今日の産経ニュースほか(2019年2月10日分)

2月7日(木) 沖縄県民投票で3択のカラクリをものともせずに「反対」を多数にしてこそ真の勝利だ:五十嵐仁の転成仁語:So-netブログ
もちろん
1)「辺野古移設反対を過半数」が容易ではないことも
2)それが仮に実現できなくても「賛成>反対」にでもならない限り*1政府の勝ちなどとは言えないこと(「どちらともいえない」を賛成扱いするのは詭弁でしかないこと*2)も
3)「反対を過半数」が実現できても安倍が居直るであろう事も
五十嵐先生も理解した上で、「まずは反対多数で圧倒したい」としているわけで、小生も是非そうなってほしいと思います(なお、三択にしたこと自体は「参加拒否を封じるためにはやむを得なかったのではないか」「いずれにせよ三択になった以上、二択を堅持すべきだったと後ろ向きなことを言っても仕方がない」というのが五十嵐先生の意見であり俺も同感です)。
 もちろん、そうならなくても「意気消沈せず」戦っていく必要がありますし、そうなっても「安倍の様なごろつき相手」には長期戦を覚悟する必要がありますが。


【ここから産経です】
立民・枝野氏、政権構想着手へ 「野党第一党の責任」 - 産経ニュース
 産経記事が事実なら、どんだけ政治センスがないんだろうと心底呆れますね。今「政権構想」なんてもんを明らかに出来るほど、立民への期待が高まってるのか。伸び悩む支持率から考えても、むしろ逆でしょう。「希望の党」騒動を仕掛けた小池*3、細野*4、前原*5への反発から「希望に負けてたまるか」で野党共闘支持層の間で一気に盛り上がった立民への期待は「立民が最大野党になるにつれ」、『期待外れ』として、かなりの部分が「無党派層」や「他の野党(共産、社民、国民民主)」に流れていったのではないか。そう言う状況で掲げるべき事はまず「安倍下野、そのための野党共闘」でしょう。
 「枝野*6内閣を目指す」て今そんな脳天気なことが言える場合なのか。「もちろん最大野党党首として首相にはなりたいが、まずすべきことは安倍下野」「最大政党が首相にならなかった細川内閣(日本新党)、村山内閣(社会党)の様なケースもあるから枝野首相には必要以上にはこだわらない」つう低姿勢がなぜとれないのか。そう言う意味では政治情勢が今と違うので単純比較できない面もあります*7が「政権云々」をあまり口にしなかった岡田*8代表(当時)は「それなりに謙虚だった」といえるかもしれません。


安倍首相、通算在職で戦後2位へ 再登板、安保 吉田茂と共通 - 産経ニュース

 安倍晋三首相は今月23日で通算在職日数が2617日となり、吉田茂*9元首相を抜き戦後単独2位、戦前も含めた歴代で同4位となる。
 首相は、順調ならば6月7日に伊藤博文*10、8月24日に佐藤栄作*11両元首相の通算在職日数をそれぞれ超え、11月20日に桂太郎*12元首相を抜いて歴代1位の最長政権となる。

 記事タイトルだけで「そんなに長いのか」とうんざりしますが、地道に安倍批判していくほかはないのでしょう。まあ率直に言って「伊藤、桂、吉田、佐藤」は彼らの政治をどう評価する*13にせよ「それなりの能力があるメンツ」「だから長期政権になった」のですが安倍の場合「岸*14元首相、安倍晋太郎*15元外相の息子つうだけの男」「自民党内のライバル(石破*16石原伸晃*17、岸田*18、谷垣*19)や最大野党(民主→民進→立民)の力不足、モリカケ疑惑が発覚しようとも安倍を盲目的に支持する愚かな自民支持層、安倍批判を躊躇するマスコミによる長期政権(安倍の力量とは言いがたい)」ですからね。改めてうんざりします。


