今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年5月30日分)

市民の声を届けるために-国会で反人種差別政策について考える集会 - 日刊イオ
TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~

市民の声を届けるために-国会で反人種差別政策について考える集会 - 日刊イオ
 5月29日、東京・永田町の参議院議員会館で、院内集会「ヘイトスピーチ解消法施行から3年 改定入管法施行後の反人種差別政策に向けて」が行われ、関係者、国会議員、メディア、市民など約150人が参加した。

 で、この集会に参加したメディアの一つが、TBS『荻上チキ*1・セッション22』でTBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~だそうです。
 荻上については以前も拙記事で何度か取り上げましたが、社会批判や権力批判をろくにやらなくなったマスコミにおいて数少ない良心派だと思います。


「 文大統領の専制革命路線で滅びる韓国 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト

 氏の政策の方向性は独裁型社会主義政権の樹立だと断じてよいだろう。

 呆れて二の句が告げませんね。文氏のどこがどう独裁なのか。そして文氏レベルで社会主義なら、ドイツのシュレーダー首相など欧州の社民主義政権も社会主義でしょう。
 もちろん
1)文氏が太陽政策であり、よしこのようなアンチ北朝鮮でないこと
2)歴史認識問題で文氏がよしこらウヨに批判的であること(ただしこちらは1)と違い、自由韓国党ですらよしこらには批判的ですが)
に対しよしこが逆ギレしてるだけの話です。

韓国ではこの左派リベラル勢力主導のロウソクデモと、保守勢力が韓国国旗の太極旗を掲げて行う太極旗デモが毎週、行われている。

 やれやれですね。太極旗デモなんてのは極右の集まりであって保守なんて呼べる代物じゃない。いわゆるロウソクデモ(崔順実疑惑による朴クネ批判デモ)ももちろん「左派だけがやってた」わけではない。政権末期には1桁支持率になったのが朴クネでしょうよ。

 政権発足当時には84.1%もあった氏の支持率は、5月9日の世論調査(リアルメーター)では47.3%に落ちていた。不支持率は48.6%。政党支持率は文氏の与党「共に民主党」が36.4%、第一野党の「自由韓国党」が34.8%と拮抗している。

 「景気が悪い」のが大きいようですね。太陽政策支持者の俺としてはなんとか文政権には持ちこたえてほしいもんです。いずれにしても「景気が悪い事」が理由ですからよしこのいうような「親北朝鮮」云々なんて事で不支持の訳ではありません。

 このままでは来年4月の総選挙で敗北するかもしれない。
 そこで文氏は巧妙な罠を仕掛けた。西岡氏の説明だ。
選挙制度の改正案と高級公職者不正捜査処設置法という二つの立法案件を国会の迅速処理案件に指定してしまったのです。これは通称ファストトラックと呼ばれて、330日がすぎると本会議で議決にかけられるという制度です」
 今着手すれば二つの法律は来年4月の総選挙に使えるのである。
 シミュレーションでは、改正選挙法の導入で文氏のライバル・自由韓国党が最も大きな打撃を受けるという結果が出た。韓国の国会は一院制で300議席小選挙区が253、比例が47だ。小選挙区では第一党と第二党の戦いになり、第三、第四の小政党には勝ち目がない。そこで文氏は比例の議席数を75、またはそれ以上に増やす案を考えている。
 75で計算すると、自由韓国党が約20議席減になる。与党の「共に民主党」も議席を減らす可能性があるが、韓国の政党は自由韓国党を除けばすべて左翼政党だ。特に少数野党の「正義党*2」は極左政党*3であるため、全体としては左派リベラル勢力が絶対に勝つ仕組みである。

