今日の産経ニュースほか(11/11、12分)

■浅井基文ブログ『強制徴用韓国人被害者賠償請求訴訟(韓国最高裁判決):日本政治の異常性を映し出す鏡』
http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/1075.html

 私がさらに驚いてしまうのは、日本国内の反応が、(ボーガス注:赤旗『徴用工問題の公正な解決を求める:韓国の最高裁判決について』https://www.jcp.or.jp/web_policy/2018/11/post-793.html、『韓国 徴用工訴訟、日本企業・政府は誠実に向き合え』http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-10-31/2018103102_02_1.html、『元徴用工問題、個人の請求権消滅せず 冷静に話し合い解決を、NHK番組で笠井政策委員長』https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-11-05/2018110502_01_1.htmlなど)数少ない例外を除けば、日本政府の反応に同調していることです。韓国メディアは、朝日新聞が判決に「遺憾」と表明したこと、立憲民主党の長妻*1代表代行も「遺憾」と表明したことを伝えています。また、11月3日の朝鮮日報日本語WSは、東京大学の木宮正史*2教授に対するインタビューを掲載していますが、同教授の見解はほぼ政府見解を肯定する内容でした。11月1日の中央日報の記事(「<韓国、徴用工判決>日本メディア、「韓国疲れ」主張しながら非難一色」)は、「31日、日本屈指の進歩指向メディア、朝日と東京新聞の1面トップに掲載された徴用裁判関連解説記事の一部だ。これまで韓国に対して相対的に友好的な論調だったメディアだが、批判隊列に合流した」と報じました。

・小生の過去記事(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20181104)でも以前触れましたが、立民は長妻政調会長だけでなく、枝野*3代表も「遺憾」と抜かしてましたからねえ。はっきりと「判決に問題はない」と明言してるのは小生の知る限り、共産党だけです。小生的に共産党を支持し、立民を支持しない理由が一つ増えたわけです。小生にとって立民は「まっとうな政治(立民政治ポスターのキャッチコピー)でもなければリベラルでもない」。それに当たるのはむしろ共産です。なお、「これでわかるように」小生は「共産主義を主たる理由に」共産党を支持してるわけではありません。たとえばこの徴用工問題でいえば「韓国の判決に問題などない」とか「問題があるにせよけんか腰の政府の対応は問題だ、まずは話し合いだろう」とかいう立場をとると「共産しか選択肢がなくなる」わけです。そしてこうした問題は残念ながら「徴用工だけではない」。例えば小生の知る限りはっきりと「サマータイム反対」といったのは共産だけです。
 安倍が愚劣なのは当然として、この件について「安倍だけの責任ではない」というのは浅井先生が嘆く通りです。
・浅井先生のような良識派(元外務官僚)が外務省を去らざるを得ないことも「日本政治の異常性を映し出す鏡」だと「一人の浅井ファンとして」思います。


【ここから産経です】
菅義偉官房長官、徴用工訴訟賠償に応じぬよう「緊密に連携」
https://www.sankei.com/politics/news/181112/plt1811120006-n1.html
 常軌を逸してますね。どうやってこの問題を解決する気なのか。
 なお国際法違反などというのは菅が勝手に言ってることに過ぎません。


■元徴用工側、賠償申し入れ 新日鉄住金は面会拒否
https://www.sankei.com/world/news/181112/wor1811120018-n1.html
 せめて面会ぐらいはしたらどうなのか。不誠実にもほどがありますし、面会しないで解決できる問題じゃないでしょう。


■共産・志位和夫委員長、元徴用工側弁護士と面会
https://www.sankei.com/world/news/181112/wor1811120023-n1.html
 そもそもこうした対話の態度は安倍政権こそがとるべき態度ですが、まあ彼らにそれを期待するのは残念ながら「八百屋で魚を求めるようなこと」なのでしょう。こうした隣国を敵視し戦争に無反省な政権が現在、約6年の長期政権とは日本人として恥ずかしい限りです。要するに日本人が戦争に無反省で隣国を軽視してるということですから。


■東京・新宿区長選は自民、公明推薦の吉住氏が再選
https://www.sankei.com/politics/news/181111/plt1811110018-n1.html
 安倍自民批判者として残念ですが、今後もこうした野党共闘の動きは各方面で進めてもらいたいですね。


