今日の産経ニュース(2019年3月19日分)

東山紀之「今、この場にいることが宿命」 「砂の器」制作発表 - 産経ニュース

松本清張の不朽の名作を平成最後の渋谷を舞台にまったく新しい解釈で描く作品。

 「平成最後の渋谷」ではハンセン病という設定にはなり得ないことだけは確かですが、そうなるとどういう動機になるのか。

・制作発表は、物語のクライマックスである中島健人演じる天才作曲家、和賀英良がフルオーケストラとともに協奏曲「宿命」を演奏するシーン撮影の前に行われた。

 実は「宿命」は「映画オリジナルストーリー」で小説はそんなシーンはないのですが映画があまりにも成功したが故に「それ以前」はともかく「その後の映像化」はすべて「宿命」を踏襲しています。

 同じ(ボーガス注:ジャニーズ)事務所で東山のファンだという中島は「殺人犯は初めてで、危険な作品に入ってしまったと最初は思ったが、財産になった」と表情を引き締め

 犯人について完全にネタばらしになっています。原作小説においても、映画版においても当初から「疑惑の人物」として描かれても、「一応、捜査会議で今西が説明するまで、最後まで和賀が犯人だと言うことや犯行動機ははっきりとは描かれない」のですが、映画版での「宿命」があまりにも有名になりすぎて、もはや「犯人が誰か」というネタばらしが「オリエント急行殺人事件アクロイド殺人事件の犯人が誰か」「乱歩作品・黄金仮面での黄金仮面の正体が誰か」「横溝・犬神家の犯人が誰か」並に何ら問題にならなくなっています。

・犯人を追い詰める今西刑事を演じた東山
・これまでに(ボーガス注:映画で)丹波哲郎、(ボーガス注:フジのドラマで)仲代達矢が演じてきた役

 正直俺には「加藤剛(犯人)」「緒形拳(被害者)」「丹波哲郎(ベテラン刑事)」「森田健作(若手刑事、ベテラン刑事の部下)」「加藤嘉(犯人の父)」という映画版「砂の器」(1974年、松竹)を超える作品が出来ると思えないので「作らなくていい」感があります。
 なお、ウィキペディア砂の器」によれば

■1962年のTBS版
「夏目俊二(犯人)」「高松英郎(ベテラン刑事)」
■1977年のフジテレビ版
田村正和(犯人)」「本郷淳(被害者)」「仲代達矢(ベテラン刑事)」「山本亘(若手刑事、ベテラン刑事の部下)」「坂本長利(犯人の父)」
■1991年のテレビ朝日
佐藤浩市(犯人)」「下條アトム(被害者)」「田中邦衛(ベテラン刑事)」「伊原剛志(若手刑事、ベテラン刑事の部下)」「高橋長英(犯人の父)」
■2004年のTBS版
中居正広(犯人)」「赤井英和(被害者)」「渡辺謙(ベテラン刑事)」「永井大(若手刑事、ベテラン刑事の部下)」「原田芳雄(犯人の父)」
■2011年のテレビ朝日
佐々木蔵之介(犯人)」「橋爪功(被害者)」「小林薫(ベテラン刑事)」「玉木宏(若手刑事、ベテラン刑事の部下)」「山本学(犯人の父)」

と過去5回テレビドラマ化され、今回が6回目だそうです(なお、ハンセン病という設定はウィキペディアによれば意外なことに映画版だけ)。
 今回(2019年フジテレビ版)は

中島健人(犯人)」「高嶋政伸(被害者)」「東山紀之(ベテラン刑事)」「野村周平(若手刑事、ベテラン刑事の部下)」「柄本明((犯人の父)」

だそうです。「高嶋政伸(被害者)」という時点で嫌な予感が。まあ彼は「緒形拳のように(?)」「善人役もやります」が最近の彼は「癖のある悪役」をやることが増えてますのでねえ。原作においても過去の映像化においても被害者は「善人」ですのでそこは勝手に改変しないでほしいところです。それとも今回は善人役でしょうか。


