修学旅行は根室管内へ 北方領土問題啓発 内閣府が誘致拡充:どうしん電子版(北海道新聞)
内閣府は本年度、北方領土に隣接する根室市など根室管内1市4町への修学旅行の誘致策を拡充する。ロシアとの平和条約締結交渉が停滞する中、航空運賃や宿泊費助成額の倍増などによって、全国の若い世代が北方領土問題に触れる機会をより増やす狙いだ。
誘致先は根室、別海、中標津、標津、羅臼の1市4町。航空運賃助成は中標津空港を利用する場合に限り片道1人4千円、宿泊費助成は1人1泊2千円(民泊は同4千円)にそれぞれ増やす。元島民らの講話など複数の体験学習に参加することを条件にする。
呆れて二の句が継げません。「拉致問題の啓発」とやらも同じですが教育をおもちゃにするのも大概にしてほしい。そもそも拉致問題や北方領土問題とは「外交問題」であり啓発活動でどうにかなる話じゃありません。
なぜ、投票しなかったのか 浮かぶ政治的無関心「何も変わらない」 - 産経ニュース
もちろん「そもそも政治に無関心」という人間もいますのでこれを鵜呑みには出来ません(そもそもどう言い訳しようと無投票は結果的には白紙委任と同じです)。ただ一方で「相乗り候補によるオール与党(地方の首長選)」「民主党政権の公約破り(沖縄基地問題など)」などが「どうせ変わらない」という雰囲気を助長してること、つまり「政治家の側にも一定の問題があること」もまた事実です。
自民・二階幹事長「敗因分析を急ぎ、今後に備える」 記者団とのやり取り要旨(1/3ページ) - 産経ニュース
事前世論調査の結果通り、大阪は維新が、沖縄は野党共闘候補が勝利しました。現職の宮本氏が議席を失ったことは残念であり、「立民や国民民主が自主投票止まりだったこと」といい共産支持者としては「やはり出ない方が良かったのでは」感がありますが、「過ぎたことを言っても仕方がない」ので「現在書記局長の小池氏の復帰(一時、落選したが後に参院議員に返り咲き)」のように一日も早い復帰を期待したい。
それにしても「敗因分析(二階氏)」ねえ。まあ立場上、そう言わざるを得ないでしょうが、大阪にしても沖縄にしても「維新や野党共闘の勝利」はこれが初めてではありません(先日の大阪ダブル戦勝利や、沖縄県知事選でのデニー氏当選など)。「今更かよ」ですね。特に「沖縄の敗戦」なんて敗因はわかりきってるわけです。「基地問題で沖縄県民を踏みつけにして対話のポーズすら示さないこと」だと。結局「勝つ気がねえんじゃねえか」つう話にしかなりませんよね。「沖縄で選挙に勝つことより米国にへいこらすることの方が大事か?」という話です。
NGT山口さん「卒業」にファンら戸惑い 「これで終わりにしないで」 - 産経ニュース
「『いまは加害者』と言われた」「アイドルできる場所なくなった」 NGT山口さんが卒業(1/2ページ) - 産経ニュース
「『いまは加害者』と言われた」「アイドルできる場所なくなった」 NGT山口さんが卒業(1/2ページ) - 産経ニュース
「私、山口真帆はNGT48を卒業します」と涙声で宣言する山口さん。用意した手紙を取り出すと、大きく深呼吸をし、「いままで黙ってきた思いを言いたい」と読み始めた。
「私はアイドル、そしてこのグループが好きだった。だからこそ変わってほしかったし、仲間に同じ思いをしてほしくないと、すべてを捨てる覚悟で取った行動でした」と事件をツイッターで“告発”した経緯を震える声で語った。
運営会社「AKS」(東京都)側への不満も口にした。
「いまは『会社を攻撃する加害者だ』とまで言われています」「『目をそらしてはいけない問題に対して、そらさないなら辞めろ』。新生NGTを始められないのがこのグループの答えでした」「正しいことをしている人が報われない世の中でも、正しいことをしている人が損をしてしまう世の中ではあってはいけないと私は思います」
3月に開かれた運営側の記者会見の最中に「なんでうそばかりつくんでしょうか」などと反論するツイートを行った山口さんに対し、松村匠・AKS運営責任者兼取締役は「コミュニケーションをしっかり取りたい」と話していたが、状況は変わっていなかったとみられる。