■死刑囚が自ら告白した新たな殺人を否認、強まる「延命目的」 真相解明は不透明
https://www.sankei.com/affairs/news/181112/afr1811120030-n1.html
 産経らしいトンデモぶりで吹き出しました。なぜ死刑囚が自白したのか、にもかかわらず一部について犯行を否定したのかは「法治国家日本」においては、裁判で明らかになること、すべきことであり、ろくな根拠もあげずに延命目的だ、などというのは正気の沙汰ではありません。
 「いったんは自己の犯行を自白したものの、『延命以外』の何らかの理由で考えがかわった」「実は本当にやっておらず、『延命以外』の何らかの理由で虚偽自白をしたが『延命以外』の何らかの理由で考えが変わった」などいくらでも可能性はありうる。
 そもそも仮に「延命狙い(法的な問題*4はともかく、裁判上は事実上死刑執行なんかできない)だ」だとしたところで大して裁判も長期化しないでしょうし、この程度のことは騒ぐことでもないでしょう。

 甲南大法科大学院園田寿*5(ひさし)教授(刑事法)は「全ての犯罪を吐露して刑の執行に臨もうとする死刑囚は珍しくないが、それならなぜ無罪を主張したのか。延命目的の告白といわれても仕方がない」と指摘する。

などという園田氏の主張には全く賛同できませんね。正直、園田氏の常識を疑います。そもそも延命目的であろうとなかろうと「自白が何らかの理由で撤回されること」は想定されてしかるべきだし、「自白が撤回されようとされなかろうと」裁判中は事実死刑執行はできません。
 にもかかわらず起訴したのなら検察としては「自白が仮に撤回されても有罪が得られる」「死刑執行の可能性が一時的に消滅しても起訴して事件解決する必要がある」と判断したということでしょう。当然ながら「起訴すること」は「有罪がとれるだけの証拠がない限り」義務ではありません。仮に有罪判決がとれなかったとしてもそれは「判断ミスをした検察の問題」であって被告人にどうこういう話ではないでしょう。


稀勢の里が連敗発進、無言貫きショックうかがわせる 進退問題が再燃
https://www.sankei.com/sports/news/181112/spo1811120034-n1.html
 いきなり二連敗ではねえ。ここから巻き返せるかは甚だ疑問だし、とはいえまた休場もしづらいし、下手なことをすれば「日本人横綱稀勢の里」に「大甘な相撲協会」も「かばいきれずに引退勧告」もありうるし、いよいよ追い込まれてきたということでしょうか?
 まあ個人的には「モンゴル横綱に冷たく稀勢の里に甘い連中」が大嫌いなので「稀勢の里はどんどん敗北してとっとと引退しろ」が俺の個人的感想ですね。
 そもそもお手盛りで「二場所連続優勝してないのに、こじつけで稀勢の里横綱にしたこと」自体が大きな間違いだったと思います。

【追記】
稀勢の里が3連敗、燃え盛る進退問題の火 大相撲九州場所
https://www.sankei.com/sports/news/181113/spo1811130039-n1.html
 どんどん追い込まれる稀勢の里です。


稀勢の里の出場可否明言せず 田子ノ浦親方
https://www.sankei.com/sports/news/181113/spo1811130042-n1.html
 四日目で休場でしょうか?


横綱稀勢の里関、初日から4連敗
https://www.sankei.com/sports/news/181114/spo1811140027-n1.html
■途中休場の稀勢の里 状況厳しく
https://www.sankei.com/sports/news/181115/spo1811150025-n1.html
 完全に泥沼状態ですね。

*1:鳩山、菅内閣厚労相民主党代表代行(岡田代表時代)、民進党選対委員長(前原代表時代)を経て、立憲民主党代表代行(政調会長兼務)

*2:著書『韓国:民主化と経済発展のダイナミズム』(2003年、ちくま新書)、『国際政治のなかの韓国現代史』(2012年、山川出版社)など

*3:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て、立憲民主党代表

*4:法的に死刑禁止かどうかは無知なため知りません。

*5:著書『情報社会と刑法』(2011年、成文堂)など