今日の産経ニュース(2019年5月3日分)

【主張】憲法施行72年 まず自衛隊明記が必要だ 国柄に沿う「天皇条文」運用を - 産経ニュース
 産経らしい詐欺的記事です。「国歌や国旗を法律に定めるだけ、今までと変わらないと言っていた国歌・国旗法」が「教員処分の口実」に使われていることで分かるように間違いなく「明記するだけ、今までと変わらない」ではすまないでしょう。今までと変わらないなら今まで通りで何も問題ないわけです。軍拡や集団的自衛権行使の口実にしようとするに決まっている。だからこそ護憲派は反対しているわけです。


【憲法記念日】安倍首相単独インタビュー詳報 「相互不信の殻を打ち破るためには、金委員長と直接向き合う以外はない」(1/3ページ) - 産経ニュース
 「相互不信の殻を打ち破るためには、金委員長と直接向き合う以外はない(首脳会談?)」て、呆れて二の句が継げませんね。第二次安倍政権が誕生したのは2012年12月26日です。既に政権発足から6年以上経過してるわけです(俺のような安倍批判派にとっては屈辱ですが)。
 その間に北朝鮮問題で何の進展があったのか。いわゆるストックホルム合意(2014年5月)の時には俺も「少しは何か動くか」と思ったら何も動かない。
 北朝鮮問題を動かしたのは安倍ではなく「南北首脳会談」「米朝首脳会談(トランプに文氏が働きかけ)」にうごいた文在寅韓国大統領でした。
 つい最近まで安倍が放言していたのは「6月のG20で訪日したプーチンと会談して日露平和条約締結と二島先行返還に道筋をつける」です。北朝鮮なんか何一つ語ってない。それが「6月のプーチン会談で道筋なんか無理」ということが露呈されるや、これです。またプーチンの話と同じ放言でしょう。
 安倍はふざけんな、どうやって首脳会談する気なんだ、まともな計画があるなら言ってみろ、て話です。
 小泉・金正日首脳会談が成立したのは「日朝平壌宣言で国交正常化とそのときの経済支援を約束する」というお土産があったからです。お土産もないのに北朝鮮も首脳会談するわけがない。安倍はどんな土産を用意するのかて話です。とても安倍が土産を用意してるとは思えませんが。だから「無条件の会談」云々なんて言うんじゃないのか。
 しかし「無条件=北朝鮮にお土産なし」で北朝鮮が交渉に応じるわけがないでしょう。一方安倍の方も「無条件=別に首脳会談ですぐに成果が出なくてもいいです、ひとまず顔つなぎだけでもいいです」ができるのか。おそらく救う会や家族会の反発が怖くてできないでしょう。
 俺が拉致被害者家族なら「拉致を政治利用するな」と激怒していますね。まあ、少なくとも蓮池透氏は安倍の不誠実さに激怒し、『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年、講談社)なんて本まで書きましたが、他の連中は、そんな蓮池氏を敵視し、未だに安倍礼賛なんだから、バカにつける薬はありません。
 なお、この記事(筆者は阿比留)は「5/3(憲法記念日)記事」ということもあって、分量的には実は拉致よりも「参院選で勝利して九条改憲に弾みをつけたい(安倍)」という改憲の話が一番最初に出てくるし、分量も改憲話が一番多いのですが、記事タイトルは「拉致」です。産経・阿比留も「改憲話」なんか大半の国民には支持されてないことはよく分かってるわけです。まさに語るに落ちています。