今日の産経ニュース(2019年6月4日分)

フランス中道右派党首が辞任 「極右接近」でつまづき 欧州議会選で惨敗 保革中道、瓦解止まらず - 産経ニュース

 フランスの中道右派共和党」のロラン・ボキエ党首(44)が、先月の欧州議会選での歴史的惨敗を受け、辞任を表明した。極右「国民連合」の伸長にあおられ、強硬な移民対策を訴えたことが裏目に出た。
 欧州議会選の得票率では、(ボーガス注:マリーヌ・ルペンの極右政党)国民連合が23%、マクロン大統領の与党連合が22%で激しく競い、共和党は8%で過去最低を記録した。
 共和党社会党とともに戦後の二大政党制を支えたが、2017年の大統領選で共和党候補は新党を率いるマクロン大統領、ルペン党首の双方に敗北。新党首になったボキエ氏は右傾化路線で党再生を狙った。「大量移民は欧州文明への脅威」と発言。移民受け入れ削減をめぐり「国民投票をやる」と訴えた。
 極右から票を取り戻す戦略だったが、党内右派の国民連合への流出を止められなかった上、党内中道派の反発も招き、マクロン陣営に支持を奪われた。
 マクロン政権にはフィリップ首相、ルメール経済・財務相ら、共和党中道派からのくら替え組が多い。共和党は存在意義を示すのに苦心

 つまりは「離党した共和党中道派(フィリップ首相ら)+離党した社会党右派(マクロンなど)」のマクロン党は社会党社民連出身者(辻元氏*1、菅氏*2など)、保守政党新党さきがけ日本新党)出身者(枝野代表など)で構成される立憲民主党のような「中道右派政党」のわけです(俺の認識では決して立民は中道左派政党ではありません)。マクロン社会党出身とは言えマクロン党は中道左派政党ではない。
 それにしても極右・国民連合がここまでのびることも衝撃なら、ド・ゴール(1959~1969年)、ポンピドー*3(1969~1974年)、ジスカールデスタン*4(1974~1981年)、シラク*5(1995~2007年)、サルコジ*6(2007~2012年)を生み出した名門保守政党共和党」(共和党の前身である共和国連合など含む)がここまで低迷することも衝撃です。
 低迷の理由が「ルペン化(極右化)によりかえって支持者が離れ、『それなら穏健保守のマクロンを支持する』となったこと」も驚きですが。何でルペン化なんて無茶なことしますかね。しかしこれを契機に共和党が「まともな保守党」になれば不幸中の幸いです。そうなることを期待したい。

 欧州議会選で左派陣営は、環境政党「欧州エコロジー緑の党」が13%を得票して首位に立ち、前与党の社会党は6%に低迷した。保革二大政党は、再生への道が見えない。

 まあ別に「保守派にとっても左派にとっても」再生する必要はないんですけどね。社会党支持者、共和党支持者でなければ。
 共和党に代わる穏健保守政党中道右派政党)としては「マクロンの党」があるし、社会党に代わる左派政党としては緑の党があり、いずれもそれなりに健闘してるわけです。 


ドイツのメルケル政権大揺れ 社民党の党首辞任で連立解消の懸念 - 産経ニュース
 与論調査では緑の党が最大支持率で、その結果、欧州議会選挙では緑の党が躍進、「支持層が緑の党とかぶる」社民党は大敗を喫し、党首が辞任。
 社民党内では「連立でしがらみがあるから独自性をアピールできず連立不参加の緑の党に負けた」とする連立解消論が台頭してるそうです。
 そして、その結果、「メルケルの首相辞任」が早まるかもしれないと。
 今後のドイツ政治に注目したい。しかし安倍みたいな無能なゲスがでかい面してる日本とは偉い違いです。少なくともメルケル*7は安倍*8よりはマシでしょうにねえ(まあメルケル政権も2005年から14年間と大分長いので不満が出てきてもおかしくはないですが)。


