に告知はなかった。当日、サプライズで登場した本田は、生徒たちからは大歓声で迎えられたという。
 いくら朝鮮学校出身(東京朝鮮中高級学校)の安との親交が深いといっても、「国の威信をかけて戦う」「サムライブルー」などとナショナリズムが扇動されるサッカー代表の中心であった本田が、しかも「朝鮮学校」という日朝関係の影響で日本中から差別と攻撃を受けている場所を訪問するというのは──こういうことをあえて強調したくはないのだが──周囲から様々な「リスク」として捉えられたであろうことは、想像に難くない。
 近年は、行政までが差別に加担するような状況になっている。第二次安倍政権下では、朝鮮学校を高校無償化対象から除外すると表明。北朝鮮ミサイル問題を煽る安倍首相のもとで、各自治体による朝鮮学校への補助金停止が相次いだ。
 そうした政治姿勢に引きずられ、さらに、ネット右翼、メディア、世論が一体となって朝鮮学校を攻撃する状況になっているのだ。しかも、その攻撃は朝鮮学校だけでなく、差別を批判する冷静なメディアや著名人にまで向けられるようになった。
 少しでも、朝鮮学校を擁護する(と受け止められる)言論は真っ先に非難・攻撃の対象として、「スパイ」「反日」などとレッテルを貼られるようになり、日弁連などが朝鮮学校に対する補助金停止に反対する声明を出すと、ネット右翼を中心に弁護士に対する懲戒請求が連発された。
 そういう意味では、芸能人やスポーツ選手が朝鮮学校について擁護的な発言をすることは、ほかの政治的発言以上に完全にタブー化している。
 そんななかで、本田は朝鮮学校を訪問し、しかも、その真意を隠すことなく、インタビューで語った。朝鮮学校の生徒たちに一番伝えたかったことを尋ねられて、こう述べている。
「僕が一番伝えたかったのは、両国の間に歴史として様々な事があったとしても、僕らが人である限り、“仲間”になれるんだ!ということを伝えたかったんです。そして少なくとも僕とヒョンニン(安英学)はそういう関係だということを伝えたかった。そして朝鮮学校を訪問することで、間接的に日本人にも同じことを伝えられればという想いがありました」(前掲の金氏によるインタビュー記事より)
 しかし普段は本田の言動やそれに対するネット上の反応など仔細に報じるテレビや全国紙が、この本田の朝鮮学校訪問とそこに込められた本田のメッセージを報じる様子はない。W杯直後という最も注目を集めていたタイミングだったにもかかわらず、本田が朝鮮学校を訪問した7月、その事実を報じたのは中央日報など海外メディアや一部のネットメディアだけで、全国紙やテレビは一切触れることはなかった。今回のインタビューでの発言についても、今のところ同様だ。

 リテラやスポーツライター金氏の「本田への好意的評価」と「マスコミや日本政府への批判」には全く同感です。
 本来「過去にチームメイトだった知人・安英学の母校を訪問する程度のこと」が「勇気ある行為」になる現状はおかしいですが、本田の勇気をたたえたいと思います。


■産経『「無償化排除は官製ヘイト」前川喜平氏が朝鮮学校で講演』
http://www.sankei.com/life/news/181013/lif1810130040-n1.html

 元文部科学事務次官前川喜平氏(63)が13日、東京都江東区の東京朝鮮第二初級学校で講演し、朝鮮学校の高校無償化排除や補助金廃止の動きを「国が率先して行っている官製ヘイトだ」と述べ、差別だと指摘した。外国籍の市民が増える中、日本語教育と同時にルーツを教える民族教育*1が大切だと訴えた。
 文科官僚時代、高校無償化の制度設計に関わった前川氏は「朝鮮高校も対象として作業したが、排除された。他の外国人学校は対象となり、法の下の平等にも反する」と批判。生徒のアイデンティティーを形成する仕組みが必要だと強調し「少子化で日本は移民を受け入れなければ成り立たなくなる。外国人に日本語を教える仕組みは必須だが、同時に母語教育、民族教育も重要だ」と話した。

 全く同感なので紹介しておきます。もちろん彼には「官職在任中には保身のため、この件について沈黙していた」という限界はあります。また天下り引責辞任の問題もあります。しかしそれを割り引いても前川氏を俺は評価し、尊敬しています。