 まず第一に指摘しておくと「韓国の政党は自由韓国党を除けばすべて左翼政党」なんて事実はどこにもありません。これは「日本の政党は自民、公明を除けば全て左翼政党。国民民主も立憲民主も左翼政党」なみの与太です。
 確かに「一番右寄りなのは自由韓国党」ではあるのでしょうが。
 例えば「正しい未来党や民主平和党(どちらも崔順実疑惑を契機に自由韓国党を離党した議員が結成した保守政党)」のどこが左翼政党なのか(「正義党」は「中道左派」なので左翼政党と呼べないこともない*4でしょうが。「共に民主党」は俺の理解では「リベラル保守政党」なので左派ではないですね)。正しい未来党や民主平和党は日本でいえば自民党を離党した議員が結成した「新自由クラブ河野洋平氏らロッキード離党組が結成)、新党さきがけ武村正義*5らが結成)、国民新党亀井静香*6郵政解散離党組が結成)、みんなの党渡辺喜美*7が結成)(いずれも今はありませんが)」のような代物です。
 よしこの理屈なら「新自由クラブ新党さきがけ国民新党みんなの党=左翼政党」になってしまう。よくもまあよしこもモロバレのデマがはけるもんです。
 第二に俺的にはこれは評価が難しいですね。「党利党略的な選挙制度改革」を手放しで褒める気にはなれません。とはいえ「少数意見の尊重」という意味では「小選挙区より比例が大きい方が適切」なのも事実です(そういう意味で日本の衆院選での小選挙区制度には問題があります)。
 そもそも「比例にしたら自由韓国党が被害」ということは「小選挙区での自由韓国党支持のかなりの部分は、『共に民主党』批判票に過ぎず、必ずしも本当の意味での自由韓国党支持ではなく、水増しされてる」わけです。そういう意味では「文大統領の思惑」を批判的に見た上でも「水増しがなくなって、自由韓国党の実力が表面化する」「本来なら正義党など他の党に行くべき票が、自由韓国党ではなくきちんと他の党に行く」という意味では「正しい制度改革」と評価するべきかと思います。おそらく比例だとかなりの票が「自由韓国党離党組(正しい未来党や民主平和党)」に行くのでしょう。

文政権のもうひとつの狙い、「高級公職者不正捜査処設置法」からはどんな結果が予測されるだろうか。洪氏は同法の性格をズバリ「ゲシュタポ法」だと断じた。

 というのはよしこらのネガキャンに過ぎないでしょう。「高級公職者不正捜査」なのだからそのターゲットには当然ながら与党政治家も含まれます。
 「与党政治家は追及されず、野党政治家はでっちあげの容疑で失脚させられる」とでもよしこらはいいたいのでしょう。小生もこの法については無知ですが、「独裁国家じゃあるまいし」そんなことが可能なわけもないでしょう。
 せいぜい起こりうることは「与党政治家への追及が野党に比べて甘い」程度の話でしょう。

 こうした異常事態の中で、自由韓国党代表の黄教安(ファンギョアン)氏の動きに注目したい。氏は朴前政権で法相、首相を務めた公安検事出身のエリートだ。
 黄氏が発表した決起文が凄まじい。
「文政権はすでに行政府を掌握した。司法府もほぼ占領された。彼は選挙法の改正で国会さえも掌握しようとしている。文在寅の左派独裁を、いま終わらせよう。自由韓国党は命がけの戦いの先頭に立つ。血を流して我々は戦う。国民の皆さんも犠牲を覚悟して立ち上がってほしい。そうしなければ、私たちの息子、娘たちは左派独裁の下で暮らすことになる!」

 確かによしこの紹介が事実なら、「韓国の安倍晋三」という称号を授与したいほど「悪い意味で」すさまじいですね。こんなキチガイ右翼が最大野党代表とは頭痛がしますが、さすがにこれでは「韓国民の多くは『共に民主党』を結局は支持し続ける」と思いたい。


韓国産ヒラメなど検査強化 政府、輸入規制への対抗措置 - 産経ニュース
 呆れて二の句が継げません。それこそWTOに提訴されたら負けるんじゃないか。


https://www.fnn.jp/posts/00418444CX

 拉致被害者蓮池薫さんは、日米首脳会談、さらには拉致交渉の打開について、どう見ているのか。
拉致被害者蓮池薫 新潟産業大学准教授「『胸が引き裂かれるような思い』と(トランプ大統領が)言いましたよね。その発言は重みがあると思う」

