今日の産経ニュースほか(2019年5月4日分)

新元号「政府の最有力案」葬儀社名に使われ断念 : 令和・新時代 : 読売新聞オンライン

 新元号の選定にあたり、政府が一時、万葉集などを出典とする「天翔(てんしょう)」を最有力案と位置づけていたことが30日、わかった。しかし、葬儀社の社名などに使われていることが判明し、最終案には含めなかった。

 まあ官邸リーク(なぜリークした?)による「本当の記事」なんでしょうが、はてなブックマークで指摘があるように
1)「翔」の文字が日常あまり使わないので書きづらい
2)「天正遣欧少年使節」「天正小判」などの元号天正」と音がかぶる
3)アルファベット略記だと元号「大正」とTでかぶるので「Tホニャララ年」という書き方がしづらい
という意味で「本当かいな?」ですね(個人的には天翔だろうと令和だろうと知ったことじゃないですが、1)~3)の理由で「天翔はダメだろ」とは思います)。実際、記事に寄れば「閣僚の検討会」でもそういう意見が出たようですが「それでも」安倍が強く押したそうです。ただし安倍にとって「葬儀社の名前にある」ということは無視していいことではなかったようです。
 ちなみに「天翔」でググったら

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がヒットしました。葬儀社以外にもこんなに「天翔」があるようでは安倍も「ちょっと元号として重みに欠ける」と思わずには居られなかったのでしょう。しかし葬儀関係にこんなに「天翔」があるとは「天翔=天国に行く」という意味合いで使われてるんですかね?

 万葉集のほか、「古事記」にも由来を持つ案だったという。首相はかねて万葉集などの国書(日本の古典)からの引用が望ましいと考えていた。

 安倍にとって「俺が初めて国書(日本の古典)ルーツの元号を作ったんだ!」と自慢できることが一番大事らしいですが「何だかなあ」ですね。


【産経抄】5月4日 - 産経ニュース

・4月29日付の韓国紙、中央日報福田康夫元首相のインタビュー記事
・福田氏は、日韓関係について語っていた。
「日韓がアジアを動かし、世界の方向性を決める時代になる。両国が力を合わせれば1+1=3となる効果を出せるが、今は1+1=1・5しか作り出せていない」。

 福田氏*1官房長官、安倍*2官房副長官として小泉*3内閣を支え、二人とも清和会所属です。
 安倍の祖父・岸*4元首相(清和会創設者)が福田氏の父・赳夫氏*5に派閥を譲り、彼が首相になることを支援しました。
 そして赳夫氏によって、安倍の父・晋太郎*6元外相に派閥が譲られました。こうしたことを考えると「福田氏も安倍同様の極右でもおかしくない」でしょうが、彼はむしろ安倍に批判的です。実に不可思議です。

 康京和(カン・ギョンファ)外相は2日、いわゆる徴用工訴訟の原告側が、日本企業の資産売却手続きに入った問題について介入しない考えを示した。

 そりゃ訴訟行為には介入しようがないでしょう。産経はどう介入してほしいのか。単に「資産売却申請すべきでない」と原告に働きかけても「従う気はない」で原告にはねつけられるだけです。とはいえ、無理矢理に従わせようとしたらそれこそ裁判を起こす権利の侵害(つまり違法行為で人権侵害)でしょう。
 そもそも原告は日本製鉄(旧称:新日鐵住金)に「交渉したい」と申し出たのに無視されたが故の「売却申請」です。日本製鉄がまずは交渉に応じる姿勢を見せればすむ話です。そうすればひとまずは申請は取り下げられるでしょう。産経が「原告に対して動くよう求めるべき相手」は韓国政府ではなくむしろ日本製鉄です。そして日本製鉄の原告との交渉を安倍政権が邪魔してるのであれば「余計なことはやめろ」と安倍に言うべきです。

参考

「日韓首脳は一日も早く会談を」 福田康夫元首相、韓国紙に:山陽新聞デジタル|さんデジ
 29日付の韓国紙、中央日報は、福田康夫元首相が同紙のインタビューに応じ、悪化する日韓関係を好転させるために「一日も早く(両国の)首脳会談を開かなければならない」と述べたと報じた。
 福田氏は、日韓関係の悪化は「両国の政治がもたらした側面が大きい」と指摘。「首脳間の意志さえあれば間違いなく関係は進展する」と述べ、日韓首脳会談を実施して状況を打開するよう促した。

