今日の産経ニュースほか(2019年6月20日分)

神津連合会長「他の選択ない」 内閣不信任案提出求める - 産経ニュース
 「不信任案提出に反対」というわけではない*1ですが、希望の党騒動で安倍を利したバカ野郎の分際でよくもまあでかい口が叩けたもんです。本来なら責任取って会長を辞任してしかるべきだし、連合内部で神津おろしが起こってしかるべきでしょう。


G20で女性活躍イベント 特別ゲストにイバンカ氏 - 産経ニュース
 「また女性活躍でイバンカかよ」ですね。何が「また」なのかは例えばなんとも幼稚で愚劣でばかげたことだ - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)をご覧ください。また「イバンカ基金」みたいなガセネタを参院選前にやる気でしょうか。


山形大学学長「厳正に対処」「裁判を待ちたい」 女性医師殺害 - 産経ニュース
 もちろん「推定無罪」ですからね。有罪判決が下ったわけでもなく、容疑者が罪を認めてるかどうかもわからない段階で退学などの処分などできないのは当たり前の話です。


鈴木宗男氏が参院選出馬へ 維新比例、21日にも記者会見 - 産経ニュース
 出馬するとしたら古巣自民からと思っていたのでびっくりです。「北海道知事選で自民候補を宗男*2が支持してやった」のに自民党も随分と宗男に冷たいもんです。宗男も好きで維新から出るわけではないでしょう。
 

菅長官「防衛省は信頼回復を」 山口配備の地上イージスデータ問題で - 産経ニュース
 「他人事かよ!」と本当に呆れますね。「手柄は安倍政権、不祥事は官僚」とふざけた態度が安倍政権の連中の考えのようです。


【主張】党首討論 不安のみ煽ってどうする - 産経ニュース

 安倍政権が報告書を受け取らなかったことを野党党首が批判した点は頷(うなず)ける。参院選に向けた与党の戦術なら、論外である。

 タイトルが「(ボーガス注:野党は年金についての)不安のみ煽ってどうする」とはいえ産経ですらこの程度の批判はするわけです。


【阿比留瑠比の極言御免】首相批判もマンネリ気味 - 産経ニュース
 問題は「批判(例:モリカケ疑惑、歴史認識問題、日露外交交渉の失敗など)が正しいかどうか」であって「マンネリかどうか」ではないのですが。
 阿比留ら産経の批判も「北方領土(ロシア)」「拉致(北朝鮮)」「チベット(中国)」「反日自虐教育*3日教組)」などマンネリですが、それ言ったら「マンネリとはなんだ。そうした問題をお前は軽視してるのか?」と言い出すんでしょうね。


関西テレビが謝罪「配慮欠いた」 討論バラエティーでの作家発言 - 産経ニュース

 関西テレビは19日、5月放送の討論バラエティー番組内で、出演者の不適切な発言をそのまま放送し、「配慮を欠いていた」と謝罪した。
 番組は、5月18日の放送の「胸いっぱいサミット!」。日韓関係を議論中、韓国人の夫のいる作家、岩井志麻子さん*4が、進行役から「韓国人気質」を聞かれ、「手首切るブス*5という風に考えておけば、だいたい片付く」と発言。放送は事前収録だったが、差別的ともとれる内容*6をそのまま放送した。
 羽牟(はむ)正一新社長(20日就任)は「視聴者に申し訳ない。こういう放送によって傷付く人がいるという想像力が欠けていた」と謝罪したうえで、チェック態勢を見直すとともに、再発防止策の検討を進めるという。また、視聴者からの意見を紹介する近日放送の番組でも取り上げる。