■産経『朝鮮学校無償化訴訟 27日に大阪高裁判決 5件の同種訴訟で初の控訴審判決』
https://www.sankei.com/west/news/180925/wst1809250033-n1.html
 「吉見義明氏や菅直人氏を不当敗訴させた」「アンチ北朝鮮なら何でもあり」な今の日本では不当判決が出そうで本当に不安で心配なのですが、どんな判決が出るにせよ「まともな判決が出てよかった、仮に政府が上告しても最高裁でも維持されることを望む」「不当判決で腹立たしい。最高裁で覆してほしい」程度の簡単な何らかのコメントぐらいはしたいと思います。
【追記】
■日刊イオ『大阪無償化裁判控訴審大阪朝鮮学園側の逆転敗訴』
https://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/beff68eb536d7f9a33ab46c8d3fbe496
 ある程度、覚悟はしていましたが、ただただ「腹立たしい」「嘆かわしい」「恥ずかしい」ですね。日本の裁判所は権力の飼い犬なのかと呆れます。日本に三権分立法治主義はないのか。
 これ以上は特にコメントしません。

https://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/beff68eb536d7f9a33ab46c8d3fbe496
 判決の詳細は明日以降、あらためて伝えたい。

という日刊イオ記事や朝鮮新報記事など気づいた記事を紹介したいと思います。「悪口雑言を書き連ねても*2むなしい気がする」し、部外者の小生が「適当なコメント」するよりその方がよろしいかと思います。

【以下、記事の紹介】
■レイバーネット日本『「朝鮮学校を弾圧する安倍政権糾弾国際宣言」のご賛同のお願い』
http://www.labornetjp.org/news/2018/1538741554104staff01
 全く共感するので紹介しておきます。


■産経【朝鮮学校訴訟】「学ぶ権利はどうなる」敗訴の学校関係者怒り
https://www.sankei.com/west/news/180927/wst1809270078-n1.html
■朝鮮新報『〈大阪無償化裁判〉1審勝訴を取り消す不当判決最高裁で逆転勝訴を、原告の請求を全面棄却』
日刊イオ
大阪朝鮮学園逆転敗訴の不当判決―大阪無償化裁判控訴審
https://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/285e92daf9db56768b0a839bc8479bbe
■大阪無償化裁判控訴審判決の日に接した言葉たち
https://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/ddd9a5412c159954fa2b3a01290ed6da
■朝日(社説)朝鮮学校判決 学びの保障を最優先に
https://www.asahi.com/articles/DA3S13706216.html

https://www.sankei.com/west/news/180927/wst1809270078-n1.html
 判決後、学園側関係者5人が大阪市内で記者会見。大阪朝鮮高級学校の卒業生、申泰革(シン・テヒョク)さん(26)は「朝鮮学校は自分たちのアイデンティティーを肯定してくれる唯一の場所。自分を肯定して生きていくことを否定されたのと同じ」と悔しさをにじませた。

 1審判決は、司法が良心と法の支配に基づいて日本国の差別行政を糾し、大阪朝鮮学園への指定を義務付け、生徒たちに就学支援金を支給するよう命じた画期的な全面勝訴判決だった。しかし、2審判決は一転して「行政訴訟において国側を勝たすために書かれた、典型的な結論ありきの判決」(金英哲弁護士)となった。
 判決は、両者の間に幹部レベルでの人事交流、財政的な支援、総聯傘下団体・事業体の教育への関与(傘下出版社が発行する教科書の利用など)があるという根拠を並べながら、朝鮮学校が「教育の自主性をゆがめるような支配を受けている合理的な疑い」があり、「就学支援金の管理が適正に行われないことを疑わせる相当な根拠があるということができる」とした。
 このことから、朝鮮学校教育基本法16条1項にいう「不当な支配」を受けている疑いがあるため、規程13条(適正な学校運営)適合性があるということはできず、文部科学大臣裁量権の逸脱又は濫用があるということもできないとして、不指定処分は違法とはいえないと結論づけた。また規程13条適合性が認められないことから、規定ハ号削除の違法性に関する争点を回避した。