立憲民主・福山幹事長「解散しなければ、それこそ腰抜け」 - 産経ニュース
 産経記事が事実ならば「なんでこう福山*9ってバカなんだろう」「何で立民はこんなバカが幹事長なんだよ」と心底呆れます。
 不信任案を否決したら別に解散する必要はないわけです。腰抜けとかそういう話ではない。
 まあ不信任案が可決*10されたら、解散もあり得ますがこの場合だって「解散するなら受けて立つが、潔くやめてほしい」が普通の人間じゃないか。別に解散してほしいから不信任案を出すわけじゃないからです。
 大体、福山は「解散すれば立憲民主に有利だ」と訳の分からない勘違いしてるようですが、安倍の支持率が未だ40%後半に高止まり*11して、立民の支持率が「結成当初が最高支持率、後は落ちるだけ」なのになんで解散を歓迎するようなバカ発言が出来るのか。「解散するなら受けて立つ」ならまだしも「解散しないのは腰抜け」て意味が分かりません。
 そもそも安倍の方は「ダブル選挙が有利じゃないか」と思うから「解散があり得るかのような態度」をとってるわけです。
 こうした状況下で「解散するなら受けて立つ」ならともかく「解散しないのは腰抜けだ」とまるで解散を歓迎するかのような発言をするとはどこまで頭がおかしいのか。
 いや、もちろん「解散が立憲民主党に有利だから要望する」つうのは最悪の党利党略であり、とるべき態度は「理念なき解散はするな*12」「(不信任案が可決された場合)解散すれば受けて立つが、潔くやめてほしい」です。しかし、それにしても、どう見ても解散が「立憲民主党を躍進させるとは思えない(つうか福山らが調子こいて『立民さえのびればいい』的な態度をとれば野党共闘が進まずかえって安倍を利するでしょう)」のによくもまあこんなでかい口がたたけるもんです。「結党当初の健闘」や「一応今も最大野党で、野党としては支持率1位」ということで勘違いしてるのか。立民の支持率なんて勘違いが出来るような代物じゃないんですが。
 大体「解散歓迎」よりも、むしろ「野党の攻撃で、安倍支持率ががた落ちし、解散したくても解散できず、自民党内からも安倍おろしが起こって解散できずに辞任に追い込まれる*13」の方*14が「解散によって安倍が生き残る可能性が100パーなくなった」という意味で「目指すべき道」じゃないのか。
 結局「旧民進党の連中が国民民主も立民もバカばかり」だから安倍が長期政権で居座ってるつう面が否定できないですね。

 同時に、衆院解散・総選挙が現実的になれば「枝野幸男*15代表は政権構想を国民に問う準備がある」と語った。

 「バカか」ですね。枝野政権なんてもんが可能だと本気で思ってるのか。今目指すべき事はまず「安倍の下野」でしょう。衆院が自公過半数割れ政権交代が出来る、そしてその場合の首相は当然に枝野だと思ってるのなら「楽観論が過ぎる」というべきでしょう。
 そんなんは「自公が衆院過半数割れした上、立民だけで過半数抑える」なんて事態にでもならないとあり得ない。自公が過半数割れしても「立民が圧倒的議席を抑えてない」なら他野党の賛同が得られなければ枝野政権なんか生まれようがない。
 「立民だけで過半数抑える」はまずありえないでしょうね。「衆院が自公過半数割れ」も残念ながら可能かどうか。
 過去においてそう言う事態がほとんどないからこそ「宮沢*16内閣後の細川*17内閣」「麻生*18内閣後の鳩山*19内閣」しか「自民から野党への政権交代」がないわけです。選挙敗北による首相辞任は「橋本*20首相辞任」などありますが、衆院過半数割れしてないからこそ「自民下野(橋本首相辞任の場合は小渕*21首相就任)」にはならなかったわけです。
 つまりは、野党共闘でまず「衆院参院で自公の議席を減らし安倍を退陣させる」ことが現実的課題であって、「衆院で自公過半数割れ」だの「枝野政権」だの妄想にもほどがあります。


自民・下村氏、改憲発議へ「大連立も考え方の1つ」 - 産経ニュース
 「どこと連立なんかやるんだ」て話です。維新ぐらいしかそんなもんに応じるところはないんじゃないか。
 特に「左派ではないものの保守リベラルであることをアピールしてる最大野党・立憲民主」がそんなもんに応じる可能性は皆無でしょうね。


あなたの一家が「サザエさん」に登場! 出演家族が決定 - 産経ニュース
 こういう話題作りを仕掛けないといけないほど、もはや「サザエさんの展望も暗い」ということでしょう。サザエさん役の加藤みどりが引退するときが、「2代目を作らずサザエさん自体をやめるとき」かもしれません。

*1:社会党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長などを経て立憲民主党国対委員長

*2:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*3:ド・ゴール政権首相などを経て大統領

*4:ド・ゴール政権財務相などを経て大統領

*5:ジスカールデスタン、ミッテラン政権首相、パリ市長などを経て大統領

*6:シラク政権財務相、内務相などを経て大統領

*7:コール政権環境相キリスト教民主同盟 (CDU)幹事長などを経て首相

*8:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*9:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て立憲民主党幹事長

*10:残念ながらその可能性は低いですが。

*11:安倍批判派として不愉快ではありますし参院選までにできる限り下げたいですが。

*12:まあそういったところで「理念なき解散」をすることは可能ですし、過去の解散(安倍に限らない)もほとんど「党利党略」でしょうが「あるべき論」としての話ですね。

*13:そういうことが可能かどうかはひとまず起きます。

*14:金脈疑惑での田中首相辞任、リクルート疑惑での竹下首相辞任などがそれに当たるでしょう。

*15:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*16:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*17:熊本県知事、日本新党代表を経て首相

*18:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二~四次安倍内閣副総理・財務相

*19:細川内閣官房副長官新党さきがけ代表幹事、民主党幹事長などを経て首相

*20:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相を経て首相

*21:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相を経て首相