河野外相、韓国国会議長に苦言「発言気をつけて」 - 産経ニュース
 産経らしい「上から目線」ぶりで呆れます。せめて「批判」と書いたらどうなんですかね。
 あるいは
【自民党大会】石破茂氏、首相の民主政権批判演説に不快感 - 産経ニュースのように「不快感」と書くとか。
 まあ産経的には仮に「石破万歳(安倍批判)」の立場なら「石破氏、首相に苦言」なのでしょうし、一方で「韓国万歳(河野批判)」の立場なら「河野外相、韓国国会議長に不快感」なのでしょうね。ある意味分かりやすいですがもはや新聞とかジャーナリズムとは言えませんね。まあ、産経がジャーナリズムだなんて最初から思っては居ませんが。
 それにしても河野もどうしようもないバカですね。「戦犯の息子」という言葉尻にかみつく前にどう慰安婦問題を解決していくか考えたらどうなのか。まあ、「安倍が全部韓国が悪いと居直ってる、子分として従うしかない」つうだけのヘタレが河野なんでしょうが。


【自民党大会】石破茂氏、首相の民主政権批判演説に不快感 - 産経ニュース
 俺は民主党政権の方が安倍よりずっとましだったと思いますが、それはさておき。
 安倍*20とその取り巻き連中の様なゲスでもない限り、石破*21でなくても、自民党支持者でも「民主党政権が1年前ならともかく6年以上も前なのに何言ってるんだ?」「それよりこれまでやってきた成果と今後目指す目標を語ったらどうなんだ」とげんなりするでしょうね。


【正論3月号】商業捕鯨再開へ 外交工作の舞台裏 産経新聞正論調査室次長、田北真樹子(1/2ページ) - 産経ニュース

 昨年12月20日朝、日本政府に緊張が走った。北海道新聞が同日付1面で、日本の国際捕鯨委員会(IWC)脱退方針を報じたからだ。記事を書いたのは水産庁担当記者。政府関係者が懸念したのは、数時間後に迫った欧州連合(EU)理事会での日本との経済連携協定(EPA)の最終承認への影響だった。EU加盟28国*22のうち23カ国は「反捕鯨国」に分類される。最終承認の前に日本のIWC脱退の方針が伝われば、反捕鯨国が反発する可能性も排除できなかった。特に外務省は細心の注意を払って水面下で調整してきただけに固唾をのんで推移を見守った。
 日本政府の懸念は杞憂に終わった。EU理事会は予定通り承認した。21日夜、日本とEUは承認を相互通告し、2月1日のEPA発効を確認した。

 そりゃさすがに「反捕鯨」だからといって、捕鯨環境保護)のためだけにEPA(金儲け)を犠牲にするわけにも行かないでしょう。
 建前では「脱退イコール商業捕鯨再開」でもない(もちろん再開を前提とした脱退ですが)。
 だからといって「IWC脱退に問題がない」なんて言えるわけもないでしょうに。

「IWCにしろ、慰安婦問題などを取り上げる国連にしろ、国際機関はひどい」
 首相官邸筋はこうつぶやいた。

 そのうち国連脱退まで口にするのか、と疑いたくなりますね。大体IWCはともかく慰安婦なんて「河野*23談話(宮沢*24内閣)とアジア女性基金(村山内閣)」で一度、日本政府が非を認めた話なのに何を言ってるのか。国連の批判も「河野談話アジア女性基金」の意義を否定するかの様な安倍政権に向けられたもんでしかありません。
 安倍政権以前から小渕*25、橋本*26内閣などに「河野談話アジア女性基金じゃ足りない」なんてダメ出しが入っていたわけでは全くない。
 しかし「など」つうのは具体的に何なのか?
 それにしてもこんなことを言う輩が「安保理常任理事国を目指す」、「安保理決議を北朝鮮は守れ」だのいうのは何の冗談なのか。もしかして常任理事国云々は「こんなに分担金を払ってるのに常任理事国にしてくれないなんて許せない」つう逆ギレか(ただし非常任理事国には選出されていて、確か、日本の選出回数が最多)。

「総理、IWCを脱退しましょう」
 菅*27官房長官からこう持ちかけられると、首相は「そうしよう」と応じた。菅氏はすぐに自民党二階俊博幹事長に連絡したとされる。二階氏*28捕鯨の盛んな*29和歌山県選出で、商業捕鯨再開のためIWC脱退を強く主張してきた自民党捕鯨議員連盟の顧問だ。
 IWC脱退の伏線は昨年1月の通常国会にあった。二階氏が代表質問で捕鯨問題に言及したのだ。
※続きは月刊「正論3月号」でお読みください。