「この環境を変えなければ、また同じことが繰り返されると思い、きょうまでずっと耐えて最善を尽くしましたが、私にできたことはほんの少しでした」と事件発生以来の約4カ月間を振り返り、「いまの私にNGT48のためにできることは卒業しかありません」と言い切った。
まあ信頼関係が完全に失われたようだから、こうなるでしょう。無理して残っても不幸なだけでしょう。これで芸能界引退となると残念ではありますが、そのあたりはまだ分からないようです。別に彼女のファンではないですが、彼女のファンたちが言うように「彼女に非がないことで引退なんておかしい」と思うので「彼女が芸能活動を希望するならば」ですが、何らかの形で芸能活動を続けてほしいもんです。
野田聖子氏、東京で「女性塾」開講 政治参画訴え - 産経ニュース
未だにポスト安倍を狙ってるんですかねえ。石破*1元幹事長、岸田*2政調会長と違い、派閥ボスではないこと、女性に対する日本社会の差別的視線、「石破が出馬した総裁選で結局出馬できなかったこと」など諸々考えると、いかに「自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、第四次安倍内閣総務相をつとめた」とはいえ失礼ながら「無理だろ」感しかないですが。
まあ、日本において当面、「女性首相」なんてありそうにないですね。少なくとも今の自民党からは当面でそうにない。
「女性や高齢者、障害者、性的少数者(LGBT)など、社会のシステムからこぼれ落ちている人たちを迎え入れる国をつくらなければならない」と語った。
まあ一般論としては間違ってないんですけどね。ただし、「LGBT差別・杉田を野放しにしてるのがあんたの所属する自民党じゃん。口先だけのきれい事じゃん」感は否定できません。まあ、きれい事すら言えない「杉田のようなクズ」よりは何倍もマシですが。
しかしこういうアピールすると言うことは暗に「安倍政権はそうした人々に冷たい」といってますよね。確かにその通りだと思いますが。
開拓の父、佐賀出身の島義勇氏を顕彰 札幌で開催 - 産経ニュース
前も書きましたが神社でやる顕彰祭に「佐賀県の山口祥義*3知事や佐賀市の秀島敏行市長」というのは政教分離原則上、非常に問題でしょう。
どうしても公人の「公務としての出席」を求めるなら、神社以外でやるべきです。どうしても神社でやりたいなら公人の「公務としての出席」を求めてはいけない。まあ立場上、断りづらいのでしょうが佐賀県知事や佐賀市長も「どうしても神社でやるというなら、政教分離の問題があるから出席はお断りする」といわないといけない。
しかし、そういう批判的意識が産経記事だけではなく
「北海道開拓の父」札幌で顕彰祭 佐賀藩士の主席判官、島義勇:話題のニュース:中日新聞(CHUNICHI Web)
明治時代初期に北海道の開発に尽力し「北海道開拓の父」と呼ばれる佐賀藩士島義勇(1822~74年)の顕彰祭が21日、札幌市中央区の北海道神宮で開かれた。
など、他の記事にもほとんど見られないのが残念です。日本人はぶっちゃけ神社に対して甘過ぎでしょう。
もちろん「いくら北海道開拓の父(開拓使判官)でもテロリスト(佐賀の乱首領として斬首)を顕彰していいのか」つう問題もあります。
それにしても「韓国の安重根顕彰」についてはさんざん「テロリストなのに顕彰するのか」とか非難めいたことを抜かしてた産経も「日本人テロリスト・島」には「佐賀を代表する明治新政府幹部の一人*4」と随分と甘いもんです(もちろん島の場合、顕彰されてるのはテロ行為ではなく北海道開拓ではありますが)。まあそれいったら「西南戦争の西郷*5」も内乱起こしてるから立派なテロリストですね。ただ、佐賀で「島なんかテロリスト」、鹿児島で「西郷なんかテロリスト」と言ったらたぶん「郷土の英雄をたった一度の間違いで全否定するとはどういうことか!」「彼らをそこまで追い詰めた明治新政府の側に問題は何もないのか!」と怒られて恐ろしいことになるんでしょうね。
スリランカで爆発20人死亡 高級ホテルや教会 - 産経ニュース