 作家の岩井志麻子氏、収録番組で差別的発言 関テレ放送:朝日新聞デジタルに比べ「産経の記事内容の薄さ(関西テレビが謝罪しているし、産経も岩井や関西テレビをかばえないと思ってるが批判したくないのでできるだけ詳細を書かない)」が興味深いですがそれはさておき。
 「韓国差別でもあると同時に女性差別リストカットや自殺をする人間はブス(醜い女性)に限らず「男性」「美人女性もいる」ので)である。しかも、『リストカットや自殺する人間』およびその家族への同情の念もなく、むしろそうした人々を笑いものにし、馬鹿にしている」という「三重の意味で問題発言」ですね。常人にはまねのできない所業です。こんな暴言は思いつくことすらできない。仮に思いついても「在日韓国人」「フェミニスト団体」「リストカットや自殺未遂経験のある人間およびその家族」「自殺者の遺族」からの「我々に対する誹謗中傷だ」などの抗議が確実に予想され、最悪の場合、「番組打ち切り」にすらなりかねませんから普通の人間はこんなこと言いません。
 これを生放送でもないのにそのまま流して視聴者から抗議がくるまで問題だと思わなかったというのもひどい話です。まあ謝罪しただけましですが。
 とりあえず、関西放送の対応待ちですが最低限「岩井のコメンテーター降板」は当然でしょう。こんな暴言を吐く人間にコメンテーターとして何の価値があるのか。
 つうか「韓国人の夫*7」がいてこの発言つうのも「はあ?」ですね。まあこういう女性と結婚する韓国人男性は一般の韓国人とはだいぶ違うのかもしれませんが。


作家の岩井志麻子氏、収録番組で差別的発言 関テレ放送:朝日新聞デジタル

 進行役の漫才コンビ・ハイヒールのリンゴさんから「岩井さんは、ご主人が韓国の方ということで、韓国人気質というものは分かっている?」と問われ、岩井氏は「この間も言いましたけど、とにかく『手首切るブス』みたいなもんなんですよ。手首を切るブスという風に考えておけば、だいたい片付くんですよ」。スタジオで笑いが起きた。
 さらに「(韓国が)『来てくれなきゃ死んじゃうから、死んだらあんたのせいだから*8』って言って、中国とか北朝鮮は『死ねば』と言っちゃう*9けど、日本は『そんなこと言うなよ、お前のこと好きなんや*10』」と述べ、その後の発言は効果音で消されていた*11
 番組冒頭で岩井氏は「今日はなんでも言っていい日なんですよね、(ボーガス注:生放送ではなく、後で編集される)収録だから」と発言していた。

 「差別的」の「的」はいらんでしょうよ。安倍のような嫌韓国にビビってるのか、『猥談』(朝日文庫)という著書を朝日から出してる岩井や「ハイヒールのリンゴが所属する吉本興業」に忖度してるのか知りませんけど。
 それはともかく

作家の岩井志麻子氏、収録番組で差別的発言 関テレ放送:朝日新聞デジタル
 影山貴彦*12同志社女子大教授(メディアエンターテインメント論)は「しゃべり手の責任がゼロとは言わないが、責任が重いのは編集せずに放送した関西テレビだ。バラエティーだから許されるだろう、といったダブルスタンダードもいい加減やめるべきで、作り手が鈍感すぎると思う。放送業界全体の問題として、対岸の火事ではなく、他山の石として考えてほしい。読売テレビの問題があったすぐの放送で、差別的な内容の放送が続いたことが怒りを通り越して、悲しい。読売テレビの問題のあと、(ボーガス注:関西テレビを含む関西の)その他の放送局が自分の番組を検証したケースはほとんど見られなかった。きちんと検証し、隠さずにつまびらかにすることで、メディアがいい方向に向かっていくことになるはずだ」と話した。

