【最初に追記】
けっきょく巣食う会と言っていることが変わらない(代弁しているだけじゃん) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)でこの拙記事をご紹介頂きました。ありがとうございます。
【追記終わり】
救う会:★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2019.05.07)家族会・救う会・拉致議連訪米4横田拓也さん訴え
横田拓也(家族会事務局長)
拉致事件と言うのは言うまでも無く重大な人権侵害問題です。同時に、北朝鮮による拉致事件は主権侵害や領海侵犯をも含む犯罪行為である事を忘れてはなりません。
そんなことは拓也に今更どや顔されなくても皆分かっています。どこの世界に「拉致は、人権侵害でも、犯罪でも、主権侵害でも、領海侵犯でもない」なんて言う奴がいるのか。拓也は何様のつもりなのか。
この意味から、北朝鮮を利する立場にある国家や個人は非難されなければなりません。
「ちょっと何言ってるか分からない(サンドイッチマンのボケ風に)」ですね。いやなんとなくなら分かります。ここで拓也が非難してるのは、制裁路線に否定的で、交渉路線を唱える田中均氏や蓮池透氏、和田春樹氏などであろうと言うことは。
しかし「交渉路線を唱えること=北朝鮮を利してること」なんてのは拓也の勝手な決めつけです。
というかあえて言えば「拉致解決を最優先に考える」ならば「北朝鮮を利するかどうか」なんてある意味どうでもいいことです。
「経済支援すれば北朝鮮を利することになるが、それ以外に拉致被害者救出の見込みがないならそうする」ということで何が悪いのか。
これが一般日本人が「拓也氏ら、拉致被害者家族には申し訳ないが、たとえ拉致被害者を取り戻すためにバーター取引以外に手がなくても、北朝鮮を利することは出来ない」といい、拓也が「北朝鮮を利してでも家族の帰国を果たしたいのです。お願いです、家族会は自分勝手だと言われるかもしれませんが、北朝鮮を利することを許して下さい」つうならわかります。そうでないから俺には訳が分かりません。
どうやら拓也ら家族会にとっては「北朝鮮を利するくらいなら家族は帰らなくて良い」ようですね。であるなら俺としては「すいませんけど、俺には北朝鮮にあめ玉をあげてバーターで取り返す方法以外に解決策は思いつきませんわ。でもそれがダメだつうなら打つ手は何もありません。馬鹿なワシはもう何もすることが出来ないのであなた方、お利口な家族会だけでやってください」ですね。
私達拉致被害者家族が何度も国際社会に訴えた事も奏功し、多くの国が北朝鮮の暴力性や平気で嘘をつく国家である事を知りました。
別に拉致被害者家族会がそんなことをしなくても、「拉致被害者家族会結成(1997年)」以前に発生したラングーン事件(全斗煥大統領暗殺未遂)(1983年)や大韓機爆破事件(1989年)で十分北朝鮮の評判は悪いと思いますけどね。そして多くの国が「北朝鮮にも困ったものだ」と思ったからなんだというのか。それで拉致問題が解決するのか。そんなことより「韓国、中国、ロシア」といった「北朝鮮に一定のパイプを持つ国」が拉致解決に動くことのほうがよほど重要です。アフリカだの南米だのおそらく北朝鮮と付き合いもパイプもほとんどないような国が「北朝鮮にも困ったものだ」と思っても何もどうにもならない。
北朝鮮は三つの罪を犯していると私は考えます。
一つは、罪の無い民間*1の13歳の少女*2を主権侵害と領海侵犯をした上で拉致した罪。
二つ目は、拉致した事実*3を隠蔽するために偽の死亡診断書を作成し、そして横田めぐみのケースでは幕引きを画策するために他人の遺骨を持ち出し更なる苦しみと悲しみを待っている被害者家族達に突き付ける事を躊躇なく行った罪。
三つ目は、横田めぐみをはじめとする拉致被害者本人を外交交渉の材料にし、尚も人質外交を堂々と続けている事です。