普通に考えればLTTE(タミル・イーラム解放のトラ)のテロなんでしょうが、ただし
1)しばらくスリランカでこの種のテロはなかった
2)政府発表ではLTTEは壊滅的打撃があったはず
ということで「?」ではあります。
【追記】
LTTEではなくアルカイダなどのイスラム過激派の犯行らしいですね。ただスリランカて俺には「仏教国であってイスラムの力がそれほど大きいイメージはない」のですが、意外とイスラムネットワークがあるのか。
靖国神社が前宮司の手記に見解 「人々の祈りの中に『みたま』は存在」 - 産経ニュース
小堀氏は、天皇陛下が靖国神社を参拝せず戦地への慰霊の旅を続けられていることについて「かつての戦地には、遺骨はあっても靖国神社の神霊(みたま)はそこにもうおられないと考えます」「神霊が陛下といっしょに移動することはありえないと思われます」と述べていた。
これに対し見解は「公共性を有する神社や慰霊碑だけでなく、神棚や墓所・仏壇、さらには亡くなられた方々それぞれの縁の場所においても、人々の祈りの中に『みたま』は存在すると考えます」と、戦地にも戦没者の霊はいるとの認識を示した。
少し古い記事ですが。しかし現天皇の戦地巡り&「靖国に来ないこと」を公然と批判できないからこうなるのでしょうが、こうなると「天皇や皇族が靖国参拝しなくても何ら問題ない」、いやそれどころか、「靖国が要望する首相や閣僚の参拝」とて「外交関係などを犠牲にしてまでやる必要はない」「戦地巡りや千鳥ヶ淵で一向にかまわない」わけです。
首相、靖国神社に供物 春季例大祭、参拝見送り - 産経ニュース
もちろん供物(真榊)だけでも「政教分離原則上」、あるいは「A級戦犯が祀られていることによる戦争認識の問題上(つまり靖国と同様にA級戦犯を美化してるのではないかと言うこと)」非常に問題ですがそれでも安倍は「欧米や中国、韓国の批判」が怖くて参拝は出来ないわけです。
首相は2018年10月、日本の首相として約7年ぶりに中国を公式訪問。6月には大阪で開く20カ国・地域(G20*6)で首脳会合に合わせ習近平*7国家主席の来日を予定しており、こうした両国間の関係改善の流れを優先した。
はっきりと産経が「中国など外国への配慮」が参拝しない理由であろうと認めてるのが興味深い。なお、「安倍が見送った」以上、閣僚連中も「供物」はともかく参拝はしないでしょう。
【追記】
閣僚の靖国参拝、今年もなし=春季例大祭が終了:時事ドットコム
予想の範囲内ですね。もちろん「安倍の指示」であり、目的には「G20の習主席来日」でしょうが産経などウヨ連中は絶対に安倍批判しないわけです。
【新聞に喝!】危ないトランプ歓迎論 インド太平洋問題研究所理事長・簑原俊洋(1/2ページ) - 産経ニュース
ドナルド・トランプ氏。大国が衰退期に差し掛かると、かつての大英帝国がそうであったようにリーダーの質も低下する*8とよく言われる。だが、まさかここまで一気にレベルが下がるとは予想だにしなかった。
にもかかわらず、日本の紙面をにぎわす一部の保守論客*9はとにかくこのトランプ氏が大好きなようで規範を破壊する彼の行動をもろ手で歓迎する。しかし、民主主義と自由主義の価値観に基づく公共財を提供する責任感を喪失させたアメリカは、世界にとって大きな不幸をもたらすのは間違いなく、日米関係をも揺るがす結果を惹起(じゃっき)するであろう。
1)「メキシコ国境に壁を作る、と言い出すわ」
「CO2は温暖化の原因じゃないといってパリ協定を離脱するわ」
「過去の経緯や、アラブの反発無視して、イスラエルの首都はエルサレムだの、イスラエルのゴラン高原支配を支持すると言い出すわ」
「オバマの決めたイラン核合意はやめると言い出すわ」
「ロシアゲートでトランプ批判するマスコミをフェイクニュース呼ばわりするわ」
「その結果、英仏独からもトランプ批判が出るわ」なんてトランプを手放しでなんか支持できへんわ!、いくら安倍総理がトランプとの交遊を自画自賛してるとは言え、支持してる保守派(例:国基研)はおかしいわ、
2)「日本相手に報復関税するわ」
「日本に相談もなしに米朝会談発表するわ」なんてのは日本保守として支持出来るんか!
