常岡浩介*1
旅券返納命令って、こんなふうに、海外に逃亡した国際テロ実行者に出されるのが普通です。外務省と公安は自由や民主主義を放棄して中国や北朝鮮みたいな国を作りたいのだろう。
朝日『「よど号」妻を旅券法違反容疑で逮捕、拉致関与も捜査へ』
常岡って何でこうバカなんでしょうか。法学部卒の俺からすれば*2
・政府は旅券法第マルマル条第サンカク項の「ホニャララ」という旅券が拒否できる要件に私の渡航が該当するから「旅券拒否した」というがそうした解釈はシカクという理由から不適切である。私の渡航はホニャララという要件に該当しない。
などと「政府の法的主張を批判する」という形で政府批判するのが自然です。
政府が常岡の旅券拒否について公式に発表してる理由に関係なく、「旅券拒否なんか俺の知る限り、よど号ハイジャックグループのような犯罪者しかない。俺を犯罪者扱いしてるのか」、「外務省や公安警察は独裁国家を作りたいのか」だの常岡が言っても「犯罪者扱いしてませんが?」「独裁国家なんか作る意思はありませんが?」「あなたの渡航が旅券法の渡航拒否規定に該当するから拒否しただけですが?」「あなたは我々の処分がなぜ不適切で違法と思うか、我々の処分理由に突っ込みを入れる形でまともに説明できないのですか?」といい返されて終わる話です。
何で常岡がまともな批判ができないかといえばやはり「バカだから」でしょうね。バカだからまともな批判が出来ないし、変な批判をしてもまともな批判と思ってしまう。正直、常岡は余計なことは言わないで弁護士さんから「これこれこういう理由で旅券拒否は違法です」つうのをそのまんま「これが私が依頼した弁護士の見解です」でコピペした方がいいんじゃないか。つうか、まさか常岡って「政府の法的処分は違法だ」と主張してるのに弁護士に相談もしてないんでしょうか?(訴訟を起こすかどうかはともかく)。本気で常岡が渡航拒否処分の違法性、不当性を批判したいのか疑いたくなります。やはり売名ではないのか。俺みたいな人間に「売名?」と疑われたくなかったら常岡はもう少しまともな批判をしてほしいですね。
常岡浩介がリツイート
・とみ
マドゥロ*3政権が「反米左派」という分類はやめた方がよい。キーワードは独裁、強権、反人権、人道危機。中露シリア北朝鮮は正に類友。しかしパレスチナまでマドゥロ支持なのか(呆
ベネズエラ支持へ共同行動へ=中ロ、北朝鮮など「50カ国」-国連:時事ドットコム
「親米か反米か」「右派か左派か」「独裁か民主的か」は全く違う区分けなので「何言ってるんだ?」ですね。
これが「マドロは親米右派だ、反米左派なんて間違った認識だ」つうならともかく。
「民主的な反米左派を自認するもの(常岡と類友)として独裁国家を反米左派と言ってほしくない」か。はたまた単に「ネガティブな意味はない言葉(左派。まあ反米は微妙ですが独裁よりは善悪の価値判断の少ない中立的なイメージでしょう)」ではなくネガティブな言葉でマドロ政権を悪口しまくってほしいと言うことか。
そして、マドロ支持は「類友」という話ではなく単に「国益判断」のわけです。その国益判断がどんなものかはともかく(まあシリアや北朝鮮の場合「米国に政権転覆される危険性があるから、そのための牽制」ではあるでしょう。ただそれは単に「これらの国(シリア、北朝鮮、ベネズエラ)が米国と仲が悪い」という話に過ぎず類友ではないわけです)。反マドロ大統領のグアイド国会議長支持の政府が軒並み人権派かといったらそんなこともないでしょう(極右政権のブラジルなんか典型的でしょうが)。
そもそもグアイド支持を表明してる米国も「独裁国家サウジは必死にかばってる」わけですし。
いずれにせよ「中露、北朝鮮、シリア、パレスチナ自治政府など少なくない国がマドロ支持」では「そうした支持の是非はともかく」アンチマドロである常岡や黒井が言うほど「ベネズエラ・マドロ体制が崩壊の危機にある」とも思えません(もちろん「左うちわ」のわけもないですが)。ベネズエラ素人の俺ですが、常岡らの「マドロ政権崩壊論」は、おそらく救う会の「北朝鮮即時崩壊論」並の与太でしょう。そして崩壊しなくても救う会が「俺の北朝鮮崩壊予想が外れたのは支援する中露などが悪い。俺は悪くない」と言い訳するように常岡らは「マドロ政権が崩壊しないのは中露などのせいだ、俺は悪くない」と言い出すんでしょうねえ。
それにしても「黒井はともかく」常岡って「イエメン取材ガー」はどこに行ったんでしょうか。「ベネズエラについて語るな」とは言いませんが「イエメン取材がしたいのに政府に旅券拒否された」つうわりにはイエメン関係ツイートが全然ないのよね。ロシアがらみのツイート(ロシアが支援してるシリアやベネズエラの関係ツイートを含む)ばかりしている。
「なぜ常岡はイエメンを取材したいのか(WHY)」「いつから常岡はイエメン取材を計画したのか(WHEN)」「常岡はイエメンの何(場所や個人、団体など)をどのように取材したかったのか(WHATやWHEREやHOW)」、つまり「5W1H」をもう少しツイートしたらどうなんですかね。常岡の態度はどう見ても「政府の旅券拒否」を見越した売名にしか見えません。
常岡浩介がリツイート
烏賀陽弘道*4
常岡浩介氏は個人としては嫌いですが、彼の取材を妨害*5する政府の旅券停止は明白に間違っている。
まあ、俺も「常岡のことは大嫌い」だし「人間として軽蔑してる」し記者としても評価していません。イエメンに行ってもまともな記事が書けると思えないし、そもそも「行く気が本当にあるかどうか」も怪しいと思っています(多分「政府の旅券停止」を予想してのただの売名だろうと思ってる)。
ただ、そのことと「政府の旅券停止の是非」はまた別の訳です。
*1:著書『ロシア 語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記』(2011年、アスキー新書)、『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社)
*2:いや法学部卒でなくても、これから俺が書くことは誰でも思うことかな?
*3:国会議長、外相、副大統領を経て大統領
*4:著書『Jポップとは何か:巨大化する音楽産業』(2005年、岩波新書)、『Jポップの心象風景』(2005年、文春新書)など
*5:なお「結果的には取材妨害」ですがもちろん政府が回避したいのは「現地武装勢力に常岡が身柄拘束されること」でしかありません。「常岡の記者活動を妨害したいわけではない」ので安全な場所(典型的にはG7諸国など)での取材なら旅券拒否はしなかったでしょう。