報道の自由を踏みにじる韓国与党…「文大統領は金委員長のスポークスマン」余波 - FNN.jpプライムオンライン
 文政権相手にこんなことを抜かすフジサンケイですが誰かが「安倍首相はまるでプーチン大統領の広報官(スポークスマン)だ。どれほど北方領土問題で弱腰なのか」といえば「一国の首相に対し無礼だ、謝れ」などとためらいなく言うでしょうね。
 まあ文政権側が実際にした具体的批判が適切だったかはともかく太陽政策を「北朝鮮の広報官」呼ばわりするのはもはや「翁長氏を中国の手先呼ばわりする産経の言動」と同レベルの誹謗でしかなく、「批判それ自体」は何ら問題ないと俺は思います。


新旧証拠を総合評価 呼吸器外し事件の再審確定(1/2ページ) - 産経ニュース
 この事件については無知のため知りませんが、「あの産経」がすでに

西山美香さん

と「さん付け」ということはこれは「再審無罪の可能性が高い」んでしょうか。
 それにしても

「致死性の不整脈で死亡した可能性が高い」

とする大阪地裁再審決定が事実なら「病死を殺人認定した」わけで「逮捕した警察」、「起訴した検察」、「有罪判決を下した裁判所」の罪はあまりにも重いと言うべきでしょう。


米、対キューバ損賠訴訟を解禁 ベネズエラ問題で間接圧力 - 産経ニュース
 ベネズエラ問題を口実にしているとは言え「反キューバウヨ」を支持者に持つトランプにとっては以前から「オバマキューバ米国国交正常化」をぶち壊すことが野望だったのでしょう。全く困ったもんです。


【主張】竹田会長の退任 JOCは解体的出直しを - 産経ニュース
 招致活動は首相・安倍も応援演説したオールジャパン(日本政財官界)であり、買収相手は「IOC委員」です。
 何も悪いのはJOCだけではない。IOCと「オールジャパン」も同罪です。竹田個人の犯罪の訳もない。
 大体招致成功の時は「首相の応援演説の成果もある」と安倍を持ち上げながら、疑惑が発覚すると「首相は関係ない」「竹田が悪い」てそんなふざけた話はない。


「五輪運動を守る決断」 竹田恒和氏の委員辞任でIOC - 産経ニュース
 IOCを以前からそれほど評価してるわけではないですがこの談話は酷いですね。竹田が公式には引責辞任を認めておらず、「通常の任期満了退任」と強弁し、かつ疑惑についての内部調査もしてないのに何が「五輪運動を守る決断」なのか。 
 いや、そもそも「東京五輪招致に当たり、竹田がIOC委員を買収した」という疑惑なのだからIOCも当事者です。なぜ「この件を内部調査する」とIOCはいえないのか。結局、JOCIOCも「竹田一人を切り捨てること」で逃げようとする卑劣な人間の集団に過ぎないわけです。何が五輪精神なのか。何が平和の祭典なのか。心底呆れます。もはやIOCは「ただのスポーツ興行団体」を名乗った方がいいんじゃないか。


竹田恒和会長退任、後任候補に山下泰裕氏ら 7月の理事会で新体制発足へ - 産経ニュース
大会組織委は冷静 森喜朗会長「ご英断だと思う」 - 産経ニュース
 竹田がやめたところでもちろん疑惑が解決したわけではない。むしろ疑惑の中心人物は森氏*1など政財官界の要人であり、竹田など「お飾り」でしかないでしょう。
 さらなる追及を望みたい。 


自立とほど遠いスポーツ界 後手に回り描けぬ未来図 - 産経ニュース

 あるスポーツ関係者は「竹田さんはよくも悪くも何もしない人」と語る。

 つまり竹田などただのお飾りの訳です。政治力があるわけではない。
 まあ、おそらく「頼まれたし、断る理由もないし、待遇もいいからなっただけ」であって、JOC会長としてやりたいことなど何もないのでしょうが、仮にやりたいことがあったとしても能力識見を評価されたわけではなく「何もしないお飾り」であることを期待されてるのだから何も出来やしません。竹田が独自に何かしようとしたらそれこそ、竹田の背後にいる「JOCの本当の支配者(誰だか知りませんが)」の手で竹田が失脚させられるだけでしょう。

*1:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相