3)いくらトランプが共和党出身大統領とはいえ、「トランプイコール共和党」じゃない(共和党内にもトランプ批判は存在する)。ましてや「トランプイコールアメリカでもない」やろ。米国民主党はトランプ批判してるし。
つうある意味正論です。
【昭和天皇の87年】皇帝にも敬礼せず… 軍旗はそんなに偉いのか - 産経ニュース
溥儀は、絶対権力ではなく最高権威として君臨する天皇の地位を、少し勘違いしていたようだ。
産経の場合「勘違いではなく故意の詭弁、デマ」でしょうがもちろん昭和天皇は制度上「首相、軍」の上に位置する絶対権力者です。
だからこそ、田中義一*10は首相を辞めたくなくても「この前、張作霖暗殺問題で陸軍関係者を処分すると言ったのに、陸軍が反対するから、やはり処分しないとはどういうことか。お前は陸軍との意見調整もしないで、俺にいい加減な報告をしたのか。お前の言うことなんかもはや何一つ信用できない」と言う趣旨の発言を昭和天皇にされ、事実上「辞職しろ」と引導を渡されればやめるしかなかった。
226事件でも「統制派によって左遷された」真崎甚三郎は当初は「復権の絶好のチャンス」とばかりに「青年将校を利用して首相になろう」と動きますが、側近を殺された昭和天皇の怒りがすさまじいこと、下手に青年将校に調子を合わせるとそれこそ昭和天皇によって226事件の共犯として処罰されかねないことに気づくと青年将校から距離を置き、切り捨てに動きます。
田中や真崎の言動は「昭和天皇が最高権力者であるから」こその動きです。
もちろん226事件は客観的に見れば「統帥権干犯」であり「天皇側近の暗殺」です。天皇も激怒している。ただし少なくとも青年将校の主観ではたとえ「自己欺瞞」「ストーカーやDV夫の身勝手な愛のようなもん」であっても彼らの行為は「天皇のために君側の奸物を除去した、天皇に感謝されてしかるべきもん」で「天皇への反逆」ではありません。だからこそ彼らは「君側の奸物」は暗殺しても昭和天皇を殺して秩父宮(一時、青年将校とつきあいがあった)を天皇にしようなんて考えないわけです(一方、昭和天皇の方は、一時は秩父宮擁立をマジで恐れていました)。
磯部浅一も
『獄中日記』 磯部浅一
・陛下がどうしても菱海の申し条をおききとどけ下さらねばいたし方ございません、菱海は再び陛下側近の賊を討つまでであります、今度こそは宮中にしのび込んでも、陛下の大御前ででも、きっと側近の奸を討ちとります。
おそらく陛下は、陛下の御前を血に染めるほどのことをせねば、お気付きあそばさぬのでありましょう、悲しいことでありますが、陛下のため、皇祖皇宗のため、仕方ありません、菱海は必ずやりますぞ。
・陛下、菱海は死にのぞみ、陛下の御聖明に訴えるのであります、どうぞ菱海の切ない忠義心を御明察下さりますよう伏して祈ります。
・天皇陛下、何という御失政でござりますか、なぜ奸臣を遠ざけて、忠烈無双の士をお召し下さりませぬか。
・陛下が私どもの挙をおききあそばして、「日本もロシヤのようになりましたね」と言うことを側近に言われたとのことを耳にして、私は数日間気が狂いました。「日本もロシヤのようになりましたね」とははたして如何なる御聖旨かにわかにわかりかねますが、何でもウワサによると、青年将校の思想行動がロシヤ革命当時のそれであるという意味らしいとのことをソク聞した時には、神も仏もないものかと思い、神仏をうらみました。