 いやいや重みなんかありませんよ。彼(蓮池薫氏)には彼なりの思惑があるのでしょうが全く賛同できませんね。こうした発言をすれば、家族会や救う会が「やはり我々は間違ってない」と勘違いするだけでしょう。

 蓮池さんは、今後の北朝鮮をめぐる動きについて、「(米朝首脳会談は)今年いっぱいというのは、かなり厳しいのかなと、逆に日朝首脳会談は、秋あたりにはもう出てくる可能性はあるのかなと。勝手な推測だが、そう思う。またあってほしい」と話した。

 いやいや米朝より日朝の方がずっと厳しいでしょうよ。「なぜこういうデタラメなことをいうのか」と首をひねります。


北朝鮮、米の未臨界核実験を批判 「力による問題解決」:朝日新聞デジタル
 もちろん北朝鮮のこうした言動は「自国の核保有正当化」という思惑はあるでしょう。しかしそれと関係なく「北朝鮮の核保有を批判する」のならば「北朝鮮の核保有は許されないが、米国の核軍拡は許される」というご都合主義な態度*8をとらない限りは北朝鮮の米国批判は正論です。それにしてもトランプ政権も全く政治センスがありません。

【追記】

未臨界核実験 抗議を/参院拉致特 武田氏、政府に迫る
日本共産党の武田良介議員は5月29日の参院拉致問題特別委員会で、米国が2月に強行した未臨界核実験について、「日本は唯一の戦争被爆国なのだから、毅然(きぜん)と抗議すべきだ」と政府に迫りました。
・武田氏は、被爆地の広島・長崎両県知事が来日中のトランプ米大統領に宛てた抗議文を紹介しつつ、「北朝鮮に対しては核開発の放棄を求めながら、米国自身は核兵器の近代化と強化を公然とすすめることは、朝鮮半島の非核化を目指す今後の交渉に悪影響を与えることになる」とただしました。河野外相は、「核兵器国と非核兵器国の相互の協力を得て、核兵器のない世界に一歩ずつ着実に進んでいきたい」などという答弁に終始しました。

 全く同感ですね。


【外交安保取材】平成の国賓最多は韓国大統領 前半に集中(1/2ページ) - 産経ニュース

・平成の31年間を振り返ると、国賓として招いた米大統領は3人。首脳級で最多となったのは、なんと韓国大統領の4回だ。ただ、日韓関係の歴史を象徴するように、この4回は平成の前半期間に集中し、後半は一度もない。
・平成が幕を開けた頃は、今では信じられないくらいの友好ムードがあった。平成最初の国賓は韓国の盧泰愚*9(ノ・テウ)大統領にすべきだとの声が上がったほどだ。
 結局、リクルート事件による竹下登*10首相の辞任に韓国国内の混乱も重なり、盧氏の来日が予定よりずれ込んだことで平成初とはならなかった*11が、2年5月*12国賓として日本を訪れている。

