今日の産経ニュース(2019年3月3日分)

毎日新聞常務が退任 覚醒剤事件で妻起訴 - 産経ニュース
 「妻と常務は別人格」である以上、「森友疑惑での安倍と昭恵」のように「彼女の犯罪を知りながら隠蔽しようとした」などの事実がない限り、やめる必要ないと思いますけどね。


大阪府市ダブル選、法定協採決で判断 松井氏、公明の姿勢見極め - 産経ニュース
 ここからは二つのことが分かるかと思います。
1)ダブル選とは公明党を屈服させるためのネタでしかない
2)(1)ともかぶりますが)、その意味で実は維新側も必ずしもやりたいわけではない
 何せ都構想はいったん住民投票で「ノー」が出ています。住民投票をネタをダブル選をやった場合、かえって敗北する危険すらあるでしょうし、勝ったところで「公明が態度を変えなければ」状況の変化はありません。


【三井美奈の国際情報ファイル】中国資本に振り回される仏空港 一帯一路、欧州の現実とは(1/3ページ) - 産経ニュース
 この件に限れば「お粗末」なのでしょうがもちろん「すべての一帯一路案件」がこんなお粗末なわけもない。反中国・産経らしい酷いデマです。
 むしろ問題は「中国云々」ではなく「お粗末な会社に経営を任せようとした空港関係者の醜態」でしょう。


【昭和天皇の87年】全体主義が皇族にも?! 天皇は憂慮し、憲政を守ろうとした - 産経ニュース

 昭和天皇が摂政だった大正13年以来、首相は議会第1党の党首が任じ、失政で総辞職する場合は野党第1党の党首*1に、首相が死亡や病気で退陣する場合*2は与党の後継党首に、それぞれ大命降下する「憲政の常道」が続いていた。
 この慣例に従えば、次期首相には政友会の後継党首となった鈴木喜三郎*3を推薦するのが順当だが、西園寺*4にその考えはなかった。当時、政党内閣には軍部からの批判が強く、鈴木を首相にした場合、第2の五・一五事件が起きることを恐れたのである。
 下馬評では、枢密院副議長の平沼騏一郎*5、2回の首相経験がある山本権兵衛*6、海軍重鎮の斎藤実*7が有力視されていた。このうち平沼は、ファッショの傾向が強い。山本に対しては、(ボーガス注:海軍軍縮条約批准問題で斎藤と対立した)東郷平八郎*8らが猛烈に反対している(※3)。熟考した西園寺は5月22日、次期首相に斎藤を推薦した。

 とはいえ「ここまで嫌った平沼」を結局は首相にするのだから「何だかなあ」です。
 まあ平沼もこの時に首相になれなかったことを教訓に

平沼騏一郎ウィキペディア参照)
 平沼は、この後は慎重を期し、高齢化した西園寺が政治の表舞台から一歩引いた後は、1936年3月に枢密院議長に就任して右翼結社・国本社を解散するなど、親英米派と妥協することで首相の座に就いたという。

ということではあるのですが。
 まあ、「内閣崩壊を恐れ、第一次安倍内閣で首相就任後、直ちに訪中、訪韓した安倍=国本社を解散した平沼」「現在も中国との決定的対立は回避してる安倍=平沼」みたいなもんでしょう。結局「権力の座につくため」に安倍も平沼も右翼性をある程度「封印した」わけです(もちろん本性はどちらも右翼ですが)。安倍は中国との対立で政権がやばくなることを恐れ、一方平沼は「彼の極右性を嫌う昭和天皇重臣」の警戒心をなくすためにそうした。
 まあ、大抵の人間はそんなもんです。「権力の座につけなくても俺は信念を貫く」なんて人間はあまりいない。そして大抵の人間は「右翼であっても」そんな平沼や安倍を「権力亡者だ」「信念がないのか」などと批判しない。

*1:例えば第一次若槻内閣(民政党)総辞職後の田中義一内閣(政友会)、田中義一内閣総辞職後の浜口内閣(民政党)、第二次若槻内閣(民政党)総辞職後の犬養内閣(政友会)

*2:例えば、原首相が暗殺された後の高橋首相(いずれも政友会)、右翼に狙撃された浜口首相が体調不良(後に死去)で辞任したあとの若槻首相(第二次若槻内閣)(いずれも民政党

*3:清浦内閣司法大臣、田中義一内閣内務大臣など歴任

*4:第二次伊藤、第二次松方内閣外相(文相兼務)、第三次伊藤内閣文相を経て首相。元老の一人。

*5:検事総長大審院長、第二次山本内閣司法大臣、枢密院副議長、議長などを経て首相。戦後、戦犯として終身刑判決を受け服役中に病死。後に靖国に合祀。

*6:第2次山県、第4次伊藤、第1次桂内閣海軍大臣、首相を歴任

*7:第一次西園寺、第二次桂、第二次西園寺、第三次桂、第一次山本内閣海軍大臣朝鮮総督、首相、内大臣を歴任。内大臣在任中に226事件で暗殺される。

*8:連合艦隊司令長官、海軍軍令部長など歴任。