と「自分たちの思いをわかってくれない」昭和天皇への怒りと失望を獄中日記でぶちまけていますが、それでも彼が「やる」といっていることは「愚かな君主・昭和天皇の覚醒」をはかるための「君側の奸物の除去」です。決して「昭和天皇の殺害」ではない。
したがって「226事件が起こったから天皇は最高権力者じゃない、青年将校は天皇を軽く見ていた」とはいえません。
昭和天皇は知らなかった。そのころ、皇道派と統制派の派閥争いで揺れる陸軍で、一部の青年将校らが秘密裏に会合を重ねていたことを。永田鉄山斬殺事件に刺激を受けた彼らは、日本の歴史を変えるような大謀略を練っていたのだ。
226事件のことですが、通説では、この事件の直接の経緯は「永田暗殺」よりもむしろ「第1師団の満州への派遣発表」です。
これが「単なる通常の軍事計画」だったかどうかはよくわかりません。ともかく、「第1師団に多数青年将校が在籍していたこと」から青年将校はこの計画を「自分たちを日本から追放する統制派の陰謀」「中国との戦争は当分続くだろうし、満州へ行ったら生きて帰ってこれないのではないか」と憤激しました。そして「そんな扱いをするならこっちにも考えがある!」と暴発するわけです。当時の川島*11陸軍大臣が「統制派でも皇道派でもない中立派」として大臣に担がれた物の、中立であるが故に強力なバックを持たず、彼自身も「良く言えば穏健、悪く言えば意志薄弱」な性格だったことも青年将校の暴発を助長しました。「川島大臣ならごり押しすれば言うことを聞いてくれる、真崎首班が実現できるかもしれないし、満州派遣もなしになるかもしれない」と青年将校になめられてしまったわけです。青年将校は少なくとも川島大臣を暗殺された永田ら統制派幹部ほどには敵視していません。
さて226事件は確かに「謀略」ではあるのでしょうが目的、要求内容は実にシンプルです(ウィキペディア「226事件」参照)。
何せ彼らの政府への要求は
1)真崎*12陸軍大将を首相にしろ
2)荒木*13陸軍大将を関東軍司令官にしろ*14
3)統制派を首にしろ、陸軍幹部から排除しろ
ですから。「皇道派のリーダーである真崎と荒木を要職に就けて、統制派を粛清すれば陸軍も良くなるし、日本も良くなる」とは実にシンプルです。
そして真崎を首相にするために「岡田*15首相暗殺*16」にまず動くと共に「こうした真崎首班要求に絶対に反対するであろう*17」高橋*18蔵相、斎藤*19内大臣、鈴木*20侍従長と言ったいわゆる重臣も「邪魔者は排除する」として襲撃し、斎藤と高橋を殺害、鈴木に瀕死の重傷を負わすわけです。
なお、小生の持ってる、須崎慎一『226事件』(2003年、吉川弘文館)によれば陸軍大臣についても、青年将校の中で「小畑敏四郎*21」「柳川平助*22」といった皇道派幹部の名前が出ていたようですが、意見統一がとれなかったようで、政府への要望事項としては出てきません。
天皇陛下ご即位30年祝う 「奉祝奈良県民の集い」に200人 - 産経ニュース
とてつもなく少ないわけでもないが、集会としては小規模ということを考えると「奈良県政財官界」がコミットしてる集会と言うよりは、日本会議や神社本庁がコミットした代物でしょうか?