 まあぶっちゃけ、産経は話を単純化しすぎです。
 高崎宗司『反日感情:韓国・朝鮮人と日本人』(講談社現代新書)、『「妄言」の原形:日本人の朝鮮観』(木犀社)などを読めば「昔は韓国は親日だった」なんてことはないことは簡単に分かります。
 例えば有名な事件として久保田妄言事件、高杉妄言事件なんてのがあります(妄言は「放言、暴言、失言」などと同義語)。
 久保田は吉田内閣時代(韓国は李承晩時代)の、高杉は佐藤*13内閣時代(韓国は朴チョンヒ時代)の日韓国交正常化交渉担当者です。
 久保田事件も、高杉事件も韓国の賠償請求に「日本が韓国を近代化してやったのにそんな要求をされるいわれはない」という趣旨の暴言を吐き、久保田の時は「発言が韓国政府相手だったがため」に韓国政府の反発で交渉が数年、完全にストップします。
 高杉の場合は日本マスコミ相手の記者会見で口を滑らすのですが、久保田事件の二の舞(交渉ストップ)を恐れた日本政府は「オフレコにしてくれ」と圧力をかけて、報道をさせない。しかしそれに「ウチで報道できなくてもこのまま隠蔽していい訳がない」義憤を感じたであろう、マスコミ記者が共産党にネタを持ち込み、赤旗が暴露報道します。
 しかし日本政府は高杉発言の事実を認めない。韓国の朴チョンヒ政権まで「日韓国交正常化を妨害したい赤旗のデマ報道だろう(ボーガス注:当時、共産党は日韓国交正常化に反対していました)」「そういう事実があったと我々は認識してない」と言い出す。まあ朴チョンヒもよほど国交正常化で日本の金が欲しかったんでしょう(それがいいとか悪いとかではなく事実の指摘です)。とはいえ、その朴チョンヒですらさすがに「人生いろいろ、国家もいろいろ(年金国会での小泉総理風に)」「日本がそういう考えならそれでいいんじゃないかと思う」「とにかく日本と国交正常化して近代化しないといけない」とはいえないわけです。
 だから「赤旗のデマ報道だろう」と言い出す。
 高杉事件については、たとえば“メディアは事実を伝えるのが仕事だ”と主張する人に伝えておきたい政府・メディア共同で犯した隠蔽事件 - 誰かの妄想・はてなブログ版を参照して下さい。
 あるいは1974年8月15日に発生した文世光事件(朴チョンヒ暗殺未遂事件。朴を狙った流れ弾が朴の妻に当たり、妻が死亡している)(当時は日本が田中内閣、韓国が朴チョンヒ政権)。

■文世光事件(ウィキペディア参照)
◆この事件の為、日韓関係は当時、日韓国交正常化後、最悪の状態に陥ったといわれる。韓国側の主張によれば、朝鮮総連の関与は明白であったにも関わらず、日本側がそれを認めず、朝鮮総連への捜査を行わなかった事、文が所持していた拳銃が大阪府内の派出所より盗まれた物であった事による。
◆謝罪のない日本側に対し、朴大統領は「日本は本当に友邦なのか?」と激怒し、ついには「(ボーガス注:1972年に国交正常化した)中共だけが一番なのか。日本と断交しても安保、経済に問題はない」、「日本は赤化工作の基地となっている」という言葉まで出た。しかし、朴大統領の側近が「このまま断絶してしまえば、今までの苦労が水の泡になってしまう」と説得し、日韓双方で、
 ・日本政府が遺憾の意を表明する。
 ・かかる事件の再発防止。
 ・日本から特使派遣の合意をすること。
という内容で合意し、最悪の事態はまぬがれた。
◆事件から4日後の8月19日に執り行われた朴の妻の葬儀(国葬)において、日本からは田中角栄*14首相が出席した。その際、田中首相の「えらい目に遭われましたね」という言葉に朴大統領は言葉が軽すぎるとかえって憤慨したと言われている。
◆加えて、8月29日に木村俊夫*15外相が国会答弁の中で「客観的に見て、韓国には北朝鮮による脅威はない*16」と述べたことで、かねてから日本国内でKCIA(韓国中央情報部)によって引き起こされた金大中拉致事件に対する日本からの非難を受けたことにより鬱積していた反日感情が一気に爆発、連日日本大使館前には抗議のデモ隊が押し寄せ、9月6日には群衆が日本大使館に乱入し日章旗を焼き捨てる事態にまで発展した。その後急速に関係は悪化し、国交断絶寸前にまで至った。
 事態を見かねた日本政府は9月19日に自民党親韓派の重鎮として、韓国国内でも評価の高かった椎名悦三郎*17自民党副総裁を政府特使として訪韓させることによって両国間での問題決着がはかられた。朴大統領は椎名との面談の席上で、「喪中にある大統領一家や国民が悲しみと怒りに満ちているこの時に、日本が引き続き、こんな風な姿勢を取れば、友邦とは認められないのではないか」、「(日本の姿勢は)政治と外交、法律に関係なく、東洋の礼儀上、ありえない事」、「日本外務省には秀才やエリート官僚が集まっていると聞いたが、どうやってこのような解釈ができるのか」など、激しい言葉で日本を非難した。退出した椎名副総裁は「長い公職での人生でこれほど罵倒されたことはなかった」と憤懣やるかたない表情で語り、付き添っていた金鍾泌首相があわててなだめる一幕もあったという。