 コメントしないと書いたんですが簡単にコメントしておきます。無茶苦茶ですね。過去の判決で公然とここまで「朝鮮総連がー」はないんじゃないか。そもそもそんなことが無償化除外なんて差別の理由になるのか。そもそも教基法16条の「不当な支配」というのに、朝鮮総連は該当しない、つうのは「過去の無償化除外正当化判決」においてすら当然の前提だったと思うのですがね。
 改正教基法16条の「不当な支配」条文の悪用の危険性は「改正前から危惧されていました」がここまで露骨に悪用するとは。
 何せ朝鮮総連は事実上の創立者ですからね。教育方針に仮に問題があろうとも創立者が何で不当な支配になるのか。
 一方で日の丸、君が代押しつけのようなそれこそ不当な支配を容認するのだから心底呆れます。

法廷は一瞬、静まり返ったが静寂はすぐさま怒号に変わった。
「人間の心がないのか!」「恥ずかしくないのか!」

 過去の判決に比べても段違いでひどいですから怒号が飛ぶのも当然です。俺は部外者だから割と冷静に書いていますが、朝鮮学校卒業生とか当事者ならその場にいれば、短気な性格なので「ふざけるな」と多分怒鳴ってますね。
 こんなふざけた「結論ありきの忖度」判決を書く裁判官に人間の心があるとは俺は思ってません。一言で言えば「人間のくず」です。お前らは何のために裁判官になったのか、といいたい。「高級公務員として単に経済的な意味でおいしい生活を送るため」か。
 ナチドイツ、スターリンソ連文革中国など(まあ例はこれらでなくてもいいですが)ではこうした裁判官はためらいなく、権力の無法に加担したでしょう。まあ、正直、かなり腹が立ってるのですが、この辺でやめておきます。

https://www.asahi.com/articles/DA3S13706216.html
 一審の大阪地裁は、法廷で卒業生や元教員の声を聞き、学校生活のビデオも見て教育の実情を検討した。その結果、歴史的背景から朝鮮総連の援助は不自然ではないとし、授業に北朝鮮を賛美する内容があるものの、補助教材で多様な見方を教えているため「教育の自主性までは失っていない」と判断した。
 こうした生徒の立場に立った検証と判断が、司法に求められているのではないか。
 政府が6年前、朝鮮学校を高校無償化の対象外とする方針を表明した際には、北朝鮮による拉致問題に進展がなく、国民の理解が得られないことを理由とした。日朝政府間で解決すべき問題と教育の機会保障とは、切り離して考えるべきだ。
 国連の人種差別撤廃委員会は8月に懸念を示し、朝鮮学校の生徒を差別しないよう日本政府に求めた。この委員会を含めて国連機関から同様の勧告を再三受けているにもかかわらず、政府は応じないままだ。
 朝鮮学校の卒業生は日本の様々な分野で活躍しており、社会を支える一員である。教育政策で朝鮮学校を排除し続ける国の姿勢が、生徒や卒業生を含む在日社会への偏見や憎悪感情を助長しかねない。学校関係者はそう危惧している。
 政府は無償化制度の原点に立ち返り、朝鮮学校も対象とするべきだ。

 朝日の社説には全く同感です。


■産経【主張】朝鮮学校判決 不当な支配に公金出せぬ
https://www.sankei.com/column/news/180930/clm1809300001-n1.html
 そもそも総連は事実上の学校創立者ですからねえ。それを「不当な支配」というのは言いがかりも甚だしい。むしろ自民党政権の日の丸、君が代押しつけの方が「不当な支配」でしょう。
 かつ百歩譲って「不当な支配」だとしてもそれイコール「無償化除外オーケー」ではない。全く不当判決にもほどがあります。
 つうかこの理屈だと、理屈の上だと「皇學館大学神社本庁が不当な支配をー」「駒澤大学曹洞宗が不当な支配をー」とか、なりかねないんじゃないか。そういう意味でも到底容認できる判決ではない。

*1:これはもちろん在日朝鮮・韓国人に限りません。静岡県浜松市群馬県太田市に多く居住しているという日系ブラジル人ポルトガル語教育など)しかり、在日華僑しかり、最近増加してるらしい在日ベトナム人しかりです。

*2:まあ小生はそんなに冷静な人間ではないのですぐに憤激しますし、そうなると頭が働かないのでろくなコメントが思いつきません。