 やれやれですね。安倍だけでなく取り巻きにも馬鹿しかいないのか。石破*30石原伸晃*31、岸田*32や谷垣*33が総理ならこんなことにはならなかったのではないか。それにしても捕鯨の関係閣僚である「農水相」「外相」の名前が出てこないのはどういうことなのか?。単に産経が書かなかっただけなのか、はたまた彼らを無視してこんな方針を立てたと言うことなのか。


【新聞に喝!】「韓国不要論」の非リアリズム 神戸大学大学院法学研究科教授・簑原俊洋(1/2ページ) - 産経ニュース
 所詮産経文化人なので本心か、読者層であるウヨへのこびかはともかく

・一連の問題は韓国の常識の欠如に起因する。
・韓国の不誠実さに辟易(へきえき)とするのは筆者だけではあるまい。

などと悪口する御仁ではあります。「レーダー照射問題*34はともかく」、慰安婦問題や徴用工問題は明らかに安倍に非があるのに。
 しかしそれでも

・しかし、感情を抑えきれずに一部の保守系メディア*35への寄稿の中で「韓国不要論」まで唱えられたことにはいささか違和感を抱いた。
・韓国にとって日本の外交的重要性は決して高くない。経済関係から見れば、1970年代前半において韓国の貿易総額に日本が占める比率は4割近くだったものの、近年は5%にも満たない。

としてるのは「いくらかはまとも」と思ったのですが、じゃあどうするかといったら「韓国に馬鹿にされない政治、経済、軍事大国になるんだ!(多分「軍事大国」には九条改憲も入ってるでしょう)。強ければ馬鹿にされないんだ!(俺の要約)」ですからね。「おいおい」ですね。


【話の肖像画】俳優・黒田福美(62)(5)友人として韓国に言いたい - 産経ニュース
 昨年12月の少し古い記事ですが、気づいたので軽く突っ込んでおきます。
 まあ「たまに二時間ミステリードラマで見る女優」ですが「こんな残念なウヨ芸能人だったのか」つうのが感想ですね。
 もちろん産経にでる人ですから

韓国は国是として「反日」を標榜(ひょうぼう)する国家

とか抜かしちゃうわけです。これで「友人」とか抜かされても向こうも「はあ?」でしょう。

*1:さすがにならないでしょうが。

*2:ただしそのように安倍が強弁するであろうこと、だからこその「三択ごり押し」であることは見え透いてるからこそ五十嵐先生も「反対で過半数」を目指そうというわけです。

*3:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*4:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)を歴任

*5:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相、民進党代表など歴任

*6:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*7:とはいえ岡田民主党に比べ枝野立民が優勢とはとても思えませんが。

*8:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(菅代表時代)、野田内閣副総理・行革相、民主党代表代行(海江田代表時代)、代表など歴任

*9:戦前、外務次官、駐イタリア大使、駐英大使など歴任。戦後、東久邇宮、幣原内閣外相を経て首相

*10:首相、枢密院議長、貴族院議長、韓国統監など歴任。元老の一人

*11:元運輸事務次官。吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*12:台湾総督、第3次伊藤、第1次大隈、第2次山縣、第4次伊藤内閣陸軍大臣内大臣、首相を歴任

*13:まあ、佐藤批判派においても一般に「沖縄返還」「日韓国交正常化」は「基地問題(沖縄)」「竹島問題(韓国)」などを未解決のままにしたマイナス面を割り引いても評価されてると思います。

*14:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*15:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)を歴任

*16:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*17:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*18:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*19:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*20:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*21:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*22:アイルランド、イギリス、イタリア、エストニアオーストリア、オランダ、キプロスギリシャクロアチアスウェーデン、スペイン、スロバキアスロベニアチェコデンマーク、ドイツ、ハンガリーフィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランドポルトガル、マルタ、ラトビアリトアニアルーマニアルクセンブルグ

*23:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長などを歴任

*24:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*25:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相

*26:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相

*27:第一次安倍内閣総務相

*28:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て幹事長

*29:盛んと言っても今や捕鯨なんぞ和歌山の主要産業ではないでしょう。北海道における酪農ほどの地位はないでしょう。

*30:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*31:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*32:第一次安倍・福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*33:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*34:俺の立場は「真偽不明、意見保留」ですね。まあ、仮に韓国に非があるとしても安倍のけんか腰の態度は問題だと思いますが。

*35:他人事みたいに書いてますがその典型は産経でしょうに。