 あるいは中曽根政権時代(韓国は全斗煥時代)の藤尾文相更迭。

藤尾正行*18ウィキペディア参照)
 1986年、第3次中曽根*19内閣で文部大臣に任命されるが、入閣直後に歴史教科書問題に関連して「戦争で人を殺しても殺人罪には当てはまらない」「韓国併合は合意の上に形成されたもので、日本だけでなく韓国側にも責任がある」等の発言が月刊誌『文藝春秋』(1986年10月号)に掲載された。
 中国や韓国の反発を危惧した中曽根首相は、藤尾の自発的な閣僚辞任を求めるが、藤尾が「発言を問題にするのであれば首相が罷免すればよい、自分からやめるつもりはない」と主張して辞任を拒否したため、中曽根は罷免権を発動し、藤尾文部大臣を罷免した。
 閣僚罷免は当時、1953年の広川弘禅・吉田*20内閣農林大臣(野党の吉田内閣不信任案に対し、反吉田の広川が賛同し、投票を欠席したため)更迭以来33年ぶりで、憲政史上3例目(他の一例は片山内閣の平野力三農相更迭)。以後、入閣や党三役への起用はされないまま、1996年の第41回衆議院議員総選挙には出馬せず、政界を引退した。

 以上の事例を見れば「過去においても日韓関係は非常に微妙な関係であった」ことがよくわかります。

盧氏と会見した当時の天皇陛下はこうお言葉を述べられた。
 「長く豊かな交流の歴史を振り返るとき、昭和天皇が『不幸な過去が存したことは誠に遺憾であり、再び繰り返されてはならない』と述べられたことを思い起こします。わが国によってもたらされたこの不幸な時期に、貴国の人々が味あわれた苦しみを思い、私は痛惜の念を禁じえません」

 まあ、天皇(現上皇)、そして当時の海部*21内閣は「安倍や産経とは違った」わけです。

 今では「河野*22談話」は、日本政府が公式に慰安婦の強制連行を認めたという誤解*23を世界に拡散させた元凶と認識されている*24が、当時はこの談話で「日韓関係は一歩前進した」と考えられていた。翌年、(ボーガス注:細川*25内閣によって)国賓として金泳三(キム・ヨンサム)大統領が来日したのが、その証しといえる。

 「慰安婦への贖罪の念や善意が全くない」とはいいませんが「その後国賓として金泳三来日(来日時は細川内閣ですが)」でわかるように、宮沢*26内閣には「日韓関係改善は国益に資する。そのために河野談話を出す」という判断があったわけです。単純な善意じゃない。
 なお、「河野談話を出した宮沢内閣」では「天皇訪中」もなされています。宮沢内閣はそれなりに中国や韓国との友好を考えていたわけです。

 国賓天皇の賓客として歓迎行事や宮中晩餐(ばんさん)会に出席するが、政治的権能を持たない天皇がその人選について、意見を述べることはない。内閣の責任で数年をかけて検討し、閣議で決定するのが通例だ。時の政権の思惑が入り込むのも、当然といえば当然といえる。

 いわゆる「皇室外交」の是非はともかく「当たり前だろ」て話です。先日の「トランプ国賓」だって今後、あるかもしれない「習近平国賓G20での来日)」だって話は同じです。

 韓国の3人目の国賓は(ボーガス注:小渕*27内閣による)10年の金大中(キム・デジュン)大統領、4人目は(ボーガス注:小泉*28内閣による)15年の盧武鉉ノ・ムヒョン)大統領だ。この間、サッカー・ワールドカップ(W杯)の日韓共催もあり、両国関係はおおむね良好だった。