【政界徒然草】的外れな「忖度」批判では済まされない関門新ルート(1/4ページ) - 産経ニュース
いつもながら産経らしい馬鹿馬鹿しさです。「新関門ルートが必要」だとしてもそのことは決して「忖度がなかった」「不当な圧力がなかった」ということを意味しません。
たとえばロッキード事件で、「丸紅(ロッキード代理店)がおすロッキード社製航空機」が高性能で、全日空に採用されるのが当然なら、「不正はなかった」のか。そういう話ではないわけです。大久保利春・丸紅専務(当時)が「上司の命令で、田中*23総理に賄賂を渡して協力を依頼した」と自白した以上、不正はあったわけです。
そもそも「仮に今回、不正がないにしても」、軽口ですら忖度云々といった塚田前国交副大臣がおかしい。国交副大臣という役職にある物が「自らの職務権限に関すること」で「地元関係者の陳情を聞き、必要性を実感した」というならともかく「安倍*24総理と麻生*25財務相に忖度した」と公言すれば野党の追及を受けるのは当たり前です。
安倍や麻生に「そうした不正がない」のなら追及されても全く困らないでしょう。そして安倍や産経らが怒る相手があるとしても、それは野党ではなく、塚田に決まってる。そしてこういうことを産経が言えば言うほど「やはり不正があるのか」「今回不正がないにしてもモリカケなど他の疑惑への波及を恐れてるのか」と思われるだけです(実際そうでしょうが)。
*1:小泉内閣防衛庁長官、福田内閣防衛相、麻生内閣農水相、自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任
*2:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長
*3:元総務官僚。鳥取県商工労働部長、長崎県総務部長などを経て佐賀県知事
*4:佐賀出身の明治新政府幹部には他には「参議兼司法卿を勤めたが、征韓論で下野。後に島と共に佐賀の乱を起こし刑死した江藤新平」、「参議兼大蔵卿、第1次伊藤、黒田、第2次松方内閣外務大臣、首相などを歴任した大隈重信」、「参議兼司法卿、第1次松方内閣文相、枢密院議長などを務めた大木喬任」、「大蔵卿、第1次松方内閣農商務相などを務めた佐野常民」、「外務卿、第1次松方内閣内務相、枢密院副議長などを務めた副島種臣」なんかがいます。
*5:参議、陸軍大将、近衛都督
*6:G7諸国(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)、EU、BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)、メキシコ、オーストラリア、韓国、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチンのこと。
*7:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席
*8:「英国のリーダーの質低下」って具体的になんなのか?
*9:一部どころか「安倍がトランプとの交遊を自画自賛してること」もあって少なくとも「自民党支持の保守論客」は皆、少なくとも建前上は「トランプ大好き」だと思いますが。
*13:犬養内閣陸軍大臣、第1次近衛、平沼内閣文部大臣など歴任。戦後、戦犯として終身刑判決を受けるが後に仮釈放。
*14:犬養内閣陸軍大臣時代に高橋蔵相の予算カット要求に抵抗しなかったことで、青年将校の荒木評価は真崎よりも落ちていました。
*16:ただし誤って別人を殺害し失敗。
*17:高橋については軍事予算カットへの恨みもありました。また「原敬首相暗殺後に原内閣蔵相だった高橋が首相に就任した前例」から「岡田首相暗殺後の後継が高橋蔵相になること」への危惧もあったでしょう。
*18:日銀総裁、第一次山本、原、田中義一、犬養、斎藤、岡田内閣蔵相、首相を歴任
*19:第一次西園寺、第二次桂、第二次西園寺、第三次桂、第一次山本内閣海軍大臣、朝鮮総督、首相、内大臣を歴任
*20:海軍次官、連合艦隊司令長官、海軍軍令部長、侍従長、枢密院議長、首相を歴任
*22:陸軍次官、台湾軍司令官、第10軍司令官(南京攻略戦に従事)、興亜院総務長官、第2次近衛内閣司法大臣を歴任。
*23:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相
*24:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相
*25:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二~第四次安倍内閣副総理・財務相