「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/1分:荒木和博の巻)

想定外【調査会NEWS2938】(31.2.28): 荒木和博BLOG
 「全くの想定外」つうわけでもないですが一寸驚きではあります。
 「首脳会談までする以上、何かの共同声明はあるんじゃないか」と思っていましたのでね。まあ現時点では俺のような素人にはなんとも評価は困難です。

 米朝首脳会談で合意が発表できなかったことについて、「想定外」との評価が多いようです。私は予想してもどうせ外れるので後で結果を聞いただけでした。

 荒木のことだから「どうせ成果ない」とかいって、「ほら当たった」とどや顔かと思ったら違うようです。

 北朝鮮では労働新聞が今回の首脳会談を大書特筆しているようで、おそらく制裁解除が決まると考えていたのでしょう。

 どうなんですかね。
 首脳会談前の実務者協議で「一部制裁解除(さすがに全部はないでしょう)」など「米国による何らかのお土産提供」と「それに対する北朝鮮の返礼」としての「部分的な非核化」で一応片がついていたのを、トランプがちゃぶ台返しで「合意見送り」にひっくり返したのか。それとも今回の結果は双方とも予想の範囲内(つまり実務者協議で詰め切れない部分を首脳会談でなんとかまとめようとしたが失敗。失敗の可能性は双方とも当初から自覚していた)なのか。現時点では俺のような素人にはなんとも評価は困難です。

 しばらく前に沖縄の反基地闘争に参加している韓国人のTシャツに制裁解除を求めるスローガンが書かれていたとの話がありました。当然北朝鮮の意向が入っている団体の人間でしょうから、そんなスローガンのTシャツが出てくること自体経済制裁がそれなりに効いている証拠です。

 いろんな意味で「荒木ってホンマあほやな」です。
 まず第一に「との話がありました」てのはどういう意味なのか。荒木が目撃したわけではないことだけは確かでしょう。
 この文章では「ただの噂話」、つまり「沖縄の基地反対運動には北朝鮮の工作が入っている」と誹謗するための「事実無根のデマ話」の疑いすらあります。
 第二に「事実だとしても」こんな曖昧な話は何の評価のしようもありません。何せ「北朝鮮の意向が入っている団体の人間でしょうから」なんて曖昧なことを言ってるわけですから。仮に事実だとしても、荒木はその人物が何者か、どんな組織の構成員か何も知らないわけです。
 それで「北朝鮮の意向が入っている団体の人間」だの「制裁が効いてる」だの言えるわけがないでしょう。
 第三に「制裁解除を主張すれば北朝鮮のシンパだ、手先だ」つう荒木理論なら、たとえば「北方領土返還のために対露制裁は控えるべきだ」つう鈴木宗男*1は「ロシアの手先」なのか。天皇訪中を行い制裁解除の方向に舵を切った宮沢内閣の宮沢*2首相や渡辺ミッチー*3外相は「中国の手先」なのか。
 アパルトヘイト時代南アと経済交流を続け、1988年に国連総会で日本非難決議が採択された当時の日本(竹下内閣)の竹下*4首相、宇野*5外相は「南アの手先」なのか。もちろんいずれもそう言う話ではないわけです。「そうしたことの是非はともかく」鈴木も宮沢内閣も竹下内閣も「そうすることが日本の国益に合致する」と思ったからそうしたわけです。今回の「Tシャツの人」だって話は同じです。
 大体、この荒木理論なら「制裁解除の方向を模索する文在寅*6政権」が「北朝鮮の手先」でありそんな政権が「40~50%台の支持を得ている」というとんでもない話になってしまいます。あるいは「救う会の圧力に屈し変節した」とはいえ、当初「日朝国交正常化」へ動こうとした小泉*7首相や福田*8官房長官が「北朝鮮の手先」になってしまいます。まあ、小泉首相福田官房長官はともかく、荒木はためらいなく「文在寅北朝鮮の手先」というのでしょうが。

*1:橋本内閣沖縄・北海道開発庁長官、小渕内閣官房副長官など歴任

*2:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*3:福田内閣厚生相、大平内閣農水相、鈴木内閣蔵相、中曽根内閣通産相自民党政調会長(中曽根、竹下総裁時代)、宮沢内閣副総理・外相など歴任

*4:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*5:田中内閣防衛庁長官自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田内閣科学技術庁長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相などを経て首相

*6:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*7:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*8:森、小泉内閣官房長官を経て首相