<新天皇時代の韓日関係>「韓日1+1=3になるには両首脳が早期会談を」| Joongang Ilbo | 中央日報
福田元首相は「政治家は未来を考えれば争っている余裕がない。悪化した関係を解決するためには一日も早く首脳会談を行うべき」と力説した。
■インタビュアー
「韓日関係は非常に不安定だが。 」
■福田
「日韓中が協力する関係を築くことが非常に重要となる。日韓が力を合わせて中国を動かす知恵が求められる。日韓がリードすれば中国や米国も動く。日韓がアジアを動かし、世界の方向性を決める時代になる。両国の関係が非常に重要な理由だ。両国が力を合わせれば1+1=3となる効果を出せるが、今は1+1=1.5しか作り出せていない」
■インタビュアー
「韓日首脳会談が不透明だが。 」
■福田
「韓国政府がカギを握っている。国家間の関係も結局は人の間の付き合いだ。両首脳が『日韓関係はどうなってもかまわない』と考えてはならず、一日でも早く会うのがよい。日中関係も数年前までは良くなかったが、今は(ボーガス注:6月に日本で開催されるG20での)習近平*7主席の訪日が現実化する段階に改善した。首脳間の意志さえあれば関係は必ず進展する。国際社会が見守っている」


【昭和天皇の87年】反乱に狼狽する陸軍上層部 天皇は速やかな鎮圧を命じた - 産経ニュース

 昭和天皇は危機に強い。御召自動車が狙撃された大正12年の虎ノ門事件*8でも、儀仗行列に手榴弾が投げ込まれた昭和7年の桜田門事件*9でも、ほとんど動じなかったことはすでに書いた通りだ。

 虎ノ門事件や桜田門事件はともかく、226事件についてはさすがに昭和天皇も事件報告を受けた直後は動揺を隠しきれなかったことはウィキペディア226事件」の

226事件ウィキペディア参照)
 中島侍従武官に連絡を受けた甘露寺受長*10侍従が天皇の寝室まで赴き報告したとき、天皇は、「とうとうやったか」「全く私の不徳の致すところだ」と言って、しばらくは呆然としていた。

という記述で簡単にわかります。なぜ産経は「全く動揺しなかった」のように嘘を書くのか。

 事件当日の朝、決起将校のリーダー格で元陸軍大尉の村中孝次ら3人が川島義之*11陸相に面会を強要。決起趣意書を読み上げ、(1)決起の趣旨を天皇に奏上すること(2)決起の部隊を攻撃しないこと(3)統制派幹部らの即時逮捕もしくは罷免-などを迫った。

(3)統制派幹部らの即時逮捕もしくは罷免

ですが、ウィキペディア226事件」に寄れば

・南*12大将、宇垣*13大将、小磯*14中将、建川*15中将を保護検束すること
・林*16大将、橋本*17中将(近衛師団長)を即時罷免すること
・根本*18大佐、武藤*19中佐、片倉*20少佐(政治策動を行い、統帥権干犯事件に関与し十一月事件*21の誣告をなす)を除くこと

だそうです。
 それにしても、なぜ「真崎*22の首相就任要求」について産経は全く触れないんでしょうか。
 ウィキペディア226事件」を見るだけでも分かりますが、青年将校の最大の目的は「真崎内閣の樹立」でした。
 だからこそ「岡田*23首相」「原*24首相が暗殺されたとき後継首相になっており、そのため、岡田暗殺時に後継首相になる可能性が高い高橋*25蔵相」「真崎首相に反対するであろう斎藤*26内大臣」などが襲撃されるわけです(岡田の暗殺には失敗するが高橋、斎藤が暗殺される)。
 そして青年将校が「真崎の首相就任要求」を川島大臣にしたことを知っていたからこそ、真崎は

真崎は、決起将校らに言った。
 「とうとうやったか、お前達の心はヨオックわかっとる、ヨオックわかっとる」

となるわけです。真崎は青年将校をうまく利用して首相になろうとした。ただし彼は昭和天皇

226事件ウィキペディア参照)
 娘婿の歩兵第1連隊中隊長山口一太郎*27大尉が226事件に参加していた本庄繁*28侍従武官長は「決起した将校の精神だけでも何とか認めてもらいたい」と天皇に奏上したが、これに対して天皇は「自分が頼みとする大臣達を殺すこんな凶暴な将校に赦しを与える必要などない」と一蹴した。
 27日午後0時45分に拝謁に訪れた川島陸相に対して天皇は、「私が最も頼みとする大臣達を悉く倒すとは、真綿で我が首を締めるに等しい行為だ」「陸軍が躊躇するなら、私自身が直接近衛師団を率いて叛乱部隊の鎮圧に当たる」とすさまじい言葉で暴徒徹底鎮圧の指示を伝達した。

ということで側近を殺されたことに激怒し、青年将校の要求など何一つ聞く意思はなく、それどころか「死刑を含む厳罰方針」だと気づくと、昭和天皇に処罰されることを恐れ、首相就任を諦め、青年将校の切り捨てに動きますが。