つうのはまったくその通りです。
 なお、影山氏が指摘する読売テレビの問題については

性別巡る不適切取材、BPOが読売テレビ番組を審議 - 芸能 : 日刊スポーツ
 放送倫理・番組向上機構BPO)の放送倫理検証委員会は14日、性別を巡る不適切な取材が問題となった読売テレビ大阪市)の報道番組「かんさい情報ネットten.」について審議入りすると決めた。
 読売テレビの番組は5月10日放送の企画コーナーで、お笑い芸人が(ボーガス注:一見しただけでは男性か女性かわからない風貌の)飲食店の常連客の性別を明らかにしようと体を触ったり、保険証の性別欄を確認したりした。インターネット上などで(ボーガス注:『LGBT差別を助長する』『(体に触れる行為が)セクハラを助長する』などの)非難する声が上がり、同社は「人権への配慮を著しく欠いた」と謝罪、再発防止策を発表した。
 同委員会は「放送局内部と視聴者との意識に大きな差があった」と指摘。今後、読売テレビ側に制作過程やチェック体制を聞き取り、再発防止策が適切かどうか調べる。

を紹介しておきます。まあ、関西はあの「やしきたかじん嫌韓国番組『たかじんのそこまで言って委員会*13』」が放送されていた土地なので、「非常に人権に鈍感」なんでしょうか。
 まあ、岩井が暴言を吐いた番組「胸いっぱいサミット」は

胸いっぱいサミットウィキペディア参照)
 関西テレビ(カンテレ)で1994年1月15日から毎週土曜日の午後に放送されているバラエティ番組。以前のタイトルは「たかじん胸いっぱい」であり、やしきたかじん(1949~2014年)の冠番組であった。通称『胸いっぱい』。たかじん死去後の2015年4月4日から番組タイトルから「たかじん」の冠を外し『昼間っから激論バラエティ 胸いっぱいサミット!』に改題し、放送中。

だそうですが。

*1:ただし神津とは違い「何が何でも出さないといけない」とは思っていません。

*2:橋本内閣北海道・沖縄開発庁長官、小渕内閣官房副長官など歴任

*3:もちろん産経の言いがかりです。

*4:2000年、『ぼっけえ、きょうてえ』(現在、角川ホラー文庫)で第13回山本周五郎賞を受賞。2002年、『岡山女』(現在、角川ホラー文庫)で第124回直木賞候補となる。また2002年には、『trái cây〔チャイ・コイ〕』(現在、中公文庫)で第2回婦人公論文芸賞、『自由戀愛』(現在、中公文庫)で第9回島清恋愛文学賞を受賞。2005年4月から『5時に夢中』(東京MX)の木曜コメンテーター(ウィキペディア岩井志麻子」参照)

*5:こういうことをいう岩井の自己認識が「手首切らないブス」か「美人」かは少し気になるところです。

*6:「ともとれる」ではなく完全に差別でしょう。これが韓国のテレビ局で「知日派と称する韓国人作家」が日本人について『日本人は手首切るブスという風に考えておけば、だいたい片付く』『(韓国が)『来てくれなきゃ死んじゃうから、死んだらあんたのせいだから』って日本が言って、中国とか北朝鮮は『死ねば』と言っちゃうけど、韓国は『そんなこと言うなよ、日本のこと好きなんや』といっちゃう」と語ったとして産経は「差別だ」とは言わないのか?。まあ産経的には「韓国は嫌いだし、関西テレビフジサンケイグループだから批判したくない」のでしょうけど。

*7:素直に考えれば夫に向かって「手首切るブス」呼ばわりとしか理解できませんからね。

*8:韓国の日本批判をこう理解するのがウヨなのかと思うと正直絶句します。日本人だって「原爆投下は正しかった(米国)」「日本に侵略された領土を取り戻しただけで何ら問題ない。クリル諸島北方領土のロシア名)は昔から我が国の領土だ(ロシア)」なんてのには憤激すると思いますが。

*9:中国も北朝鮮も韓国に対してそこまで敵対的ではないでしょう。

*10:安倍の態度はどう見てもそんなもんではないでしょう。

*11:効果音で消されていた部分はもっとひどいのでしょう。

*12:著書『テレビドラマでわかる平成社会風俗史』(2019年、じっぴコンパクト新書)など

*13:たかじん死後も「そこまで言って委員会NP」と番組名を改称し現在も放送中。現在の司会は「たかじん並みのゲス右翼」辛坊治郎ウィキペディアそこまで言って委員会NP」参照)。