今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年5月22日分)

「訴訟の却下を」韓国に伝達 元慰安婦ら日本に損賠請求 - FNN.jpプライムオンライン
 主張の是非はともかく「韓国の法廷において、民事訴訟の被告として日本政府が『訴訟の却下』を裁判官に求める」のなら「一般的な訴訟行為」として理解できます(そうした主張の法的是非*1、政治的・道義的是非はともかく少なくとも違法行為ではないでしょう)。
 法廷外で「韓国政府」に「訴訟の却下を求める」てフジテレビの報道が事実なら、安倍政権の言ってる意味が分かりません。
 「韓国では行政権が司法権の上にある」とでも安倍政権は思ってるのか。文政権に司法への介入を要求してるのなら、明らかに違法行為じゃないですか。しかも違法行為を公然とやるというならおよそ正気ではありません。

 原告側は、FNNの取材に対し、「韓国政府に伝えるのではなく、裁判所に意見を提出すればいい」と話し、争う姿勢。

と原告が言うとおりです。「法廷外で裁判所以外に主張」しても裁判において意味がないし,「マスコミ取材に応じる」「裁判支援集会で講演」のようなケースを除けば、裁判外で主張したいと思う動機は普通ない。


【主張】韓国に仲裁委要請 法治国家なら即対応せよ - 産経ニュース
 産経の言う法的解決(裁判や仲裁)とやらを避け、外交交渉による解決を目指していた韓国政府の態度は
1)勝てるか分からない(これは日本政府の側も同じですが)
2)勝っても日本側が「不当判決!」とわめくだけに終わるかもしれない
3)こうした法的措置に打って出ること自体が安倍政権に「反日」と非難されかねない
4)法的解決だと柔軟な解決が難しいが交渉だとある程度柔軟な解決が出来る(裁判で裁判所から和解勧告がされることがあるのはそういうことです)
という意味で合理的なもんです。非難されるようなことでは全くない(なお、安倍がどうしても「仲裁決定を求めたい」つうなら渋々ではアレ韓国政府も応じはするでしょう。「応じたくない理由(上に書いたようなことです)」を説明しても安倍が「負けると思って応じないのだ」などと決めつけて、納得しないなら「応じたくない理由」を説明しても話がこじれるだけですから、「勝利を目指して応対する」ほかないわけです)。
 むしろ「絶対に勝てる、勝ったら仲裁決定で韓国を黙らせればいい」と思ってるらしい産経や安倍の方が度しがたい。
 先日「韓国を提訴したWTO判決で日本が負けた」ように安倍政権の「勝敗判断」など全く信用できません。つうか「絶対に勝てると自信満々でWTOに韓国を提訴したのに負けたばかり」でよくもこんなことができるもんです。島田洋一ですら「仲裁を求めて良かったのか」「WTO敗訴の二の舞にならないのか」とツイートしてるのに(ただし島田は「制裁で屈服させればいい」つう暴論ですが)。

*1:法律解釈として正しいかどうかと言う意味です。