「君たちの要望は、自分としてやれる事もあれば、やれぬ事もある。勅許を得なければならぬ事は、自分には何とも言えぬ*29
 そう言って川島は、村中らをなだめようとした
 のちの軍法会議で村中は「陸相は私共の行動が悪いと云はれず私共の精神を認められた様でありました*30」と語っている。
 鼻息が荒かったのは皇道派の陸軍長老だ。真崎と並ぶ重鎮、元陸相荒木貞夫*31が言った。
 「刻下の急務は一発の弾も撃たずに事をおさめることだ。一度あやまてば不測の戦闘が起こり、飛弾は宮城内にも落ちる」
 午後3時20分、川島は皇道派の意見におされ、のちに問題となる「陸軍大臣告示」を出す。
 この告示で、決起の趣旨を認めてしまうのだ

 川島が優柔不断な性格であることや「真崎や荒木ら陸軍皇道派が、自分たちに有利な方向に話を持って行くために鎮圧するなと圧力をかけていたこと」は事実ですが、とはいえ下手に青年将校を挑発すると何が起こるか、わからなかったのも確かです。
 何せ相手は「瀬戸際外交じゃない北朝鮮」みたいなもんです。北朝鮮は「こっちにも考えがある」「ソウルを火の海にする覚悟もある」とかいってもある程度計算して動いていてかなりの部分ははったりです。青年将校はその点、いざとなったらマジで川島大臣殺害とかもっと暴走しかねないわけです。「何をやるか分からない、何を考えてるか分からない相手」ほど怖い物もありません。
 既に重臣暗殺で陸軍の立場が悪いのにこれ以上暴走されたら、更に陸軍の立場がなくなる。そりゃ陸軍全兵力で攻撃すれば青年将校は打倒できますが、例えば「青年将校側の反撃で民間人に犠牲でも出たら」大問題になってしまいます。
 「在韓米軍で攻撃すれば北朝鮮は多分打倒できるが反撃で民間人が何人死ぬか分からない、そんなことになったら政治問題になってしまう」みたいな話です。
 あげく真崎や荒木も「ウチの若いもんを押さえ込むにはおたくの誠意(つまりカネや利権)を見せてもらわんと」「ワシもあいつらの暴走など望んでないが誠意がないんじゃ抑えきれない」とすごみ恐喝するヤクザの組長のように「大規模な内乱にでもなったら収拾がつかなくなって陸軍の立場が悪くなり、天皇の権威にも傷がつくから、鎮圧などせずに青年将校をうまく丸め込むべきだ。ある程度あいつらの要望を聞いてもいいんじゃないか。非常事態だから統帥権干犯とか『違法な殺人』とか細かいことは気にすべきじゃない*32」と言い出す(もちろん本心は青年将校を利用した自分たち皇道派復権ですが)。
 そこで川島としては「昭和天皇や統制派ほどには皇道派への敵愾心はなく」、また元々優柔不断な性格と言うこともあって「なんとかうまく丸め込んで降伏させよう」「これ以上、あいつら青年将校に暴走されたら俺の陸軍大臣辞任じゃすまない話になる。陸軍がどんなペナルティを受けるか分からない」と思うわけです。そこで「陸軍大臣告示」も「嘘も方便」「マヌーバー」で出してしまう。「陸軍大臣告示」を「青年将校の行為正当化→皇道派復権」に利用する気満満の皇道派の真崎や荒木はともかく「皇道派でも、統制派でもない中立派」川島には「丸め込むためのマヌーバー=陸軍大臣告示」ではあっても、本気で青年将校の要求を受け入れる意思なんかなかったでしょう。


【政治デスクノート】民主政権、強行採決のペースは安倍政権の倍だった(1/4ページ) - 産経ニュース
 やれやれですね。それが事実だとしてどうかしたのか。
 事実だとしても「旧民主党の政治家に安倍の強行採決を批判する資格はあるのか」という話にはなり得ても「安倍が強行採決していい」という話には全くなりません。そして、そんなことは「社民党共産党、維新」など旧民主党と関係ない政党にとっては「俺たち関係ない」つう話でしかない。

 「強行採決」の定義は難しいが、おおよそ次の2つのパターンに分けられる。
 (1)野党が法案に反対か、または審議が不十分だなどとして怒号の中で採決
 (2)野党が審議を拒否して欠席する中で採決
 安倍政権での代表的な例は27年9月に成立した安全保障関連法だろう。憲法解釈を変更し、集団的自衛権を限定的に容認した同法の採決は衆参両院の委員会とも最後は怒号の嵐だった。
 ほかには特定秘密保護法(25年12月成立)やテロ等準備罪を新設した改正組織犯罪処罰法(29年6月成立)、外国人材の受け入れを拡大するための出入国管理法(30年12月成立)などがある。こうした(1)のパターンの採決は27回中、18回あった。民主党政権では24回のうち9回で、安倍政権の半分だった。その意味では安倍政権のほうが「強権的」と言えるかもしれない。

 ここで「おいおい、産経ですら安倍政権の方が強行採決の数が多いと認めてるやないか?。タイトルと矛盾してないか?」と首をひねってしばらく考えて理由が分かります。
 「だからタイトルが数ではなくペースなのか」と。つまり「民主党政権は年に4回のペースで強行採決だが、安倍政権は年に3回でした」とかそういう話の訳です。この記事について、自民党支持者ですら「だから安倍政権の方が民主党より強権的でない」と思う人間がどれほどいるんでしょうか?

