今日の韓国・北朝鮮ニュース(2019年4/4分)

北朝鮮が操った「アイドル志願の女」 逮捕に笑った真相:朝日新聞デジタル

 北朝鮮金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の兄、金正男キム・ジョンナム)氏が、マレーシアで殺害されてから2年が経ちました。実行犯として有罪判決を受けたベトナム人のドアン・ティ・フォン受刑者は、一貫して「殺すつもりはなかった」と訴えてきました。アイドルを夢見ていた彼女が、なぜ事件に関わることになったのか。きっかけは、「ミスターY」を名乗る男との出会いでした。
 フォンは1988年、ベトナム北部のナムディン省の農村で生まれた。稲作が盛んな地域で、米粉の麺「フォー」の発祥の地としても知られるところだ。
 取材に応じた父親のドアン・バン・タインさん(65)は、ベトナム戦争中に負傷し、右足の足首から先を失っていた。義足で朝夕、近くの野菜市場に繰り出し、清掃員として働いて家族を養ってきたという。月収は共働きの夫婦2人分で約450万ドン(約2万2千円)。ベトナムの平均月収は1人376万ドン(約1万8千円)ほどで、フォンの家族は決して豊かではなかった。古いテレビや家具も壊さないように大事に使っていた。
 フォンは地元の高校を卒業した後、ハノイの大学で会計を学んだ。実家から仕送りはなく、ハノイ市内の飲食店で会計係をして学費を稼いだ。
 より稼ぎのいい仕事を求めて、ナイトクラブの接客係としても働き始めた。ナイトクラブのフェイスブックには、チャイナドレスやビキニを着てポーズを取ったり、客前で踊ったりするフォンの写真が載っている。
■夢見た芸能界
 2016年6月には、人気のオーディション番組「ベトナム・アイドル」に出演したこともあった。本名ではなく親類の名前で出演し、舞台上で歌声を披露した。放映は20秒ほどで、審査は通らなかったが、胸元を大きく開けた衣装が一部メディアで注目された。
■舞い込んだ撮影話
 そんな暮らしの中、フォンのもとに、ある仕事が転がり込んできた。「いたずら番組」の出演オファー。持ちかけたのはフォンの女友達(31)だ。その経緯について、女友達はマレーシア警察に次のように説明している。
・アイドルを夢見るフォンは、なぜ暗殺者に転落*1したのか。独占入手した資料などから、その真相を明らかにします。
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 有料会員でないので続きが読めませんが、「いたずら番組だと思ってた。殺意などなかった(実行犯の女性)」はさすがに「嘘だろ?」と思っていたのですが、どうも「本当」のようです。
 まさに「事実は小説よりも奇なり」ですね。
 であるならば「禁錮3年4月(傷害致死)」はむしろ「重すぎ」で「不起訴のインドネシア人女性」の方が「正解」かもしれません。
 まあ「インドネシアは不起訴なのにウチの国には何もしないのか!」というベトナムの反発を抑えるため、「この後、恩赦で減刑して早期に釈放する(今年中には釈放)」なんて話もあるようですが。
 そして「だまされていた実行犯しか身柄確保できなかった時点」で「刑事裁判など」法的な真相解明、追及などそもそも無理だったと言えるのでしょう。
 なお、「アイドル志願」というだけあって「そこそこ美人」かと思います。今回の件を機に「いわゆる一発屋で終わる」にしても、皮肉にも「望んでいた芸能界進出」となるかもしれませんね。


【主張】金正男氏暗殺裁判 醜悪な事件を闇に葬るな - 産経ニュース

 北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏の暗殺事件で、マレーシアの裁判所は実行役でベトナム国籍のドアン・ティ・フオン被告に禁錮3年4月の実刑判決を言い渡した。

 インドネシア女性が釈放されてベトナム女性が有罪の理由が意味不明ですがそれはさておき。
 罪の軽さで分かるように結局、検察は「傷害致死(傷害プラス過失致死)」で起訴しそれで判決が出たわけです。
 「殺意はなかった」「いたずらだと思っていた(せいぜい傷害の故意しかなかった)」「殺人ガスだと知らなかった」というベトナム女性の言い分が事情はともかく「とにもかくにも受け入れられた」わけです。

 裁判はこれで終結する。
 独裁者の実兄が白昼の空港で暗殺されるという極めて異様で醜悪な事件である。しかも犯行には、自然界には存在しない猛毒の神経剤「VX」が使用されている。北朝鮮首脳の関与が濃厚に疑われる重大事件を、このまま闇に葬ってはならない。

 「葬るな」といってももはやどうにもならないでしょう。

 事件当時空港にいた北朝鮮の男4人が国外に逃亡したことが分かっている。

 そこは「推定無罪」的な意味で、「国外に脱出」など中立的表現を使うべきでしょう。

 マレーシアの司法当局は4人の国内外における足取りの詳細などを明らかにし、事実を北朝鮮に突きつけるべきだ。

 今更マレーシアがそんなことをするわけもない。

 ベトナムは2度目の米朝会談の舞台となり、金正恩氏を歓待した。自国民が暗殺犯に仕立て上げられ、拘束中にもかかわらず、これを首脳会談で抗議した様子もない。こうした甘い対応が、北朝鮮をいつまでも異形の国にとどまらせているのだ。

 ベトナムにまで八つ当たりする産経です。

*1:「だまされた」、つまり「殺意がない」のならば「暗殺者に転落」という表現はおかしいかと思います。