 盧武鉉氏の後任が李明博で、彼が大統領に就任した時の首相が福田首相です。そして、李の後任・朴クネが大統領に就任したときの首相は今の安倍です。「盧泰愚(海部内閣)、金泳三(細川内閣)、金大中小渕内閣)、盧武鉉氏(小泉内閣)」をいったん国賓で招けば何度も国賓扱いはしないでしょう。結局「李明博(日本は福田*29、麻生*30、鳩山*31、菅*32、野田*33、第二次安倍)はともかく」「朴クネ、文在寅*34」を国賓で招かなかったのは「全て安倍のせい」でしかありません。

*1:著書『ウェブ炎上』(2007年、ちくま新書)、『ネットいじめ』(2008年、PHP新書)、『社会的な身体』(2009年、講談社現代新書)、『検証 東日本大震災の流言・デマ』(2011年、光文社新書)、『セックスメディア30年史』(2011年、ちくま新書)、『ディズニープリンセスと幸せの法則』(2014年、星海社新書)、『彼女たちの売春』(2017年、新潮文庫)、『いじめを生む教室』(2018年、PHP新書)など

*2:共に民主党(130議席)・自由韓国党(112議席)・正しい未来党(30議席、崔順実疑惑を契機に自由韓国党を離党した議員が結成した保守政党)・民主平和党(14議席、崔順実疑惑を契機に自由韓国党を離党した議員が結成した保守政党)に次ぐ第5党(5議席

*3:よしこの「極左」定義って何でしょうか。もちろん韓国の国会に極左政党なんか存在しません。「正義党(中道左派政党)」が極左なら日本共産党極左になるでしょう。つうかよしこはそう主張する極右かもしれませんが。

*4:ただし俺の理解では日本における日本共産党社会民主党のような左翼政党は韓国国会にはありません。

*5:八日市市長、滋賀県知事を経て中央政界入り。細川内閣官房長官、村山内閣蔵相など歴任

*6:村山内閣運輸相、橋本内閣建設相、自民党政調会長(小渕、森総裁時代)、国民新党代表、鳩山、菅内閣金融担当相など歴任

*7:第一次安倍、福田内閣で金融担当相

*8:まあ産経や安倍はそういう態度なのでしょうが。

*9:なお「今では、加藤官房長官談話を発展させた河野官房長官談話の方が有名ですが」慰安婦問題について日本の非を認める加藤官房長官談話(宮沢内閣)が出たのは盧泰愚政権時代です。

*10:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)を経て首相

*11:トランプ氏は「令和」初の国賓 「平成」初はジンバブエ大統領 - 産経ニュースによれば平成初の国賓は「ジンバブエムガベ大統領」。『「数年前から調整を進めていたため。昭和天皇崩御は想定しておらず、たまたまジンバブエになった」(政府関係者)という。』だそうです。

*12:当時は海部内閣

*13:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*14:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*15:佐藤内閣官房長官として沖縄返還に尽力。その後も佐藤内閣経済企画庁長官、田中内閣外相など歴任

*16:まあ当時において実際にそんな脅威はないですが。今ならなおさらです。

*17:戦前、岸信介商工大臣(東条内閣)の下で商工次官。戦後、岸の誘いで政界入り。岸内閣官房長官自民党政調会長(池田総裁時代)、池田内閣通産相、外相、佐藤内閣外相、通産相自民党副総裁(田中総裁時代)など歴任。佐藤内閣外相時代に日韓国交正常化を実現。また三木武夫を総裁に指名したいわゆる椎名裁定で知られる。

*18:鈴木内閣労働相、自民党政調会長(中曽根総裁時代)、中曽根内閣文相など歴任

*19:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官を経て首相

*20:東久邇宮、幣原内閣外相を経て首相

*21:福田、中曽根内閣文相を経て首相

*22:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*23:誤解ではなく事実です。

*24:そんな認識をしているのは産経や安倍のような歴史修正主義極右だけです。

*25:熊本県知事、日本新党代表を経て首相

*26:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*27:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相を経て首相

*28:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*29:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*30:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二~四次安倍内閣副総理・財務相

*31:新党さきがけ代表幹事、民主党幹事長などを経て首相

*32:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*33:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任

*34:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領