*1:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*2:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*3:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*4:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工大臣を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*5:岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*6:三木内閣農林相、自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党総務会長(中曽根総裁時代)、幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*7:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*8:山本権兵衛首相が辞表を提出し、第二次山本内閣が総辞職した。

*9:犬養首相が辞意を表明したが昭和天皇が慰留し、犬養内閣は継続された(515事件による犬養の暗殺で内閣は終了)。

*10:東宮侍従、侍従次長など歴任。晩年は明治神宮宮司を務めた。

*11:朝鮮軍司令官、岡田内閣陸軍大臣など歴任

*12:参謀次長、朝鮮軍司令官、第二次若槻内閣陸軍大臣関東軍司令官、朝鮮総督を歴任し、戦後終身刑判決(後に仮釈放)を受けた南次郎のこと。

*13:清浦、加藤高明、第1次若槻、浜口内閣陸軍大臣朝鮮総督、第1次近衛内閣外相を歴任した宇垣一成のこと

*14:陸軍次官、朝鮮軍司令官、平沼、米内内閣拓務大臣、朝鮮総督、首相などを歴任し戦後終身刑判決(服役中病死)を受けた小磯国昭のこと。

*15:参謀本部第二部長、参謀本部第一部長、第10師団長(姫路)、第4師団長(大阪)、駐ソ大使を歴任した建川美次のこと

*16:近衛師団長、朝鮮軍司令官、齋藤、岡田内閣陸軍大臣、首相を歴任した林銑十郎のこと

*17:参謀本部第2部長、関東軍参謀長、関東憲兵隊司令官、陸軍次官、近衛師団長などを歴任した橋本虎之助のこと

*18:支那方面軍参謀長、駐蒙軍司令官、北支那方面軍司令官などを歴任した根本博のこと

*19:支那方面軍参謀副長、北支那方面軍参謀副長、陸軍省軍務局長、近衛師団長、第14方面軍(フィリピン)参謀長を歴任し、戦後、戦犯として死刑判決を受けた武藤章のこと

*20:第33軍(ビルマ)参謀長、第202師団長(群馬県高崎)などを歴任した片倉衷のこと

*21:士官学校事件とも言う。この事件で磯部浅一と村中孝次が免職されている。

*22:台湾軍司令官、参謀次長、陸軍教育総監など歴任

*23:田中、斎藤内閣海軍大臣、首相を歴任

*24:第四次伊藤内閣逓信大臣、第一次西園寺、第二次西園寺、第一次山本内閣内務大臣などを経て首相

*25:日銀総裁、第1次山本、原、田中、犬養、斎藤、岡田内閣蔵相など歴任

*26:第一次西園寺、第二次桂、第二次西園寺、第三次桂、第一次山本内閣海軍大臣朝鮮総督、首相、内大臣など歴任

*27:二・二六事件で無期禁固(後に仮釈放)

*28:関東軍司令官、侍従武官長、軍事保護院総裁など歴任。戦後、戦犯指定を苦にして自決。

*29:優柔不断とは言えさすがに川島も出来るかわからないことを無責任に「やります」というほど無茶苦茶ではないわけです。

*30:まあこの状況で「お前らは間違ってる」なんて言ったらその場で川島が殺されかねませんからね。

*31:犬養内閣陸軍大臣、第1次近衛、平沼内閣文部大臣など歴任。戦後、終身刑判決(後に仮釈放)

*32:さすがに226事件で「事を穏便に済ますため青年将校の意見をある程度は聞いてもいいんじゃね?」とは俺は思いません。ただ一般論として「最優先課題」を達するために「相手が無法でも、あえてその要求をのむ」つう事は当然あり得ます。「ダッカハイジャックでの身代金や赤軍メンバー釈放(いわゆる超法規的措置)」なんかそうでしょう。北朝鮮拉致にしても北方領土にしても「拉致被害者帰国」「島の返還」といった目的を達するには北朝鮮やロシアへのお土産(制裁解除、経済支援など)は不可避でしょう。「226事件青年将校にマジギレした昭和天皇」のように「あんな無法な奴らは許せない」と連合赤軍北朝鮮、ロシアにいったところで「人質解放」「拉致被害者帰国」「島の返還」は実現しません。特に「北朝鮮やロシア」は「主権国家で日本と対等な立場」であり「上司と部下の関係」である昭和天皇青年将校とは全然違いますし。