「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年3/15分)

救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.03.15)家族会・救う会の新運動方針と米朝首脳会談6

西岡
・例えば熊本でアニメ「めぐみ」だけを見せて中学生に作文を書かせるのはどうか。
熊本県教育委員会に働きかけて、去年「熊本の拉致被害者 松木薫さん」というパンフレットが熊本県発行でできました。
鳥取県は、漫画を作りました。「県内版拉致問題啓発小冊子」というもので、松本京子さんだけでなく、県内の特定失踪者*1の話もあります。
・さらにアニメ「めぐみ」も元々は漫画だったのです。「漫画アクション」に連載されたのですが、その後田口八重子さんと耕一郎さんを主人公とした「母が拉致された時僕はまだ1歳だった」というコミック*2が連載されました。これもよくできていて、今も双葉文庫の文庫本の漫画のコミックとして買うことができます。

 そんなことをして一体何の意味があるのか。馬鹿馬鹿しいにもほどがあります。拉致解決に必要なこと、それは小泉訪朝のような日朝外交でしかありません。

小泉訪朝型はないと思います。

 やれやれですね。「ないと思います」と他人事のような物言いですが「北朝鮮との国交正常化につながりそうな動きはすべて妨害します。それが我々救う会です」が正しいですね。

日本政府は、北朝鮮が「8人死亡」と言っているが、だれについても死亡の証拠はない。8人の誰についても死亡の証拠がないから、全被害者の生存を前提にして、認定の有無に関わらず全員助けると言っているんです。

 やれやれですね。生存の証拠もないわけです。「死亡の証拠がないから生きてる」というなら「シベリア抑留者で生死不明な人間は今も生きてる(あるいはいわゆるラーゲリで死んだのではなく、スターリン*3死後も、ロシアに何らかの理由でとどまって、フルシチョフ*4時代以降(フルシチョフ時代、ブレジネフ*5時代、ゴルバチョフ((ソ連共産党書記長)時代)など)に病死した?)」ということになりますがもちろんそんな馬鹿なことは誰も言わない。
 「ラーゲリで死んだがソ連がそうした事実を明らかにすることに積極的でない」で説明がつくわけです。拉致とて話は同じです。
 西岡ら救う会は「死亡しているのに、死亡の証拠が出せないのは、何らかの理由で証拠がないか、証拠があるけれども出したくないのだ」と判断した上で「理由はともかく出せないのなら生存説を唱え続けて日朝国交正常化を妨害しよう」と考えているに過ぎません。
 「認定の有無にかかわらず」というのも無茶苦茶で、認定できないのなら拉致でない可能性が否定できないのだから救出できるとは限らない。
  救出対象にして問題ないのなら、認定すべきです。
 言ってることが「事故死や自殺の疑いが否定できないが犯人を逮捕する」なみに無茶苦茶です。
 例えば「下山国鉄総裁変死事件の犯人を見つけ出したい」といったら、それは当然ながら「殺人であるという判断」を前提にしています。
 「下山氏は自殺かもしれないが犯人を見つけよう」なんて馬鹿な話はない。

 安倍総理も、めぐみさんの「遺骨」と称するものが偽物と分かった直後に、「これからは死亡の証拠を出せといったら危険だ。生きている人の腕を1本切って、本物のDNAを出してくる危険性がある」と。その時は総理じゃなかったからもう少し発言の自由があったかもしれません*6が、そういう発言をされています。

 西岡の発言なのでデマの可能性がありますが、もし安倍が本当にそんなことを言っていたのなら正気じゃないですね。
 何というかその類のミステリの読み過ぎじゃないか。
 なお、こういうことを西岡がいうのは「牽制のつもり」でしょう。西岡らは「何らかの理由で北朝鮮が死亡の証拠が出せない」と思っているが、その予想が外れて死亡の証拠を出されたときには「殺したかもしれない」と強弁するつもりだと今から公言して、北朝鮮が「出そうとすること」を牽制して阻止したいのでしょう。まあそう言う態度をとること自体「語るに落ちる」といっていいでしょう。

 一部で、「自衛隊をなぜ使わないのか」という人もいますが、安全に取り戻すのが第一なんです。大混乱になった時に自衛隊をどう使うかというのは(ボーガス注:平時の今、拉致被害者を取り戻すのとは)別の問題

 西岡ですら「自衛隊を突っ込むことはリスキーすぎてできない」と認めていることが興味深い。

 私は機会があって宮中のお茶会に呼ばれて、皇后陛下が去年のお誕生日の記者会見で拉致問題について、ご譲位された後も関心を持つこととして拉致
を挙げてくださったことがあったので、お礼を申しあげねばと思っていました。
 そうしたらチャンスがあって、「北朝鮮拉致救う会の西岡です」と言ったら、「もう一度言ってください」と言われてもう一度言ったら、「ああ、そうですか」と言って、私はお礼を申し上げてすぐ下がろうと思っていたら、「長いことご苦労様でした。被害者のご家族の方は歳をとられましたよね。希望を持ちましょう。私たちは何もできませんが、解決されることを願っています」と。

 完全な皇室の政治利用ですね。「以前も別記事で批判しましたが」美智子という人も随分と軽率でうかつな言動をしてくれたもんです。

*1:何度も書いていますが特定失踪者なんてもんは拉致ではありません。

*2:どちらのマンガも作者は本そういち。本には『永遠の0』漫画本もあり、要するに「小林よしのり」「業田良家」「西原理恵子」などと同じウヨ漫画家ですね。

*3:ソ連共産党書記長

*4:ソ連首相、ソ連共産党第一書記

*5:ソ連共産党書記長

*6:総理になったら言えないって単に安倍が無責任なだけです。まあ、相手が西岡ではそんな発言は安倍がしていない可能性もありますが。ただ仮に西岡のデマでも安倍は救う会や家族会ともめることを恐れて何も言わないでしょう。