1つ目や2つ目はともかく、3つ目については「え、そんなんまで罪にカウントするの?」「その理屈だとロシアの北方領土外交なんかも島を使った人質外交という罪になるの?」ですね。まあ、いわゆる人質外交がいいとは言いませんが、それを罪だ、悪だと言ってもどうしようもないでしょう。つうかこんなことを言う拓也は外交する気がないのか。「北朝鮮が全面的に悪いんだから、俺たちの言うことを『ハイ、喜んで』で受け入れればいいんだ。受け入れない北朝鮮が100パー悪い、日本側は悪くない」とでも思ってるのか。そんな馬鹿な考えではいつまで経っても拉致問題は解決しませんよ。
米朝の首脳会談は決裂しました。
とまでは現時点では言えませんね。第二回首脳会談でたいした成果がなかったのは事実ですが交渉は継続されたからです。
私達が知る範囲では、北朝鮮は非核化の意志は全く無いという事です。
そんなことはないでしょう。北朝鮮の目指してることは「核兵器廃棄とバーターの体制保証獲得」でしょう。
北朝鮮にとっての体制保証が「朝鮮戦争正式終戦」か「米朝&南北国交正常化」か「在韓米軍撤退」か、何なのかはよくわかりません。ただはっきりしていることはアメリカは「いかなる形でも体制保証と見なせる行為を何一つしていないという事実」です。
「米韓合同軍事演習の一時中止」レベルではとても体制保証とは言えないでしょう。「体制保証されないから核廃棄しない」だけの話であり、現時点では「米国が体制保証してない」ので「北朝鮮には核廃棄意思がない」とはいえません。
というか「あえて言えば」そんなことは拉致被害者家族会にとってはどうでもいいことです。「非核化しないと拉致が解決しない」という関係にないからです。
日本の立場は一貫しており全拉致被害者の即時一括帰国が果たされない限り経済支援をする事はありません。
部分的な解決や段階的な解決では納得しません。
そんなことを言っていては拉致問題は一歩も解決しないでしょうね。なぜ、拓也が実現可能性に乏しい、非現実的な「即時一括帰国」にこだわるのかわけがわかりません。
拉致被害者達を帰国させず、双方の国に事件究明の為と称する連絡事務所の設置や調査委員会の立ち上げと言う「聞こえの良い隠蔽工作」には絶対反対する立場を私達は貫きます。
何で連絡事務所の設置や合同調査委員会の設置が隠蔽工作なんだか訳が分かりません。連絡事務所の設置については石破元幹事長も一時主張したこと*4があるのに。「小泉内閣防衛庁長官」「福田内閣防衛相」「麻生内閣農水相」「自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)」を歴任した石破を北朝鮮の手先と、拓也はいう気でしょうか。いや拓也がそう言っても俺的に驚きは何一つないのですが。いずれにせよ、そんなことで拉致が解決するわけもない。
どう見ても家族会は「巣くう会のいいなり」にレジームチェンジ(体制転覆)する活動をしているようにしか見えませんが。
つうか、この拓也発言自体「語るに落ちています」ね。蓮池透氏などの「家族会は拉致を解決する気があるのか、レジームチェンジなど拉致解決とは別のことを目指しているのか?」などの批判が相当痛いのでしょう。だから言い訳せざるを得なくなる。
しかし「レジームチェンジが目的としか思えない言動=連絡事務所設置の否定」では口先で「レジームチェンジは目的ではない」といっても何の説得力もありません。
私の父は昨年4月から体調を崩し、入院を強いられています。救出活動の先頭に立っていた頃とは違い、驚くほど弱っています。
年齢も86歳です。
まあマスコミ報道を信じるならば、いつなくなってもおかしくない健康状態だろうと思います。あえていえば「言語能力や認知能力に支障が生じてる疑い(つまりもはや孫娘とまともなコミュニケーションが取れない可能性)」すらある。
しかしこの期に及んで「北朝鮮に悪口するだけ」の拓也には心底呆れます。
これでは仮に父親が今年亡くなったところで拓也は「全て北朝鮮が悪い」「父の恨みを晴らすため、制裁で徹底的に痛めつける」と憤激するだけでしょう。全く建設的ではない。