「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう(2019年5/3分:三浦小太郎の巻)

今年中に歴史書「ウイグル人」(ドルクン・アルマス)を出版する | 三浦小太郎BLOG Blue Moon
 ウイグルの専門家でもない三浦が何でここまで「ウイグルの専門家面してるんだ(呆)」つう話です。これがM谷N子・明治大准教授*1とかなら分かりますが。

・本書は1989年、今から30年前に中国で出版された
・残念なことに本書は未完の歴史書で、ウイグル史の全貌がわかるわけではない。おそらく著者のドルクンもまた出版社も、もうこの時期を逃しては本書を世に出すことはできないと思い、未完でも無理やり出版した可能性もある。

 まあドルクン某がそう思って1989年に未完で出版するのは別にかまわない。しかし1989年から30年が経った今、「増補改訂もしないで」そのまんま出版するのは能がなさ過ぎでしょう。

 1989年は、ご存知天安門事件の年。中国の「改革開放」は、民主化を導くのではないかという幻想が、人民解放軍の暴力によって崩壊した年。

 そもそもそんな幻想は最初からないでしょう。改革開放は「中国の経済が発展し国民の生活が豊かになることはいいことだ」とか「中国経済の発展にコミットしてもうけよう」とか言う理由で欧米や日本に支援されたわけです。まあ、とはいえ、「長い目で見れば」中国は民主主義的観点で昔よりは良くなってると思いますが。
 そもそも「経済発展が民主化を(例:台湾や韓国)」云々という主張にしても「経済発展によって生じた中産階級民主化運動を起こし、それに抵抗しきれなくなった権力(台湾の蒋経国や韓国の全斗煥)が渋々民主化運動に妥協する」という話であって、権力側が自主的に民主化をすることは想定していません。

*1:著書『亡命者が語る政治弾圧:中国を追われたウイグル人』(2007年、文春新書)など