今日の韓国・北朝鮮ニュース(2019年4/6分)

徴用工訴訟対抗措置 政府は慎重、自民は「早期発動を」 - 産経ニュース
 当たり前と言えば当たり前ですが、安倍も当初は無茶苦茶言ってきましたが、本当にこれ以上対立をエスカレートさせたら無傷ではすまないことに気づいてさすがにびびってきたと言うことでしょう。


【主張】「徴用工」追加提訴 韓国の非を正す措置急げ - 産経ニュース
 産経らしいですがおよそ正気じゃないですね。裁判を起こしたのは一般国民です。判決を下すのは裁判所。
 つまり「裁判を起こす自由は国民の権利として当然あって行政はどうこうできない。どうこうしたら人権侵害になる。裁判所の判決も三権分立だからどうこうできない。どうこうしたら司法への行政の不当介入になる」のだから、文在寅政権に何かしろと求め「何もしないなら報復だ」と言い出すこと自体が異常です。
 以前も書きましたが、大体この産経の言い分は明らかに「光華寮訴訟問題」での産経の過去の「中国批判」の言い分と矛盾します。
 光華寮訴訟は非常に簡単に書くと「一審:中国勝訴」「二審:台湾勝訴」「最高裁:一審判決に問題点があったとして、一審に破棄差し戻し(事実上の台湾敗訴)」という流れです(詳しくはウィキペディア「光華寮訴訟」でも参照して下さい)。
 で二審の台湾勝訴判決の時に中国政府が「この判決はおかしい。日中共同声明、日中平和友好条約に反していて違法だ。日本政府はなんとかしろ(要約)」と抗議してきた。この時、当時の日本政府は「日本は三権分立だから何も出来ない」と言い訳し、産経もそれを支持した。そのときの言い分(三権分立だから日本は何も出来ない)と今回の言い分(文在寅政権はなんとかしろ)とどう整合性があるというのかという話です。明らかに矛盾している。
 また産経ですら、「最高裁の判決(台湾の事実上の敗訴)」を「不当判決」とは批判した物の「自民党政権は台湾のためになんとかしろ」とまではいっていません。それとの整合性もどうなっているのか。


「子供たちの力になりたい」 大学生が朝鮮学校に本を寄贈 京都 - 毎日新聞
 朝鮮学校差別に憤りを覚える人間としてこうした報道は今後も気づいた限りは紹介していくつもりです。


米国務長官「北朝鮮との接触継続」 交渉進展に意欲 (写真=AP) :日本経済新聞
 なかなか成果が出ないので「米国はやる気あるのか!」「交渉失敗を全て北朝鮮に責任転嫁する気じゃねえだろうな!」感が否定できませんが、「交渉は打ち切った」といわないだけまだマシと「願望込みですが」米国政府を一応評価しておきます。


「歴史になる」地村保志さん危機感 拉致解決へ若い世代に訴え続け | 社会 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE

 地村さんら被害者5人が帰国したのは2002年。被害者の子どもの帰国は04年。以降は完全に行き詰まっている。
 救う会福井の森本信二会長は「地村さんが帰国したあのときに、一気に解決できなかったのが残念でならない」と悔しがる。

 森本が本気で言ってるならバカだし、虚言を吐いてるならクズです。多分後者(クズ)でしょうが。「小泉訪朝の功労者」田中均氏を退官に追い込んだあげく、北朝鮮経済制裁発動でどう「あのときに解決する」気なのか。地村氏もよくもまあこんなクズと付き合えるもんです。俺ならおつきあいは遠慮しますね。

・「今の中高校生は拉致を知らない世代」。
 17年前に帰国を果たした福井県小浜市拉致被害者、地村保志さん(63)が、講演のたびに口にする言葉だ。啓発講座で同市内の小中学校に出向いている地村さんは、同県嶺北地方でも2回講演した。背景には「拉致が昔の悲しい歴史になってしまう」(地村さん)という危機感がある。支援組織「救う会福井」は今後も県内各地で集会を開いていく予定 
・3月の講演で地村さんはこう話している。
 「被害者は私より年上の人が多い。今の子どもたちが大人になって拉致問題を解決しても、それは解決にならない。『過去に何人が犠牲になりました』という歴史の話で終わってしまう」
救う会福井が安倍首相に宛てた要望書には「若年層に対する拉致問題教育の推進」が盛り込まれている。
 18年度、地村さんは小浜市内の全14小中学校で啓発講座を開き、579人の児童生徒に自身の経験を伝えた。本年度は、県内の他市町でも講座を開いていく予定だ。地村さんは「(拉致の疑いが排除できない)特定失踪者*1がいる自治体からの要望があれば、応えていきたい」と前向きな姿勢を示している。

 もはや「家族会が蓮池透氏と和解して&日朝交渉推進の路線に動かない限り」どうにもならないですね。正直、地村氏も何でこんな馬鹿なことをしているのか。中高生相手に講演しても何がどうなるもんでもない。言葉を選ばず言えば、正直「地村氏の馬鹿さに心底呆れます」。
 「中高生相手の啓発活動」に意味があるケースもあるでしょう。例えば「差別撲滅」なんかはわかりやすいケースです。
 そういう場合は「差別の被害者(女性差別における女性、障害者差別における障害者、外国人差別における外国人など)」が差別体験を語ることに意味はあるでしょう。
 しかし拉致問題はそういう問題じゃない。拉致被害者が拉致体験を語っても何かがどうなるわけじゃない。
 日朝外交交渉以外に解決の道なんかない。地村氏がすべきこと、それはこんな講演ではなく、家族会に「蓮池透氏との和解を呼びかけること」です。まあ呼びかけたところで残念ながら無視し、地村氏を敵視するのが今の家族会でしょうが。いずれにせよこんな講演を何百回やろうと拉致の解決にはつながりません。つうか「子ども相手なら大人と違って、何も言わずに黙って聞いてくれるから講演していて気持ちがいい」つうふざけた理由で講演してるだけじゃないのか。

 2度目の米朝首脳会談を控えた2月17日、拉致被害者家族会と支援組織「救う会」は、北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長に向けて、異例のメッセージを打ち出した。
 「全被害者の即時一括帰国が実現すれば、帰ってきた被害者から秘密を聞き出して、国交正常化に反対する意志はありません」

 小泉訪朝(2002年)から17年もたった今頃になってこんなことを言ったところで北朝鮮が信用するわけもないでしょう。というか北朝鮮相手ではなく本当は「家族会&日本国民相手のアピール」なんでしょうが、「救う会いいなりの家族会」はともかく日本国民だってこんなメッセージは相手にしていません。だからこそマスコミもろくに報じない。 
 「救う会を好意的に評価するか、批判的に評価するか、どう評価するかはともかく」救う会が「何があろうと北朝鮮を敵視して打倒することを希望している右翼団体である」なんぞということは誰の目にもモロバレです。

 救う会西岡力会長は「米朝交渉がうまくいけば、日朝交渉が始まる可能性があった。その前に解決の条件と譲歩を示しておく狙いがあった」と説明する。結局、米朝首脳会談は非核化で合意できず決裂した。

 米朝交渉がうまくいこうが日朝交渉など推進する気もない、それどころか妨害する気のくせによくも虚言が言えたもんです。
 大体小泉訪朝時はそれなら米朝関係は良かったのか。そんなことはないわけです。米朝関係が良くないけれども、それでも小泉氏はあれだけのことをやったわけです。

*1:何度も言いますが特定失踪者なんか拉致じゃありません。地村氏は救う会の虚言に付き合わないといけない弱みでもあるのか?